だが、彼の前にまた変な決闘者が現れる!
ランサーズ結成会議を終えた後、教室を出るとそこには廉次郎が立っていた。
「ちょっと面貸せ」
いつもの上から目線の言葉は少し、申し訳なさそうに聞こえた。
彼の言うことを聞かないと何言われるかわからないし、俺は何も言わずついていくことにした。
「どこ行くんだよ」
「開発研究室。開発課がデュエルモンスターズのカードを開発する授業に使う場所だ」
開発研究室......。そういえば、この世界のデュエルアカデミアにはデュエリストを輩出する普通科と、デッキやカードを開発、研究する開発課があるんだったな。一体そこに行ってなにをするんだ? まさか、またこいつとデュエルを?
少し足取りを重くしていると、すぐに開発研究室についた。
「ここにあるカードアーカイブ、一般的に販売されているカードデータが見れるコンピュータを探してもお前の紫眼は見つからなかった」
「だから、俺をこの施設で無断でカードを作った不届きものだって思ったんだよな」
「ああ、だがそれは勘違いだった。さらに俺はお前のカードの謎を調べるために開発課用のアーカイブリストを見た。そこには、ここで作ったカードのリストが乗っている。もちろん、僕のもある」
そういって、中に入りコンピュータにアクセスしてみせると彼の創った「ミニチュアル」の他に見知らぬカード群が並んでいた。これが、開発課独自のアーカイブ......。
「ここで、お前のカードを調べたところここでも検索には引っかからなかった。これが示されることは一つ。お前は開発課に一度も来ていなかったということだ」
「ほら! 俺の言ったとおりじゃん! でも、ますますわかんなくなったな。俺のこのカードのルーツ......」
「そうだな......。だから、その......悪かった。執拗にお前を追いかけて犯人呼ばわりして」
「いいよ、もう。でも、話はそれだけ? 多分違うよな?」
彼が詫びを入れるために俺をわざわざここに呼び出したとは思えない。なにか、ある。
「お前らの話を廊下で聞いていた。お前たちがこの世界のために戦うってことも......。僕もそこに加入したいなんていうおこがましいことは言わない。だが、一言だけ言う。お前は今のままでは足手まといになる」
は? 割とガツガツした性格してそうだから「僕も混ぜろ!」とか言ってきそうなのに謙虚だな。でも、一番聞き捨てならないのは俺が他のランサーズのメンバーのお荷物になることってことだ。
「ふざけんなよ。これまでだって俺はいろんな奴に勝ってきただろ!」
「お前のそのデッキ。はっきり言って急ごしらえだ。今まであったものにオリジナルを入れただけのごちゃまぜデッキだ。いずれ、何もできずに敗北することも考えられる。もっと紫眼の聖装竜とかのカードを召喚出せるデッキに変えるべきだ」
「これは俺の魂のデッキなんだよ! それをやすやすと手放せなんて正気か? お前も弱いから変えろって言われたらいやだろ!」
「当たり前だ! だが、僕の創作意欲がお前に新たな力を与えてやれってうるさいんだよ! お前は、あいつらが完璧な盤面で輝くところを見たくはないのか!?」
俺は自分のデッキを見た。カードの一番上には紫眼の聖装竜が燦然と輝いて見えた。まるで、もっと俺を使ってくれと言わんばかりに......。
たしかに、今のカードプールでは出せるタイミングは限られてくる。紫眼の聖装竜は光属性のチューナーが必要だ。それに聖装刃竜はシンクロモンスターを素材にしないと真価を発揮してくれない。今のままでは正直彼らを最善の能力を活かしきれていない。その指摘はごもっともだ。
やっぱり俺は強くなりたい。憧れの遊星を超えたい。だとしたら遊星の真似事じゃなくて、俺自身のデッキで......。
「ああ、分かった......。こいつらには悪いけど、真似事はもうこれで終わりにするよ。ここからは俺自身の魂でデュエルするよ」
「そうか。じゃあ、準備しておく。明日、開発の授業があるからそこで考えよう。僕はアイデアを出しておく。お前も家で考えておけ! いいな」
「当たり前よ! じゃあ、また明日」
そういって俺たちは研究室を後にした。そして、長い一日は終わり家路についた。
母の作る夕飯を元気に平らげ、その日は眠りについた。というより、目をつむりながら自分のデッキについて考える。テーマかカテゴリで考えるなら『聖装』とか『シン』がつくようなカード群にしたい。考えをまとめつつ意識が遠のく。
