ロスモンティスライフ 作:新人ドクター
これで憂いなく趣味時間が取れる…ウレチィ…
そういえば友人がドクターだと知ったので色々お話をしていたのですが、パインコーン推しらしく、めっちゃオススメされました。
あんまり使ってこなかったんですけど、なかなか使いやすいスキルでしたね…散弾系はコストと攻撃範囲が独特で水チェン以外は絶妙に使い辛い印象だったのでびっくりでした。
なおその友人は、モチモチのモジュールが全然来なくて悲しいと言いながら溶けてました。
アーミヤから簡単な説明を受けた後、いくらかの質疑応答を挟み、既に時間は夜になっていたようでそのまま用意されていた部屋へと案内された。
内装はアークナイツ初心者の宿舎でよく見る、ダンボール倉庫だったりする訳では無いようで安心した。
入ってすぐのキッチンスペースを抜けると、部屋の隅に二段ベッドが鎮座しており、空いたスペースにはローテーブルやソファー、テレビ等が設置してある。
「ここがロスモンティスさんが暫く過ごすことになるお部屋です」
そう言って、バーコードと写真付きのカードが入ったホルダーを差し出してくるアーミヤ。
「こちらのカードはオペレーターのみが立ち入るエリアでは必須となるもので、色々な部屋に入るための鍵のようなものです。基本手放さないようにしてください。紛失した際は直ぐに申請をお願いしますね?」
「わかりました……それから、気になっていたんですけどこの部屋って妙に生活感が有りますけどもしかして」
カードを受け取ったところで、疑問に思っていたことを尋ねる。
二段ベッドなのもそうだが、洗い物やちょっとしたゴミなど、妙に生活感があったのだ。
「はい、こちらの部屋にはロスモンティスさんの他にもう1人住んでいる方がいらっしゃいます。基本的にアーツの制御訓練やここでの生活に慣れるまではその方に色々とレクチャーしてもらうようにしてもらおうかと」
なるほど……だが
「あの、私は元男なのですが大丈夫なのでしょうか?」
「大丈夫です。この部屋の方はその辺は気にしない方なので今までも新人さんの相部屋をお願いしたことがあるんです」
「なるほど……」
「ただ、私やその方は気にしないですし、気にしている方もあまり見た事が有りませんが、知らないだけでもしかしたら気にする方もいらっしゃるかもしれませんので変異前の性別はあまり口にしない方が良いかもしれませんね」
「それじゃあ、同居人さんとアーミヤさん以外には言わないようにしますね」
一応気にしないとはいえ、一緒に住むのだから言わないのは不義理に感じてしまう。
そこまで話したところで背後の扉が開く音が聞こえた。
「ただいまー……あ、アーミヤちゃんじゃない。ひょっとしてその子が例の子猫ちゃん?」
振り向くと、赤いヘアバンドを付けた黒髪フェリーンの女性が立っていた。
「はい、ブレイズさん。こちら本日よりロドスの一員になったロスモンティスさんです」
「は、はじめまして、ロスモンティスです……」
「ええ、はじめまして。今呼ばれたとおり私はブレイズ、よろしくねロスモンティスちゃん」
こちらの自己紹介を聞いた彼女、ブレイズは、手を差し伸べながら自己紹介を返してきたため、握手に応えると、頭をひと撫でされる。
……ルカやミストにも撫でられたがそこまで撫でやすいのだろうか?
釈然としない気持ちでされるがままになっていると、アーミヤからブレイズへの情報の共有が始まった。
「それではブレイズさん、今送った情報が彼女への暫定での教育内容や訓練内容です。ここでの暮らしについては今まで……と言っても、最後にお願いしたのはもう4年前ですが、あのころと同じようにお願いしますね?」
「ふむふむ……オッケー、任せて」
共有といっても短いもので、今のやり取りで終わったようだ。
「それでは、私は戻ります。ロスモンティスさんは何か分からないことがあったら何でもブレイズさんに聞いてください、おやすみなさい」
「わかりました」
「アーミヤちゃんもおやすみ〜」
「はい、それでは」
アーミヤが退出して数瞬の沈黙、ブレイズの「さて!」という掛け声で静寂がおわる。
「ロスモンティスちゃんは二段ベッドの上と下どっちがいいとかあるかな?」
「いえ、空いている方で大丈夫です」
「それなら上の段が空いててすぐ使えるからそっち使ってね、あとベットは遮光カーテンがついていて中に個別の電気がついてるから一応小さな個室みたいに使えるからね」
そう言いつつ、肩から下げていた大きな四角いバックから布団を取り出した。
どうやらこちらの分の布団を用意してくれていたようだ
「あ、すみません。自分でやります」
「そう? 別にいいんだけどな」
そうだ。
「あの……」
「ん? なになに?」
「私元々男だったんです。アーミヤさんはブレイズさんなら気にしないから大丈夫って言っていましたが、やっぱり言わないのも不義理かなと……」
ちらりと彼女の顔を見れば「なんだそんなことか」とでも言いそうな顔でまた頭に手を乗せてくる。
「アーミヤちゃんが言った通り、私は気にしないからそんなに不安そうな顔しないで。それに、今までの新人さんの中でもそういう子は居たから本当に気を使わないでいいからね? むしろ、女の子としてやって行けるようにお姉さんに任せなさい!」
「お、お願いします」
そんな、原作のブレイズのような頼りがいのある姿に、感じていた不安感が無くなるのを感じた。
「そうだなー……喋りなんかは常に敬語っていうのもなんだか疲れそうだし……原作のロスモンティスって敬語キャラだっけ?」
「いえ、違いますね」
「それじゃあほかの原作キャラ勢みたいに、自分のなったキャラクターのロールプレイしてみよっか? 一部例外もいるけど、ロールプレイした方が自然に感じる人が多いみたいだし」
「わかりま……わかった、頑張るね」
「よしよし、それじゃあ……」
そう言った彼女は、壁収納の中へと半身を潜らせ、しばらくゴソゴソとしてから布製の何かをこちらへと渡してきた。
「これは?」
「着替え」
「え?」
妙にモコモコしたソレを広げてみると、俗に言う着ぐるみパジャマのような物だとわかる。
いや、えぇ?
