【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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8/12 くらいに投稿されてると思いたい。

台風の後片付け。


085 アテはありません(ないとは言ってない)

キャンプを畳んで痕跡を消すのに3時間ほど使いました。

ここからは皆と別れて班行動です。

私達A班は、『デュナミス』さんの目を逃れて逃げ回らなければならない、最も危険な人が集中しています。

 

ちなみにフェイトハーレムズは、フェイトさんと(モノノケ)さん以外は顔が割れていないそうです。

どうやらフェイト少年に助けられて以降、彼女らは『デュナミス』さんを警戒したフェイトさんによって、別の場所で修業をしていたとか。

だからこそ、班を分ける際に組み込むことができたわけですが。

原作ではおそらく、『デュナミス』さんとフェイトさんが稽古を付けていたと思われますから、ここも改変点ですね。

 

 

 

「さて、これから逃亡生活をしなければならないA班だけど……どこかアテはあるのかい?」

 

皆と別れた後、フェイト少年が尋ねてきます。

 

「そうですねえ」

 

私は黒い笑みを浮かべました。

 

「幾つかアテはあります。

ですが、『デュナミス』さんが何かを始めても分からなくなるという、怖さがありますから、しばらくは修行をしつつ逃げ回りましょうか」

「まあ今回は君達には情報がなかった。

勝手の良いアテがないというのも仕方がないか」

 

フェイトさんが何か勘違いしているようです。

 

「まあ、勝手の良くないというのは、その通りではありますか」

 

一度『デュナミス』さんとは真正面からぶつかる必要があります。

そのためには、ここで彼の計画を台無しにしてはいけません。

物事を解決するには、手順というものがあるのですよ。

 

「じゃあ、フェイトはどこかアテがあるの?」

 

明日菜さんが尋ねます。

 

「危険な場所ならわかるよ。

でも、逆に言えばそれだけだね」

完全(コズモ・)なる世界(エンテレケイア)の隠れ家ですね。

そこには精霊か何かの監視があると考えるのが妥当です。

またフェイトさんが助けた少年少女達の、滅んだ故郷というのもアウト」

「さすがだね。

後は元老院の監視が多いであろう、人の多い場所、有名な遺跡なども危険だ」

「皆、考えることは同じですものね」

 

高音さんが苦笑していました。

 

「はい。そういう場所を避け、『デュナミス』さん達主力とバッティングさえしなければ、見つかることはありません。

年齢詐称薬もありますし」

「過信はできないが、確かに奴らに直接見られなければ問題無いだろう」

「さらに言えば、美空さんもいますし」

「えー、何で私!?」

 

私が水を向けると、イタズラシスターさんはうろたえます。

 

「逃走に関してはプロフェッショナルじゃないですか。

学園祭最終日、(チャオ)さんですら捕捉できなかった逃げ足、期待していますよ?」

「えーっ、マジでーっ!?」

「まあ、そうだったんですの?」

「彼女が本気で逃げて捕捉出来る人は、全世界でもまずいません」

 

なんと言いましても、妖精さんグッズを持っていますからね。

しかも相当に熟練しています。

ですので、割と冗談ではなかったりするのです。

 

「ほう、それは興味深い」

「いーやーーーーっ!!」

 

フェイト少年に興味を持たれて、美空さんは頭を抱えて悶絶しました。

 

「ま、半分は冗談ですよ」

「じょ、冗談なの……?」

「さっき私が言った、勝手の良くないアテへの鍵を、美空さんが持っているのです」

「へ?」

 

勘の良い読者様でしたら、わかるかもしれませんね。

ああ、ちょっと推理を組み合わせる必要があるかもしれません。

 

「いざとなれば、そこへ行くことで追っ手を振り切れます。

異界への扉のようなものですよ」

「フム……それで、魔法(ムンドゥス)世界(・マギクス)の情報が入手できなくなり、『デュナミス』の動きに対応できなくなる危険があるということか……確かにあまり勝手は良くないようだね」

 

納得していただけたようです。

 

「はい。それでは危ない場所は避けて、適当に移動しましょうか」

 

私はナギの杖に腰掛けました。

他の皆さんも、それぞれ空を飛びます。

 

今、アンディはエヴァさんと一緒に行動していまして、私と共用している(ほうき)を渡してあります。

アンディは基本的に近接戦ですし、指輪の発動体があれば魔法も普通に使用できます。

というわけで、性能の良い杖であるナギの杖は、今は私が持っているのです。

 

闇の魔法(マギア・エレベア)』ほどの切り札を持っていない(と思い込んでいる)アンディが、私を心配して預けたということもありますが。

この杖は、戦闘では大した要素にはならないのですけれどもね……。

 

 

 

 

 

 

 

最初の移動先は、キャンプ地のケルベラス大森林から南の内海を渡った先にある、メルキウスという小さな港町です。

 

「エリジウム大陸は、元々20年前の『大分裂戦争』の際に、辺境だったせいで、それほど大きな戦禍に呑み込まれなかった地域だ。

その分治安は悪くはあるけれど、平和と言えば平和なところだよ」

「テロの有無はかなり大きいですものね」

 

高音さんはフェイトさんの説明に頷きました。

 

今、私達は年齢詐称薬で見た目を誤魔化しています。

フェイト少年だけは怪しい仮面姿ですが、ある程度は仕方がありません。

彼の白い容姿は、年齢の変化程度では誤魔化せないくらいに目立ってしまうのです。

 

