【完結】劇場版 ヴァールハイト・プリキュア もう一つの未来!?王〈レクス〉と青翼の花嫁〈コルーリ〉!   作:32期

16 / 19
ごきげんよう、32期です。今回はエクスVSレクスの対決をお送りします。二人の戦いはちょっと長くて3話構成なると思います。この話では色々な真実が発覚することがあるのですが、それについては本編の五十六話を読み返すと、よりお楽しみいただけると思います。では、お楽しみください。

オールスターズf、観てきました!しかも二回!近くに応援上映してる映画館なかったけど、地元の映画館はDancing☆StarプリキュアのCM流してる場所だったので見ることが出来ました!期間限定だったからお得……だったのかな?ちなみに特典のステッカーは最推しのドキプリでしたよ!やったね!もう10月でオトナプリキュアも一週間切ってるし、楽しみですね~!



チャプター13:エクス、敗北!?一人ぼっちの戦い?

side:コルーリ

 

コル―リ「種、しっかりして下さい!」

 

種「こ、コルーリ……。コルーリもゴメンね……私、負けちゃって」

 

コル―リ「そんな事は良いですから!今は回復を!それに……」

 

種「……お兄ちゃん」

 

 レクスに敗れ、私を閉じ込めていた結界に入れられてしまったタネ。まだダメージが完全に回復していないのに、それでも私に謝罪をしようと声を掛けてくる。カケルは、エクスとなり戦闘を始めている。この後の事を考えれば、タネは少しでも回復するべきだ——私はすぐにそう判断し、タネに回復を促す。冷静に判断できていると思うが——それと同時に私には不安に感じることがあった。レクス——彼は私やタネに対して”襲わない”、”助ける”と言うスタンスを取るのに対し、過去の自分であるカケルには確かな”敵意”を向ける。一切の容赦がなく、執拗に彼の心にダメージを与えようとする——カイザーンよりも直接的な心理的負担を。レクスはカケルに容赦をしない——そうなれば。

 

コル―リ(レクス、まさか……本気でカケルを?)

 

 レクスは——カケルに手を掛ける事を厭わないかもしれない。私はそんな不安を胸に秘めたまま、始まってしまった二人の”時生 駆”の戦いを見守るのです。見守るしか——ないのです。

 

 

エクス「だりゃあああああっ!!!!!」

 

レクス「ふんっ!!!!!」

 

ガンッ!!!!!

 

レクス「……へぇ~。面白い使い方だな」

 

エクス「”直接”、触らなければいいんだろう?」

 

 エクス、レクスの二人は、ほぼ同時に左手によるパンチを仕掛ける。接触すれば消滅の危険があるにもかかわらず、二人は一切の躊躇なく拳を振るい、そして衝突する。しかし、接触してもどちらかが消滅することはない。それはエクスがある細工をしたからである。攻撃の際に小規模のサークルを正面に展開することで、直接触れることなく攻撃できる——Splash☆Starの時代でブルーム、イーグレットの攻撃をガンサークに効く様にした方法を参考にしたのだ。

 

レクス「確かに一番簡単でシンプルな方法だ……でも!」

 

エクス「ッ!?サークルが!?」

 

レクス「俺の纏っている物がAqライトである事を、忘れてもらっては困るなっ!!!」

 

シュンッ!!!

 

レクス「おっと……躱したか。そのマフラーに礼を言うんだな、弱い”僕”」

 

 エクスが展開したサークルをAqライトで消し去る事で、レクスの拳はエクスを捉えたと思われた。しかし、その危機を祖母のマフラーが察したのか——素早く糸を大聖堂の長椅子に繋ぎ、エクスの身体を椅子に向かって引き込む事で、エクスは危機を脱せたのだ。

 

エクス「ちっ!まだまだ……ここからだ!」

 

 今度はエクス自身の意思で糸を操り、天井に糸を繋いで身体をそこまで引き上げる。そして、天井に足を付けると思いきり蹴り出して、勢いを付けてレクスに突撃する。

 

レクス「懲りずに向かってくるか」

 

エクス「だりゃっ!!!」

 

レクス「はあっ!!!」

 

シュンッ!

 

レクス「ッ!?また糸か!」

 

シュンッ!シュンッ!シュンッ!

 

 再びぶつかる両者。先程と同じ様に2人は全く同種の攻撃をぶつけ合う——が、エクスは先程とは少し違う。ぶつかった瞬間に、すぐさま糸を使って大聖堂の壁に避難すると言う戦い方に切り替えている。Aqライトとの接触時間を最小限にし、レクスの隙を作る為だ。エクスはその為に避難後に即攻撃や、避難後に数回の移動を挟むなどして緩急を付けながら対応している。

 

レクス「糸を使った立体的な軌道による撹乱のつもりか?だがな……はっ!」

 

エクス「ッ!?くっ!」

 

バンッ!!!

