【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】 作:ひろっさん
窓が開けられない…。
私が一度、泣き疲れて眠ってしまいましたので。
外では3分半程度です。
「中身が悪党でも、子供ってのは可愛いもんなのねえ」
目覚めると、金髪少女の下っ端天使さんにそんなことを言われます。
「子供好きだったりするのですか?」
「そりゃもう。ロリコンでもショタコンでも、どっちでもいけるし」
良い笑顔です。
「では、アンディなんてドストライクなのでは?」
「ああいう面倒臭いのは無理」
「雪広さんとは趣味が違うのですね」
「大体そんなもんよ。他人が勝手に一纏めにしてるだけだし。
ロリコンだから何歳以上がダメってわけじゃないわ。
私、エヴァちゃんみたいなロリババアでも十分イケるし」
「今度本人に言っておきますね」
私はにっこりと笑顔を見せました。
「元気出てきたみたいね」
「誤魔化しましたか。まあいいでしょう」
いつまでも面白おかしく話しているわけにもいきません。
「こっから先は、外でフェイトボーイも話してる内容。OK?」
「OK!(ズドン)」
「っとぉ、なにすんのよ!」
私が無詠唱で魔法の矢を撃つと、天使さんはさらっと避けてくれました。
「特に理由はありません。ムシャクシャしてやりました(ドヤァ」
「殴りたい、その笑顔」
では、話を進めましょうか。
頭も回り始めてきたところですし。
「下っ端天使さん=
「うん、おk」
あっさりとした返事が来ました。
元々こういうノリの人でしたか。
真面目キャラだと思っていましたのに、案外チャラいですね。
「今、あなたはどのような状態なのです?
死者の魂の流れを管理していた『天使』のままというわけではないでしょう?」
「当然。
『天使』ってのは、ぶっちゃけこの平行世界全体の管理者の手下なわけよ。
言わば、『鍵』持ちの『アーウェルンクス』みたいなもんね。
この世界の人間じゃ、私を殺すことはできないわ。
ただ、あんまり高い権限を振り回すと『リセット』に繋がっちゃうから、高い権限の行使は原則禁止。
死者の管理は天界に装置があるから、私の能力ってわけじゃないわよ?
だから戦力としちゃ、『アーウェルンクス』がもう1体味方になってるんだと思っといて」
そうそう、最初に言っておきますが、『天使』がどうたらというのはこの小説のオリジナル設定です。
類似の存在は他の創作ものにも山ほどいますけれども、面倒なので紹介はしません。
「やられればやられた分だけ傷つくけど、死ぬまではいかない。
どんなに損傷が激しくても、時間をかけるか魔力を供給するかで復活できる。
ただ、それ以外は『アーウェルンクス』と大差ないわね。
その辺は地上に降りるための能力制限だと思っておいて」
「ふむ……知識面ではどうです?」
「基本的に制限なし。ただ、未来予知で見た知識に関しては話せないわ。
そうは言っても、もう予知の内容も変わっちゃってるんだけどね」
「変わっているのですか?」
私は首を傾げました。
「変わってなきゃ、あんた達をイギリスで待ってたりしないっての」
「ああ、未来予知には
ぱっと思いつきで言ったことでしたが、彼女は頷きます。
「鋭いわね。その通りよ。
それで、イギリスから魔法世界に一緒に渡って、向こうへ着くと同時に原作通りのランダム転送を仕掛けようとしてたの。
待ち伏せが襲撃してくる前にね」
「なるほど……確かに超さんの情報がなければ、そのまま魔法世界に渡る予定でしたね」
先にも説明した通り、最大の詰みポイントでもありました。
それをスカされたのは、彼女らも同じというわけです。
「行方不明になったあんた達を探すのにも、結構時間を食われたわ」
「そういえば、フェイト君と行動を共にしていたのはなぜです?」
「そうそう、フェイトボーイね」
金髪少女の下っ端天使さんは、紅茶を飲みながら話します。
ここは実体のない精神世界ですが、風情を求めたのか、今はテーブルを挟んで、紅茶を飲んでいます。
「彼ね、今は
彼を慕うハーレムも一緒」
「離反?彼は『
わけがわかりませんでした。
フェイト・アーウェルンクスは『
現時点では、たとえ術式の不備を指摘されようとも、止まるわけがないと思っていました。
「どっちかっていうと、離反してるのは『デュナミス』の方かもしんないんだけどね」
彼女は話します。
「要するに、私が術式の不具合について話したのよ。
発動した結果が本当に『
「そう簡単には止まらないでしょう?
