遊戯王 ARC-if(アーカイブ)   作:小鳥 戯遊

12 / 36
遊星とのバトルが終わり、ブルーノの講評を聞くこととなった遊介。
アクセルシンクロを使いこなしながらライディングをしていたので少し疲れていたが、授業はまだ続いている。

今度は、ライディングデュエルにバトルロワイヤルを足した「レーシングデュエル」が開始される。だが、その後ろには謎の影が暗躍していたのだった。


if=11:レーシングデュエルの罠

デュエルが終了し、バイクを制止するとブルーノが拍手を送った。

すると、他のデュエルアカデミアの生徒も続いて拍手を送ってきた。

 

これはこれで悪くない。

 

「なかなかいいデュエルだった。遊介くん、君はシンクロ召喚だけでなくアクセルシンクロを見せてくれた。驚いたよ、まあそうでないと困るというのも本音だがね」

 

「え、それはどういう」

 

そういっても彼は答えてくれず、遊星の方に向き直った。

 

「ブルーノなのか......!? 一体どうなっているんだ」

 

ブルーノは他の生徒にバレないように俺たちだけに小声で話し始めた。

 

 

「遊星、君は今別の次元にいる。正確には君の赤き竜の記憶を呼び起こしたんだ。遊介くんとのデュエルで覚醒するかどうかはほどんど賭けだったが、君の熱いデュエルがよみがえってきてくれてうれしいよ。とにかく、今は僕の歩調に合わせてくれ」

 

遊星は今、別次元の遊星さんの体を借りているような状態なのか? 赤き竜の、シグナーの記憶というものが俺たちの知っている不動遊星としての記憶が別次元の遊星に宿ったってことか?

 

意味が分からない。とにかく、今ここにいるのは俺たちが知ってる不動遊星だってことは言える。

親指を立てるブルーノに少し困惑しながらも遊星は相槌を打つ。

 

 

「まあ、構わないが......」

 

 

「それでは不動遊星! 君のライディングについて講評する! 序盤から中盤にかけて無難といえる。終盤、スターダストを使用し、相手のモンスターをデッキに戻したのはなかなか光るものがあった。アクセルシンクロを習得していないとはいえ、よく戦った。みんな、二人にもう一度拍手だ」

 

 

そういうと、生徒たちは俺たちに拍手を送った。

ブルーノの講評が終わったところで、明日香が新たな課題を俺たちに突きつける。

 

「それじゃあ、彼らのデュエルでライディングを実感したところで、実践的にやっていこうと思います。でも、普通に一人一人やるライディングなんて面白くもなんともない。だからレースをしようと思うの」

 

 

レースぅ? ライディングでってこと? 一体どうやって......。

 

 

 

「ルールは簡単、みんなで一斉にスタートするの。それでライフが削られたらその分スピードは落ちて、0になったらその時点で失格。回復していけばどんどん加速するし、こうゆうバトルロワイヤル形式なら戦いやすいかもね」

 

 

「なるほど、ただ速さを競うだけじゃなくデュエルタクティクスも問うレース。いわば、レーシングデュエルといったところか」

 

いや、納得してるんだよブルーノ。俺たちは説明聞いても全く頭に入らなかったけど? あれか? ゼアルのジェットコースターデュエルみたいなもんか? いやあれより人数が多いから普通に2対1とかありえるぞ。デュエルの途中で乱入とかありそうだし。 いろいろデッキもそれ用に組みなおした方がいいかな......。いや、今はこのデッキで行こう。というかそもそも、サイドデッキみたいな替えを持ってない。このデッキを信じて戦うしかない。

 

 

「それじゃ、お楽しみといきますか!」

 

 

「ちょっと、俺のセリフみたいなこと言わないでよ遊介!」

 

遊矢が俺の言葉に反応してツッコミを入れるとみんなちょっと噴き出していた。こういうおちゃらけキャラっていう感じも遊矢らしいといえば遊矢らしいな。彼はずっとこうやって笑顔でいてほしい。

 

 

「それじゃあ、みんなバイクに乗ってスタートについてくれる?」

 

明日香先生の指示で生徒全員がスタート位置につく。ブルーノと遊星はどうやらこのレースには参加しないようだ。二人で話し込んでいる。積もる話もあるのだろう。

 

 

「位置につけたかしら?」

 

生徒全員が息を合わせて「はい!」と声を上げる。もちろん、俺も大きな声を出した。レーシングデュエル、どういう風になるかわからないし、先攻後攻なんて概念ないしどうやって戦うかわからないけど楽しみだ。

 

 

「みんな、頑張ってね」

 

 

 

 

 

 

『ライディングデュエル、アクセラレーション!』

 

 

何もわかっていないまま謎のレーシングデュエルが始まった。一斉にバイクが先頭向けて走りだす。

ここは下の方でデュエルでどんどん相手のライフを削って先に進めていく方がいいだろう。

 

 

ゆっくりとバイクを走らせながら手札を確認する。これはどうやって戦えばいいんだ?