 

レクス「そんなに見せてたら……嫌でも目が慣れるんだよ、馬鹿が」

 

 しかし、それは高い反射神経を持つレクスにとっては悪手でしかない。繰り返される攻撃にレクスも目が慣れ始め、それに上手く左手の裏拳によるカウンターを加えられたエクスは、無理な体勢で回避した事で、体勢を崩し地面に落ちてしまう。

 

レクス「……聞かないのか?」

 

エクス「ぐっ!……はぁ……はぁ……何を?」

 

レクス「【どうして"僕"を目の敵にするんだ?】……って」

 

エクス「はぁ……はぁ……はぁ~……別に。興味ないよ、そんな事」

 

 レクスは、エクスが自分に対して思っているであろう疑問を問わないのかと聞く。【自分に対してのみ向ける敵意が何であるのかを知りたくないのか?】——と。しかし、エクスは息を整えると”興味ない”と言いきる。それは——エクスにとっては分かり切っている事の一つでしかないからだ。

 

レクス「はっ!それもそうだな!俺も、お前も……今感じている事がそれだもんな」

 

エクス「そう言う事さ。僕も、お前も……!」

 

エクス・レクス「「目の前にいる……自分《時生 駆》が大嫌いだから」」

 

 僕《過去》と俺《未来》——二人の時生 駆によるお互いの存在の否定。それは自身に対して、とてつもない”破滅願望”を持ち、誰よりも自身を嫌い、消してしまいたいと言う願望を持っている”時生 駆”としての解答。だからこそ、目の前にいるのが過去と未来の”時生 駆”の存在を意識的にも、無意識的にも——否定してしまう。

 

エクス「お前に何かされようとしてたコルーリが”助けて”って言った!種をお前は泣かせた!何より……お前が”目の前”にいる事が耐えられない!!!」

 

レクス「ぬかせよ、ガキ。俺だって……"僕"が嫌いだ。弱くて一人じゃ何も出来ず、大切な人達を一人も守れなかった……それが"僕"だ。俺は……コルーリを失ったあの時の涙と共に"僕《弱い時生 駆》"を捨てた。お前は俺にとっての黒歴史!見るに堪えない俺自身の”弱さ”の象徴!!多くの犠牲によって手に入れた”強さ”を持つ俺の前に、そんなもんが目の前にいるなんて耐えられないっ!!!お前よりも俺の方がな……お前の存在に我慢がならないんだよ!!!!!」

 

エクス「お前は分かってない!時生 駆の”本当の強さ”をッ!!……プリキュアプリケーション!アップデート!!インストール!!!」ダッ!

 

レクス「俺とは別の到達点"ライジング・エクス"か。良いぜ!見極めてやる!!」

 

 Qaウォッチに素早くQaフォーンSをスキャンして、ライジング・エクスへと姿を変えるエクス。その姿を見ても尚、動じることなくその場で無構えをするレクス。時生 駆の戦いは”一瞬”が重要である。余分な行動をなくし、生まれた隙に確実な一撃を叩き込む——【カウンター】。それこそが時生 駆が好む戦い方だ。しかし、同じ戦い方をする相手の場合は勝手が違う。その様な場面になれば、勝負を決めるのは”より高い精度の隙の読み合い”——一瞬の隙を見つけた方が勝ち、一瞬の隙を生んだ方が負ける。エクスがこの瞬間まで取っていた行動は、彼の戦い方には不釣り合いな動き回る陽動などの行動が見て取れた——が、エクスの行動に”無駄”など存在しない。

 

Ri・エクス「だりゃあああああっ!!!!!」

 

レクス「でぇぇぇぇぇっ!!!!!」

 

Ri・エクス「今だ!」

 

————シュンッ!!!!!

 

レクス「な・・・・・・に!?」

 

 エクスの右手、レクスの左手——二つが再びぶつかろうとした瞬間、レクスの振りかぶった左腕が——止まる。何故止まったのかを確認しようと目線だけを左腕に向けたレクスは、自分の腕に繋がった——細い一本の糸を見つける。キュアストリングであった自分の祖母——環 廻の思いが込められた一本の糸。それが——レクスの腕を止めていた。

 

レクス「まさか……さっきの俺のカウンターに合わせて仕掛けたのか!?」

 

 そう——エクスが動き回っていたのは、布石を打つためだった。確実に自分の一撃を叩き込める”一瞬”を作る為、あえて動き回り、攻撃した時に出来る腕の死角まで考慮して気付かせず、レクスが再び攻撃をしてきた瞬間に備えて仕掛けておいた勝利の布石。その布石は——。

 

Ri・エクス「だりゃああああああああああっ!!!!!」

 

 一撃を叩き込む”一瞬”を生み出すには——充分過ぎる。

 

Ri・エクス「貰ったっ!!!!!」

 

 生み出された”一瞬”を利用し、レクスの胴体へ目掛けて振り抜かれるエクスの拳。遮る事も、避ける事も出来ない最高のタイミングで発揮した布石により——拳は吸い込まれる様に胴体へと向かい——。

 

レクス「……読みが甘いぜ、"僕"」

 

Ri・エクス「……え?」

 

————クシャ!

