実はつい先週までコロナに感染し、ダウンしていました…
辛かったですよ…熱は出るわ鼻水出るわ咳は止まらないはでもう散々…
皆さんは気をつけてくださいね。手洗いうがいアルコール消毒はしっかりと!
ドッカァァァンンンン!!!!!!!
トレセン学園のとある一室で起きた大爆発。それに続くかのように部屋から出てきたフラスコが飛び散り、中に入っていた薬品も爆発。その煙は瞬く間に学園中を包み込んだ。
「ゲホッ、ゲホッ!これは…!奴か!?ミカド、無事か!?」
「ゲホッ、は、はい。なんとか…」
「そうか!煙でよく見えないが取り敢えず奴のところまで行くぞ!今あんなことをするのは奴だけだ!」
廊下にいたエアグルーヴとノゾミミカドは煙を吸い込みながらも冷静に状況を確認し、この騒動の犯人であろう人物の元へ向かう。こんなことをしでかすのは限られる。何より薬品となれば一人しかいない。
「アグネスタキオン!!貴様、またやったな!!今日という今日は許さんぞ!!」
エアグルーヴが勢い良くアグネスタキオンのいる部屋の扉を開ける。部屋はさらに濃い煙が充満しており中の様子はよく見えない。薬品のキツい匂いが漂っていて嗅覚もまともに機能してはいないがウマ娘は聴覚も良い。部屋から何かがモゾモゾと動く音が聞こえる。少なくとも誰かいるのは確かだ。エアグルーヴたちはその者の近くにまでやって来た。煙は少しだけ晴れていき、茶色い髪に右耳には髪飾りが見えた。間違いない、アグネスタキオンだ。
「そこにいるのか!!タキオン、貴様という……奴……は……」
エアグルーヴの声に先ほどまであった勢いがなくなっていく。彼女が目にしたのは…
「ゴホッ、ゴホッ…やぁやぁ副会長殿、そう目くじらを立てないでくれたまえ。今回のことは私にとっても想定外のことなんだ。まさか研究中の薬品の調合をしていたらこんな大爆発が起こる可能性は低いと考えていたからね。」
口調は本人のものだが『声』が違う。彼女はここまで低くなかった。タキオン?が立ち上がるとエアグルーヴを見下ろす感じになった。彼女の背はこんなに『高く』はない。
「おや?エアグルーヴ君、身長が縮んだかい?薬の影響か?」
組んだ腕は女性の腕ではなく『男性』のもの。胸板はたくましいものに喉には喉仏がはっきり確認できる。それはまさしく『男性』だ。しかし、頭部から『ウマ耳』が生えている。そのタキオンらしき人物はまるでアグネスタキオンを男性化したような美男子だった。
「エアグルーヴ君?おーい?ダメだ、反応がない。いるんだろうノゾミミカド君。君も何か言ったら…どう……だい……」
タキオンらしき人物が見たのはこれまた整った顔立ちの美男子。しかし黒い髪が生える頭部からは『ウマ耳』が…
「あ、あの…つかぬことをお聞きしますが…もしかしてアグネスタキオンさんですか?」
「君はまさか…ノゾミミカド君かい?」
互いに互いの質問に肯く。つまりこれは……
「性転換ものかよぉぉぉぉ!!??」
トレセン学園の実に6割型のウマ娘が『男性化』してしまったのだった。
理事長室
「さて、どういうことか説明してもらおうか、アグネスタキオン?」
部屋にはエアグルーヴ・秋川理事長・秘書駿川たづな以外の女性はいなかった。特徴的な三日月のような流星を持つウマ耳の男。エアグルーヴの隣にいるのは鼻にテープを貼り、草を咥えたウマ耳の男と、黒い髪型をした最初の男に似た流星を持つウマ耳の男。そして生徒会室の中央で正座する栗毛のウマ耳の男。
その正体は順に、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ノゾミミカド、アグネスタキオン。本来ならば女性であるはずのウマ娘である彼女たちが男性へと変貌してしまった。
「説明!我々が学園を離れている間一体何があったの!?」
「6割型の生徒が突然男性化。原因は勿論あなたですよね?アグネスタキオン?」
「ああ。どうやら私が作成中だった『変質薬』が今回の原因だろう。」
