【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

71 / 129
7/28 くらいに投稿されてるとかウレシイッス!




070 夏休み前の、家庭訪問?

大体の学校、中学校や高校は、期末テストが終わると、2、3日後には終業式です。

 

「あらあら、成績落ちちゃってるわねえ、夏美ちゃん」

「ううー……」

 

那波千鶴(おっぱいママ)さんから言われているのは、『別荘』で唯一の一般人、マネージャー役の村上夏美(わきやく)さん。

本来、熱血系漫画では、マネージャーは花型なのですがね。

私達の場合は、大半が美男美女ですから、そういう一般論は通じません。

そもそも、そういうマネージャー役は女性型機械人形(ガイノイド)のメイド達がやっていますし。

 

村上さんは今、魔法世界における毒見能力とどのような環境でも食料を調達し、調理できるサバイバル能力を鍛えているところです。

 

「全然勉強に身が入んなかったよ……」

 

しかし、彼女はどうも才能的に恵まれておらず、勉強とサバイバル(はなよめ)修行を両立させることはできなかったようです。

いえ。

それらに加え、小太郎君との恋愛が含まれているから、でしょうか。

 

「彼は修行馬鹿ですから、普通に追いかけているだけで、ライバルは消えていくと思うのですけれどもねー」

「夏美ちゃん、恋人が出来たの?」

 

私が入れた茶々に、那波(おっぱい)さんが反応しました。

 

「え、えええええ、ちちち、ちがうよー!」

 

動揺し過ぎです。

地味な感じでそばかすで小柄な子とは言え、これはこれで悪くありませんね。

 

 

 

小太郎君を慕っているもう1人の少女が、別の学年にいます。

麻帆良学園中等部2年生の佐倉愛衣(メイ)さん。

私達より1学年下の人です。

 

彼女の場合は、何とか強くなって小太郎君に見てもらえるように頑張っているようです。

私から精霊使役を学んでいるようですが、今まで修行してきた土台からして異なるため、上位精霊を1体召喚するだけで肩で息をしています。

それでも、中位精霊を8体召喚して、影分身同様に任意使役して見せるところから、技術的にはかなり伸びてきている感じですね。

彼女が敬愛する高音さんをサポートするためでもあるのでしょう。

 

今後の成長に期待です。

ただし、それで小太郎君の気が引けるかどうかと言いますと、また話は別なのですけれども。

 

「そこです!」

 

無詠唱の『火の矢』が、私の姿を模した中位精霊に直撃します。

 

「はい残念」

「――っ!?――っ!?」

「せいっ!」

「きゃーっ!?」

 

背後からの声に慌てて飛び退きますが、飛び退いた先にいた私の本体がジャーマンスープレックスを決めて、勝敗が決します。

 

「とりあえず、相手の瞬動術への対応や、分身による撹乱への対応は、最低限できるようになりましたね」

「はう……」

 

彼女の最大の欠点は、高い能力にもかかわらず、相手は妖怪や怪物がほとんどで、戦闘の技術を駆使する人間には慣れていなかったことです。

他の強いのは、高音さんに任せてきたとのこと。

直接相手にしてきたのは、精々素人のチンピラやヤクザ、野生動物といったところだそうです。

そういうのに慣れ過ぎていたため、意識から瞬動術などが抜け落ちており、麻帆良武道会の時も、まったく対応できなかったのです。

 

そこのところはエヴァさんを始めとする、皆さんとの修行で改善しました。

おかげで、小太郎君ともそこそこやり合えるようになっています。

ちょっと本気を出されると、どうしようもないようですが。

ちなみに、小太郎君は女性を殴らない主義なので、優しく放り投げて水辺に落としたり、『狗神』をじゃれ付かせたり、そういう遊び(・・)で対応します。

……あまり修行になっていませんね。

 

ただ、アメリカのジョンソン魔法学校を首席で卒業したというだけあって、座学の方はかなりできるようです。

期末テストはかなりいい点数でした。

 

