【完結】劇場版 ヴァールハイト・プリキュア もう一つの未来!?王〈レクス〉と青翼の花嫁〈コルーリ〉! 作:32期
12/1はドキドキ!プリキュアの劇中でも行われましたが、キュアエースこと”円 亜久里”ちゃんの誕生日でした。ムーンライト同様の強キャラでしたが、変身時間5分とは恐れ入ったと思いましたね。まあ、もうないからただ強いだけだけどね~……逆に元になってるアン王女って……どんだけ強いんだよ!……話が逸れました!亜久里ちゃん、お誕生日おめでとう!
ハリー「ポップコーン買ってきたで~」
はぐたん「かってきた~!」
はな「わあ~!ハリー、ありがとう!」
プルンス「ドーナツも買ってきたでプルンス~!」
ひかる「ありがとう、プルンス!はい、ララの分!」
ララ「ひかる、ありがとルン!」
さあや「配るの手伝うね。はい、香久矢さん達の分です」
まどか「ありがとうございます。はい、えれな」
えれな「ありがとう!あっ!そっちのポップコーンも美味しそうだね」
ほまれ「少し食べる?」
えみる「ルールー、それは……食べ過ぎではないですか?」
ルールー「いえ、ポップコーンLサイズをフレーバーごとに三種類、ドーナツ6個入、チュロスが三種類……問題ありません」
フワ「いっぱいフワ~!フワもいっぱい食べるフワ~!」
ユニ「あっ……そろそろ始まるみたいよ」
???「すいません、お隣良いですか?」
ユニ「え、ええ……いいけど」(金髪の女の子?なんか……誰かに似てるような……まあいいわね)
side:コルーリ
コルーリ「……んっ……甘い香り……この香りは……”ココア”?」
やあ、お目覚めだね……コルーリ
甘い香りを感じてゆっくりと目を覚ます私。私、どうして眠っていたんだろう……思い出せない。そんなぼんやりとする私に甘い香りを漂わせる”人物”が近づいてくる。聞き慣れたカケルによく似た口調で話す人影があるが……まだ視界がぼんやりして見えない。私は目をこすってよく目を凝らすと……そこにはカケルと同じ顔をした大人の男性が立っていた。
コルーリ「カ…ケル……?……はっ!?れ、レクス!?」
思い出した!彼はカケルの未来の姿である”レクス”!私は彼に身体を押さえられて、それを助けようとしたカケル達が次元の穴に落とされて……その後がどうなったのか思い出せない。私は攫われてしまったのだろうか?
レクス「そんなに警戒しないで。はい、眠気覚ましのココア……熱いから気を付けて」
コルーリ「ッ!?こ、来ないで下さい!」
レクス「……ココア、ここに置くね」
レクスは私が寝ていたベットの前にある小さなテーブルにココアの入ったマグカップを置く。今の彼はコートを着ておらず、服装は白のワイシャツに、黒のスラックスと言う……何とも普通な格好だ。
コルーリ「こ、ここは何処ですか?」
そう言えば……ここは何処だろうか?部屋の広さはそれほど大きくないから……どこかの一軒家の一室の様だ。中にある物は……カケル達の世界で言うシングルサイズの”ベッド”が一つ、”勉強机”に”椅子”が一つずつ、小さなテーブルが一つ、一番大きな家具は……勉強机の隣にある二つの”本棚”だろう。ジャンル別に分かれた大量の小説、医学関係の参考書が数点、”ミラクルピース”と言う漫画など……ここに住んでいた人物が相当の読書家で、医療関係を勉強していたのだという事が伺える。
レクス「場所は言えない。でも、ここは2026年のどこかだ。そこに窓があるから見てみたらどうだい?拘束もしてないから手も使えるだろう……窓も開けていいよ」
コルーリ「私が逃げるとは思わないんですか?」
レクス「妖精に戻る力は封じてるし、この外にAqライトを使った次元の壁を仕掛けてあるから……逃げることは出来ない。その代わりこの部屋とこの”家”のものは好きに使っていいよ。俺は君を必要以上に縛りたい訳じゃないんだ」
