テイルズオブアライズ トロフィー「絶望の荊」獲得RTA レナ人チャート 作:完走したい天邪鬼
クリスマスに間に合わなかったのは正直すまんかったと思っている。
だからというわけではないけれど、今話は少し長めです。
キサラ視点難しい......難しくない?
霧が多い夜明け頃に追いつき、乗り込んだ
昇降機を見る限り、全部で四層あるらしい。
今は第二層で防護壁の解除装置を探している。
探索中、ミハグサールで初めてズーグルと戦闘になった。
おそらく、リィヤーと戦闘になった事が伝わったのだろう。ズーグルは当然統制されているようで、傍にはレナの装甲兵もいた。
どうやら私たちもデダイム達同様、リィヤーの命を狙う刺客だと思われているようだな。
「ったく、ニズが大変だって時に」
「無理もあるまい。我々にその気がないとはいえ、彼らにとって見れば万が一にもリィヤーを害されるわけにはいくまい。況してや、漆黒の翼には一杯食わされたばかりだ」
「だが妙だな。カラグリアやシスロディアと違って劣勢になったらすぐに撤退しているような......」
「そうね。かなり連戦になっているのにズーグル1匹死んでいない。本気で守る気があるのかしら」
「あるいは、死なないよう厳命されているか、だな」
「ヘルガイの果実の件といい、治癒術を使えないはずがない、か」
「テュオハリムと同じように、死を避けてんのかね?」
「せめて気絶していてくれれば、数が減るのだが。こうなっては全力で押し返すしかないな」
「でもよ、この調子じゃリィヤーは俺たちと戦うことになるだろ?戦う前にわざわざ消耗するようなことするか?」
「それだけ軽く見られてるってことだよ。万が一にも負けないってね」
「あるいは、治癒術程度消耗にもならないか」
テュオハリムが呟いたと同時に解除装置を見つけた。
これで防護壁の先に進む事ができる。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
防護壁の先の部屋は全体が煌びやかに飾り立てられていた。
壁や灯りなど至る所で金の装飾が輝き、中央には集霊機が鎮座している。
おそらく
「この部屋だけ妙に立派だな」
「この部屋は......」
「集霊機といい、これ見よがしな贅の尽くしぶりといい、リィヤーの私室で間違い無いだろう」
「それにしちゃ、ちと散らかりすぎじゃねぇか?」
「ニズでバエフォンがレナ人主導で作った船だと言っていたな。おそらくリィヤーの趣味ではなかろう」
ロウの言う通り、折角の豪奢な部屋も大量の紙束や本で散らかっている。
足の踏み場がない程だ。
今までこんなに散らかっている部屋を見た事がないが、こう......片付けたくなってしまうな。
いや、そんな事している暇はないのだが。
そう言えば、エストルヴァの森で集めていた紙束もここにあるのだろうか?
「だが、もぬけの殻のようだな」
「たまたま外しているって感じじゃなさそうだ。逃げ出したか?」
「どこかで実験している可能性の方が高いでしょうね」
「装甲兵たちの様子を見るに、この船のどこかにいるのは確かなんだ。他を捜そう」
アルフェンの言う通りだが、昇降機の鍵がないことには捜しようがない。
散らかり放題の部屋を片付けるついでに鍵がないかを捜す。
そう、あくまで鍵を探すのが目的だからな。別にこれ幸いにと片づけるわけではない。
「......!これ、論文だよ」
「まさか、これら全てか......?」
リンウェルの呟きに釣られて、傍にある1枚を手に取る。
タイトルは"詠唱簡略化の影響"。
これって......!