「その変質薬について説明してもらおうか?」
「あれは私が研究中だった薬の一種でね。用途は本来なら体に害を及ぼす物質の害する要素を変質させ、無害にするという目的で研究していたんだが…徹夜続きで誤った調合をしてしまい爆発。そしてサンプルとして作っておいた変質薬も飛び散り、離れたところで爆発。それが繰り返し起きたことで、一部のウマ娘の『性別』が変質してしまったようだ。」
薬の効果自体は素晴らしいものだがその結果多くの生徒に被害が出ていることは見逃せない。
日常生活に支障が出る。更にはレースなども出れるか怪しくなる。
「質問!これは元に戻るのか!?」
「心配要りませんよ理事長。効果は長くて3日、早くて1日で効果が切れるはずだ。この薬はまだ未完成品だったから変質に成功してもしばらくすると元に戻ってしまうんだ。以前モルモット君に試飲させたら髪が伸びたり、体が巨大化したり、伝説のスー○ー○イヤ人みたいになったりしたけど全て24時間〜72時間以内で元に戻った。」
取り敢えず元に戻ることに一同は安堵。部屋の空気が幾分か軽くなった。
「方針!一先ずは混乱の沈静化!生徒会から生徒一同に今回の騒動について説明を行うこと!我々も沈静化には協力する!レースに関しては幸いにも今日からであれば全員元に戻るまでの時間があるため、各トレーナーと要相談すること!アグネスタキオンは罰として一ヶ月間の研究に関わる行為の一切を禁じ、反省文50枚の提出を求む!」
理事長の方針に異議を唱えるものはおらず(一名は渋々了承)、元に戻るまで動き出した。
ミカドside
「わぁぁ…みんな男の子になってる!!」
タキオンさんが起こしたこの性転換騒動で俺の体は男のものに変化。会長やブライアン副会長も巻き込まれ男になった。それは同期も同じだった。
「いやぁ〜男のウチってこんな風になるんだぁ…結構イケてね?」
「背が伸びた。声が低くなった。少し筋力がついた。そんくらいしか分かんねぇ…」
「いやもっとあるでしょう!体の性別が完全に反転しているんですから!?」
ジョーダンは髪が短くなり、かなりたくましい身体つきになり、フェスタは髪の長さは変わっていないが背が伸びており普段の口調が男っぽいところがあったせいか結構様になっている。ワンダーは髪の長さや背丈もそこまで前と変わらず華奢な体型に見えるが体はジョーダン以上にたくましい筋肉がついていた。
ブエナは全く影響を受けていないようで元のままだ。他にも一部の生徒が薬の煙を吸ったのにもかかわらず変化していない娘もいた。俺はなぜ薬の煙を吸ったのに一部の生徒が変わらなかったのを理解していた。前世の記憶といったものが俺の中にはある。そこではウマ娘が存在せず、代わりにウマという生き物がいた。そこにはこのメンバーもいた。そしてブエナ以外は全員牡馬、つまりオスだった。
(今回、性転換した生徒は全員前世のウマが牡馬だった生徒のみ。エアグルーヴ副会長やブエナ、カワカミプリンセス、スイープトウショウ、カレンチャン、メジロドーベルを初めとする元は牝馬だったウマ娘も煙を吸ったが変化がなかった。変質薬はウマソウルにあったウマの性別を元に私たちの体を変質させたのか?)
因みに人間には今回被害はなし。ウマ娘だけに変化が起きた。
「取り敢えず、今日から三日間は俺を含めた性転換した生徒は外出は原則禁止。何か必要なものがあれば変化しなかった生徒に頼むか宅配で頼むかにしろ。後でまた生徒会から正式に発表するが先に教えておく。」
「ミカドの口調なんか男の子っぽい感じになってない?さっきも俺っていっていたし。」
「……えっマジで?」
ヤバイな…完全に無意識だった。前世の方に引っ張られているのか?これ、精神まで男になって来ているんじゃ…
「ミカド?お〜い?聞いてる?」
「あ、ああ、聞いてるよ…とにかく、各々暫くは注意してくれ。」
こうして、俺らの性転換生活が始まった。あと、ブエナが近づいた瞬間なんか急にドキッとした感じがしたんだけど…あれなんだ?