コルーリ「……ここは”家”なんですか?」
私はレクスの言葉から分かったことを彼に確認する。それを聞いたレクスは少しだけ寂しそうな表情をするが、すぐにその表情を崩して私の言葉に頷く。
レクス「ああ、そんなに広くはないけどね。そうだ、お腹……空いてない?何か作って来るよ」
コルーリ「あの……聞いてもいいですか?」
レクス「……何?」
コルーリ「あなたは……誰なんですか?」
この時代に来て何度も聞いた質問。しかし、私が聞いているのは……あなたが”どう言う目的で行動する者”なのかと言う物だ。振り向いたレクスは私の質問の意図に気付いたのか……質問に返答を返す。
レクス「俺は……”君を救うためだけの存在”さ」
コルーリ「私を……救う?」
レクス「そう……でも、その目的は叶った。今は……他にもしたい事があるけどね。それじゃあ、ご飯を作って来るよ。聞きたい事があるなら食事をしながら話してあげる……その方が退屈しないだろう」
レクスはそう言い残すと、部屋にある唯一のドアを開けて部屋の外へと出ていく。一人取り残された私はここまでのレクスの態度などを元に彼の事を考察していく。カケルと同じような優しい態度、戦闘の時に比べればずっと落ち着いているし……口調も挑発的な物とは程遠い。とても……世界を滅ぼすような人物に思えない。しかし……彼がそう言っている以上、何かあるのかもしれないし、信用するのは早いだろう。
コルーリ「何考えてるチュン……レクスは”敵”。私……何で信用しようとしているの?」
レクスは……未来のカケルだけど、敵なのは間違いない。それなのに……私は心を許そうとしている。カケルと同じ……私の好きな人と同じ顔だから、そんな気の迷いを起こそうとしてしまうのだ。
コルーリ「・・・・・・ココア、飲んでも平気でしょうか?」
テーブルの上で湯気を上げるココア。レクスが私のために用意した物だが……本当に何も入っていないのだろうか?私はココアの入ったマグカップを取り、匂い、見た目、異物の有無などを確認するが……どこからどう見ても普通のココアだった。私は最大限の確認を終え、少し警戒しつつ……ココアを口に運ぶ。
コルーリ「・・・・・・美味しい」
口の中に広がる甘味と香り、丁寧にココアの粉末を溶いているのだろう……口当たりもとても良い。しかし、このココアについて……何かが引っかかる。私は”毒が入っているかも”と言う考えを忘れ、もう一度ココアを口にする。二口目で……私は漸く引っかかった事が何なのかが分かった。
コルーリ「”私が作るココア”と……同じ味チュン」
そう……このココアは私が作る物と全く同じ味だった。私とお父様しか知らない……美味しいココアの淹れ方と全く同じ味だったのだ。
20■■年 ■■■■市
side:駆
駆・種「「うわああああああああああっ!!!!!」」
シュン……ボフンッ!!!!!
駆「痛……くない?」
種『あっ!お兄ちゃん、マフラーが大きな風船みたいになってるよ!』
駆「えっ?……ホントだ。おばあちゃんのおかげで地面に落ちずに済んだのか……よっと」
レクスによって次元の穴に落ちた後、僕らは知らない場所の上空に投げ出され……そのまま落下していた。Qaウォッチから響く種の声で気付いたが、おばあちゃんのマフラーが形を変えてエアバックになったおかげで怪我をしなくて済んだようだ。僕は変形したマフラーから下りると、マフラーは元の姿に戻って僕の首に巻き付く。
駆「それにしても……ここは何処なんだろう?」
種『ん~~~っ!!!!!ダメだ~……お兄ちゃんの身体から出れないままだよ~』
駆「……Aqライトで括り付けたって言ってたな。それについては僕が何とかするよ。まあ、久々に前の僕達みたいに行動するのもいいんじゃないか……くっ!」