そう思っていると、遊矢がこちらに近づいてきた。

 

「肩慣らしに俺とデュエルしないか? 遊介」

 

「遊矢か......。まあ、いいけど。このデュエルの方式あまり理解できてないから遊矢の先攻でいいよ」

 

 

「いいのか? じゃあ、いくぞ! 俺のターンドロー! 俺は、EMギタートルとEMラクダウンでペンデュラムスケールをセッティング! ギタートルのペンデュラム効果で俺は一枚ドローする! さあ、これでレベル3から5のモンスターを同時に召喚可能! 揺れろ、魂のペンデュラム! 天空に描け、光のアーク! ペンデュラム召喚! 来い、俺のモンスターたち! EMヘイタイガー! EMウィップバイパー! 俺はレベル4のEMヘイタイガーとウィップバイパーでオーバーレイ! 二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚! 漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙! 今、降臨せよ! ランク4、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

 

まさかのここでダークリベリオン!? 

 

 

「まじかよ!?」

 

 

「驚いている暇があるのかな? 俺はカードを一枚伏せてターンエンド。さあ、遊介の番だよ」

 

 

「俺の、ターン! ドロー! なんてこった。こちとらシンクロ一筋なのにエクシーズとかバンバン使って......。まあいい、俺はシン・クリボーを守備表示で特殊召喚! このカードは自分フィールドにモンスターがいないとき守備表示で特殊召喚できる。 そして、俺はスターブライト・ドラゴンを通常召喚!このとき、シン・クリボーは自分以外の光属性が存在するとレベルは3として扱う! 行くぞ、遊矢! 俺はレベル4スターブライトドラゴンにレベル3となったシン・クリボーでチューニング! 聖者の衣纏いし竜よ! その紫の瞳で悪を照らせ! シンクロ召喚! 出でよ、紫眼の聖装竜!」

 

 

「出たな、パープルアイズ......。あの効果を使われたらひとたまりもないな」

 

 

「だろうな。だから、惜しみなく使っていく! 俺はパープルアイズのモンスター効果発動! シンクロ召喚に成功したとき、デッキから装備魔法一枚をこのカードに装備する! 俺は団結の力をデッキから発動する! さらに、俺はパープルアイズのもう一つの効果発動! このカードに装備された装備カード1枚を破壊して発動する。相手フィールド上のカードを破壊した装備魔法の枚数分手札に戻す! 俺は団結の力をリリースして、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを手札に戻す! だが、EXモンスターは手札に戻ることはないためデッキに戻る!」

 

 

「速攻魔法発動! 『アクション・マジック!』 自分フィールドのモンスター一体を対象として5つの効果から選択して効果を発動する! 俺は『このターン自分フィールド上のモンスターは相手のモンスター・魔法・罠の対象にならない』を選択する!」

 

 

まじかよ、アクションデュエルでもないのにアクションカードと似たような効果を使える速攻魔法かよ!? しかも地味に強化されてる!? リリースする効果はすでに発動してしまったから攻撃力はダーク・リベリオンと同じ、2500。ここはターンエンドするしかない。

 

「カードを2枚伏せて、ターンエンド......。やりおるのぉ」

 

 

「君ほどでもないさ。違う次元に来てもデュエルを楽しんでる。ほんと、すごいよ......」

 

 

二つの竜が並び立ちにらみ合っているところに、間を縫うように一つのバイクが颯爽と駆け抜ける。

 

 

「なんだ? ロボット?」

 

 

それはバイクと合体したチームニューワールドのような出で立ちでロボットの上半身がバイクと合体している。それは俺たちを標的にして向かっている。

 

『デュエルモード。最下位ノデュエリストハ強制デュエルヲ執行! コノデュエルデライフヲゼロニシタ者ハ評価ナシ! 評価ナシ!』

 

 

なんだって? じゃあ、俺たちいつの間にか最下位になってたのか?

驚きもさながらあのロボットはすでにフィールドにモンスターを展開している。ということは何人かはもうやられているのか?

 

 『ワタシノターン! フィールドニ存在スルSRベイゴマックスにSR赤目のダイスヲチューニング! 機械の僕タチヨ我がフィールドニ集エ! シンクロ召喚! レベル7 ダーク・ダイブ・ボンバー! ワタシはダークダイブボンバーの効果発動! フィールド上のバンブーホースをリリースシ、ソノレベル分×100、ツマリ400ポイントノダメージヲ与エル!』

 

「ぐわっ!」

 

「うああああ!」

 

遊介LP3600

 

遊矢LP3600

 

 

 

「遊介! ここはお互いに協力しよう! このままじゃ、単位がとれないぞ!」

 

 

俺の伏せカードは強制終了とガードブロック......。このターン、強制終了を使えば攻撃は免れる。だが、その効果を使うとガードブロックを破壊することになる。どうする? たった100のダメージに使うか? それとも温存するか?

 

 

 

 




最下位のデュエリストをふるいにかけるデュエルボットが動き出した。

いつの間にか最下位となってしまった遊介と遊矢は一時休戦し、デュエルボットとのデュエルを開始する。

そのころ一方、円谷廉次郎は赤馬零児と勝負を挑んでいた。だが、そのデュエルに乱入者が現れる。


次回、遊戯王ARC-V「舞い降りる不死鳥」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。