その中で見えていく、友崎のデュエルスタイルと精神。
彼と友人で会った遊介は何を思うか......。
「くそっ......。ターンエンドだ。しぶといやつめ」
まだ数ターンしか経っていないのに激しい攻防が続いている。どちらも譲らず、カッツンにターンが回った。
「俺は正直、キミには用はないんだよ廉次郎。俺は遊介に用があるの。遊介にはこのデュエルの間にカードを作っておいてほしいわけ。だから時間稼ぎになってほしいんだよ。だからもっと頑張ってほしいなぁ」
俺のカード? もしかして、紫眼の聖装竜のこと知ってるのか?
「しゃべってねえでドローしろ」
「これ以上の茶番はいらない! 俺のターン、ドロー! ふん、魔法カード『テラフォーミング』発動! 俺は、『アルカトラズの理想郷』を手札に加える! 俺はそのままアルカトラズの理想郷を発動! 理想郷は人それぞれだ。俺は効果処理として、通常モンスター『アルカトラズの看守』を手札に加える。この時、アルカトラズの理想郷のもう一つの効果発動! 自分フィールド上にアルカトラズモンスターがいるとき、この発動を特殊召喚にすることにもできる。よって、俺はアルカトラズの看守を守備表示で特殊召喚! そして、俺は手札から『アーク・トライブ・マジシャン』をアドバンス召喚! 俺の最強の僕にして、理想郷へと運ぶ方舟の使者! レベル7、アーク・トライブ・マジシャン!」
なに? レベル7のモンスターを1体のリリースのみでアドバンス召喚だって?
「は? レベル7モンスターなら2体のモンスターのリリースが必要だろうが。そっちの方が遊戯王なめてんじゃねえの?」
廉次郎も俺と同じように思っていたらしい。そういうと、カッツンは廉次郎を指さした。
「甘いな! このカードはフィールドの通常モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚することもできる。アーク・トライブ・マジシャンの効果発動! お前のモンスターすべてを除外する! 薙ぎ払え、ディープスウェイ!」
廉次郎のモンスターがすべてゲームから除外されていく。彼はなす術もなくフィールドはガラ空きになってしまう。
「まだ、僕にはわからない。どうしてそこまでしてオリジナルカードにこだわる。開発課なら新たなカードを作ることはゲーム性の発展を願って作っている。ゲームをして勝つカードを作るためじゃない。多くの決闘者に新たな世界をみせるためにカードを作っているはずでは」
「心底バカだな、あんたは。ゲームは勝つためにするんだよ。公式だって勝つためのオリカみたいなドラグーンオブレッドアイズとかいうカードを刷ってんだし......。俺は力が欲しい。だからこのカードを選んだ。カードも強いデュエリストである俺を選んだ! お前たちではない! 理想郷を創るのは俺だ! バトル! アーク・トライブ・マジシャンで円谷廉次郎、貴様に
魔法の杖のようなものを手に持った魔法使いのようなモンスターが杖を振りかざすと何千もの光の槍が現れ、それが円谷に降り注いでいく。
「まだだ! リバースカード! カウンターゲート!」
「アーク・トライブ・マジシャンはそもそも相手のカードの効果を受けない! 2500のダメージをくらえ!」
廉次郎:LP1500
「まだまだこれからだ! アルカトラズ・デストピア・デーモンの攻撃が残っているぞ! これで終わりだぁ!」
「手札より、ミニチュアルハイパーエージェントの効果発動! バトルダメージを受けたときにこのカードを手札から捨ててバトルフェイズを無効にする! イマジナ・リフレクト! ハイパーエージェントの効果によりフィールドにエージェントトークンを2体出す」
「君もしぶといよ? ターンエンド」
「僕のターン!」
フィールドにはトークンが2体。そして、魔法罠はなし。俺から見れば圧倒的に廉次郎は不利な状況だ。どうやってこの状況をひっくり返すんだ?