 

 接触した拳は——"崩壊"した。

 

 

side:エクス

 

 僕は目の前で起こる光景を見て——昔観たある教育番組を思い出していた。【一瞬に起こる事をスーパースローカメラで見てみよう】と言う内容で、その中の"壁に投げつけた泥団子の崩れ方"の映像があった。泥団子は自身より強度がある壁に、投げられて自身に加わった加速の勢いを受けたままぶつかり——力に耐えきれずに潰れる。砂の粒が細かく動いて潰れていく光景は——まさに今、自分の右腕に起きている"崩壊"に酷似していた。

 

——クシャ!

 

 ぶつかった拳の細胞が——解ける?様に潰れていく。

 

——クシャクシャ!!

 

 解けていく腕は、塩の様な"白い粒子"となって床に落ちていき——。

 

——クシャンッ!!!

 

 僕の右腕は肩まで綺麗に解け、消えて無くなってしまった。

 

バタンッ!

 

Ri・エクス「……あ…れ?」

 

レクス「痛くなかっただろ?それが……”存在の崩壊”だ。存在にヒビが入る極限の痛みを越えた先は、あまりにも優しい……いや、何もない程に……”無”だ」

 

 僕の右腕が肩まで無くなるのを確認すると、それまで何もしなかったレクスは身体を小さく逸らす事で、僕とこれ以上ぶつかるのを避ける。それにより僕は地面に倒れ伏し、その痛みを感じた事で——この瞬間まで感じなかった矛盾に気付く。”痛み”だ——腕が潰れたはずなのに、この床に倒れるまで何も感じなかった。現実味のない感覚に——僕はあまりにも間抜けな声を漏らす。それを聞いたレクスは相変わらず見下す様な呆れた態度で言った。

 

レクス「傷口なんて出来ないし、血も出ない……存在がそこから削り取られたみたいになくなるだけ。そうなったらAqライトでも書き換えが効かない。書き換えるべき存在が”存在しない”って事になるからだ。安心しろ、血液の循環とかそう言った事は問題ない。頭か心臓、全身が完全に消えでもしないと死なないから、その程度じゃ死なないよ。いや、存在が消えたら……"死"もないか」

 

Ri・エクス「なんで……お前は何ともないんだ!?」

 

レクス「存在にも”強度”ってものがあるのかもな。”僕”……お前が俺に劣っていたって事だろうな」

 

Ri・エクス「そんな事……分からないだろ!」

 

 地面に倒れた状態から足にサークルを展開し、それを使って身体をレクスに向かって撃ち出す。しかし、それすらもレクスは読み切っており、避けたと同時に僕の左足を掴むと——。

 

——クシャン!!!

 

 右腕同様に——足首から先を崩壊する。

 

Ri・エクス「くそっ!……っ!?」(しまった!?着地が不安定に!?)

 

レクス「今度は膝から下だ」

 

——クシャン!!!!

 

 空中で体勢を整えて着地しようとしたが、身体の部位が無くなった事で重心がズレて着地が不安定になる。その隙をレクスは見逃さない。奴は素早く近づくと、今度は僕の膝から下を蹴って崩壊させる。

 

Ri・エクス(落ち着け!距離を取らないと!サークルの展開を盾に!いや、ダメだ!サークルごと砕かれかねない!)

 

レクス「考えるのは良いんだが……俺はそんなに待たないぞ!」

 

Ri・エクス「っ!!おばあちゃん、お願いっ!!!」

 

 状況判断の長考の隙をついて近づこうとするレクスに、僕は反射的におばあちゃんの糸を大量に展開してレクスへと放つ。ここまで僕を助けてくれたおばあちゃんのマフラー——それは僕と種を守ってくれる願いが込められたアイテムで、僕らにとって支えのひとつだ。この状況をなんとか出来る——そう感じたから。しかし——。

 

レクス「んっ?」

 

——ピタッ!

 

Ri・エクス「なっ!?」

 

 レクスへ放った全ての糸が——奴に触れる寸前に静止した。その様子を見たレクスは落ち着いており、逆に驚いたのは僕の方だった。そんな僕の表情に目を向けたレクスは、心底呆れた様な表情になって僕に言葉を話す。

 

レクス「はぁ〜……さっきの言葉をお前に返すよ。”僕”、お前の方こそ何も分かってない」

 

Ri・エクス「な、なんで!?さっきは繋げたはず!?」

 

レクス「さっきのはただの足止め程度の使い方だったからいいが、今回は明確な敵意を持って傷付けるものだった。……そのマフラーは、時生のおばあちゃんが31年と言う長い時間をかけて込めた”想い”が宿った代物だ。願いはただ一つ……【駆と種の二人を守る】と言う物。だったら……俺を傷付けることが出来ないのは当然だろう?俺は……”時生 駆”なんだから」

 

Ri・エクス「くっ!?」

 

レクス「そして……!」

 

——シュー――ン!

 

Ri・エクス「おばあちゃんの糸が!?えっ!?僕のAqライトを繋ぐ糸までっ!?」

 

 レクスは近くに静止した一本の糸に触れると、今まで制止していた糸が——レクスへと集まる。それだけじゃない。僕の身体に纏ったAqライトを縫い付ける糸たちも全てが——だ。僕はライジング・エクスの姿を解除され、元のエクスの姿に戻る。

 

レクス「こうすることも出来る。これも当たり前だ……時生 駆と種に使わせるための物なんだからな。お前の相手は”自分自身”……お前の持つ全てが俺の武器であり、お前の全てが敵になり得るんだ」

 

エクス「そ、そんな……!」

 

レクス「しかし、まあ……これで”イーブン”だな」

 

エクス「ッ!?……これで……”対等”だって言うのか?」 

 

レクス「ああ。腕と足を消してしまったのは悪いと思うが……でも、これで……」

 

——バサッ!

