【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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8/10 くらいに投稿されてるよね?ね?

蚊との戦争に敗北するときは、眠気に負けて、布団か毛布をかぶって寝ます。
大抵朝になるとどっか刺されてます。




083 会談の続きなのです

会談中、私のお腹が鳴ったので、夕食休憩と相成りました。

そういえば、目覚めてからココナッツジュースを飲んだっきりなのです。

 

「ネギちゃんはとりあえずスープとお粥ね」

「飢餓状態で食べ過ぎると、胃が破裂すると言いますからね」

 

大昔、戦国時代の本にそういう記述があった気がします。

 

「はふぅ、五臓六腑に沁み渡るのです……はむはむむぐむぐ」

 

『タイムバナナ』で肉体の時間を巻き戻したとはいえ、やはり肉体と魂の乖離というのは甘く見ることができません。

ですので、今日は大事をとって病人食で我慢するのです。

本当はガッツリお肉を食べたいのですけれども。

 

「聞いてよ、ネギ。

アンディったら、『闇の魔法』とかっていう、エヴァちゃんの危なそうな技法に手を出したのよ」

「むぐむぐ、『闇の技法』、『闇の魔法(マギア・エレベア)』ですか?」

 

私は明日菜さんに聞き返します。

 

「そんな名前だったわね。知ってるの?」

「エヴァさんの『闇の(ダーク・エヴ)福音(ァンジェル)』の由来です。

まあ、エヴァさんがオッケーを出したのでしたら、大丈夫ですよ」

「そうなの?」

「寂しいのを気にする人ですからね。

自分とある程度親しい人を死なせたりはしませんよ。

片想いの異性の息子なんて、死なせるわけがありません」

「お前、余計なことを言うな」

「おっと」

 

いつの間にか近くに来ていたエヴァさんに怒られました。

 

「しかし、アンディに『闇の魔法(マギア・エレベア)』を教えるの、早くないですか?」

「お前が巻物(スクロール)の中でウダウダやっている間に、ひと悶着あったんだよ」

「何言ってるのよ、焚き付けたのエヴァちゃんじゃない」

「可能性の話をしたまでだ」

「もしかして、私があのまま戻ってこないとか言ったのですか?」

「そうよ」

 

なるほど。

 

「まあ、しょうがないですね。

そういう可能性は十分にありましたし」

 

下っ端天使(モノノケ)さんが前世のことを話してくれなければ、ずっとあのままだったかもしれません。

 

それで、『ボクがネギの分まで戦う!』とか言ったのでしょう。

そんな光景が目に浮かぶようです。

 

「しかし、明日菜さんの反対を押し切るとは、また随分と思い切りましたね」

「そーなのよねー……ていうか、ネギちゃんが引き篭もってたのも原因だと思うわよ。

あんな悲壮感を顔に出されちゃ、そんなに強く言えないじゃない」

 

明日菜さんが寂しそうな顔をします。

原作では、その現場に彼女はいませんでしたからね。

 

「だが、修行的に早いということはなかった。

坊やも覚悟を決めていたし、良いタイミングだったと思うぞ」

「そこに異論は挟みませんよ。専門家にお任せします」

 

私はエヴァさんに微笑みを返しました。

 

「ですが、そうすると修行的には追い抜かれてしまったことになりますかね」

「そうかもしれん」

「10日も寝てたしね……」

 

正確には11日と半日ですが。

まあ、細かいことは置いておきましょう。

 

 

 

場所は変わって『巻物』内部。

それほど時間があるわけではありませんので、72倍の時間差を利用させていただいています。

 

「これは元々、『闇の魔法(マギア・エレベア)』を継承させるために作ろうとして、失敗したものだ。

『開け』というキーワードで外に出られる」

 

こんな、よく使われるキーワードを設定してしまったために、簡単に抜けることができるそうです。

技術的に失敗しているわけではないのですよ。

 

「こんなところで11日も眠っていたのか……」

「内部時間で2年、中でグダグダしていたのです」

 

