【ラスボス】外道幼女が行く、ネギま平行世界【逃げて】   作:ひろっさん

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8/24 くらいに投稿されてればいいと思います。


097 再戦なのです

私が計画について色々と皆さんにネタバレした後は、修業のお時間です。

 

主に『別荘』で、ですね。

麻帆良と魔法世界を行き来できる超鈴音(チャオ・リンシェン)さんが合流しましたので、『別荘』の他のエリアも使用できるようになりました。

 

まず最初に行われたのが、古菲(クーフェイ)さん&小太郎君VS(ドラゴニュート)さん&(ツインテール)さん。

例の地方大会決勝の再戦です。

 

ラカンさんのせいで、お互いに悔いの残る戦いとなっていましたからね。

主にラカンさんのせいで。

 

「やはりあの時は、竜族と火娘の方に迷いがあったようだな」

 

エヴァさんが冷静に分析します。

 

「そうそう、小太郎君は(ホムラ)さんの相手をするのが正しい戦術なのです」

 

私も呟きました。

 

ただ、あの時のように小太郎君があっさり(ホムラ)さんを抑えることができたりはしません。

開幕に煙幕など張らずに、発火視線をレーザーのように薙ぎ払い、小太郎君を寄せ付けません。

やや消耗も激しいようですが、魔力が圧縮されている分、貫通力も高いようですね。

 

「炎精霊化だけでも、相当な才能と鍛錬が必要ですのに、『魔力圧縮』まで使いこなしていますね……」

 

これは高音さん。

最近は同じ精霊使いということで、私と一緒に修業をすることが多くなっています。

 

「だが、まだまだ圧縮度合いが甘い。あれでは小僧は止まらんぞ」

 

エヴァさんの言う通り、小太郎君は『狗音影装』で黒く巨大な狼と化し、さらに魔力弾を飛ばして、発火レーザーの威力を軽減しつつ突っ込みます。

影の尻尾を伸ばして捕まえようとしますが、それは(ホムラ)さんが避けました。

 

そして、(ホムラ)さんは一度発火レーザーを停止、『戦いの歌』辺りの身体強化で速度を増します。

これで、動き的には小太郎君と互角となりました。

が、彼の『狗音影装』の防御力を破るほどの攻撃力は、今の彼女にはありません。

 

しかし意味はあります。

もう一方の戦いでは、以前に放映された決勝戦とは打って変わって、(タマキ)さんが優勢でしたから。

 

どういうことかと言いますと、(タマキ)さんも竜化した後、身体強化の上位版『戦いの旋律』で動きを強化、さらにブレスや『魔法の矢』で、古菲(クーフェイ)さんの『瞬動勁』に対して相打ちに持ち込み、ダメージレースを展開しているのです。

こうなってきますと、魔法が使えず防御力が低くなりがちな古菲(クーフェイ)さんは不利でした。

 

「なかなか良い勝負ですね」

「まだ見れる試合ではあるな。

筋肉馬鹿(ラカン)が力加減を間違えなければ、あの試合はこうなっていたわけだ」

 

 

 

試合が動いたのは、それから1分ほど後のことでした。

 

(ホムラ)さんが、圧縮した炎の塊を射出し、小太郎君の囮回避を先読みしてぶつけたのです。

それは今までとは比べ物にならない威力を誇っていました。

小太郎君の『狗音影装』の防御力を貫き、本体をも傷付けたのです。

 

しかし。

撃たれた小太郎君は、丸ごと消えました(・・・・・・・・)

影分身の囮です。

 

「おお……!」

 

私は思わず感嘆の声を上げます。

 

(デコイ)を敵に見えるように逃がして、自分は半端な『気配断ち』で残る。

私が以前、エヴァさんとの模擬戦で見せた戦法です。

リスクを背負いますが、(デコイ)を本体と誤認させるテクニックですね。

エヴァさんに使用したあの時は、私の新技法の性能を確かめるために、わざと見逃されましたが。

 