 

レクス「お互いの切り札を抜きにして……頼る人も、頼る物もない。時生 駆”だけ”の・・・・・・1対1だろ?」

 

 手に握ったマフラーをコル―リたちのいる結界の中へ投げ捨て——レクスは言う。時生 駆だけの戦い——頼る人も、頼る物もない。真の意味で——”己”のみ。僕だけの——”一人ぼっちの戦い”。本当の”俺《強い時生 駆》”との戦いの幕は——ここからが始まりだった。

 

 

side:コルーリ

 

コル―リ「エクス、避けて!」

 

——クシャッ!!!

 

レクス「判断が遅い。目に頼り過ぎ。お前の潜在能力の全てを限界まで出さなければ……俺はっ!」

 

エクス「ぐっ!かはっ!?」

 

レクス「……倒せない」

 

種「お兄ちゃん……!」

 

 私は咄嗟に注意を呼び掛けるが意味はなく、レクスの接近を許したエクス。彼の崩壊していない左足の残り——膝から大腿部にかけての部位がレクスによって砕かれ、その後に透かさずエクスの胸倉を掴んで彼を宙吊りにする。その様子を傷つき横たわりながらも、先程投げ込まれたマフラーを握りしめながら、タネはエクスを心配していた。

 

レクス「抵抗してもいいぞ。だけど、無暗に攻撃しても右腕と同じように崩壊するかもしれないのは理解してるな。お前は諦めてない。抵抗しないのだって、この後の事を考えた上で……だろ?」

 

エクス「ッ!!」

 

レクス「だったら……こんなのはどうだ?」

 

——クシャ!

 

コル―リ・種「「っ!?」」

 

 私とタネは驚愕する。なんと——レクスが宙吊りにしたエクスの両眼に指を突き刺したのだ。ピースにした二本の指を同時に突き刺されても、エクスは悲痛の叫びを上げない。彼の両眼から流れるのは血涙ではなく、彼の右腕、左足が崩壊した時と同じように変化する——”白い粒子”が涙の代わりに、瞼の奥から流れ落ちていた。

 

レクス「そ~ら……よっ!!!!!」

 

エクス「うっ!……がっ!!!!」

 

レクス「ほら、離してやったぞ?目が見えないだけだろう?お前ならいくらだってどうにか出来るって分かってるんだぞ?立てよ……一人でも立ってみろよ!」

 

エクス「うる……さい!ふっ!!ととっ!はぁ……!はぁ……!」

 

レクス「そうだよ……そう来なくっちゃ」

 

 両目を潰されたエクスを放り投げて、倒れ伏した彼に罵声を浴びせるレクス。その言葉を振り切る様に、エクスは左腕で身体を少し浮かすと、手首にサークルを展開、射出の勢いを使って身体全体を空中へ浮かし、その勢いを身体を縦回転することで逃がし——最後は片足で地面に着地して立ってみせた。両目が見えない状態、右腕・両足の欠損がありながらも、エクスはまだ勝機を諦めていないのだ。目の前に立つ、カイザーンすら葬り去った最強の自分——【時の王者】、【最低最悪の魔王】と言う物騒な異名すら己のものにした”レクス”を倒す事を。

 

レクス「面白く……ないよなっ!!!」

 

エクス「ッ!!」

 

——スッ!、スッ!!

 

 目が見えない、右腕・左足欠損のある状態でエクスはレクスの攻撃を避ける。恐らく、レクスの気配を察知して避けているのだろう。残る右足で地面を蹴り、残る上下肢と崩壊した箇所に展開した4枚のサークル——その射出をうまく使って、攻撃を掻い潜る。その様子にレクスは先ほどの不機嫌顔はなく、やや興奮したように声を上げる。

 

レクス「気配を察知して避けるか!咄嗟にしては上出来だ!欠損部にサークルを展開した回避補助も悪くない!」

 

エクス「だりゃ!!!!!」

 

——ブンッ!!!

 

レクス「……俺の"声"も位置の割り出しに使えてる。しかし、それでも足りない!ふんっ!!!」

 

エクス「ッ!!うわっ!!!」

 

 レクスの攻撃が緩んだ瞬間に打ち込まれるエクスの一撃。顔面に打ち込まれるそれを軽く回避したレクスは、まだ抗う様子のエクスに賞賛しながらも、【それでも足りない】——と、次なる一撃をエクスの正面に放つ。レクスの拳をバックステップで回避したエクスだが——次の瞬間、レクスは拳を開くと衝撃波を放ち、エクスを後方の壁まで吹き飛ばす。

 

エクス「ぐっ!!がはっ!!!」

 

コルーリ「エクスッ!!」

 

種「お兄ちゃんっ!!!」

 

