遊戯王 ARC-if(アーカイブ)   作:小鳥 戯遊

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遊星の前に現れたのは鬼柳率いる「チーム5D's」だった!

円谷は以外にも、冷静で機転が利いていたことを良い事にセキュリティが現場へ急行する。

彼らは南禅寺るこを救うことができるのか?



if=6:セキュリティの不動遊星

ライディング・デュエルに命を懸け、赤き竜のアザを持つ人達、チーム5D's......。ダークシグナーやイリアステルから街を救った英雄だったはずのデュエリストが、メンバーも大きく変わり暴走族やヤンキーのような人間に成り下がっていることが信じられない。

 

「その子を放せ! その子を囮にしても強いデュエリストなんて来ないとわかってるはずだ。本当の目的はなんだ、鬼柳!」

 

円谷は唾を飛ばして相手にがなり立てる。

 

「こいつには力を感じる。俺たちに黒き竜の力を与えたあの人のような力がよぉ......。俺は力に飢えてんだ。なんだかわからねえがずっと渇いているんだ。満足しねえ。デュエルの腕も、今の地位も......。だから、だれでもいい! 俺とデュエルしやがれ!!」

 

渇きの正体はわからないけど、なんだか寂しそうだ。往年の親友も復讐の相手もいない空虚感が彼の目から伝わってくる。やっぱり、彼には不動遊星が必要なんだ。

 

「円谷くん、セキュリティは?」

 

「呼んでないほど馬鹿じゃない。だけど、僕は独りでも彼らに挑む! まずは、神代凌牙、お前からだ!」

 

「いちいち、フルネームで呼ぶんじゃねえ! イラっとくるぜ! ていうか、お前誰だよ」

 

 

え? どういうこと?

 

「なあ、円谷。お前シャークとなんの因縁があるんだ?」

 

俺が問いただしてみると

 

「あいつ、るこが元々好きだった相手だったんだ。だけど、あいつ『女はウザくてイラっとする』って言ってあいつのラブレター捨てやがったんだ! だから僕はあいつを倒さなければ気が済まない。彼女の名誉のために......」

 

はぁ、またこいつ勝手に言いがかりつけてんのかよ。しかも、自分の片思いの相手とられたからってよぉ......。

 

「お前なぁ」

 

そうこうしているうちに、サイレン音が近づいてきた。セキュリティが来たのか?

 

「チーム5D's! 今日という今日はお縄を頂戴する!」

 

「不動遊星......。アキ!」

 

なに、不動遊星だって? ヘルメットをかぶったままバイクを降りたセキュリティの男は、そのまま鬼柳の方に向かうも、十六夜アキの謎の力「サイコパワー」によって吹き飛ばされてしまった。その拍子でヘルメットも飛んでいく。起き上がるとあの特徴的なカニヘアーがあらわになった。

 

「ふ、不動遊星だ......。マーカーなかったから一瞬気づかなかったけど」

 

「おーい、遊介! 急に飛び出してどうしたんだ? 授業始まるって......ゲゲェ、5D'sじゃん」

 

授業の知らせを届けに来たカッツンでさえも彼らが悪い連中だと言う認識ということなら、この世界としての常識かもしれないな。でも、俺は......!

 

 

「君たちは早く校舎に戻りなさい。人質は俺たちセキュリティーが引き受ける! 早く!」

 

騒動を聞きつけた先生たちに引きつられて、校舎へと戻らされる俺たち......。ここは、デュエルで英雄にも悪役にもなる世界。主人公補正も、デュエルの腕もない俺に何ができるって言うんだ。でも、それでも......。

 

 

「セキュリティってどんなデュエルするんだろ」

 

セキュリティとのデュエルはなんとなく見たことある。でも少なすぎてわからない。だからこそ、セキュリティの不動遊星がなにを仕掛けるのか知りたい。

 

「ワッパー・ドラゴンとか【ゴヨウ】みたいな相手モンスターを捕縛するモンスターだな」

 

カッツンがドヤ顔で説明していると、チョークがヒュンっという音で投げつけられる。

 

「あなた達、そんなにセキュリティのデュエルが信じられないの? まあ、課外授業にちょうどいいわ。あなた達にライディングデュエルについて教えてあげる。ついてきて頂戴」

 

そういうと、彼女は生徒たちに観戦室へと連れて行った。名前と部屋にあるソリッドビジョン投影用カメラがある感じだと、視聴覚室みたいなもんか?