種『お兄ちゃん、大丈夫!?レクスからのダメージ、まだ痛いの?』
駆「身体は大丈夫なんだけど、僕の”存在”にダメージがあるのかもね……結構キツイかも」
どことも分からぬ場所がどのような場所なのかを探るために、周囲を見渡してから歩き出そうとすると……痛みが走った。身体じゃない……僕の”存在”に痛みが走ったと言うべきなのだろう。かなりの痛みのせいで……立ち上がれない。身体は大丈夫なのに……これでは散策が困難になる!コルーリを早く助けないといけないのに!すると、種が僕に提案を持ち掛ける。
種『お兄ちゃん、”主導権”をタネに貸してくれない?お兄ちゃんの身体が無事って事はさ、存在にダメージがないタネが動かす分には大丈夫って事でしょ』
確かに……種の存在にダメージはない。その可能性の方が高いだろう……やってみるか。
駆「種、主導権をそっちに渡すよ。やる事は分かるよね?」
種「ふぃ~……うん、大丈夫そう!一先ず、ここが何処なのかを探せばいいんでしょ!おっけー、タネにお任せあれ!」
駆『任せるよ。僕は種の魂を括り付けてるAqライトを何とかしておく。少しそっちに集中するから何か発見があれば報告して』
種「了解!それじゃあ、タネ……いっくよ~~~っ!!!」
主導権を渡した事で僕の身体を使って周囲の探索を始める種。さて、僕もレクスが仕掛けたAqライトの処理に取り掛かろう。このAqライトの仕掛け……かなり面倒な括り方をしている。……結構大変そうだな。
20■■年 ■■■■市 市街地
side:種
種「うわ〜〜〜っ!すごい!!スゴイッ!!!おっきなビルがいっば〜い!歩道が"コンベア"みたいになってて歩かなくても進んでく〜!あっ!ビルの広告が飛び出した!!何これ〜!?昔の映画にあった……えっと……あっ!"バック・トゥ・ザ・フューチャッチャ2"の未来みたい!」
目の前に広がる光景に興奮する私。レクスに連れて来られた2026年の未来とは似ても似つかない。なんなら、街並みに変化が少なかった2026年よりも、もっと未来感があって、小っちゃい時に見た80年代のSF映画のようだなとすら感じる。
駆(種、住民や周囲の建物で何か”特徴的な物”はない?ここが何処かなのかを判断できそうなものだ……どうかな?)
種「う~ん……あっ!あれはどうかな!あのおっきい”哺乳瓶”みたいなビル!」
通行人がいるためリンクを使って会話をする私達。お兄ちゃんに言われた通り周囲を確認して、一番目印になりそうな大きい”哺乳瓶”みたいなビルを指さす。
駆(哺乳瓶?……ん?待って、種……それって!)
あれは”のびのびタワー”って言ってね……この”はぐくみ市”のシンボルなんだよ。
種「……えっ?」
後ろから男性の声で誰かが話しかけて来たので、私は振り向いてその人物を確認する。すると、胸元を少し開けた白いシャツに黒いズボンを履いた中年くらいの男性がいた。
中年の男「あの場所は妻とよく出かけていたところなんだ。娘もお気に入りの場所でね……旅行でここに来たのなら、寄ってみるのをお勧めするよ」
種「は、はい……ありがとうございます」
中年の男「そうだ……君たち、僕の妻を知らないかい?いなくなってしまってね……探しているんだ」
種「し、知りません……けど……」
中年の男「そうか……呼び止めてしまってすまなかったね。何でだろうね……君は”妻”にどこか似ていると思ってしまったんだ。見た目じゃなくて、”性格”が……ね。もし妻を見かけたら教えてほしい……それじゃあね」
中年の男性は、そんな変な事を言って去っていった。結婚して、奥さんもいて、娘さんもいるのに……何とも性格が”暗い〈クライ〉”人……と言う印象を受けたが、アレ……奥さんに逃げられたんじゃないの?