「テュオハリム。これは......」
「......なるほど。術の規模に対して詠唱が短いとは思っていたが、そういうカラクリか」
「どういうことですか?」
「リンウェルが扱っている詠唱妨害の技術を発展させているらしい。どうやら、根本は同じ技術のようだ」
それは、つまり。
「内容を見る限りではリンウェルの一族、ダナの魔法使いとの実験による産物だ。だが......」
「虚水に変える前に奪った......」
「そう考えるのが自然だな。惨い事を......」
とてもリンウェルには知らせることはできない。
虚水化によって死の尊厳が奪われただけでなく、一族が誇る全てを貪られたなんて。
いつかは知らせる必要がある。でもそれは、復讐に揺れ不安定な今では無い。
クシャリ
紙が潰れる音に釣られると、リンウェルが持っている紙を握りしめていた。
「なんで、こんなことができて......なんで私達を......」
同じものを見ているのかと思ったが、顔つきを見るに憎悪が煽られているわけではなさそうだ。
何が書かれていたんだろうか。
「あったぜ。昇降機の鍵」
「よく見つけたな。そんな隙間から」
「昔取ったナントカってやつだよ。探し物は得意だからな」
「行きましょう」
「行くっつっても、リィヤーのやつどこにいるんだ?」
「艦橋という可能性はあるが、我々を待ち構えているという方がありそうだな」
「いえ、むしろ我関せずで実験か研究しているかもしれないわ」
「自分の部屋にいなかったのなら、思う存分戦える場所か......あるいは別の実験場か?」
「一層二層でそのような部屋はあったがいなかった。少なくとも3層より上にいることは間違いなさそうだ」
「......気を付けて。あいつは魔法使いだった私の一族を皆殺しにしたんだ。......たった一人で。悔しいけど、物凄い星霊術の使い手だよ」
「星霊術に限れば
「風を操るのに長けているのは当然として、次はあのメズメルドも襲ってくるかもしれないな」
エストルヴァの森では風と氷の術を扱っていた。
2種類の属性を扱うのはリンウェル達を見ていれば違和感はない。そこは気にしてなくとも大丈夫だろう。
でも。
そう、致命的な何かを見落としている気がするのは私だけだろうか。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
昇降機で上った三層目には装置による障壁が張られていた。
流石のロウでも破壊できないらしい。障壁の向こうにリィヤーがいるのだろう。
解除装置を捜すべく四層に向かう。
四層は本来積み荷を置く場所なのだろうか。
吹きさらしの甲板に出る。
そこには
「青い装甲服だと?」
「やはり来ましたね。それほどにリィヤー様を殺したいのですか」
「その声......執政官殿か?」
髪の結い方ひとつで印象がまるで変わるとは知っていたが......まさかここまで変わるなんて。
執政官だと全然気づかなかった。
だけど。
「だったら話が早いな。私たちは貴女への伝言を預かっている。それを伝えに来ただけなのだ」
そう、我々がここまで来た目的はリィヤーか執政官をニズに帰し、復興を進めること。
リンウェルがどんな答えを出すかによるが、リィヤーを殺す必要はない。
「爆薬でニズが大変なことになっているんだ。あんたかリィヤーの力が必要で「仮に」」
アルフェンが伝言を伝えようとするも、言い切る前に遮られてしまう。
「仮に、ニズが大変だということが正しいとして、その事態の収拾にリィヤー様か私が必要なのだとして。それは今ここで貴方達をリィヤー様の元へ行かせる理由にはなり得ません。違いますか?」
「ニズで爆薬が使われた。怪我人が大勢いるのだとしてもか?」
「私はリィヤー様と違います。何時如何なる時でもニズの情報を得ることはできません。故に、貴方達の言葉が虚偽であるという可能性がある限り、絶対にこの先を譲るわけにはいかない」
執政官は言葉を切ると、
剣と盾を構えた姿に隙はまるで無かった。
強い。今までの装甲兵とはまるで違う。
「だからこそ、私は私の役目を果たす。貴方達という脅威を排除した上でニズに戻ればそれで済む話です」
近衛を務めていた身からすると、紛れもない正論だ。
「正論だな。だが、こちらとしても『はいそうですか』とやられるわけには行かなくてな」
応えるや否や、床を滑るように蹴って距離を詰め剣を振る。
今まで相対した中で一番速い。あのニズの手前で襲ってきた謎の襲撃者に並ぶほどだ。
半ば反射で構えた盾で受けると、剣を受けたとは思えない、鉄塊でも受けたかのような重さが伝わってきた。
「チクショウ、結局こうなるのかよ!」
「脚は私が絡め取る!その隙に」
「ああ、一気に畳みかける!」
私が受けた瞬間、彼女の動きが止まったのを見逃さず、テュオハリムが植物を操り縛る。
一瞬の隙を大きな隙に変えるその手腕は、やはりレナの選りすぐりである
「動きを止めた、だけで私に、勝てるとでも?スプレッド!」
詠唱を!?まさか彼女も詠唱を短縮できるなんて。
足元から湧き上がる水流を紙一重で躱し、攻撃を続ける。
気を抜けば、やられる。
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閑話はいつ欲しい?*読みたくないという意見は無へ還りました
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完結後にまとめて
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