次に起きた時はもう朝だった。友崎からのインターホンが今日も鳴り響く。俺は朝食を軽くすませて学校に行く。
「じゃあ母さん、学校行ってくる!」
「はい、行ってらっしゃい」
母親に挨拶をすませて友崎とアカデミアに向かう。
「今日は開発課の授業行くんだけど、遊介も行くか?」
「え? ああ、俺もそのつもりだったから......。にしても偶然ってあるんだな」
「俺たち親友だからな! 被って当然よ」
そうして俺たちはアカデミアに着いて開発課の授業の教室である開発研究室に向かった。昨日見た場所、でも夕方見た景色とは少し違うものだった。
「よう遊介。案は持ってきたか?」
廉次郎が手を挙げて俺を呼び留めた。案ていうほどじゃないけど、大体のことはまとめたノートを取り出して
「うーん、なんとなく? やっぱりカテゴリ構築がいいかなと思って『聖装』をカテゴリテーマとしていきたいんだけど」
「お前たち最近仲いいな。俺も混ぜてよ。俺もデッキ作りたいし」
そういうと、少し廉次郎が眉をひそめてカッツンを見てめんどくさそうに
「まあ、勝手にすればいいさ。君も興味があるなら僕が教えるよ」
そう言って彼はある機械の前に立った。これが、カードを生成する装置みたいなもんか?
「デュエルはただ、制圧することだけがすべてじゃない。バランスが大事なんだ。特殊勝利、ダメージ、デッキ破壊......。勝利条件は多岐にわたる。ここではすべてが叶う。だが同時にゲームをするための制約もある。お前たちは何を創る?」
「すべてが叶う......。よし、やるか! 俺は、『聖装の魔導士』を創作! このカードは召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキから『聖装』と名の付くレベル3以下のチューナーモンスターを特殊召喚できる! このカードのレベルは4! 攻撃力1600! 防御力1200!」
「シンクロの召喚コストパフォーマンスをよくしたテキストだな。まあまあだな」
「じゃあ俺は新たなカードを想像しちゃおうかな? 俺はフィールド魔法『アルカトラズの理想郷』を創作......。発動の効果処理としてデッキから、『アルカデア』もしくは『アルカトラズ』と名の付く通常モンスターを手札に加える。さらに1の効果としてフィールド上のアルカトラズモンスターの守備力は300ポイントアップする」
「アルカデアとアルカトラズ? その名前、知っているぞ。この研究室で勝手に作られたカード群だろ」
「なんだって? そうなのか、廉次郎」
廉次郎とカッツンの両方の顔を交互に見るもカッツンは涼しい顔をしているし、廉次郎は眉をひそめている。
「どうだ? 廉次郎くん。彼のデッキおもしろそうだろ?」
後ろから男が話しかけてきた。一体誰だ?
「宇陀......」
「先輩にはさん付けしろって学ばなかったのかな? 君は。まぁ、いい。彼のカードはこの開発課2年の
この人、なんかうざいな。廉次郎にあからさまな対抗心を見せている。その顔を廉次郎はあざ笑う。
「相変わらず、人を使うのがうまいことだ。そうかよ、あんたがうちのルールを破ったんなら僕はあんたを潰さなくちゃならない」
「そう怒るなよ。ちょうどいい友崎、キミがあの雑魚と相手してやれ」
「分かりました。だけど、彼に勝ったら次は遊介と戦わせてください」
「好きにしな」
突如として始まった友崎と廉次郎のデュエル。彼らは自分のデュエルディスクとDゲイザーをセットした。
突如として始まった友崎と廉次郎のバトル。
廉次郎は自分の誇りでもあるミニチュアルで挑むが、ことごとく手札誘発で止められていく。彼に勝利の算段はあるのか!?
次回、遊戯王ARC-if「開発課の誇りと意地をかけた闘い!」
登場するオリカの召喚口上で良いと思ったものを教えてください。
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幼獣ベーゼ
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グレート・フォース
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アルカトラズ・デストピア・デーモン
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グレートVX
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アーク・トライブ・マジシャン