「僕は、手札からミニチュアル・ブレイブウォリアーを召喚! このカードは召喚に成功したとき、このカードのレベルは10になる! そして1ターンに1度、自分フィールドのモンスターを2体まで選択して発動する! そのレベルをこのカードのレベルと同じにする! 僕は2体のトークンをレベル10にする!」
「3体のモンスターが並んだということは、やるのか? エクシーズ召喚を」
「僕はミニチュアル・ブレイブウォーリアーとエージェントトークン2体でオーバーレイ! 3体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築! エクシーズ召喚! 出でよ、光を借り受け、悪を討て! ランク10 ミニチュアル・グレートVX! エクシーズ素材となったミニチュアル・ブレイブウォーリアーの効果発動! このカードがエクシーズ素材としたエクシーズモンスターはカードの効果の対象にならず、バトルでは破壊されない!」
「なに!? ま、まあいいだろう」
「グレートVXの効果発動! 1ターンに1度、オーバーレイユニットを2つ使用し、自分の墓地の『ミニチュアル』カードを3枚までデッキに戻して発動する! 相手フィールド上のカードをその戻した枚数分デッキに戻す! 僕が戻したのは3枚。よってお前のフィールドのモンスター3体をデッキに戻す!」
「......これだけ俺が展開したのにまだ巻き返すのか。化け物だろ」
「決闘者としての実力差が露呈したな。どれだけ策を弄しようとも結局はその策に溺れるのみ。戦いは日々進化し、変化する。その中でデッキを作り出すのが僕たちだ! グレートVXの攻撃力はちょうど2000! バトルだ! ミニチュアル・グレートVXで直接攻撃! ギガンティウムスラッシャー!」
「うわああああああ」
よし、これで勝負ありだ!
友崎:LP00000000?
「......? なに、デュエルが終わってない? 何かのバグか? それとも......」
「墓地に眠る、アルカデアの奇術師の効果発動......。このカードが墓地に存在し、自分のライフが0になった瞬間発動する。ライフを100回復してこのカードを特殊召喚する。これで俺はまだ負けていない!」
友崎:LP00100
「往生際が悪いぞ! カッツン!」
「デュエルは何が起きるかわからない! それがお前の口ぐせだったよなぁ? 遊介ぇ! お前の好きな場面だろ? 応援しろよ」
「くっ、ちょっと面白いって思っちゃった俺がいるから下手に言えねえ......」
心の折れそうな俺の心境に対して廉次郎は全く顔色を変えなかった。
「やりたかったことは、それだけか? 僕は、カードを1枚伏せてターンエンド」
「こいつ、まだ勝つ気でいるのか? いいだろう。このターンで終わらせてやる! 俺のターンドロー! フン、どうやら勝利の女神は俺に微笑んだようだ......」
カッツンは俺たちに手札を見せてきた。それは先ほど廉次郎のカードの効果でデッキに戻したアーク・トライブ・マジシャンだった。
「だが、お前のフィールドのモンスターはアルカデアの奇術師。どうみても効果モンスターだろ!」
「アルカデアの奇術師でのアドバンス召喚をするとき、このカードを2体分のリリースとして扱うことができる! アドバンス召喚! 最強の魔術師よ、いま再び目覚めん! アーク・トライブ・マジシャン!」
「こいつ、またモンスター効果を?」
「薙ぎ払え......。ディープスウェイ!」
またも廉次郎のフィールドはガラ空きとなってしまった。伏せカードがあったとしても、アークトライブマジシャンはバトルフェイズでは効果を受けない。
「くそっ......」
「バトル! アーク・トライブ・マジシャンの攻撃! これで終わりだ! アーク・グレイブ・フォース!」
廉次郎:LP0
デュエルが終了した音が流れ、ソリッドヴィジョンが移していたモンスターたちは消えていった。
「ははははは! どうだい、どうだい! 廉次郎くぅん! 宇陀流完全制圧テーマデッキ! さらにライフが0になってもバトルが終了しない効果モンスターの実装! キミのバカなデッキより最高なんだよォ! 私は、キミを超えた、はるかァ! 上のォ! デッキビルダーだァ!」
「......。なら、俺とのデュエルで証明してみせろよ」
デュエリストにも色々な考えを持つ人間がいる。友崎の勝ちたいという心も理解できる。だが、こいつの宇陀宙という人間の心は理解できない。相手のデュエリストを尊敬せず、デッキにも敬意を表しない。はっきり言って嫌いだ。
「ハァ!? 私が、キミとデュエルゥ? 意味がわからん」
「どうした、怖気づいたのか?」
「チッ......。まあ、Z闘会に選ばれた戦士ですから? 負けるわけないのですけどねぇ!」
「あ? なんだよその塾みたいな名前の組織」
「君はどうしても死にたいみたいですね......。阿久津遊介ぇ!」
宇陀は自分の腕にデュエルディスクをセットしてカッツンを押しのけて現れた。俺のデッキもすでに出来上がっている。今が、『聖装』の力を見せる時だ!
デュエリストのデッキにもデュエリストにもリスペクトを感じない宇陀宙に刃を向ける遊介。だが、彼のデッキは手ごわいカードばかりだった。
次回、遊戯王ARC-if「儀式ペンデュラム!『天紋』の猛襲!」
登場するオリカの召喚口上で良いと思ったものを教えてください。
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幼獣ベーゼ
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グレート・フォース
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アルカトラズ・デストピア・デーモン
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グレートVX
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アーク・トライブ・マジシャン