紡がれる『帝』の血脈   作:シントウ

90 / 92
今回は少し短めです。
前編・後編で分かれているので後編も待っていてください。


帝の取材/三冠の称号を持つ豪傑たち 前編

聖蹄祭の開催が目前に迫る中、チーム・ヘルクリスはラストスパートをかけていた。

 

ノ「北米エリアの『ビッグ・レッド』のケンタッキーダービーのタイムが間違ってます!1分59秒ではなく1分59秒4です!」

シ「すぐに修正します!」

エ「香港の現地での名前の表記の直しが終わったよ〜…」

ノ「確認しますのでそこに置いておいてください!」

ク「ポスター含めた写真は全ての作業が終わりました!」

ミ「なら印刷して実物のチェックを終わらせてください!」

キ「ヨーロッパエリアは問題なく終わったわ!あとはオーストラリアや西アジアのところの映像資料だけよ!」

ノ「了解です!ジャス!!映像資料は!?」

ジャ「……………………………………」カタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタカタ

三徹により無心でキーボードをタイピングし作成を進めている。目が血走っている。

 

ノ「芦毛バカを今すぐ休ませろ!!あれもう極限状態!!」

 

……地獄絵図と化していたの間違いでした。

 

 


 

 

1時間後…

 

 

ノ「……生きているの、番号……1」

シ「……2」

エ「3〜」

キ「よ、4…」

ク「ご、5ぉ〜…」

ジャ「………………」

キ「ミカドさんジャスさんが真っ白に燃え尽きているわ…」

ジャ《……6》

キ「……ついに脳内に直接話しかけるようになったわ…」

 

資料を遂に完成させた彼女らは死屍累々になりかけながらもなんとか気力を保っていた。(約1名御臨終)

 

「ジャスには後で報酬の芦毛ブロマイド(本人たちに許可済み)を渡すから帰って来なさい。」

「……あ、あし……げ……!」

「ここまでくると狂気だなもはや…」

「ジャスちゃんは芦毛が大好きなだけだよシーちゃん〜」

「う〜ん…文字が…まだ目の前を…回って……ます〜」

「とにかく、みんなお疲れ様。あとは最終報告として生徒会と実行委員会に伝えるだけだから今日は解散。」

「「「「は〜い…」」」」

 

ぞろぞろと出ていくチームメンバーを見送りながら、ミカドは資料をまとめ、整理をしてから部屋の戸締りをした。

 

 


 

 

生徒会室

 

 

「……というわけでこちらがウチのチームの最終報告です。」

「うむ、ご苦労だったミカド。事事物物(じじぶつぶつ)*1のことをまとめ上げるのは苦労したことだろう。勤倹力行(きんけんりっこう)*2。君たちの頑張りに敬意を表すよ。」

「ありがとうございます。」

 

ルドルフに労られながらミカドはソファに座り込む。その顔には疲れが見て取れた。

実際あのメンバーの中で重労働をしていたのはジャスタウェイに次いでミカドなのである。役割を分担したとはいえ、最終チェックなどで実質すべての業務に加担していたのでその気苦労は尋常じゃない。

 

一例:

・翻訳ミスのチェック

・誤字脱字のチェック

・暴走するジャスタウェイの鎮静

・ポスターの作成

・発狂するジャスタウェイの鎮圧

・生徒会の業務

・ゴールドシップによって禁断症状が爆発してしまったジャスタウェイの粛清

etc…

 

「ぶっちゃけ発狂して保健室送りになってもおかしくなかったです。」

「待て一体何があった?」

「こっちの話です気にしないでください」

「そ、そうか…そうだミカド。今週末に時間はあるかい?」

「えっ、週末ですか?特に何もありませんよ?こんな感じだったんでトレーナーも気を使って今週末はフリーにしてくれたんで…」

「それはよかった。実は『月刊トゥインクル』から私と君を含めた三冠ウマ娘たちを取材したいと打診があったんだ。」

 

三冠ウマ娘

 

一生に一度しか挑戦できないレース

 

皐月賞

 

 

菊花賞
日本ダービー

 

その全てを制したものに与えられる称号

 

 

全ての歴史の始まり 栄光の初代

セントライト

鉈の切れ味と称えられた末脚 神と言われた二代目

シンザン

掟破りのエンターテイナー タブーも恐れぬ三代目

ミスターシービー

レースを支配する永遠の皇帝 絶対が許された四代目

シンボリルドルフ

影をも踏ませぬ怪物 孤高の五代目

ナリタブライアン

まるで飛んでいるようと言われた英雄 衝撃を与えた六代目

ディープインパクト

苦境に立たれながらも勝利を掴んだ帝 希望を魅せた七代目

ノゾミミカド

全てを破壊する金色の暴君 荒々しい八代目

オルフェーヴル

 

すべてのウマ娘が目指す一つの到達点に君臨するのが彼女たちなのだ

 

 

「そんな物々しいメンバーを一堂に集めて大丈夫なんですか?絶対に大変なことになりますよ?」

「まあ…向こうにも日頃世話になっている。だからこそ応えたい。ミカド、受けてくれるか?」

 

ミカドからしたらとんでもないクセを持つこの生徒の中でもとびっきりのクセのある生徒とともに取材するなんてまっぴらごめんだ。現在在学している三冠の称号を持つウマ娘は初代と二代目を除いて『六名』。無事に終わる確率の方が低い。

しかし、トゥインクルの乙名史記者には世話になっているし、ルドルフからの頼みもあると断るに断れない。

 

「……わかりました。お受けします。」

「そうか…!助かったよ。実はオルフェーヴルが君がいるなら受けると言っていたから、君が断ると流れてしまう可能性があったんだ。」

 

(あっこれ絶対面倒ごとに巻き込まれるパターンになったな…)

 

 


 

「ふ〜んあの話受けることになったんだ。楽しみだな♪」

 

「……チッ、面倒なことだけはごめんだ」

 

「おや、話は決まったみたいですね。では準備をしますか。」

 

「……来るかノゾミミカド。貴様には……!」

 

 

各々の考えが渦巻く中、素晴らしく豪華(で地獄)な取材が始まる。

*1
あらゆるものごと

*2
仕事に励み慎ましやかにし、精一杯努力すること




因みになんで『飛行機雲』がいないのかはまだいないだけです。
あの世代以降の娘たちはまだ入学前みたいな扱いでお願いします。

三冠たちのレースみたい?

  • 見たい!!
  • どちらでも
  • そんなことより本編はよ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。