フェイトさんをここに連れてきた理由はただ1つ、外ではできない話をするためです。

 

「そんなに眠っていたおかげで、少々困ったことになっています。

ここでは精神体ですから、あまり気になりませんけれどもね」

「というと……精神と肉体に乖離が起きたのか」

「はい」

「精神と肉体の乖離?眠っていただけで?」

 

フェイト少年は首を傾げました。

 

「私のこの肉体は、赤ん坊の頃に一度死んでいるのです。

そこにアルビレオ・イマが別の魂を押し込んで、今の私になりました」

「『デュナミス』か……」

 

彼は表情を曇らせます。

元身内が仕出かした所業ですからね。

 

「それで、2年も精神と肉体が別々に過ごしていれば、乖離も起きるということか……」

 

私は頷きました。

 

「まあ、そういうわけで、しばらく私は使い物にならないと思ってください」

「頭が動けば十分だ」

 

エヴァさんは言います。

 

「ネギの魂は政治家のものだ。

ゆえに正面からはぶつからない。

何度か模擬戦をやったが、実際の能力以上に厄介なやつだよ。

特に政治という場においては、麻帆良の学園長(クソジジイ)と同等か、それ以上だ」

「なるほど。(モノノケ)さんが出し抜かれるわけだ」

 

あれはまあ、未来予知の内容が外れたというだけなのですけれどもね。

 

「そんな頭脳の持ち主は、『デュナミス』に対して一体どんな策を用意するのかな?」

 

そんな期待の目を向けられても困るのですが。

まあ、とにかく話しましょう。

 

 

 

「地球時間で8月10日、つまり1ヶ月後、『デュナミス』さん達は、世界11箇所の転移門(ゲートポート)を破壊します」

「断言の根拠は?」

「隠し玉による調査結果です」

 

隠し玉とは、もちろん超鈴音(チャオ・リンシェン)さんのことです。

 

「隠し玉?」

「今地球にいますから、後で紹介しますよ」

 

ここでははぐらかします。

 

「……なぜ転移門(ゲートポート)を破壊するんだい?」

「魔力を旧オスティアの転移門(ゲート)に集中させ、その魔力で『人形』を多数稼働させるためです。

そのついでに麻帆良大結界を無効化し、直接乗り込むためでもあります」

「なぜ麻帆良を襲撃すると?」

「世界樹の地下に封印されている『始まりの魔法使い(ライフメーカー)』の封印を解かせない(・・・・・)ためです」

 

この辺りは、私が下っ端天使(モノノケ)さんに話した通りです。

 

「『造物主(ライフメーカー)』を?」

(デュナミスさん)の認識では、唯一絶対と言っていい障害なのですよ。

その証拠に、彼に殺害されたと思しき現実世界人の数は、10年前の『造物主(ライフメーカー)』封印後、急増しています。

『悠久の風』のメンバーが殺害される事件が増えてきたのも、この辺の時期からです」

 

半分嘘です。

元老院による『悠久の風』潰しが始まったのは、15年ほど前からなのです。

こう言っておけば、フェイトさんも信じるでしょうからね。

 

「世界を滅ぼそうとする(デュナミス)の頭を、『造物主(ライフメーカー)』が抑えていたことになるな」

 

例えて言えば、ガンダムの敵組織ティターンズが悪の組織となっていった元凶、バスク・オムでしょうか。

あ、ガンダムを知らない人には分かり辛いネタでしたかね。

 

「そうか……確かに一理ある」

 

納得していただけたようです。

 

「君達の調査を察知した『デュナミス』が、いずれかへの襲撃計画を早めたり、『虐殺』を始めてしまうことは?」

「ありません」

 

私は断言します。

 