 

 

『別荘』のお風呂で長谷川千雨(オタクメガネ)さんと一緒になりました。

ネットアイドルをやっているだけあって、さすがのプロポーションですね。

たまにニキビとかシミとかもありましたが、治癒魔法を応用して消しています。

それも本来は一時的なものなのですが。

 

仮契約(パクティオー)』の副次効果としまして、若干の体調改善というものがあり、そのおかげで1ヶ月経った今もニキビやシミは戻っていません。

むしろ今までの努力と重なって、腰囲(ウェスト)が少し縮んだそうです。

1センチとか2センチの差ですから、決して油断はできませんけれども。

 

「調子はどうです?」

「まだ勝率は2割ってとこだ。

毎回変わるセキュリティホールを、懐に入られるまでに見つけられるかどうかが勝負の分かれ目ってところだな」

 

湯船に浸かりつつ、千雨さんは答えます。

彼女、今は茶々丸さんと魔法具の主導権争いをする修行をやっているのです。

もちろん、『力の(スケプトルム・)王笏(ウィルトゥアーレ)』の習熟度を上げるためですね。

 

「逆に言えば、セキュリティホールさえ見つかれば十分に勝てる。

ただ、実戦でどうなのかを迂闊に試せないのが痛いかな」

「実戦も何も、茶々丸さん以上のハッカーなんて、魔法世界にもいないと思いますよ?」

「多様な経験を積めねえのが問題だってことさ」

 

千雨さんは不満そうですが、実際、魔法側に電子的な防壁はほとんどありません。

少なくとも、論理回路形式以上の情報管理技術が存在しないのです。

 

その分野の未来技術を持つ茶々丸さんは、この世界で最強のハッカーと言っても過言ではありません。

その茶々丸さんに対して、2割の勝率を叩き出すというのが、既に異常なのです。

 

カード状態のアーティファクトに干渉するとかいう、ヤバ過ぎることができるのも、『力の(スケプトルム・)王笏(ウィルトゥアーレ)』だからこそです。

 

「情報干渉において、今の千雨さんに対抗できるのが茶々丸さんかマキナしかいないのです」

「マキナはなんていうか、色々とおかしい。

茶々丸と一緒に挑んだ時も、結局セキュリティホールを捕まえられなかった」

「捕まえる、ですか?」

「電子空間を視覚化してると、確かにデータとかが生物的に見えるんだが、セキュリティホールってのは、触るまでじっとしてるもんなんだ」

 

湯船に浸かりながら、千雨さんは説明しました。

 

「触れてから消えるまでにタイムラグもあるし、見つけさえすればそこから侵入して本体に干渉するのも難しくはねえ。

それは茶々丸の場合なんだがな……。

だが、マキナのセキュリティホールはずっと動いてる。

それを捕まえようと準備してると、F5攻撃とトロイ系ウィルスの弾幕が来る。

『全世界ナイトメア』とか、『殺人ドール』とか、その辺の弾幕だ」

 

見事に『東方Project』の『スペルカード』です。

千雨さんはネット界隈にも精通していますから、そちらのお話も詳しいのですよ。

 

「大体それにやられる、と」

「ああ。なんか『金閣寺の一枚天井』っぽいのとかも見たことがある……」

「あらまあ……」

 

『東方Project』で超難関と名高いスペルカードです。

パターンによっては詰んでしまうこともあるとかいう凶悪なもので、数々の挑戦者を絶望の淵に落としたとかなんとか。

この意味不明度はさすがの妖精さんセキュリティと言いますか……。

 

私は苦笑するしかありませんでした。

 

ちなみに。

期末テストは、以前よりもやや成績を上げています。

なんでも、色々なことの判断材料にするために、貪欲に知識を深めているのだとか。

千雨さんはネットの住人らしい、面白い切り口で世の中を見ていますからね。

その努力は応援したいところです。

 

 

 

「ヌウ……」

 

お次は金髪色黒中華娘古菲(クーフェイ)さん。

今はいつものように挑んだ龍宮真人(イケメンようへい)さんにボコボコにされ、倒れ伏しています。

芝生の上、しかも木陰なのは、龍宮さん(♂)の情けでしょうか。

 

「大丈夫?(くー)ちゃん」

「平気アル」

 

朝倉さんの心配そうな声に、彼女は気丈に立ち上がりました。

顔こそほぼ無傷なものの、素肌の見える腕や足には、結構なアザが見えます。

今回は相当に激しくやり合ったのでしょう。

 

「最近、やっと30分持つようになってきたアル!