レクス「俺の”腕の長さ”も記憶してた……だからバックステップで回避できると踏んだか。しかし、分かったか?今みたいな衝撃波の様に気配だけじゃ避けられない攻撃もある。まあ、壁に激突する寸前にサークルを展開して衝撃を軽減したのは……お見事だ。なあ、もういいだろう?俺とお前の力の差を理解しただろ?そもそもなぁ……”僕《過去》”が”俺《未来》”に勝てる訳ないんだよ」

 

エクス「そんなもの知るかっ!僕は……お前を倒す!二人を助けて……プリキュアさんを助けに行くんだ!!アカシック王国のみんなに!!!未来の息子たちに約束した!!!お前が勝手に決めつけた運命は……僕が変えるっ!!!!!変えてみせるっ!!!!!」

 

レクス「くっ……ふふふっ!あーーーーーはっはっはっはっ!!!!!」

 

 床に倒れ伏しながらも自分の覚悟を示すエクスの言葉を聞いたレクスは——嗤う。静寂の大聖堂を震わせるかと思う程に豪快に、エクスを見下すように腹を抱えて嗤う。ひとしきり嗤い、ヒーヒーと荒れた呼吸を整え終ると、レクスは笑顔でエクスに語り出す。

 

レクス「は~あ……お前は本当に愚かだよ、”僕”。お前は……ここまで一度だって”自分で道を選んだ事なんてない”じゃないか?」

 

エクス「な・・・・・・に?」

 

レクス「言葉通りの意味だよ。お前のここまでの旅は、お前をRX《レクス》にしようと画策していた”カイザーン”、そして……レクスである”俺”の二人が敷いてきたレールを、ただ進んで来ただけだって言ってるんだよ」

 

 レクスの言葉の意味——これまでの旅が全てカイザーンとレクスによって導かれていた事。それは彼の話を聞いた私も、恐らく彼を調べてきたカケル達も理解しているはずだ。

 

レクス「カイザーンが舗装した道を進むだけだったのを、未来の俺がレーンチェンジすることで漸く手に入れた結果が今のお前だ。いいか?今のお前は、俺の介入なしではありえなかった!”俺”と言う介入者が無ければ、お前は俺と”同じ”になるしかなかったんだぞ!その体たらくの分際で【運命は僕が変える】だと?!思い上がるなよ、ガキがっ!!!」

 

 レクスは、エクスに対して怒りの全てを、心に溢れてくる言葉をエクスへとぶつける。

 

レクス「”俺《大人》”はなぁ……切り捨てる物を切り捨てて、ここにいるんだよ!全て守りたくても守れなくて……切り捨てて”ここ《今》”に立ってんだよ!!【全てを守りたい】なんてのはなぁ……”僕《子供》”の綺麗事なんだよっ!!!」

 

 一言、また一言——レクスの言葉がエクスにぶつけられる。しかし、私には——これがエクスにだけ向けた物だとは感じない。

 

レクス「自分の限界も知らず!願いが破綻してる事にも気づかず!!救いの手を伸ばしてっ!!!それでもこぼれ落としてっ!!!!そんな有り様で【世界しか救えなかった英雄】が”俺”なんだよっ!!!!!」

 

 恐らくレクスは——エクスを通して”自分自身”にも言っているのだろう。カイザーンと戦い、その過程でプリキュアを、タネを、彼が愛した私を救えなかった——弱かった自分自身に。

 

レクス「はぁ……!はぁ……!はぁ~!……ふぅ~。……そんなんだから、お前は理解できないんだ。お前自身の弱さがどれだけ度し難いのかも、俺達に起きている”因果”の事も……な」

 

エクス「なんで……今になって”因果”の事を言う?」

 

レクス「これだから……無知は罪だって言うんだよ。お前は……どうして俺達、【時生 駆が死ぬないのか?】を理解してない。俺達の”因果”……【俺達が死ねない”原因”】につながる【確定した”結果”】を」

 

 怒りを吐き出し終えたレクスは、再び冷静な口調となり——エクスへと新たな情報を提示した。”因果”——この言葉は、カイザーンやレクスが度々口にしていた物。エクスの運命に深く絡みついている物であり、エクスを死の淵から救い助けて来た物でもある。その因果の”真実”——それは私達の思いもよらない物だった。

 

レクス「時生 駆が死ねないのはな……時生 駆の”死ぬべき瞬間”が確定しているからなんだよ」

 

エクス「死ぬべき瞬間が……」

 

種・コル―リ「「……決まってる?」」

 

レクス「分かりやすく”本”で例えてやる。物語に重要なキーパーソンがいるとするだろう?時に重要な伏線を立て、時に物語の進行を促し、時に遮り、時に物語の結末で真実を暴露し、時に物語の裏側に潜む黒幕だったりする。そんなキーパーソンが”不慮の事故”でいきなりいなくなったら、物語は破綻してしまうだろう?作者は……キーパーソンを必要な瞬間まで死なせたりしない。キーパーソンが死ねるのは……作者が決めた瞬間だけ。さあ、ここで質問だ。今例えた物をもっと”大きな解釈”で”俺達”に当てはめると……俺達はどう言う役割になると思う?」

 