私も全身を覆うマントに覆面です。

怪しさ全開です。

大人になった私の容姿はとてつもない美人さんでして、こちらもまた目立ってしまいます。

学園祭の『超包子(チャオパオズ)』の焼き直しは嫌ですし。

 

幸い、私達のように顔を隠している人々は少なくありませんので、それほど目立ってはいません。

おちび組、フェイト少年、私、ココネさんの3人が大人バージョン。

残りの、明日菜さん、高音さん、佐倉さん、美空さんの4人が子供バージョンです。

 

こちらの言葉が分からない明日菜さんや佐倉さんは、猫耳尻尾姿でもあります。

この猫耳は原作にも登場している、翻訳魔法具です。

エヴァさんも幾つか持っていますが、魔法世界(こちら)では割と普通に手に入るものですね。

翻訳魔法は読心魔法の延長でいけますから、それほど術式が難しくないのですよ。

 

まあ、魔法の使用にはちゃんと言葉を覚える必要がありますし、魔法使いでしたら、こちらの言葉は普通は話せるものですが。

 

 

 

というか、移動先を紹介する必要はあまりないですよね。

とりあえず適当に南へ移動しつつ、私は肉体と魂の乖離症状を解消、それから最上位精霊の習得までいきます。

 

「肉体と精神の乖離というのはあまり先例がない。

だが、僕は一度経験がある」

 

大人モードのフェイトさんは言いました。

 

(コア)に異常が発生した時に併発した。

その時は、(コア)の異常が収まると同時に治っていったが……。

おそらく、3日で治ったのは()に融通が利くのが理由だろう」

「その理屈ですと、私の場合は少し時間がかかりそうですね」

 

苦笑を返します。

今の私はスタイル抜群の美少女です。

3-Aのレベルの高いクラスメイト達の中でも、頭1つ抜けている美貌ですね。

ココネさんも似たようなものですが。

麻帆良学園の生徒達は、男女ともに割とレベルが高いのが特徴です。

赤松健氏(げんさくしゃ)の絵が大体そうだからとか言ってはいけません。

メメタァ。

 

「ま、地道にやるしかありませんか……」

「乖離症状を解消した君がどれくらい強いのか、見てみたい気もするしね」

「高音さんと同じ、砲台型の精霊使いですよ。

彼女はとにかくまっすぐ対応するタイプですから、模擬戦で負けたことはありませんけれども」

「ああ、中々の使い手ではあるけど、応用力に少し問題があるね」

 

一応、エヴァさんから幻術空間内蔵型の巻物(スクロール)を借りてきています。

イメージトレーニングとなりますが、大体それで修業の方は何とかなるのです。

実際に攻撃魔法をぶっ放す修行は、街の外れでフェイト少年に結界を貼っていただきますし。

 

「あれでも、2ヶ月ほど前までは力押しの正攻法オンリーでしたから、かなりマシになった方なのですよ」

「そ、そうなんだ……?」

「なまじ基礎力や素の実力がある分、それに頼り切っていたのでしょうね。

主にアンディにコテンパンにやられて、なんとか融通を利かせるようになったのです」

「彼も、君の兄とは思えないくらい真っ直ぐだったけど……」

「魂的には違いますから」

「いや、君の方がナギの子供と言われてしっくりくるという意味さ」

「ああ、なるほど……」

 

原作でも、性格面では全く似てないと言われていましたからね。

 

話している間に、ココネさんと美空さん、それにマキナが帰ってきました。

買い出しに行っていたのです。

 

 

 

「いやー、小さな港町って言っても、活気があるねー」

「怪しい人は見かけませんでしたか?」

 

私は尋ねます。

 

「怪しいって言えば、大体怪しいよ。

空族もいるみたいだし、傭兵や賞金稼ぎがゴロゴロしてるし」

『巨大な組織に訓練されているような方は見かけませんでした』

「お疲れ様です」

 

私は頷きました。

 

原則、監視は極秘に行われます。

なぜなら、私や明日菜さんを捕まえたいというのは、ほとんどの人間は知らないからです。

そういう極秘の依頼をするのに、お金で裏切りうる傭兵を使うでしょうか?

答えは否です。

必ず専門の特殊部隊を出してきます。

その特殊部隊は通常、情報屋に写真なりを渡しますが……。

 

明日菜さんの写真はありません。

麻帆良学園が外に出していませんからね。

というわけで、あるとすれば親善大使になるはずだった4名の生徒達、あるいは私の写真です。

が。

万が一そんな写真が出回れば、さすがにタカミチ辺りに察知されます。

ゆえに特殊部隊の方々は、自分で直接探し回るしかないのです。

つまり、警戒するべきは訓練された兵士。

 

マキナの返答はそういうことです。

 

「しばらくは大丈夫そうですね。

定期巡回コースでもないのは確認しましたし」

「定期巡回って、そんなのあるの?」

「情報屋も、何でもかんでも知っているわけはない。

極秘で探し回る以上は、写真の使用も限定的にならざるを得ないしね。

すれ違いというのは、常に起こりうるのさ。

だからこそ、何度も探し回るんだよ」

「へ、へー……」

 

私自身はそこまで詳しく知っていたわけではありませんが。

いわゆる特殊任務を長年やってきたフェイトさんの知識は、とても頼りになりますね。

 

そういうわけで、逃避行の最中は基本的に危険はありませんでした。

 

 

 

 




本日の経過

魔法世界逃避行中。
逃避行中にすることや魔法世界についてのあれこれについて解説。

以上。

つづく



今回は明日菜が空気です。原作メインヒロイン(笑)
まあ、二次創作ではよくあることですね。
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