テイルズオブアライズ トロフィー「絶望の荊」獲得RTA レナ人チャート   作:完走したい天邪鬼

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食事描写していたら長くなったので分けました


第14話 ニョッキ

日が高くなってきた。エストルヴァの森に着く前に一度食事にしよう。

 

「ここなら煮炊き出来そうだ」

「そうだな。ここで一息入れよう」

 

今日の昼の食事当番は......シオンだったか。

なら料理ができるまでに軽く腹をすか(運動)しておこう。きっとまた量多めだ。

手頃な岩を探して素振りでもするか。ロウも同じ考えなのか一緒に岩を探した。

 

「そういや、ここの領将(スルド)ってどんなやつなんだろうな」

「バエフォンは研究者と言っていたな」

領将(スルド)である前に。ともな」

 

どうやらテュオハリムも軽く運動しにきたらしい。

というか、気づけばシオン以外の全員が集まっているな。......シオンが当番の時は大体皆で運動して(こうなって)いる気がする。

腹一杯食べられるのは良い事なんだけどな。奴隷だった時からは考えられないほどに。

 

「そういえば、テュオハリムはリィヤーと面識はあるのですか?」

領将(スルド)になった時に少しな。あの時は挨拶程度だったが」

「どんな人物なんだ?」

「浅い付き合いでしかないが、己の目的のためなら手段を選ばない、あれはそういう人間だ。が、話が通じないということはない」

「手段を選ばない......か。話が通じる分マシと見るべきか」

「目的はやっぱり〈王〉かな?」

 

バエフォンや執政官から聞いてる話だと、テュオハリムのようなダナとレナの共存だと思うが......。

いや、テュオハリムは特殊か。少し楽観し過ぎているかもしれない。

領将王争(スルドブリガ)を放棄していないとも言っていたし、〈王〉になるのが目的だと見た方が良いか。

 

「さてな。リィヤーが研究者だと私もここで知ったのだ。詳しいことはわからない」

「会って話をしてみるしかありませんね」

「だね。素直に答えてくれるとは思えないけど」

「バエフォンから聞いてる話だとおっかない奴じゃなさそうだよな」

「だがデダイムの話もある。一概には言えまい」

「ヘルガイの果実を薬として使う、か。そんなことが可能なのか?」

 

「出来たわよ」

 

今日の昼はニョッキか。キサラが知っていたジャガイモと小麦の団子を炒めたシンプルな料理だ。レシピを教わって自分で作るほど気に入っていたらしい。

 

「悪くない出来だと思うんだけど、どう?」

 

微かに焦げたクリームソースが食欲をそそる香りを運び、口に入れれば味付けに使われたクリームソースのまったりとした旨味が口の中に広がる。

歯を立てれば、最初に炒めたことによるカリッとした食感を感じ、やがてジャガイモと小麦の団子特有のもっちりした食感が顔を出す。

噛むほどにジャガイモの甘みとクリームソースの旨味がからんでいき、柔らかな味を楽しめる。

また、クリームソースのおかげか冷めにくく、風が強いミハグサールでも完食するまでずっと温かい。

 

俺は刺激(辛味)が使われていないから好物とは言えないが、しっかりと美味い。

皆の様子を見る限り、美味いと感じているのは俺だけではないだろう。

 

「悪くないどころか、かなり良い出来なんじゃないか?」

「そう?それなら良かったわ」

 

ジャガイモや小麦ならミハグサール(ここ)でも自生しているから気軽に作れる。しかも腹に溜まるから体力もつく。

ミハグサールの荒野を進むには最適な料理かもしれない。

クリームソースは牛がいないと難しいかもしれないが、味付けが決まってるわけでもない。香辛料で炒めるのも良いだろうし、シンプルに塩でも良いだろう。

香辛料も自生していたのを見かけたし、ミハグサールには海があるらしい。塩は岩だけじゃなく海からも取れるらしいから、塩には困らないだろう。

団子自体はシンプルな味だから飽きも来ない。

 

とは言え......量が多い。腹に溜まるのもあって満腹までが早いな。あらかじめ腹を空かせておいて正解だった。

 

 

 

 

「13皿目......新記録じゃない?」

「だな。相変わらずすげえ食いっぷり」

「平気だとは言っていたが、心配になるな。胸やけとかの」

「ご飯は別腹......らしいからな。そういうのは問題ないんだろう」

「やっぱりレナって理解できない......」

「シオンが特殊なだけだろ。......だよな?」

「健啖家のレナ人もいるにはいるが、この量を平らげるのは滅多にいない」

「食欲がないよりはずっと良いさ」

 

「ごちそうさま」

 

後片付けしてさらに進む。

食事を摂った場所が森の目の前だったらしく、あっさりと到着した。

 

「ここに領将(スルド)がいるんだよな」

「星霊力がざわついている。気をつけて。なんか変だよ、ここ」

「いつも思うけど、よくわかるよな。星霊術が使えるおかげなのか?」

「普段はそこまでわからないが、たしかに妙な感覚だ」

「落ち着かないわね......」

「研究施設と言っていたな。治療施設を兼ねているとはいえ、何があるかわからない。皆、気をつけて行こう」

 

森の地下に遺跡がある。地上には昇降機があったが、新しい。最近設置されたものだろう。遺跡を作り替えたのだろうか。

全員で乗ってもまだ余裕がある。20人くらいは乗れそうだ。

 

昇降機の操作盤を見る限り、全部で4層あるらしい。

上層から順に見て回る。

1層には箱が押し込められていた。倉庫だろうか。鳥型ズーグルが一箱掴んで降りていった。

2層と3層には寝具が並んでいた。患者を寝かせるためのものだろう。

そして4層には白衣を纏った男性にも女性にも見えるレナ人がいた。

そばにある寝台には、声を噛み殺しながら星霊力を放出しているダナ人がいた。左脚を〈虚水〉に変えたダナ人が。




上手く描写できる気がしないのでネタバレしちゃいますが、リィヤーは
シオンからは女性、テュオハリムからは男性だと思われています

1話の後書きでも伝えましたが、リィヤーの性別は明言しません
お好みでリィヤーくんにもリィヤーちゃんにもしてください
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