驚きで一瞬動きが止まった(ホムラ)さんに接近し、小太郎君は影の尻尾で足を拘束。

彼女が慌てて発火視線を撃ちますが、ものともせずに体当たりからの魔力弾連打で仕留めにかかります。

最初は発火視線の爆炎で凌いでいましたが、その内に押し切られたらしく、しこたま撃ち込まれ、炎精霊化が解けてダウン。

 

ちょうどそこに、古菲(クーフェイ)さんとのダメージレースに勝利した、(ドラゴン)さんの尻尾が飛んできました。

それを避け切れずに直撃をもらいましたが、平然と起き上がって、最後は狼VS竜の対決となります。

 

魔力、技術的にはほぼ互角、種族的な利点から、速度では小太郎(オオカミ)君、攻撃力と防御力では(ドラゴン)さんに、それぞれ分があるように見えました。

 

そして、最後に明暗を分けたのがダメージの蓄積量。

古菲(クーフェイ)さんの『瞬動勁』の連打戦法によるダメージは、しっかりと蓄積していたようです。

 

(ドラゴン)さんの動きが鈍くなっていき、最後は竜化が解けてしまいます。

小太郎(オオカミ)君の方も、『狗音影装』は解けていましたが、獣化する余裕が残っており、戦闘力は歴然としています。

 

というわけで、この勝負は古菲さん&小太郎君チームの勝利でした。

 

 

 

「最後にモノを言ったのは、持久力(スタミナ)でしたね」

「フッ、当然だ。あの程度でスタミナ切れを起こすような鍛え方はしてない」

「鍛えたの俺もだけどな」

 

どこからかラカンさんが出てきます。

ちょっとタカミチと軽く模擬戦をしていたはずですが。

と、思ったら、その後ろからタカミチが姿を現しました。

軽い模擬戦ということだったはずですが、なぜかタカミチがボロボロです。

 

まあどうせ、変態筋肉(ラカンさん)が熱くなっちゃったのでしょう。

タカミチでしたら、多少力加減を間違えても死にはしませんからね。

 

「みんな、なかなか強くなってるねえ。

これは僕もウカウカしていられないなぁ」

 

言いつつもタカミチは嬉しそうです。

 

「色々とやりましたからねえ」

「ネギちゃんは大体誰かを泣かしてたけどね」

「そうそう、老竜(エルダードラゴン)とか、呪符紙を売ってた露店のおっちゃんとか」

 

そう話すのは、春日美空(イタズラシスター)さんと明日菜(おてんばひめ)さんです。

 

蛇竜(ワイアーム)の方は自業自得ですし、呪符紙の露天商さんは平常価格まで値下げしていただいただけですよ。

収支がマイナスにならないようには計算していました」

「え、老竜(エルダードラゴン)かい?

なかなか無茶をするねえ……」

「別に1人で戦ったわけでもありませんし、フェイトさんやマキナがバックアップにいましたから、そこまで無茶な相手ではありませんでしたよ」

「僕からすると、それも恐ろしいことだけどね」

 

フェイトさんが仲間になった経緯は話しましたが、長年敵対していましたし、その感覚がまだ拭えないようです。

 

「私がやろうとしているのは、『始まりの魔法使い(ライフメーカー)』を口車に乗せるための下準備です。

その使徒の1人程度、口車に乗せるのは造作もありません」

「口では勝てんぞ。政治が苦手な貴様では、なおさらな」

「ハハハ、どうもそのようだね」

 

エヴァさんがニヤニヤ顔でタカミチに言いました。

そういえば、お2人は10年前はクラスメイトだったのでしたっけ。

 

 

 

決着後、4人は木乃香さんの治療を受け、お互いに健闘を称え合って握手を交わしていました。

フェイトハーレムズも集まってきていて、皆で騒いでいます。

 

「後で他の皆さんも混ざって、チームで模擬戦やってみませんか?」

 

高音さんが提案します。

木精の上級使役という、レアな種族能力の持ち主がいますしね。

気持ちは分かります。

 

が、なぜか御本人(シラベさん)(ホムラ)さんと(タマキ)さんの3人が微妙な顔をしました。

 