エクス「……まさかっ!」

 

 最も早く答えに辿り着いたのは——エクス。レクスの出した問いの答え——そこに辿り着いたエクスは苦虫を噛んだような表情で答え始める。

 

エクス「……この例えで言う”キーパーソン”は……僕達、【時生 駆】で」

 

レクス「この場合の”作者”は……【世界】の事だ。俺達は【世界】と言う作者によって死ぬ瞬間を決められた【キーパーソン】なんだ。だから、俺達は死ねない……世界が決めた死ぬ瞬間が来るまで、何度も死のうと、何度も命を奪われたとしても」

 

エクス「死ぬ瞬間が決まってるから……死ねない。これが……僕達の”因果”だって言うのか!?」

 

レクス「お前、もうすでに似たような”因果”によって死んだ人に会ってるの……気付いてないのか?」

 

エクス「……えっ?」

 

 エクスとレクス——”時生 駆”と同じ因果を背負った人物。その人物に既に出会っているとレクスは言う。私だってカケルと共に旅をしてきたのだから、その人物に出会っているはずだ。

 

コル―リ「決められた瞬間に命を落とした人物って……っ!!ま、まさか!?」

 

 私はこれまでの旅を頭の中で思い返し——思い出した。いる——駆の旅の中で唯一決められた瞬間に命を落とす事が示唆されていた”ふたりの人物”が!

 

エクス「そ、その”人達”って……!」

 

レクス「漸く気付いたか。そうだ、時生のおじいちゃんとおばあちゃん……2005年に命を落とす事が決められていた人物であり、俺達と同じ”因果”を背負っていた人物だよ」

 

種「おばあちゃんも……お兄ちゃんと同じだったって事?」

 

レクス「お前も、おじいちゃんに直接聞いたよな?おじいちゃんが調律師を辞めるきっかけになった出来事を。ある紛争地でのボランティアコンサートに参加した際に起こった暴動……その時に放たれた一発の弾丸によって、おじいちゃんは聴覚に障害を抱える事となった。しかし、改めて考えるとおかしくないか?おじいちゃんの音楽に対しての情熱は分かる。でも、愛する家族がいるのにそんな危険を冒すような人物だったか?おばあちゃんもそうだ。愛する夫がそんな危険を冒そうとしているのに、なんで止めようとしなかった?」

 

 確かに——お二人はそのような危険を冒すような人じゃない。その様な行動がとれたのは——恐らく。

 

コル―リ「お母様から……聞いていたから。自分たちが2005年のある日に死ぬと言う事を知ってたから。それは逆に考えれば……その日まで”死なない”と言う証明になり、危険を冒したとしても……その日まで生きる事が出来ると考えたから」

 

レクス「その通りだよ、コルーリ。確定した未来の死亡宣告が、逆に二人を確定した時間まで生かす事に繋がった。まあ、二人が死ぬ要因になったのは……俺と種のせいでもあるけどな」

 

 唐突にレクスが語った真実——二人の死の要因はカケルとタネにあると言う物。そんな事実は知らない。お二人の死は、カイザーンの部下であるフェイクが関係したもので、二人は関係ないはずだ。

 

種「えっ?タネと……お兄ちゃんのせい?」

 

エクス「違う!おじいちゃん達は……フェイクのせいで!」

 

レクス「そうじゃない。二人が死ぬ”因果”は【世界】によって決められたものだ。フェイクは【世界】の為の装置になったに過ぎない。もっと根本的な部分で考えるんだ。何で二人は【死ななくちゃいけなかったのか?】が重要なんだよ」

 

 【世界】によって決まられた死——そこにカケルとタネが原因であると言う答えに関係していると言う事なのか?私は全力で思考を繰り返すが——答えに辿り着けない。

 

レクス「……分からないか?ならヒントを出そう。ヒントは……”特異点”だ」

 

コル―リ「”特異点”?」

 

 ”特異点”——Qaライトを保有する生命体の中でも特に多く保有する一部の総称で、カケルとタネ、アサヒの他に進武さんと廻さんがこれに当たる。

 

コル―リ「”特異点”が……二人の死ななくてはいけない理由?……”二人”?」

 

 特異点にも【世界】によって決められたいくつかのルールが存在する。その最たるものが【特異点は一つの世界に”2名”しか存在しない特別な存在】である事。特異点がもしも亡くなってしまった場合は、それを補うように新たな特異点が生まれる。進武さん、廻さんが亡くなりカケル、タネが特異点になり、タネが亡くなったからアサヒが特異点になった。

 

コル―リ「まさか……!そんな、まさか!?」

 

 もしも、その逆があるとしたらどうだろう?”補う”のではなく——”不要”になったのだとしたら?これから生まれてくる特異点の為に、先の特異点が不要になったのだとしたら。

 

コル―リ「カケルとタネが生まれてくる事で……廻さん達が必要なくなったから?」

 

レクス「・・・・・・辿り着いたね、その”真実”に」

 

コル―リ「そんな……!そんな理由で!!」

 

レクス「”時生 駆”と”時生 種”の誕生が無ければ、プリキュアを救うプリキュアの誕生はあり得ない。すべては二人の誕生に必要な犠牲だった。俺達や種がここに立てているのは……二人の犠牲があればこそなんだ」