「現状の『デュナミス』さんの戦力では、麻帆良は落ちません。

それだけの戦力が、麻帆良には揃っているのです。

むしろ彼が焦って襲撃を早めてくれれば、その方が私達には有利になります。

転移門(ゲート)への襲撃については、元老院の意思が旧世界との交流断絶に動かなければ、議長や首相が軍や民衆を抑えられません。

その状態で転移門(ゲート)の破壊、そして私達が彼らの目的を全世界に公表してしまえば、矛先は一斉に『デュナミス』さんに向かいます。

麻帆良への襲撃どころではありませんね。

その旧世界との国交断絶が国際会議で決定するのが、地球時間での8月5日です。

その3日後には転移門(ゲート)が停止され、それが破壊されるなどと言うニュースが流れても、誰も見向きもしなくなります。

破棄された転移門(ゲートポート)を破壊したお馬鹿なテロリストとして、笑い話の種になるだけです。

完全(コズモ・)なる世界(エンテレケイア)を連想する人など、1人もいないでしょう。

ゆえに、地球時間における8月10日の転移門(ゲートポート)破壊の予定に、早める変更はありえません」

 

もちろん、(ハッタリ)です。

まだ超さんのことを言うわけにはいかないのですよ。

フェイト少年が敵と対峙した際、心を読まれてしまう危険がありますからね。

 

「そこまで読めているのなら……いや、なんでもない」

 

白い少年は言いかけてやめました。

メガロメセンブリア首脳陣がどのような傀儡状態なのかを、思い出したのでしょう。

というか、私なら遠隔操作で殺害できるように、仕掛けを施しますからね。

いけないと分かっていても、彼らには逆らうことができないのですよ。

下手に突けば貴重な証人が殺されてしまいます。

ですので、正義感に駆られて元老院首脳の現状を全国ネットで公表するなどというのは、NGなのです。

 

 

 

「それで、どうするんだい?」

 

フェイト少年の問いに、私は答えます。

 

「とりあえず、8月10日までは安全が保障されています。

しかし、そろそろラカンさんの失踪が敵方にバレるでしょう。

当然、この周辺をシラミ潰しに探しに来ます。

私達、行方不明になっているクラスメイト、特に明日菜さんの行方に繋がる手がかりが入るかもしれませんからね。

というわけで、ラカンさんだけ近くの町に移動していただきます。

それから、私達に関してですが……」

 

私はここで一旦言葉を切りました。

 

「エヴァさん、皆さんの仕上がりはどんな感じですか?」

坊や(アンディ)はまだ不安定だ。

実戦を積む機会に乏しいのが痛い。

他も似たようなものだ。神楽坂の伸びは著しいがな」

「わかりました。

やはり計画通り班分けをして、各地で修業を積ませましょう」

 

フェイトさん達も味方になりましたし、良い機会なのです。

 

「待ってくれ、『デュナミス』に発見されたりはしないのか?」

「私と明日菜さん以外は発見されたりはしません。

なぜならば、彼の眼中にないからです。

『デュナミス』さん達は、絶対数が少ないという弱点を抱えているのですよ。

それを解消するための元老院首脳部の傀儡化ですが、その組織力をすべて扱えるというわけではありません。

特に私と明日菜さん以外に誰が行方不明になっているかなどは、把握すらしていないでしょうね。

……ああ、親善大使として来訪予定だった高音さん達は、顔を覚えられているかもしれません。

それに関しましては、班分けや幻術でなんとかしましょう」

「狂っていて心に余裕のない者には、人間など誰も同じように見えるものさ」

 

エヴァさんが、私の説明を要約してくれました。

 

「というわけで、明日は班分けなのです」

 

事情が複雑化しているとはいえ、説明、長過ぎましたかね?

 

ちなみに、『虐殺』、つまり戦争の開始につきましては有耶無耶にしました。

説明するのも面倒ですが、要するに(チャオ)さんが見てきた未来には、それはなかったということです。

 

 

 

 




本日の経過

フェイト・アーウェルンクスとの会談。

以上。

つづく



主にチートを誤魔化すお話。
こういう、嘘で相手を言いくるめるのは、ネギ少女の得意技です。

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