「あれ、何か問題でも?」

調(シラベ)のアーティファクトは、強力なのはいいんだが、その……集団戦となると色々と問題がある」

「問題?」

 

私は尋ねます。

2週間後の決戦に向けて、何か問題があればそれを解決しておかなければなりません。

 

「見てもらった方が早いですね……」

 

原作同様の小さな声で呟き、糸目の黄緑色をした有角長髪の美人さんは、1人で離れた場所に行きました。

 

「“精霊召喚、『踊り狂う小人』”」

 

(タマキ)さんが調(ブリジット)さんの周囲に、下位精霊を展開します。

20体ほど。

これは、的、でしょうか?

 

 

 

「……」

 

調(シラベー)さんは、バイオリンのアーティファクト『狂気(フィディク)(ラ・ル)提琴(ナーティカ)』を召喚し、的をちらりと確認してから演奏を始めます。

盲目扱いされているデータベースもありますが、原作終盤では目を見開いているシーンもあり、おそらくですが目は見えているものと考えられます。

この平行世界では、ただの糸目だそうですし。

 

それはともかく、演奏(・・)でした。

意外とひょうきんで軽い音律、原作ではド下手だったはずですが、どこかで練習したのか、普通に上手いのです。

 

そして、5秒ほど演奏した後、なぜ集団戦で問題があるのか、それが理解できました。

 

調(ブリジット)さんを中心に、放射状の衝撃波が発生したのです。

原作でも全方位からの音の衝撃波などということをしていましたが、これはその逆、自分を中心に外に向けて、衝撃波を発生させています。

しかも衝撃波が届く範囲というのが、目測で半径50メートルほどもありました。

衝撃波の射程範囲を見せるために、下位精霊を配置したのでしょう。

 

「なっ!?」「えーっ!?」

 

私もエヴァさんも驚きました。

 

その範囲と威力に――。

――ではありません(・・・・・・・)

 

演奏していたメロディが、『チルノのパーフェクトさんすう教室』だったからです。

何やってんですか先生ーっ!?

 

ちなみに『チルノ』というのは例の『東方Project』の登場キャラで、大体1面の中ボスで出てきて倒されるという役回りです。

作者に設定資料のところで『⑨.バカ』と書かれたことがきっかけで、ネットでは『⑨』と言えば彼女のことを指す記号となってしまいました。

 

『チルノのパーフェクトさんすう教室』というのは、その『チルノ』のテーマ曲である『おてんば恋娘』をモチーフに作られた歌です。

さらに、それをプロのバイオリニストがお茶目たっぷりに演奏した動画が存在しており、『振り込めない詐欺』『プロの犯行』等のタグが付くほどの完成度で人気を博しました。

今はCDが発売されており、演奏者『てっぺい先生』による華麗なバイオリンの音色を、ネット環境に左右されることなくご家庭にてお楽しみいただけるようです。

 

 

 

「旧世界で外に出られる(モノノケ)が、CDを買ってきてね……」

「それで練習してたらあんなことができるようになったと……?」

「うん」

 

格闘ゲームで言えば、全画面攻撃ってやつですね。

しかも、味方を巻き込む、味方殺し。

 

「でも、1ヶ月前からさらに範囲に磨きがかかってない?」

「命中率は結局上がらなかったの?」

「そうなのよ……。

あれからさらに威力も上がってて、私が炎精霊化で物理攻撃を無効にしないと、迂闊に近付けないわ」

 

癖毛エルフ耳の(シオリ)さん、黒髪猫耳尻尾の(コヨミ)さんの問いに、(ホムラ)さんは沈痛な表情で頷きました。

確かに、チーム戦をするには少々問題がありますね……。

 

本当にもう、何やってんですか下っ端天使(モノノケ)さん……。

 

 

 

 




本日の模擬戦

古菲&小太郎VS環&焔。
古菲&小太郎の勝利。

以上。

つづく



人の名前を出しているとはいえ、ダイレクトマーケティングはOKですよね?

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