そんな術式、誰も完遂させたことがないのですから」
「そう。でも、元々フェイトボーイと『デュナミス』の間に対立はあったみたい。
その対立の理由ってのが、諸問題の根源よ」
「諸問題の根源?」
私は眉をひそめました。
まだ、この上に何か大きな原作改変のポイントがあるのでしょうか?
「20年前」
彼女は語ります。
「『大分裂戦争』が起きた時、オスティアを王都とするウェスペルタティア王国は、大半の王族が
でも、第二王女アリカはそうではなく、『
「あの……」
「何?」
「非常に嫌な予感がするのですが……」
「鋭いわね。言ってみて」
彼女がそんな昔話をしたことに意味があるのだとすれば。
「ウェスペルタティア王家の、アンディ以外の生き残り――」
「――大正解」
眩暈がしました。
「名前はマリス・エスパティオ・エンテオフュシア。
最後の女王アリカの姪っ子よ」
「まさかの新キャラですか……」
「私も新キャラだけどね」
「プロローグに出てきた
メタいお話はここまでにしておきましょう。
「『
「そうよ。『真理の合鍵』ね。
っていうか、『人形』にはアーティファクト出ないし、そもそも候補は1人しかいないわけだけどね」
理由は分かっていませんが、『アーウェルンクス』を始めとする『
ああ、オリジナル設定ですよ。
原作『ネギま!』にそれについての言及はありませんから、もしかすると原作で機会がなかっただけで、出るのかもしれません。
この平行世界では出ないことになっているということで、とりあえずはお願いします。
「『造物主の技法』は会得しているのですか?」
「不死身化までいっちゃってる」
私は頭を抱えました。
「もうちょっと塞ぎ込んでていいですか?」
「ダメに決まってるじゃない」
「デスヨネー」
『造物主の技法』。
読者の皆様にはあまり馴染みのないものかもしれませんね。
私はアルさんとエヴァさんから話を聞いていますから、その正体については知っています。
だから、こういう言い方をするわけですが。
簡単に説明しますと、『
『
それを彼女なりに研究して完成させたのが、『
この『
『造物主の技法』については知りませんよ。
おそらく、『墓所の主』なら使用できるのではないかと思いますが。
で、『
ぶっちゃけ、適性のない人間では、会得の段階で死んでしまいます。
また、使用に関しても、適性がなければ死にます。
さらに、使い続ければいずれ『闇』に心を支配されていき、使用するごとに魔物化が進行していくのです。
その過程で肉体が耐えきれなければ、死んでしまいます。
とまあ、死ぬ条件が幾つもあるという、普通の人間にとっては非常に危険な技法と言えるでしょう。
ただし、『始まりの魔法使い』に連なるウェスペルタティア王家の血筋があれば、魔物化による転生によって、半分不死身になることができるという、特典があります。
原作中の描写では、強力な再生能力が付与されるとか、そういうお話のようですが。
ぶっちゃけ、他の中二病系二次創作に出てもおかしくないほどの、チート性能なのです。
生半可な転生特典では勝てっこありませんね。
『
正面からぶつかるのでは、おそらく勝ち目がありません。
時間的にも、相手の方が『造物主の技法』に熟練しているでしょうし。
だからこそ、私も弱音を吐くのですよ。
「ちなみに、説得とかはできそうですか?」
私は一縷の望みを込めて下っ端天使さんに聞きました。
「無理無理、完全に洗脳されちゃってるから。
全世界
理由も聞かず。
ホンットに問答無用。
交渉以前に言葉が届く状態じゃないわ。
『完全なる世界』の術式に手を加えた黒幕が『デュナミス』だし、主従揃って完全に暴走しちゃってる」
淡い希望は容赦なく打ち砕かれます。
「まあ、フェイトさんが離反したという話から、想像はできたのですけれどもね……。
要するに、その洗脳が対立の原因ですか……」
「そういうことね」
「本当に、こんな厄介事になるのでしたら、もっと違う転生特典を選ぶのでした」
「それについては、後で許可取るから、
事態の大きさを考えりゃ、シャレになんない大ポカだから」
「覚えておきましょう」
今はとにかく、オリキャラのラスボスであるマリスさんをどうやって倒すか、なのです。
本日の成果
天使との会談。
オリジナルラスボスの存在が発覚。
以上。
つづく
まさかの新キャラ発覚です。
これ、物語を面白くするためのテコ入れだったりします。
マリスという主人公で書いた、別の小説がありましてね。
そこから持ってきました。