「男の子的にはちょっと可愛すぎたかな? フェリーンの女の子って聞いてだから可愛いやつをと思って準備したんだけど……まあ寝る時とかでしか使わないしあんまり気にしないで」
「う、うん、用意してくれてありがとう」
まあパジャマくらい着れるものなら何でもいいかと自分に言い聞かせ、お礼を言うとブレイズは手をヒラヒラと振る。
「どういたしまして、それじゃあ済ませちゃいましょうか!」
「済ませるって?」
「お風呂、今日外から来たばかりでしょ? 寝る前に入っておかないと」
「…………」
ついに来てしまった……本当は先延ばしにしてこのまま眠ってしまいたいが、同居人がいる手前衛生面はきちんとしないとと思う自分もいる。
「はい……先延ばしにしても結局いつかは入らないと行けませんよね」
「敬語出てるよ? まあそうね、あと私も一緒に入って色々教えるから早めに慣れなね?」
「!?」
その衝撃的な発言に固まる俺を他所に「このドアがお風呂場に続くやつね」と言って脱衣所へと連れ込まれる。
カゴに着替えを乗せ、ポンポンと服を脱いでいく彼女から思わず顔を逸らすと、数瞬の後頭を正面へと向かされた。
「っ!?!?」
一切隠されていない引き締まった身体と 大きな胸に思わず視線が引き寄せられてしまうが、気合いで彼女の顔へと視線を向ける。
「ほら、私は見られても全く問題ないから、あんまり気にしないで慣れていこう?」
「わ、わかり……ました……」
「よし! それじゃあ脱いだ脱いだ!」
「わっ」
ぽぽぽぽーん、と、いつの間にか履かされていたショーツを残し、着ていたもの全てが洗濯物用らしきカゴに詰められたため、諦めて下を自分で脱ぐ。
全体的に未成熟な身体が視界に映るが、努めて精神を落ち着けるようにする。
「ヨシ! それじゃあ入ろっか。足元に気をつけてね」
そう言って浴室へと足を向けたブレイズについていくと、想像していたよりだいぶ広い湯船や洗い場が目に入った。
「トイレとか別なんだ……」
「あ、気付いた? 教育係の利点っていうのかな。実は新人さんと一緒に住む代わりに、部屋のあれこれが少しだけ優遇して貰えるんだよね〜」
「少し広かったり、キッチンも良いやつなんだ」と自慢するように言って笑った彼女は、風呂桶に湯を貯め、椅子をポンポンと叩いて座るよう促してくる。
「……」
よ、よし。女性に洗体を教えてもらうだなんて緊張するが……いざ!
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「……気持ちよかった」
「そう? 良かった」
最初こそ恥ずかしさはあったものの、お湯の温かさやフェリーン歴何年かは分からないが、先輩であるブレイズによるしっぽや耳へのケアなど、正直あまりの心地良さに寝落ちしかけてしまった。
結局羞恥心は解され、最終的にブレイズに抱えられ背中を預ける形で湯船に浸かってあれこれ話していたが、その時間はとても楽しかったし、どこか安心感のようなものを感じた。
「眠気がすごいからもう寝るね……」
「ん、おやすみ! 私は飲んでから寝るけど、音立てないように気をつけるから安心して眠ってね」
「うん、おやすみなさい」
_______side:ブレイズ_______
新しくロドスに入ってきた子猫ちゃんが寝ているベッドの方へと視線を向ける。
先程カーテンを閉じてから十分ほどだが、既に寝付いたようで規則正しい寝息がほんのりと聞こえてくる。
「環境が急激に変わったと思うけど、今のところは大丈夫そうね……」
久々の新人になんとなく懐かしい気分になりつつ、先程アーミヤちゃんから送られてきたファイルの確認をする。
「んー、レベルは最高まで上げててスキルも全部特化済み、素質もMAXだなんて、アーツ関連は心配いらないみたいね」
感染状況も特殊なケースで、ほぼ症状の進行なんかも意識しなくても大丈夫そうなのは安心だろう。
カリキュラムも問題なし、女の子としての生活は一緒にお風呂に入った感じ、慣れていけば問題なさそう……。
そんなふうに読み進めていく中で、ふと引っかかる点があった。
「部分的な記憶障害の可能性……なになに? 『聴取した変身前の年齢や、生活の様子から肉親が存在するのはほぼ確定しているが、会話の中に家族に関する話題が一切上がらず、本人はその事に違和感すら感じていない様子。原作の設定から考えると、自身の家族に関する記憶が欠落している可能性が大きい。そのため家族に関する話題は出来るだけ避け、慎重な対応が望ましい』……」
鉱石病の進行の心配が要らないと思ったら、まさかの副作用があったとは……。
「ふぅ、鉱石病は本当に……」
家族が無事かどうか分からないどころか、家族の存在すら記憶から無くなるというのは残酷すぎる。
もしも犠牲になっていたとしても、記憶が残るということは思い出という形で自分の中に残るものがあるのに、それすら無いというのはとても虚しいことだ。
「とにかく、接した感じいい子だったし、たくさん可愛がってあげますか!」
イベントスケジュールが過密すぎるッピ!!!