ウマ娘 CCCダービー   作:トリムマウ

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第21.3走目 嫌われ薬・新

以前、ベテラン(笑)トレーナーに嫌われ薬を盛られたと申しました。

結果だけ見れば、軽症だった訳ですが、

それにはきちんとした理由があります。強靭な理性があったからです。

特にゲッターチームのメンバーは、そのへんきちんと出来ますし。

 

相手が嫌いであることと、反社会行為を正当化できるかは別の問題。

当たり前のことです。私だって人参嫌いですけど、

人参農家に嫌がらせやテロ行為を行ったりはしませんし。

 

ですが、嫌われ薬の被害に遭うのが、

ゲッターチーム所属のウマ娘みたいな”異常者”でなかった場合、

悲惨なことになる可能性は十分にある訳です。

 

ウマ娘って、人間よりずっと旺盛な闘争心を持ち、嫉妬深いんですよ?

辛うじて抑制されていた激しい感情が、”嫌われ薬”というきっかけで爆発する。

これは十分にありえるます。

 

そして、トレセン学園という環境、滅茶苦茶異常な環境でもあるんです。

所属する生徒が競争バやその予備軍。ライバル同士。

場合によっては、不倶戴天の敵同士なんて場合も普通にあります。

 

わかりやすい例を出すと、ハルウララとメジロマックイーン。

生き方が全く違う故に相容れない。

私はメジロマックイーンが大嫌いですけど、

それは、彼女が著しく劣った人物であるからではありません。立場の違い故です。

持っている正しさの違いは、容易に闘争行為のきっかけとなります。

 

隣に敵が居て、それがヘラヘラ笑っている状況だとブン殴りたくなる。

無論、理性ある者としてやっていいことではありませんが。

いじめやハラスメント行為というのは、簡単に起こってしまうものです。

 

******

 

ここまで前置きしたのには、理由がありまして。

先代BBのテロ行為もとい暴露からの、理事長センセの粛清コンボによって、

職を失ったベテラン(笑)の一人が去り際に、ハルウララにそれを盛りました。

 

無論、嫌われ薬の原本はアグネスタキオンが厳重に保管してます。

そして彼女はモルモットTとごく一部以外に、

薬を飲ませたりする人物ではありません。

つまるところ、入手ルートがタキオン経由はあり得ない。

 

まー、タキオンに出来たのだから他人にもできない訳が無いんですが。

嫉妬パワーでバフ盛られた卑しい頭脳で再現したとか、そんなところでしょう。

何より、嫌われ薬は一度流出してしまってますし。

 

「えーっと、ウララは何とも無いの?

 いちおー私もトレーナーでありまして。嫌いとか」

 

『基本的にトレーナーさんは大嫌いだよ。本物の憎しみを覚えるくらいには。

 あ、沖野TとBB2世、オニババ東条、ポンコツ理子は例外扱いだけど。

 ウララは走るのは大好きだけど、走らされるのは大嫌い』

 

あー、なるほどこういうことか。

悪質なトレーナは、担当バを金儲けの道具としか見ないとかありますし。

そして世間一般の腐れきった道徳律というのも、最悪にタチが悪い。

目上の者には従えだとか敬えだとか。特に家族、親は一番敬えだとか。

余計な詮索はしないけど、ウララはそれで嫌な目を見た訳か。

 

まー、彼女の前のトレーナーはクソと言ってもいい最低男だったしねえ。

けどそれでも潰れずに、自我を貫き通したというのであれば、すげえヤツだな。

 

『BB2世は油断してくれないんだね。

 周りはウララのことを、天使のようでお馬鹿だと思いこんでるみたいだけど、

 これって勝手な決めつけだよね。

 私にそうあってほしいって勝手な欲望なんだよ?』

 

なーるほど。嫌いなものがさらに嫌いになった場合は、大して悪影響が無いと。

ウララがきちんと自分を律しているだけかもしれませんが。

 

腐れ道徳に染まりきったヤツラがウララの本音を聞いた場合、

発狂レベルで不機嫌な声をあげて、彼女を叩くでしょうが、私の評価は逆です。

 

ウララ、まじでいいヤツじゃねーか。

自分のやりたいことを貫き通し、きちんと分別がついている。

下手したらメンタルは私より強靭かもしれないですね。

けど恐るべきヤツという評価は変わりません。

 

沖野Tの指導によって、ダートの短距離からマイルを射程とする、

フィジカルモンスターへと魔改造されつつあるみたいですし。

頼むから、ダートのマイルには攻めてくるなよ?

 

******

 

けどさ、私はこういうマジメにやってる奴らの努力を、

足で踏みつけにして嘲笑するような、汚い連中が大嫌いなんだよ。

 

「聞こえていますか、蓑虫の皆さん?」

 

別の部屋にて、下手人達が縛られています。

 

「さてと、悪いことをした子がどーなるかは分かりますね?

 リミット解除、カタパルトキックスタンバイ」

 

顔面に蹄鉄の跡刻まれる覚悟は出来てますね?

さーて、気力170の魂必中で叩き込みます。

 

「発狂した担当バにトレーナー君がヤラレるはずだったウマキック。

 特別サービスだから、BB2世が蹴ってあげます。嬉しいでしょう?」

 

・・。

・・・。

・・・・。

 

あのさー、グリーン・ゴブリンさん?

気配を消していつの間にか後ろに居るのはやめてほしいです。

私より数段横紙破りが嫌いな緑の悪魔”T”。

 

『生徒が暴力はいけませんよ?』

 

「まあいいか。こいつのタイキックの威力は私の10倍はありますので。

 あー安心して下さい。気絶寸前の威力で泣くまで蹴るそうですよ?」

 

興が削がれたと申しますか。せいぜいトラウマになって下さい。

というか二度と顔出すな。

 

『と・・・トキノミノル!?

 最凶最悪の競争バが何故ここに!?』

 

あーあ、名前を言っちゃったよ。

こりゃあオシオキで済んでたのが、処刑にパワーアップしますね。

というか”T”も不用心だなあ。帽子落ちておウマさんの耳が見えてますし。

 

「デデーン・・・ベテラン(笑)の皆さん、タイキック~♪」

 

大晦日にはまだ早いんですが。

 

『貴様、ウマ娘が人間に手を出していいと思っているのか!?

 訴えてやるぞ!!』

 

あらあら、悪い子の皆さんが色々言ってますけど。

火にガソリンぶち込んでどーすんの。

今しがた、タイキックの威力が10段階改造されましたよ?

 

『さて、おしおきのお時間です』

 

まー、ベテラン(笑)がどーなったかはお察し下さい。

 

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