駆(失礼な事を考えない。だけど、さっきの人の言葉で確証が持てたよ。種、ここは……”はぐくみ市”、HUGっと!プリキュアさん達のいた町だ。タワーの外観が少し変わってたり、周囲のビルが増えてる感じからすると……少なくとも10年以上は経過してるだろうね)
お兄ちゃんは種とさっきの男の人の発言から、ここが何処なのかを理解した。お兄ちゃんによると、ここはHUGっと!プリキュアのみんながいた町……はぐくみ市、それも10年以上経過している時代だと言うのだ。
種「そう言われれば……確かにあったね、あのタワー。じゃあ……逆に考えて、あの時なかった建物だと、目の前にあるのと、少し離れたところにある2本のビルかな。会社のビルみたいだけど……えっと……え、AA社?」
駆(AA……"アカルイアス社"って入り口前の看板に書いてあるよ。かなり大きな会社だね。あっちの会社は……ロゴしか見えないな。"MC"……ん?あのロゴ……見た事あるような……)
バンッ!!!
2018年になかった建物……目の前ある会社"アカルイアス社"のビルと、少し離れたところにある"MC"と言うロゴの会社のビル。"MC"のロゴに見覚えがあると言うお兄ちゃんが思い出そうと考え事をした瞬間、何処からか爆発したかの様な破裂音が響く。
種「ば、爆発っ!?結構近いよ……お兄ちゃん、何か感じる!?」
駆『この先から嫌な気配を感じる!それと……もう一つ変な気配がある!そっちは悪い気配じゃない!巻き込まれた一般人の可能性がある!種、一先ず気配がある場所まで行こう!』
種「分かった!」
お兄ちゃんに案内されながら私は足に精一杯の力を込めて走り出し、爆発の場所へと向かう。
20■■年 はぐくみ市 公園広場
キャアアアアア!!! 逃げろ~~~っ!!! 怪物だーーーっ!!!
種「あっ!お兄ちゃん、アレ!」
駆『ッ!?あれって……!』
逃げ惑う人々を避けて目的地にたどり着いた私達。人の気配が殆どなくなった公園の中央に私達が探している気配の張本人がいた。お兄ちゃんが言っていた嫌な気配の原因は……。
絶体オシマイダー『ゼッタイオシマイダーーーーーッ!!!!!』
信じられない程に巨大化したHUGっと!プリキュアさん達の敵である”オシマイダー”のものだろう。そして、私達がそれ以上に驚いているものがある。お兄ちゃんが感じたと言う”変な気配”の持ち主が……なんと。
未来のプリキュア「暴れるのを止めなさい!やあああああっ!!!」
種・駆「『プリキュア!?』」
私達が見た事もない……”未来のプリキュア”だったのだから。
未来のプリキュア「もうやめて!みんなの”明るい明日”を奪っちゃダメ!」
絶体オシマイダー『ゼッタイ……オシマイダーーーーーッ!!!!!』
バンッ!!!!!
未来のプリキュア「きゃあっ!?」
種「ッ!!お兄ちゃんっ!!!」
駆『分かってる!そのまま行って!』
私はお兄ちゃんのGoサインを受けると、QaフォーンSをケースから取り出して吹き飛ばされた未来のプリキュアの所まで駆けだす。
種『プリキュアプリケーション!インストール!!!』〈タップ〉
パサッ!
未来のプリキュア「はうっ!?……あれ?痛くない……ふぇっ!?だ、誰ですか!?」
シード「私はキュアシード!あなたと同じプリキュアだよ!大丈夫、怪我とかない?」
未来のプリキュア「は、はい!大丈夫です!」
シード「おっけー!それならよかった!」
絶体オシマイダー『オ・シ・マ・イ・ダーーーーーッ!!!!!』
シードに変身して未来のプリキュアをキャッチすることに成功する。怪我もないことが確認できた後、私達の頭上に影が掛かる。それは……オシマイダーの振り上げた腕で、次の瞬間……その腕が勢いよく振り下ろされた。
駆『シード、前にステップしてオシマイダーに接近!』
シード「大丈夫!その後は分かって……るっ!!!」
未来のプリキュア「ふぇ?……うわあああああっ!!!!!」
私は未来のプリキュアちゃんを抱きかかえながら、攻撃を避ける様に一気にオシマイダーの懐へステップして接近し……右手に力を込める。そして、私の目の前にQaライトのエネルギー弾を形成し……。
シード「プリキュア・ストライクシーーーーードッ!!!!!」
オシマイダーの腹部に向かって、全力の浄化技を叩き込んだ。
絶体オシマイダー『オシマイダーーーーー!?!?!?』
ドゴンッ!!!!!
