目覚めるとそこは廃墟   作:海砂

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第十七話

 ずる、ずる、ずるり、ずるり。

 何かを引きずるような音が聞こえル。

 ソレしか聞こえない。あ、目を閉じているカラか。馬鹿じゃね俺w

 

 目を開ケた。

 何かを引きずっていルのは俺だった。

 引きズられているのハ、誰かの死体だッた。

 

 俺は一体何してるんディスカ?

 

 黙々ト死体を引きずッている。

 体を自由に動かすコとはできない。

 あるぇー、ジルたんと出会ったわけでもないのにオカしイな。

 暴走しているにしては随分と静カだ。ただ、その死体をずるずる引きずって……ドコイクノ?

 

 俺は死体ノ脚を掴んでイた。

 俺ハ死体の脚を掴んデ歩いていタ。

 手を離スト、重力に従って足はごとりと落ちタ。

 俺は振り返ル。

 死体は仰向ケに転がッていタ。

 

 ソノ死体は、よく見知っタ顔だった。

 

 

 ……俺のかオ。

 

 

 

 

 俺は自分の叫び声で目が覚めた。

 なんか初号機が暴走したみたいな、アレ的なアオーン。

 夢か、そうだよな、なんで俺が俺を引きずってなきゃいけないんだか。

 そんななったらじゃあ今の俺は誰なんだよ。ネメシス? そういうオチはやめてほしいものだ全く。

 

 相変わらずメカメカしい場所に寝かされている。予想通り体は拘束されていて身動きひとつ取れやしない。

 まぁ、夢の中と違って俺の自由にはなるんだけどね、金属の拘束具で首とか腰とか腕とか足とか、とりあえず付けられる場所には全部取り付けました、みたいな状態でさえなければ。自由なのに動けないヨ!

 

 えーと、ぬこをもっふもふして、ウェスカーさんが来て、逃げようとして撃たれて……つまり俺様ちゃん、ウェスカーに拉致られたんか、そうなんか。

 

「目が覚めたようだな」

 

 あるぇー、ニポンゴ。首だけ動かすとそこにはグラサンの似合うウホッいい男!

 

「xxx xxxxx xxxxxxxxx?」

 

「xx xxxxxxxx xx xxxxxx xxxx xxxxx」

 

 今度は英語。うりゅ、ニポンゴじゃないとワッカリマセーン。

 

「貴様の名は、ユウスケムラカミ、そうだな」

 

 ……何故ウェスカーさんが俺の名前ば知っとるとですか?

 

「xxxx xx xxxx?」

 

「xx xxx」

 

 今度は英語。なんかもう一人いるみたい、俺からは見えんけど。

 

「言葉は話せないのか」

 

 ん? 俺に聞いてる?

 しゃべれないよーん、と言おうとしたけれどやっぱり俺の口から出てくる言葉はスターズ。不便だね。

 

「少女とともに行動していたのは貴様か」

 

 返事できないってばよ。少女ってよし子ちゃんのことだよね多分。そうだよーんオイラだよーん伝わらないだろうけどねアッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!

 

「そうそう、脳波を解析しているので、大まかにだが貴様の考えていることはこちらにも理解できている」

 

 ……うそん。ナニソレ脳波の解析でそこまでわかるの? スゲー! あ、嘘発見器とかがそういう方法で判断してるんだろうか。事細かに考えてること読まれてたらヤダなぁ。おちおちエロい妄想もできやしねぇ。いや、するけどな(*´Д`)ハァハァ

 

「あの少女を助けたいのであれば、こちらの命令に従え。そうでなければお前もともに処分するだけだ」

 

 処分とか。人間に対して言うコトバですかね。あ、俺今人間じゃねーか。……言うこと聞けったって、ジルたん退治とかそーゆーのは俺にはムリですよ。むしろ即座に返り討ち。

 

「とりあえずは余計な事は考えなくていい。生存者の抹殺などは他のモノに任せることにした。貴様にはデータの収集に協力してもらうだけだ」

 

 ちゅーことは、今つけてるみたいなコードとかソレつけたままで動き回るとか、そういうことだろうか。何より人殺さなくていいのはアリガタイネ。

 本当は言うことすら聞きたくないんだけども、よし子ちゃんも狙われてる以上言うこと聞くしかなさそうだし? 俺だけが暴走したって多分、すぐに確保されて処分コース一直線。あれだウェスカーさんもバケモノだからさ、同じバケモノなら元会社員な俺より元スターズなウェスカーさんの方が強いに決まってます。

 言うこと聞いてる振りしてればいいか、とりあえず。んで我慢できないような命令されたら逃げようそうしよう。ヘタレって言うな30年生きてきて培った処世術なんですー!

 

「ふむ、言うことを聞くふりをして逃げるのか。そのようなことをすればどうなるのか、やってみるか?」

 

 ばれてーら!!!!!

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