 

種「私達が……生まれたから……!おばあちゃん……!ごめんなさい!おじいちゃん、ごめんなざい!」

 

エクス「二人の犠牲は……僕らの為……」

 

 あまりにもひどい真実を前に、私達は言葉を失う。エクスは地面を睨むように顔を伏せ、タネは廻さんのマフラーで顔を覆いながら再び涙を零している。そんな様子でも——レクスは言葉を止めない。

 

レクス「まあ、そういう訳だ。お前の死は確定してる。それが明日かもしれないし、一か月後かもしれないし、一年後かもしれないし……はたまた天寿を全うして寿命が尽きる瞬間かもしれない。もしかしたら、これから起こるカイザーンとの戦いかもしれないし……いや、”俺”とこうして相対している”今”この瞬間なのかもしれない」

 

エクス「……」

 

レクス「まあ、最後のは俺も同じさ。でも、俺は既に……【世界】の枠外の存在に一部なってるからな。同一存在の”僕”がいるこの異例が無ければ、世界のルールに引っかからない。逆に言えば……この瞬間が俺を倒せる唯一の瞬間でもある」

 

エクス「……」

 

レクス「”僕”……お前は俺に消されるかもしれない。それでも”進む”か?”歩む”事を止めないか?プリキュアさん達の為、種の為、コルーリの為、全てを守る為に……お前はその足を止めずに”駆”け抜けるか?これはもう”運命”の様なものだ。お前は言ったな……【運命を変える】って。お前一人で変える事も出来るか分からないぞ?」

 

 レクスはエクスに問う。目の前の自分に消される事が【世界】によって決められていても進むのか?——と。全てを守る為に歩むことを止めず、自身の名の通り——変えることが出来るか分からない”道《運命》”を、その運命を駆け向けるのかと。

 

エクス「そんなの……決まってるっ!!!!!」

 

——ビュンッ!!!!!

 

 エクスは大きく吠えるのと同時に、レクスへ向かって飛び出す。サークルを使って自身を撃ち出し、全身を使った体当たりを仕掛けようとしているのだろう。凄まじい速度でレクスへ向かうエクスは、自身の覚悟を吠え続ける。

 

エクス「僕は諦めない!絶対に全てを救う!!」

 

レクス「何を根拠に?」

 

エクス「なんでもできる!なんでもなれる!!それが……僕を信じてくれたプリキュアさんの最初の思い!!!それだけじゃいっ!!!!この旅で多くの思いを受け取って来たっ!!!!!」

 

レクス「そんなもんか?」

 

エクス「おじいちゃんとおばあちゃんに誓った!運命を変える為の覚悟を!!種に誓った!!!一緒に居ようって!!!!コルーリを助けるって……彼女を失った全てのアカシック王国のみんなに誓った!!!!!」

 

レクス「お前が背負ったものは……そんなもんかよっ!!!!!」

 

 真っ直ぐに突き進むエクスを、レクスは避けようとしない。わずかに左足を後ろに下げただけの構えを取り——エクスを迎え撃とうとしている。

 

エクス「僕はお前の様にはならない!お前の方こそ分かってない!!!お前みたいに……”過去”を捨てたやつに”未来”は来ないっ!!!!!」

 

レクス「言ってくれるじゃねえか!だが、俺は……なぁ!!!!!」

 

エクス「だりゃああああああああああっ!!!!!」

 

——バシュンッ!!!!!

 

エクス「・・・・・・あ」

 

レクス「”過去”を捨てたつもりはねえよ。俺が奪ったプリキュアさん達だけじゃない。俺が奪ってしまった75億の奪った命を、この星の全ての生命を……今も背負ってんだよ」

 

種「いやぁぁぁぁぁっ!?」

 

コルーリ「エ、エクスーーーーーッ!!!!!」

 

レクス「ほら、もう一回……いけよっ!!!」

 

駆「がっ!?!?はぁっ!?!?!?」

 

 勝負はやはり一瞬だった。全身を使った体当たりを仕掛けたエクスに向かって、レクスは左足を使った回し蹴りを放ち——エクスの胴体を一線。エクスを上半身と下半身に両断し、変身が解除されてしまう。レクスは、そんな状態のカケルの上半身の服を掴むと、再びカケルがいた場所に向かって放り投げる。先程まではプリキュアとしての最低限の防御があったが——今度は生身だ。何もできず落下したカケルは痛々しい声を漏らし、身体からは鈍い音が響く。しかし、そのような絶体絶命な状態であっても——カケルは生きている。存在の崩壊によって身体が削り取られただけで、出血もなく、頭も心臓も残っているからだ。しかし、変身が解けたこの状況が絶望的な事は——変わらない。

 

レクス「そらっよ!ふ~……おっと、忘れ物だ……ぞっ!」

 

——カラカラッ!