未来のプリキュア「す……すごい」
シード「ふふん!これくらい余裕余裕!」
駆『いや、まだだ!』
シード・未来のプリキュア「「ッ!?」」
絶体オシマイダー『ゼッタイオシマイダーーーーーッ!!!!!』
吹き飛ばしたと思ったが、オシマイダーは既に起き上がり……再び腕を振り下ろしていた。油断していたから……ダメだ!避けられない!……そう思っていた時。
ビュンッ!!!
絶体オシマイダー『オシマイダー!?』
ブーーーーーン……キキッ!!!
男の子「ふ~……何とか間に合った」
何処からともなく響いた銃声のような音で……オシマイダーの攻撃が止まる。その音がした方へ目線を向けると、そこには一台のバイクが止まっており、そのうえには二人の人物が乗っていた。運転しているのは大人の男性で、後ろに乗っているのは私達くらいの男の子。手に持った何かをオシマイダーに向けているのを見るに……さっきの銃声は彼の物だろう。すると、バイクから下りた二人はヘルメットを外して、私達がいる方へとやって来る。
男の子「”ハリー”、トゥモローと……あちらのお二人を安全な所に。後は俺がやる」
ハリー「了解や!……って、トゥモローと……あれ?一人しかおらんやんか?」
男の子「一人だけど二人いるんだよ……いいから行って」
ハリー「まあええわ。ほな、任せたで……”社長”!」
社長?「分かってるよ」
社長と呼ばれる男の子に指示されてやって来たこの男の人を……私達は知っている。”ハリハム・ハリー”さん……HUGっと!プリキュアの皆と一緒に居た妖精で、人間時の姿が完全に一緒なのだ。社長と呼ばれた男の子にも”ハリー”と呼ばれているし……もしかして本人なの?
ハリー「トゥモロー!」
トゥモロー「ハリー!来てくれたんだ!」
ハリー「当ったり前や!おっと、そっちのあんたも無事か?」
シード「う、うん……大丈夫。あの……もしかして、ハリハム・ハリーさん……ですか?」
ハリー「えっ?なんで俺の事知っとるんや?会った事あったやろか?まあええわ、ちょっと待っててくれ……社長がオシマイダーを倒すみたいや」
社長さんはオシマイダーの前に辿り着くと歩みを止めて、両目を瞑って右手でネックスピーカーの様につけている”変な機械”に触れる。
社長?「いくよ……”ゲ…マ…”」カチッ
Infection〈感染〉:”バグスター”
機械的な音声を発する”変な機械”の音声が終わり……社長さんは両目を開ける。すると、彼の真っ黒な両目が……一瞬だが”赤色”に光ったように見えた。
社長?「さあ……仕事の時間だ」スチャッ!
駆『し、シード!彼が持ってる物を見て!』
シード「ッ!?あ……あれって!?」
グッ!……ガチャン!〈バグルドライバーⅡ(ツヴァイ)〉!
シード・駆「『バグルドライバーⅡッ!?』」
社長さんがバイクに乗っていた時から左手に持っていた物……遠くて見えなかったけど、お兄ちゃんに言われて漸く気付いた。彼が持っていたその機械……お兄ちゃんと一緒に何度もみて、私のお気に入りの”ポッピー”も持っていた武器であり、変身ドライバーである”仮面ライダーエグゼイド”の劇中に登場するアイテム……バグルドライバーⅡ(ツヴァイ)なのだ。それを腰に装着した社長さんは、上着のポケットから……観た事ない”ガシャット”を取り出し、それを起動する。
ピコーン!〈プリカディア Revision:X〉!
社長?『変身!』
バグルドライバーⅡのAボタンを押して待機状態にすると、エグゼイドと同様の変身ポーズを取り……ガシャットを挿入口に挿し込んで、変身用のボタンを押す。
《ガシャット!バグルアップ!築け金字塔!楽園創造!プリカディア Revision:Xッ!ユウ アー プレジデント!》
社長?「いいや……アイム ア カメンライダー」
バグルドライバーⅡの液晶から飛び出た”光の畳”が彼の全身を変化させるために、真上から下へと降る。すると、その姿は……まさに”エグゼイド”そのもの。唯一の違いは、巻いているベルトが”バグルドライバーⅡ”である事だけだろう。そして、彼は自身の名を口にする。
クロノ「俺は……仮面ライダークロノ、レベル”MUGEN”だ。社長権限で……お前に処分を言い渡す」
ステージ、セレクト!
