紡がれる『帝』の血脈   作:シントウ

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この展開は少し悩みました。

もしダメな方が多ければ展開を変えて作り直します。


ダービー馬の称号/

『ノゾミミカドだ!!ノゾミミカドが差し切ってゴールイン!!!!ダービーの称号を手にしたのは、皇帝一族の救世主、『帝』の名を受け継ぐ、希望の帝!ノゾミミカドです!!!祖父たちに続き、無敗でダービーを制しました!!!!』

 

 

『ハァ…ハァ…ハァ…』

 

どうなったんだ?俺は、勝った……のか?

 

『ゆ、雄一さん?』

 

背に乗る雄一さんの方を見る。

 

「……よっしゃあぁぁあああぁ!!!!」

『うお!?びっくりした!?』

 

急に雄叫びに近い声を出してガッツポーズをする雄一さんに驚きながらも、俺は今の状況を理解し始める。

 

『も、もしかして……!』

 

電光掲示板に映された順位に目をやる。そこには…

 

15
アタマ
12
10アタマ
1/2

 

俺の番号が一番上の1着の欄に表示されていた。

 

『お、俺が……勝った?あの…ダービーを……?』

 

 

『鞍上の福長雄一、大きくガッツポーズです!!福長騎手も遂に悲願のダービー初制覇!!98年にキングヘイロー号でダービーに挑戦し続けて11年、ダービージョッキーの称号を手にしました!!』

 

 

「ミカド。本当にありがとうな…そして、おめでとう」

『雄一さん……こちらこそ、俺にこんな凄い称号をくれてありがとうございます。そして、おめでとうございます』

 

それじゃあ、行きますよ。みんな待ってますかね。

 

 

『よう。ロジユニヴァース』

『……ノゾミミカド…お、おめでとう』

『おう、サンキューな』

『き、君が出遅れた時は……どうなるかと……思ったけど……』

『不良馬場を今まで体験した事がなくてな…思いっきり脚をとられたぜ……』

 

あんなの正にトラウマもんだよ…

 

『でも……必ず……来るって……信じてた』

『お、おう。そいつは嬉しいな…』

 

こいつの中で俺の評価そんなに高かったのか…リアクション出す事が少ないから何考えてんのか分かんないだよなぁ。

 

『またしても遅れをとった……』

『同じく…』

『今回はあんまりツキが良くなかったな…俺ら』

『セイウンワンダー、アンライバルト、ナカヤマフェスタ、大丈夫か?』

『馬群に呑まれてしまった。だが次はこんなミスはしない』

『皐月と大分違って上手く走れなかったよ…』

『今回は上手くハマれば行けると思ったんだがな…』

 

各々が自分の今できる最高の走りを全力でやった。上手く走れた奴もいれば、それができなかった奴もいる。

けど全員、『本気』でこのレースに挑んだ。そこだけは間違いなく皆んな出来た。

 

『また、皆んなで走ろうぜ!次のでかい舞台、京都の『菊の舞台』でな!』

 

俺の言葉に皆んな頷き、互いに再戦を誓いあった。

ピシッ

 


 

 

福長side

 

 

「え〜それでは、見事ダービーを制覇した福長雄一騎手です!おめでとうございます!!」

「ありがとうございます!」

 

インタビューが始まると同時にフラッシュが何回も焚かれる。この光景はもう何度も見たが、今回はまた違う。

騎手になってから早13年、俺はとうとうダービージョッキーの称号を手にしたんだ。

 

「まずはダービーを制した今の気持ちは?」

「もう、感無量です!浮き足が立っていて、本当に嬉しいです」

 

「ゲートで最初に出遅れ、かなりキツイ状態となりましたがその時の心境はどうでしたか?」

「あの時は本当に焦りました。けど、ノゾミミカドも出遅れたことをわかっていたのでどうにかしようと焦っていたんですよ。それを見て、自分がまずは落ち着かなくては、と思いなんとか平常心を取り戻せました」

 

「途中、囲まれもしましたがなんとか抜け出し、先頭集団に加わった時はどうでしたか?」

「囲まれた時は常に抜け出せるタイミングを狙っていました。偶然にも隙間が空いた時は直ぐに鞭で加速して抜け出す事ができました。元々末脚が凄い馬なので追いつくとは思っていました」

 

「最後にゴール板を駆け抜けて、大きくガッツポーズをしましたが、その時は?」

「やっと、やっと悲願だったダービーに勝てて、嬉しさがこみ上げて来ました」

 

「ありがとうございました。以上福長ジョッキーでした!!」

 

 


 

 

「雄一!」

「松戸さん」

「本当に良くやった。あそこからよく持ち直したな」

 

インタビュー、口取り式が終わり松戸さんと控え室で話し合っていた。

 

「あの状況から持ち直したのは俺の力じゃないです」

「何?」

 

そう。俺は今回、ミカドに助けられた。

 

「ミカドが囲まれた時、抜け出すタイミングは最後の直線でばらけるしかないと思っていました。けどミカドは違った」

 

あの時のミカドは、いつもの人懐っこく、仲間思いな優しいミカドじゃなかった。

あれは、邪魔するものを容赦無く断罪する暴君だった。

 

「ミカドから、何か『圧』の様なものを感じたんです。邪魔するものを全て喰らい尽くすような、そんな圧を…それを感じた瞬間に前の馬たちが何かに怯えたようにばらけたんです」

「圧、か…」

「松戸さんも知っていますよね?ルドルフと走った馬は走る気を失うって…」

 

ミカドの祖父にあたる『シンボリルドルフ』の逸話の一つ。彼と並走をした馬は走る自信を失うと言われていた。

 

「ミカドのは、恐らくルドルフのそれに近いものです。アレが恐らく、ミカド本来の走りだと思います」

「そうか…まあ今回は良くやった。今日はゆっくり休め」

「はい。後、ミカドの脚。念入りに検査しておいて下さい。ゲートでコケたり、無理な走りをしたので…」

「おう、分かっているよ。…雄一」

「はい?」

「おめでとう。ダービージョッキー」

「!……ありがとうございます!」

 

 


 

 

数日後…松戸厩舎

 

「先生…そいつは本当ですか…?」

「ええ、間違いありません」

 

『マジかよ……』

 

「ノゾミミカド号は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軽度ではありますが右前肢に剥離骨折が起きています」

 

 

ダービー馬の称号/栄光の代償




無茶をした代償、それは決して軽いものではない。

先に言います。曇らせ展開は作者は苦手な方なのでなるべくシリアス方向に行かないようにします。一応救いはあります。
というか、自分でやっておいてこの展開で一番ダメージ入っているの作者本人です。

下のアンケートは皆さんの意見を聞きたくて急遽作りました。
あくまで意見を聞くものでこれが反映されるとは限りません。
もちろん、なるべく展開を変えたくはないですがあまりにもダメなら少し変更するかもしれません。
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