 

「ここは、生徒たち学園でのデュエルの様子や、街のライディングデュエルの様子が見ることができるの。ここであのセキュリティの人たちのデュエルが映るといいんだけど......」

 

そういうとカメラを操作していると、遊星と鬼柳がデュエルしている様子が写され始めた。

 

「先生、多分それ!」

 

『俺は、レベル2ジュッテ・ナイトにレベル4アサルトガン・ドッグをチューニング! 集いしホシを打ち砕き、新たな未来を創出せよ! シンクロ召喚! 出合え! レベル6、ゴヨウ・。ガーディアン!』

 

不動遊星は、ゴヨウ・ガーディアンをシンクロ召喚していた。だが、相手フィールドにはワンハンドレッド・アイ・ドラゴンが存在する。どうするんだ?

 

『おいおい、そんなやつ俺のモンスターの攻撃力じゃあ通用しねえぜ?』

 

『それはどうかな? 魔法カード、攻撃封じ発動! ワンハンドレッド・アイ・ドラゴンを守備表示に!』

 

うわ、懐かしいカードすぎんだろ! 

 

『バトルだ! ゴヨウ・ガーディアンでワンハンドレッド・アイ・ドラゴンに攻撃! ゴヨウ・ラリアット!』

 

手札零(ハンドレス)コンボをなめるなよ、罠カード、インフェルニティブレイク! 墓地より【インフェルニティ】カードを除外して相手フィールド上のカード1枚を破壊する! 俺はインフェルニティ・ミラージュを除外してゴヨウ・ガーディアンを破壊!』

 

そんな......。遊星の手札はもうない、伏せカードもなし......。もしかしなくても、あの不動遊星が負ける? 

 

『ターンエンド......』

 

「エンドじゃあねえだろ! あのセキュリティ、任せろって言ったくせにダメじゃねえか!」

 

円谷が立ち上がり、怒りをあらわにすると

 

「相手にシンクロ召喚されてもなお、アサルト・ガンドッグとジュッテ・ナイトを守り切ったところから見ると、セキュリティのデュエルタクティクスは十分にあると思うわ。相手はその上を行っていた。それだけよ」

 

明日香先生の冷静で神妙な言葉に円谷は、座り込み自分の膝を拳で痛めつける。結局、遊星のデュエルは敗北に終わった。これじゃ何の意味もないじゃんか!

 

「こうなったら、俺たちだけで取り返すしかないよ」

 

「取り返すたって、相手はチーム5D'sだ! 遊介、お前じゃ無理だぜ」

 

俺とカッツンは小声で言い合いをしていると円谷がこちらに向かってくる。

 

「お前ら、さっき取り返すとか言っていた気がするが? お前に何ができるんだ」

 

「少なくとも、腕の立つデュエリストなら知っている! 彼らに頼めば」

 

「お前はそれを見ているだけというわけか。さすがは卑怯にもオリジナルを使ったデュエリストだな」

 

ドンっと教壇を叩く音が教室中に響き渡る。

 

「あなた達が出ていけるほど甘くはないのよ! そこのところ分かってるの?」

 

「分かってます。でも、るこは僕の幼馴染でかけがえのない存在なんです! だから」

 

円谷が必死な目で明日香を説得していると遊矢が立ち上がり、

 

 

「先生、彼らを行かせてあげることに俺は賛成です。彼らはデュエリストの端くれですし、止めても無駄だと思います。お願いします!」

 

 

明日香はため息まじりに

 

「わかったわ。ただし、絶対に勝ってくるのよ! でないと単位あげてやらないんだから」

 

 

「鬼かよ......」

 

ボソッと俺が話すと明日香は秒速でこちらを振り向く。いやいやいや、なんでもありませんよぉ......。

 

「レンジ、遊介! 俺も一緒に行く! 一緒にるこちゃんを助けよう!」

 

「遊矢......」

 

「フン、せいぜい僕の足は引っ張らないでくれよ」

 

カッツンじゃなくてなぜか俺も巻き込んで廉次郎と遊矢の3人で南禅寺るこ救出作戦へと乗り込むのだった。

 

 




セキュリティ不動遊星の言葉通り、アカデミアへと戻る遊介たち。
だが、セキュリティのデュエルはずさんなものだった。
遊介、廉次郎、遊矢は結託し、るこ救出へと向かう。

次回 遊戯王 ARC‐if「救出作戦」

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