目覚めるとそこは廃墟   作:海砂

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第二話

 ムラカミさんに、銃の扱い方を教えていただきました。生まれて初めてこんなに間近で見ました、銃。

 弾を入れる部分をガチャンと引っ張り出して、全部で五発の弾が入ります。女の子でも割と手軽に扱える銃なんだそうです。

 でも、練習にと撃ってみたら、ひっくり返ってしまいました。ドラマとかで片手で撃ってるおまわりさんの真似をしたのがいけなかったんでしょうか……。

 きちんと両手で撃つようにしたら、ちゃんと撃てて、そこそこ狙ったものにも当たる様になりました。でも、連射すると駄目みたいです。どうしても手がブレてしまいます。

 なので、できるだけ一回一回きちんと撃鉄を起こすように言われました。

 ゾンビを相手に撃つ時は、頭か足を狙うといいそうです。相手を動かなくできれば殺さなくてもいい、確かにその通りです。

 足を狙った場合は、最初にムラカミさんに助けてもらった時みたいに掴まれたり、足を噛まれたりしないように注意せよとの事です。

 

 15発くらい練習したところで、ここを出て行くことになりました。なんでも、この街のゾンビを殲滅するために核兵器が投入されるそうです。

 その前に何としてもこの街を出て行かなければなりません。

 

 それにしてもムラカミさんはバイオハザードに詳しいです。私はほとんど覚えていません。怖くて適当にプレイしていたのがバレバレです。

 街の周辺が軍によって封鎖されているので、大きなダンプのような車か路面電車でバリケードを突っ切る必要があるそうです。

 私はこの街の地図を知らないので、全部ムラカミさんにお任せすることにしました。ゾンビ達が襲ってきても、自分の身を守ることだけを優先的に考えろ、だそうです。

 ムラカミさんについていきながら、自分に近づいてきたゾンビだけを倒せばいいといわれました。

 外に出ると、ゾンビが襲ってきます。が、ムラカミさんが次々となぎ倒してしまうので、私はすることがありません。

 なので、とぼとぼとムラカミさんの後をついていくことにしました。ちなみにムラカミさんは、素手です。すごいです。

 

 周囲のゾンビをあらかた退治し終えたところで、ムラカミさんが手招きをしています。いそいそとついていったら、横にあるゴミ箱からゾンビがヴァーってヴァーって出てきたくぁwせdrftgyふじこlp;@!!!1!

 ムラカミさんは無表情でそのゾンビを撃墜した後、おもむろにローマ字50音表を取り出しました。

 

『お ど ろ い た ?』

 

 悔しかったのでつい三発ほど撃ってしまいました。全て脳天直撃したのですがなんともないムラカミさんはすごいと思います。

 でも今のはあんまりです。下手したら私もゾンビになってしまうじゃありませんか!

 ところでこの件で気付きました。ゾンビ達は私を狙ってきているのであって、どうもムラカミさんは仲間認定されているというか、直接攻撃を食らったゾンビじゃない限り彼は一切狙われていないようなのです。理不尽です。

 ゾンビは生きている人間をターゲットにしているのでしょうか。ナマモノの方が美味しいのでしょうか? 疑問です。それとも、ムラカミさんは強そうだからスルーしているのでしょうか。それってとっても理不尽です。

 でも仕方ありません、実際に私は弱いのですから。ムラカミさんがいなければ今頃ゾンビの美味しい晩餐になっているに違いありません。そして私も彼らの仲間入りです。それは嫌です。生きて再び日本の地を踏みたいです。あ、生きててもゾンビ化は嫌です。

 

 ムラカミさんに、どこに向かっているのかを尋ねてみました。すると、街の中心部にある路面電車に向かっているという回答をもらいました。

 バイオ3ではそれを使って街から脱出しようとしたらしいです。ムラカミさん自身はできれば他の方法を選びたいそうですが、私が脱出するためにはその方法が一番安全なんだそうです。

 なぜムラカミさんは嫌なんでしょうか。見た目が化け物だとしても、私と一緒に行動していれば中の人が優しい人だってこと、わかってもらえると思うのですが。

 ……ちょっと、性格は悪いですけどね。あ、別に、恨みに思ったりしてませんよ?