 

 カケルの下半身を踏みつぶして白い粒子にすると、その残骸の中にQaフォーンSが残る。それを拾ったレクスは、カケルに向かってそれを放り投げる。投げられたQaフォーンSはカラカラと音を立てて床を滑り、カケルの目の前で止まる。

 

駆「くっ・・・・・・そぉ・・・・・・!」

 

レクス「いい加減分かったよな?”僕”、お前は弱い……救いようがないくらい弱い。お前の覚悟は”俺”を超えない。お前の言葉も、信念も……子供の戯言、ただの我儘だ」

 

駆「い……やだ!我儘で何が悪い!子供の戯言で何が悪い!!嫌々何かを切り捨てて……世界しか救えないのが”俺《大人》”なら、僕は……”僕《子供》”のままでいい!!!」

 

——よく言ったわ、駆

 

 カケルの言葉を認める様な少女の声が——カケルの背後から響く。そして、声だけの少女は駆の前に立ち、その姿を表す。

 

駆「・・・・・・えっ?」

 

レクス「君は……!」

 

 その少女の名は——ダークドリーム。プリキュア5の皆さんを助けるためにエクスに力を貸し、カケルのAqライトの中に溶けてくれていた一人。そんな彼女が、再びその姿を私達の前に出したのだ。カケルを——助けるために!

 

Dドリーム「あなたは弱くなんかない。あなたに救われた……私達がいるんだから!」

 

コル―リ「えっ!?あ、あなた達は……!」

 

 Dドリームの後に続く様に次々と現れる人達。

 

ダークプリキュア「あれがお前の影か。少し休んでいろ……私達が時間を稼ぐ」

 

ノイズ「耳障りな音だ。奴を倒し……早く静寂に戻りたいものだよ」

 

ウエスタ―「イースを助ける為でもあるんだろう?なら、力を貸さない訳にはいかない!なあ、サウラ―!」

 

サウラ―「そうだね。まだ……君に倒れられては困るんでね!」

 

デスパライア「我らもそなたの中で全てを見てきた。そなたの弱さは”弱さ”にあらず」

 

 カケルがこれまでの旅の中でAqライトに取り込んだ存在達が、カケルを守る様に横一列になって——レクスの前に立ちふさがる。

 

レクス「そいつのAqライトで肉体を作り、出て来たのか。そいつを守って何になる?何の意味がある?」

 

Dドリーム「決まっているわ……”大好き”だからよ。それ以上の理由が必要?」

 

レクス「いいや、それで結構だ。他の方々もそれでいいのか?」

 

「「「「「・・・・・・」」」」」

 

レクス「物好きだな……いいですよ。あなた達も倒して、後ろのそいつを更に絶望させるだけだ」

 

 目の前に立つのは——世界全ての悲しみ、砂漠の王の側近《サバ―ク博士》が生み出した最強のプリキュア、ラビリンスの幹部、ナイトメアの首領、そして、夢原のぞみさんをコピーして生まれた闇の戦士の6名。

 

レクス「さあ、来いよ……雑魚共」

 

 それを前にしても、レクスは余裕を崩さず、6名を”雑魚”と見下したレクスの——。

 

レクス「お前たちの全てを……叩き潰してやる」

 

 ”蹂躙”が——始まろうとしていた。

 

 

To the Next chapter……




いかがだったでしょうか?特異点のルールについては、本編のキャラクター設定に書いてないんですけど、本編中には結構言及した箇所があって、それを見つけるのも楽しいと思いますよ。それから、これを読んだ後に五十六話の廻のある発言を読むと……今回の話の部分に繋がる様になってるので、気が向いたら探してみて下さい!
次回は、駆を助けるために出て来たダークドリーム達とレクスの戦い。一人、また一人と倒れるダークドリーム達。レクスの知らぬ”本当の強さ”を知る駆の手に……ミラクルライトの光が灯る!乞うご期待ください!


???「プ~カ!プカプカ!」

???「待ってよ。急がなくったって席は逃げない……よっと。ん?どうかした?」

???「プカ……プカプカ?」

???「え?映画の彼の力が僕達に似ている?」

???「プーカ!」

???「いや、あれは僕らとは違うよ」

???「プーカ?」

???「彼は……僕らよりももっと大きな存在だ。力にしても規模が違い過ぎる。もしも彼が介入して来ていたら……考えたくないな」

駆「君の事は……観測はしてたよ」

???・???「「ッ!?」」

駆「君の事は、世界の外から観測はしてた。介入しても良かったけど……僕が入らなくてもプリキュアさん達がどうにかすると思ってね。まあ、介入しない僕がいるのだから、分岐した”介入した僕”もいる訳だけど……まあ、それでも君は今の様になってると思うよ、プリム」

プリム「何でそう思うの?」

駆「僕達は”プリキュアを救うプリキュア”……だ。手を出すわけないだろう?だって、君達はプリキュアなんだから……キュアシュプリーム。そして……プーカも」

プーカ「プーカ!」

プリム「……ねえ?」

駆「……何?」

プリム「いつか……僕達と戦ってくれるか?」

駆「……気が向いたらね」

プリム「……そうか。楽しみにしてるよ、キュアエクス」

駆「ああ、それじゃあ、映画を楽しんでね。20年と言うプリキュアの歴史に生まれた新たな光……キュアシュプリームとプーカ。君たちの誕生を歓迎するよ!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。