【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】 作:ひろっさん
うちではニートもままなりません。
7/3 着ぐるみ関連のところを修正。
3-Aの
そろそろ夕食時ですし、冷蔵庫に出しておいたお菓子の様子も見ておきたいのです。
一応、私が担当している洋菓子がなくなりますと連絡が入るようにはなっているのですが、時間帯が時間帯ですし、なくなってから向かうのでは間に合わないかもしれません。
着ぐるみで。
電気鼠の着ぐるみで。
非常にシュールですが、これがなければ大変なことになってしまいますから、脱ぐわけにもいきません。
しかしその途中。
世界樹広場で光の柱が上がったのを見ました。
結構近いです。
「あっ、あれはっ!?」
「――っ!!!」
その聞き覚えのある声に、私は全身が総毛立ちます。
麻帆良学園祭における、関わってはいけない危険人物リストの中で、かなり上位に位置する人です。
カタブツの新田先生より上のランクと言えば、その危険度が分かるでしょうか。
私は即座に逃げようとしますが。
「お待ちなさい。なぜ逃げるのです?」
捕まりました。
長い金髪の、気の強そうな美少女。
聖ウルスラ女学院高等部の制服を着た人です。
「えー……」
「先程、アンディ先生が要告白注意生徒を連れて逃亡しました。
あれはアンディ先生です」
なぜ2度言ったのですか。
しかもあてつけのように。
「幼馴染のあなたにも、取り押さえるのを手伝っていただきますよ?」
「は、はい……」
頷くしかありませんでした。
原作云々ではなく、アンディに一度逃げられたのでしょう。
断れば色々と不利益な報告をされるのは目に見えています。
これだから正義かぶれのあなたとは係わりたくなかったのですよ。
ねえ、高音・D・グッドマンさん。
『ネギま!』原作をご存知の読者の皆様には、こう説明した方がいいでしょう。
『とりあえず脱げる人』と。
「あ、箒乗りますか?」
「いえ、お構いなく」
佐倉
結局、私はアンディのところに連れて行かれました。
世界樹の魔力に操られ、『キス・ターミネーター』と化したアンディのところへ。
この時点で嫌な予感しかしません。
「ミイラ取りがミイラとは情けない。
少々手荒にいかせていただきますよ!」
「お姉様っ!」
口上を並べている間に、高音さんが召喚した影法師8体が吹っ飛ばされます。
「チッ、“風精召喚、『伝統の幻想ブン屋』”」
「“
離れていた私が上位精霊を召喚するのと、アンディが高音さんを脱がすのは同時でした。
「ああっ!お姉様っ!?」
「下がって!」
私は鋭く叫びますが、間に合いません。
「きゃぁぁぁぁっ!?」
原作ネギ少年よりも強く鍛え上げられた
こちらにも余波が来ますが、予想していましたから
着ぐるみの外側に持っていた杖が1本飛ばされましたが、いつもの癖で袖口に仕込んでいた杖を抜いて、即座に対応します。
「何しに出てきたのよー!」
明日菜さんが叫びました。
私も同じことを言いたいです。
人を巻き込んでおいて、自分達はてんで役に立たないとか、最悪じゃないですか。
「“『
私はアンディの動きを封じるために突風を吹かせます。
上位精霊への
ただ、世界樹の魔力に操られている現状を考えますと、決して楽観はできません。
アンディの意識的な遠慮がないというだけで、原作の同じイベントでも相当に厄介なことになっていましたから。
「“撹乱!”」
私はそれまで下げていた『烏天狗少女』に命じます。
ちなみに今のバージョンは、正規の精霊使役の魔法具を得たことで1.5倍ほど効率を高め、殺傷力のない突風だけでも相当なスピードを出せるようになっています。
「明日菜さん!」
「う、うん、わかったわ。本屋ちゃん!」
「は、はいー!」
私が引き付けている間に、先にアンディと対峙していた、
宮崎のどかさんがおめかししていますので、おそらく原作通り宮崎さんがキスを要求したことで、アンディが操られたのでしょう。