駆『周囲の風景が変わった!?エグゼイドのステージセレクト機能と一緒だ!』
絶体オシマイダー『オ、オシッ!?ンンッ!!ゼッタイ~~~……!!!』
名乗りを終えると、周囲の風景が変わり……どこかの採石場になる。それに動揺したオシマイダーだったが、クロノと言う仮面ライダーに視線を戻し、巨大な拳を振り上げる……が。
クロノ「手間を取らせるな」
《ポーズ!》
・・・・・・カチッ!
バグルドライバーⅡのAとBボタンを同時押しした瞬間、世界は……静寂と共に静止した。エグゼイドのラスボスでもあった”クロノス”と同じ能力……”ポーズ”。似たような名前の彼も……どうやら同じ能力を持っているみたいだ。しかし、少しだけ変だ。トゥモローと言う未来のプリキュアやハリー、オシマイダーの動きは完全に止まっているのに、どう言う訳だろう……タネとお兄ちゃんの意識はしっかりあるし、身体も動かせる。……どうしてかな?
クロノ「……へぇ~、”特異点”の二人は”ポーズ”に引っかからないんだ。なら、そこで少し待ってて」
《キメワザ!》
クロノ「今、済ませるから!」
《CRITICAL C R E W S-A I D》
クロノ「うぉぉぉぉぉおおおおおっ!!!ヴェイッッッ!!!!!」
ドンッ!!!!!
《終焉の一撃!》
チンピラがやる力任せに正面の人を蹴り飛ばす……俗に言う”ヤクザキック”と言う物をオシマイダーに蹴り込むと、一瞬だけオシマイダーが吹き飛ばされ、発生した爆風と共にもう一度静止する。
クロノ「社長命令……お前は”クビ”だ」
《リスタート!》
絶体オシマイダー『オシマイダ~~~~~ッ!?!?!?!?』
ドッゴ―――――ン!!!!!
絶体オシマイダー『ゼッタイヤメサセテモライマ~ス』
クロノ「安心しろ……とっくに”クビ”だ」
世界が再び動き出したのと同時に爆発するオシマイダー……どうやら浄化?されたみたい。戦闘が終わったのを確認すると、クロノは変身を解いて私達に近付いてくる。ついでに周囲も元の公園に戻っている。
クロノ「……あなた達が三十分前に発生した”次元の歪み”の原因だったんだな。移動してたせいで探すのに苦労したよ。でも、無事でよかったよ……”あっち側”の父さん」
シード「父さんって……」
駆『まさか……』
クロノ「あなた達、キュアシード……”時生 駆”と”時生 種”なんだろ?こうして直接会うのは……2018年の時以来だね。自己紹介をするよ……俺は”夢幻 クロノ”、13歳、母は”夢幻 累”、父は”夢幻 駆”……旧姓”時生 駆”の一人息子で、あそこにある”MUGENコーポレーション あざばぶ支社”の社長をやってるんだ」
種・駆「『お兄ちゃん(僕)と累ちゃん(さん)の息子ーーーーーっ!?!?!』」
驚きの余り変身が解けてしまった私。いや、待って!色々聞きたい事がいっぱいある!それに累ちゃん……パラレルワールドの2018年で私達と他のプリキュア18人で戦った子。その子の名前が出てくるって事は……つまり!
種「ここって……あの時のパラレルワールドの未来って事?」
お前たち解釈じゃ、それで間違ってないぜ……駆、種。ここは”2043年”、あの2018年の未来だよ。
突如、クロノ君の首元から響く……聞き覚えのある声。この声って……まさか!