 

 それにしても、ゾンビはどのくらいいるのでしょうか。少し進むと次から次へと湧いてきます。この街の人みんなゾンビになっちゃったんだとしたら……ご愁傷様です。

 くれぐれもこのウイルスを日本に輸入することだけは避けていただきたいものです。きっと島ごと沈められます。日本沈没です。

 

 そんな感じで(主にムラカミさんが)ゾンビと戦っては先に進んでいきました。ああ、今日も空が青いです。こんな日はピクニックに行きたいです。

 

 

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 せっかくのバイオの世界を楽しんでもらおうと、ゴミ箱に隠れている(らしい)ゾンビを放置したままでよし子ちゃんを呼んでみた。

 彼女はテクテクと俺のそばに近づいてきて、その時予想通りグアーっとゾンビがでてきたwwwwwおkwwwwwgjwwwwww

 そいつが彼女に近づく前にとっととやっつけて、よし子ちゃんの方を見る。おお、ビビってるビビってる。

 

『お ど ろ い た ?』

 

 俺がわざとやったんだと理解したよし子ちゃんは、問答無用で俺の頭めがけて撃つ、撃つ!

 俺が教えたとおりちゃんと撃鉄を起こして、頭を狙って撃ってきた。しかし、ためらいもなく連射するとは……よし子、恐ろしい子……!!

 さすがにちょっと痛かったゾ。

 

 とりあえずここはもう安全そうなので、彼女に俺の状況を説明しておく。暴走しちゃうアレだ。

 

『スターズを見ると俺の体は自由が利かなくなる。スターズメンバーを殺そうとする。今から向かう路面電車にもスターズのメンバーがいるだろうから、俺が暴走した時は迷いなくココを撃ってくれ』

 

 俺はコートをちらっと脱いで、露出している心臓部を見せる。自分で見てもキモいなぁ。

 コートを脱ぐことで暴走しないか心配だったけど、とりあえずチラっとだけなら平気だったみたいだ。

 

「ムラカミさんを撃つなんてできません!!」

 

 どの口がソレを言うwww いや、でもマジな話、ジル達に保護されるのがよし子ちゃんにとっては最善手だと思うのよ、俺。んで、その為には俺は邪魔なのよね。

 俺が路面電車に近づくのはちょっと賭けに近いものがある。でも、俺が連れて行かないとこの子一人じゃ多分途中であぼーんしてしまうと思うんだ。

 何かほかにいい方法があればとは思うんだけど、残念ながら思い浮かばない。

 

「ムラカミさんも一緒に脱出するんですよ!!」

 

 うん、出来ればそうしたいね。でも俺が脱出したら、それはイコール、tウイルスを世界中にばら撒くことになるんだよ。

 それってアウトじゃね? ……少なくとも俺はそう思う。だから、俺はここであぼーんした方が世のためなのよ。

 

 ……説明してもわかってもらえそうにないのであきらめた。いざその時になったら俺がきっと襲い掛かるから、そしたら覚悟決めて撃ってくれるだろ。

 

 さて、路面電車ってどこだったっけ……? もうカルロスの上司は到着してるのかな。あいつらに会っても俺暴走するんだろうか。

 暴走しなくても撃たれますねきっと。

 えーとえーと……時計塔がココだろ? この先だったっけかな……。さすがに俺もそこまで具体的には覚えてないぞ。

 つーか、この話は3だよな? そうだよな? あれ? レオンとクレアが出てきたのは2か? ……どっちだったっけ。

 俺はシェリーよりアシュリーの方が好きだ。

 まぁ、そんなこたどうでもいいか。

 あ、時計塔通れないや。石が二個足りないんだよなぁ。……ジルが持ってんのかな。一個は確か警察署にあったはずだから……もう一個はどこだっけ? 新聞社? やべー記憶が定かじゃない。

 

「ムラカミさん?」

 

 うんゴメンもうちょっと待って思い出すから。……あーもういっそのこと、俺が叩き壊してやるか、門。

 それかよし子ちゃんを柵の向こう側に放り投げてあげるか……いや確かこの柵の向こう側にはゾンビがウジャウジャいたはずだ。

 

「……ムラカミさん?」

 

 いやだからもうちょっと待ってってばよ。うーんうーん……よし子ちゃんもね、もうちょっと若かったら俺のどストライクなんだけど……待てよそれじゃ俺がロリ好きみたいじゃねーか。否定はしないが。

 おk落ち着け。今はそんなことを考えてる場合じゃないだろ俺。

 遠くでゾンビが咆哮をあげている。やだねー。こっち( ゚д゚ )クンナヨ。

 

 ……とりあえず、ここでジルたんが来るまで待機しときますか。俺は、そうよし子ちゃんに伝えた。

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