「逃がしませんよー」
「“『
「――!」
私は明日菜さん達を逃がすために、避けるのが難しい、派手な魔法を使用しました。
余波は『烏天狗少女』に吸収させます。
これで、体術による攻撃ができるようになりました。
相当な速度で動けるとはいえ、体術に耐えられる強度を確保するには、正規の
高音さんが使う影精霊は自分の存在の延長上なので、魔力の供給も楽でいいのですけれどね。
「ここから先は私を倒してからです!」
私はアンディに向けて宣言しました。
なぜか――。
頭から抜けていたのです。
原作のこのイベントで酷い目に遭うのが、
アンディの体が光ります。
「え、なんで光って……?」
「命令更新、倒す
「え」
頭が真っ白になりました。
とりあえず、アンディをぶっ飛ばして取り押さえましょう。
変なことをされる前に。
嗚呼、久々の現実逃避なのです。
アンディにキスされるということで、私は冷静さを欠いていました。
だって、この子、普通に英国紳士でイケメンなのですから。
イケメンと王女様を両親に持っているのは伊達ではありません。
もう1つ、私の心を乱したのは。
アンディの血が持つ力、つまり。
『オスティア王族の強制力』でした。
油断していたのです。
アンディの強制力を振り切れるとはいっても、それは平時のこと。
十分な集中力を発揮できる時のことなのです。
こんなことなら、私も
集中力を欠いた私は『連射モード』でアンディを牽制し、『烏天狗少女』に攻撃させます。
しかし、アンディの動体視力は『烏天狗少女』を上回りました。
的確に『光の矢』を当てられ、みるみる内にダメージが蓄積し、消されてしまいます。
そして『連射モード』を維持したままの格闘戦に突入。
私は体に染みついた、エヴァさん直伝の柔術を見せるべく、構えました。
そのタイミングで――。
「“動かないで”」
「――っ!?」
私は世界樹の魔力に操られたアンディに命じられ、一瞬身体が硬直します。
お互いに十分近付いた時点での『強制力』。
それが通じる状態であることを隠し、ここぞという時に使ってきたのです。
それを行ったのが世界樹なのか、アンディ自身がそれを認識していたのか。
それは分かりません。
この時の記憶が、アンディにはないそうですから。
「“『
私も使う、短縮詠唱。
「あっ」
接触状態で放たれたそれを、硬直した体では避けることなどできず、私は魔力の縄に一瞬で縛られました。
「それでは」
「くっ」
拘束された状態で、アンディは私にゆっくりと顔を近付けてきます。
すぐに、アンディの目が虚ろで、普通の状態ではないことがわかりました。
最後の抵抗として顔を背けましたが、拘束された状態ではアンディの強化された腕力で戻されるだけです。
「や、だめ……んむっ……!」
私の懇願も虚しく、唇は奪われてしまいました。
意識がある状態では、この世界ではこれが初めてです。
そして――。
『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』『しばらくお待ちください』
すみません、詳しい描写は避けさせていただきます。
原作『ネギま!』で、明日菜さんがされたのと同じことだとお考えください。
漫画でしたら色々と誤魔化せますが……ねえ?
そういうことですので、途中で私が気絶したということ以外は伏せさせていただきます。
この体は、まだそういうことには早かったので。
刺激が強いとすぐに意識が落ちるようです。
いえ、別にアンディとのディープキスを味わいたかったというわけではありませんよ?
といいますか、私はこの時、某電気鼠の着ぐるみ状態でしたから、傍から見ればとてもシュールな絵面だったでしょうね。
関係ありませんが。
本日の10割
麻帆良学園祭、キス・ターミネーターイベント終了!
被害者はネギ自身に。
以上。
つづく
思いっきり巻き込まれて一番酷い被害を受けたネギ少女です。
アンディの強制力は、この平行世界だけのオリジナル設定です。