このまま順調に行けば、卒業式までにはマナトを婿(ムコ)にできるアルヨ!」

「やっと希望が見えてきたのですね……」

 

なにやら目から汗が……。

――なんてのは冗談ですが。

どうせ、格闘で追い付かれ出せば、その内ゴム弾を使い始めるでしょうし。

私が考案した、水鉄砲にお酒というコンボも、まだ温存しているようですし。

まだまだ先は長そうなのです。

 

 

 

場所は変わって、次は龍宮神社。

麻帆良武道会が開催された場所ですね。

 

龍宮さんは、この神社の神主さんの養子です。

ついでに、帰宅部です。

バイアスロン部の女子部部長は何の関係もないそうで。

ま、バイアスロンは過酷な競技ですので、そこに所属する女子生徒達はゴツい体格の人達が大半です。

それを考えますと、当然と言えば当然なのでしょう。

 

なので、彼は放課後、大抵この神社にいます。

 

「ここの裏山が、傭兵としての鍛練にはちょうどいいんだ。

射撃訓練は麻帆良の地下施設が借りられる。

大きな組織の管理下にあるから、政治防壁(セキュリティ)もしっかりしているしな」

 

彼にとっては、そう悪くない環境だそうで。

 

「今日は、えらくてこずったようですね?」

 

私は、からかい半分に言いました。

 

(クー)か」

「エヴァさんの幻想空間で、私達と一緒に修業を積んでいます。

このままではいずれお婿さんにされてしまうかもしれませんよ?」

「余計な御世話だ」

 

珍しく、龍宮さんが拗ねます。

世界を股にかけてきた傭兵さんとはいえ、この辺はまだまだ中学生なのですね。

 

「そういえば、刹那が言っていたんだが、クラスの皆を巻き込むというのは本当か?」

「本当です」

 

頷きます。

 

「呑気に父親捜しができるほど、魔法世界は安穏とはしてないぞ?」

「父親捜しは口実ですから」

 

私は言い切りました。

誤魔化すことはしません。

その必要もありません。

 

「じゃあ、何のために?」

「『敵』を叩き潰し、現状で最も重大な問題を解決するためです」

「そう簡単に行けばいいがな……」

 

彼は肩を竦め、深々と溜息を吐きました。

 

「政治のお話は苦手そうですね?」

「君は分かるのか?」

「前世はギレン・ザビでしたから」

 

ギレン・ザビとは、古いアニメ、初代『機動戦士ガンダム』の敵方、ジオン公国の総帥です。

事実上の独裁者、政治と軍をまとめたトップ。

同時に、辣腕政治家でもあります。

 

本来、1ヶ月と持たずに敗北するはずだった戦争を、一度は完全勝利の目前まで引っ張りましたからね。

政治家としては、かなり凄い人なのです。

 

「いや、実在してないからな?」

「冗談ですよ」

 

今のところは、誤魔化しておきましょう。

 

ちなみに龍宮さんは、期末テストの成績は中の下、赤点を取るほどではありませんが、決して成績が良いわけではない、と言ったところです。

 

 

 

 




本日の経過

修行中。
経過報告。

以上。

つづく



キャラのチョイスは、できるだけ出番の少ない人を選んでいます。
もちろん、修行組ですが。
長谷川千雨が、二次創作の界隈では珍しくやる気だったりするのは、平行世界だからということにしておいてください。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。