チームヘルクリス部室
「……見事に変わったな…お前ら…」
トレーナーの第一声がそれだった。
「まあ、まだ少し体の使いかたが微妙だけど問題ない。キングは常にあらゆるトラブルに直面しても豪胆に構えなければならないのだからな!」
「キング、なんか別のキングインストールしてないか?」
短髪になり、身長も伸びたキングヘイローはまさに『王』といっても差し支えのない感じに仕上がっていた(けどなんか白い一輪のバイクの様なものに乗る男が思い浮かんだ)。
「みんな変わっちゃったねぇ〜僕もだけど〜。」
「性別が変わっても貴方は変わらないんですねプレストン。」
小柄なのはそのまま、男らしい体格になっても生来のおっとり感は変わらないプレストン。
「芦毛のウマ娘がウマ息子に…!?男になったことで芦毛の魅力がさらに引き締まったものもいる……!?いや、元のままでも美しいのは変わらないのですが何故かしっくりくる人もいて……!?僕はどうすれば……!?……いや、例え姿が変わったとしても芦毛の魅力は世界一美しく素晴らしいものだ!さっそく他の芦毛の方々も目に焼き付けに……!!!」
「キング、手伝ってください。この芦毛バカを拘束します。マジでシャレにならない」
男になってなんか変な方向にブーストしているジャスを簀巻きにして拘束。下手をすれば絵面がシャレにならないことになる。
「と、取り敢えず、このチームで変化していないのは私とクラフトだけですね…」
「みなさん、こんなにかわっちゃったんですか?」
吊し上げたジャスを横目に被害ゼロのリオとクラフトがそう呟く。チームヘルクリスはシーザリオとラインクラフトを除き見事に男になっていた。
「まあ、姿は変わっても根本的な中身はお前たちのままということが今見ていて分かったよ。特にジャス。」
「そう言ってもらえると嬉しいですね。ついでに降ろしてくれません?頭に血が上ってヤバイです。」
「とにかく、今は色々と制限されるがそれに耐えてくれ。練習などは今日は一旦無し。各々の自主練で済ませて欲しい。明日以降はまた別途伝える。」
「あの〜降ろしてもらえると…」
「ジャスタは後で沖野トレーナー経由でゴールドシップに連れて行ってもらうよう連絡するから暫くそのまま。今の状況、ゴールドシップよりお前が一番危険だ。欲望に関して歯止めが効かないから。」
あの後、ジャスをあのままに解散し、部屋を出てすぐに男体化したゴールドシップがきて簀巻きジャスを担いで消えて行ったのを見送った俺は一度学内がどうなっているのか視察することにした。
練習場
普段なら多くのウマ娘がここで切磋琢磨しながら己の走りを追求し走っているが今日は少し少ない。この騒動だからやはりどこも練習を控えているのだろう。パッと見、自主練をしている生徒しかいない。
「おや…?あれは…」
「フッ、フッ、フッ…!」
「メジロマックイーンさんと…近くでタイムを計っているのはイクノディクタスさんですね。というかマックイーンさんも見事に男になっているな……しかも凄い美形…」
マックイーンさんは正しくメジロの御曹司というイケメンになっており、髪も短髪に、身長は伸びており大人っぽい感じに見える。
イクノさんがいるのは恐らく偶然居合わせたんでしょう。カノープスも見事に被害が出ているでしょうし、自主練中に一緒にやるようになったんでしょう。
「ふぅ…イクノさん、タイムはどうでしたか?」
「はい、マックイーンさん。これが先程のタイムです。以前のタイムと比べると…」
イクノさんがマックイーンさんに近づいて記録を言っているがイクノさんが近づいた瞬間からマックイーンさんの挙動がなんかおかしい。そわそわしているというか、心ここにあらずのような…?
「……マックイーンさん?聞いていますか?」
「えっ!?……も、もちろん聞いてます!タイムの話ですよね!?」
「いえ、それは最初に言いました。今はフォームの話です。」
……なんだろう、なんか見ていてマックイーンさんが凄い思春期の男子の行動っぽい感じがする。まるで、片思い中の女の子に詰め寄られている男子のような…………
「絶対それじゃん。」
この時俺はあることを思い出した。
前世の馬のメジロマックイーンはイクノディクタスに恋をしていたという話がある。これは人間側から見たもので馬が本当にどう思っていたかはわからないが少なくとも今この場にいるメジロマックイーンはイクノディクタスに対して異性に対する好意を持っているのだろう。それがなんなのかは本人もわかっていないだろう。ついさっきまで女だったわけだし。
「……ちょっと…面白い…」
これは他のパターンも見にいくしかないよな…!
*ここで補足
ミカドは馬からウマ娘に転生したがそれは『自分が馬という生き物だった』という記録を見て、知っているだけに過ぎず、馬のミカドとウマ娘のミカドは性格に差異が生まれている。そしてみなさんが知る「競走馬編」でのノゾミミカドは真面目で大人しい馬というイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、描写は少ないですが馬のミカドはイタズラっ子な一面もあり、面白そうなことが好きな性格なのだ(例:菊花賞の写真撮影の時に嘶いてハプニング写真を作成。ちなみに確信犯)。
そしてノゾミミカドは現在、男の体になっているため、彼女の中にあったウマソウルがそれに作用する形で前世の性格に引っ張られている状態。つまり今の彼は……
「そんじゃあ、他の人の赤面シーンとか見にちょっくら行きますか!」
普段の騒動を止める側から騒動を楽しむ側へとシフトチェンジしているのだった。
そして、野次馬となった彼は学園中の性別転換で変化したウマ娘たちを見にいくのであった…
後編に続く
今回は一度ここまでです。
ミカドの現在の心境というか考え方は…
普段:真面目に対処する→現在:面白いことはとりあえず楽しむ
なので、思考に0.0000000001%ぐらいのゴルシ成分が追加された感じです。
安心してください。とりあえずゴルシより問題にはなりませんので!(全く安心できない要素も追加)
因みに今のミカドの男状態情報は以下の通り。
身長:183
体型:細身だけど筋肉もしっかりついている。
性格:真面目だけど面白いことは楽しむ
それではまた次回。コメントや高評価お気に入り登録をよろしくお願いします。コメントは必ず見ています。