種・駆「『ゲーマー!?』」
ゲーマー『久しぶりだな……”あっち”の駆!そんでもって……種!お前ら、全然変わってないな!』
駆『ゲーマーも……元気そうだね』
ゲーマー『ああ、日々アップデートされてるからな!駆、どうした?お前もAIになっちまったのか?そんな旧世代のスマートウォッチから話してるなんてよう』
駆『まあ……色々ね』
クロノ「ううんっ!ゲーマー、懐かしむのも良いんだけど、トゥモローを置き去りにしてる。ふたりにも紹介したいんだ」
久しぶりの知り合いに会う感じに少しだけ嬉しくなる私達。すると、クロノ君は咳ばらいをして、一度話を遮ると、さっきから置き去りにしていた”未来のプリキュア”ちゃんこと”トゥモロー”の紹介を始める。あっ、変身解いてる!ほわ~!金髪の可愛い女の子だ~!!!
はぐみ「こんにちは!私、”野乃 はぐみ”、13歳!すご~い!あなた達もプリキュアなんだ~!さっきは助けてくれてありがとう!」
クロノ「ちなみに親は、今を時めく巨大複合企業”アカルイアス社”の社長である”野乃 はな”さんと、副社長の”野乃 ジャージ”さん。ジョージさんの事は知らなくても、はなさんの事は知ってるよね」
なんか色々あり過ぎて頭が疲れてきた。はなちゃんが社長さんで、その娘のはぐみちゃんがいて、お兄ちゃんが累ちゃんと結婚してこんなに大きな息子がいる……うん、考えるのや~めた。完全にキャパオーバーだよ。
はぐみ「……って、あれ?私……キュアシードってどこかで聞いたことあるような……」
クロノ「昔、2018年に飛ばされた時に会ったことあっただろう。ほら、黒コートの男に連れていかれた時にさ」
駆「ッ!?いま、黒コートの男って言った!?」
クロノ「……?言ったけど……もしかして、この世界に来たのってそいつ関係してるの?」
種「……うん」
それを聞いたクロノ君とはぐみちゃんは数回ほど目配せをすると、クロノ君は何かを決めたのか……私達に視線を戻す。
クロノ「それなら、俺達も協力するよ。俺達が知ってる情報……そんなに多くはないけど教える。ここで話すのもなんだから、俺のオフィスまで行こう。ハリー、はぐみはお前がバイクで運んでくれ」
ハリー「了解や!」
クロノ「二人も……移動するからついてきてくれ」
駆『クロノ君、ありがとう……助かるよ』
クロノ「いいさ。それに……俺も二人に協力してほしい事があるからな」
また知らない未来……そこで出会ったプリキュアと仮面ライダー。再び出会わないと思っていた友人との再会……だけど、そこにもレクスの影はあった。そして……私達はレクスがどれだけ私達の旅に……関わっていたのかを知る事になる。
To the Next chapter……
いかがだったでしょうか?結構、前回の劇場版の設定を入れたんですけど……是非、劇場版第一作を読んでおくと、次回のお話も面白くなると思います。次回はクロノのオフィスで語られるレクスと彼らの関係。そして、2043年の未来にも……危険が!?クロノの協力によって再び世界を越える二人。そして……!乞うご期待ください!
いちか「ふっふっふ~!今回はアカシックフレーバーの他に”スペシャルココア”味を買ってきましたぞ~!」
ひまり「いただきます!はむっ!ん~~~///!ココアとドーナツ生地の配分が素晴らしいです!風味が絶妙です!」
あおい「ココアアイスもあったよ!あむ!お~~~!!!スゴイよ!ココアの味が濃いなんてもんじゃない!」
シエル「トレビア~ン!映画館でこのレベルのスイーツを出すなんてすごいわ!ピカリオにも買って行ってあげないと!」
ゆかり「・・・・・・」
あきら「ゆかり?どうかしたの?」
ゆかり「……駆がコルーリに向けた表情が気になったの。まあ、これから分かると思うけどね」
みらい「すっごい楽しそうな未来だったね!リコ!はーちゃん!」
リコ「あ、あんなに色々なってるのに……魔法の力じゃないなんて、ナシマホウ界って本当にすごいわ」
ことは「私も行きたいな~!ワクワクもんだし~!」