ウマ娘になりました。全距離芝ダート重賞目指して頑張ります   作:ウマ娘に転生しててぇてぇを見守り隊

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競馬は厳しい世界だけど、夢がある

ウマ娘 プリティーダービー。

元々競馬好きではなかった私に、新しい風を吹かせたゲーム・アニメ。

 

今となっては開催中は最も近い新潟競馬場へ毎週末足を運ぶ競馬好きである。ちなみに福島もバイクをかっ飛ばして見に行くこともある。

1度だけ、JRA八冠馬(海外含めると九冠)のアーモンドアイの引退式を見に中山競馬場へかっ飛ばしたこともある。

 

私の推しキャラとしてはメジロマックイーンやライスシャワーといった長距離ステイヤーが多いのだが、競馬という意味では短距離競走が好みである。あの圧倒的なスピード感と短い間に行われる駆け引きに魅了された。

 

 

 

 

だが、私は1度たりとてウマ娘になりたいとは思ったことは1度たりとてない。

ないったらない。

 

こんなにも言うことを聞かない走行。なのに気持ちはより速く、より前へ。

 

 

 

福島にかっ飛ばしていた時にブレーキが壊れたバイク。

山道を走っていた私は思わず生きていた前輪ブレーキを強く握ってしまった。スピードがのってるバイクで前輪だけをロックした場合、どうなるのかなんてお見通しだ。

軽く吹っ飛んだ私は崖から空へ。

 

そして、意識を取り戻したら、何故かウマ娘の世界でウマ娘になっていた。

 

これまた人馬一体かと思いきや、言うことを聞かないこの体。特にレースと甘いものについては全く言うことを聞かない。まだエンジンの機嫌の悪い私のバイクの方が素直だ。

 

 

 

 

ウマ娘は人の一形態である…らしい。ウマ娘についてまとめた本によると…

ヒト(普通の人とウマ娘の両方)の性染色体はX、X'、Yの3種類。ウマ娘はこのX'が2つ揃った時にのみ発現する。

 

ちなみに、在野にもX'の遺伝子は存在している。

とある女性がX'Xの遺伝子を持って、普通の男性XYとの子供を作る。

そうすると、4分の1の確率で男性X'Yができる。

その男性の人がX'Xの女性と子供を作ると、4分の1の確率でウマ娘が産まれる可能性がある。

 

X'X'ウマ娘とX'Y男性の交配でウマ娘の家系は確実に次世代にウマ娘を輩出している。

 

 

ちなみに10数年前に、メジロ家が『ウマ娘同士で子供を作る』ことに成功したが、もちろん我が家…我が零細家系が手を出せるほど安い買い物ではない。

 

 

さてそんな中、家系の始祖の娘にクラシック二冠からの有記念を制した芦毛のウマ娘がおり、その先祖と同じ芦毛の私は期待されていたという訳。

 

だけど、成長するにつれて体格が小さく細いため、見限られていた。

 

 

それでも私の身体は『1着』を求めて走りたがっていた。

そして、私もウマ娘の世界に来たからには中央トレセン…トゥインクル・シリーズを目指したい。

 

日本のウマ娘レース…ケイバの最高峰、日本ダービーを含むトゥインクル・シリーズを目指して……

 

 

 

 

数年後。

私は零細血統ながらもなんと中央トレセンに合格。これには実家も驚きと私への再注目で応えられた。

 

賞金や名声を得られやすいトゥインクル・シリーズへの参戦がしやすいこと。

広大な敷地に芝・ダート・ウッドチップ・ニューポリ・プール・坂路などなど、日本最大級のトレーニング施設が多数存在すること。

練習着やら食事等の料金も、入学・入寮以降でデビューの日から180日間までは全て無料で生徒たちに提供されていること。

その他、多数の利点がこのトレセン学園にはある。だからこそ中央トレセン学園は倍率が高い。

 

そんなわけで、私が中央トレセンに入学できたことはとても凄いことなのだが、中央トレセン学園は完全なる実力主義。

新入生として入学した者は4年、転入生は1年以内にメイクデビューに漕ぎ着けなければ退学となる。これはとても恥じる行為であるとして、多くのトレーナーと契約出来なかったウマ娘たちは自主退学、または地方トレセン学園への転出をする。

また、メイクデビューから180日を過ぎたウマ娘には学費の納入が必要となる。月にして80万円。要するに前世の競馬で言うところの預託料。それが2ヶ月滞納した時点でこちらも退学となる。

 

ウマ娘の収入はトレーナーとの契約にもよるが、全賞金の内、トレーナーが10~30%、ウマ娘が70~90%辺りが平均である。

中央トレセンの学費は、ウマ娘の割合が80%として、最下層の未勝利クラスや1勝クラスの子たちは毎月コンスタントに1.5~2回くらい走ってようやく払えるか払えないかというレベル。2勝クラスはまだカツカツだし、3勝クラス以上にならないとやはり余裕や将来的な貯蓄には回せない。

ちなみに、ほとんどのウマ娘は家系の組合に所属しており、自分の取り分の賞金の4分の1くらいが血統維持のために使われる。それも考えれば2勝クラスでも厳しい。

私的には(出走できるレースが多いから)3勝クラスでのんびり入着を繰り返すのが安定して稼げるのだが…

 

ウマ娘たる私の本能はそれじゃあ収まらない。より速く、より先へ。

どうしても、その欲求には抗えない。

デジたん先輩曰く、据え膳食わぬはって言う状況で我慢できるかと同じくらい抗うことには難しいらしい。意味不明だけど。

ゴルシ先輩曰く、世知辛いよなぁ…だそう。意味不明だけど。

 

 

それはともかく、年間4,000人超ものウマ娘たちが入学する。

新馬戦・未勝利戦は年間およそ1,400ちょっと。

つまり、1年に1,400人くらいしか1勝クラスに上がれないということ。

引退までにオープンクラスになれるのは、一世代およそ100人ちょっとくらい。

私が本能と理性の妥協によって目指している重賞ウマ娘になれるのは、本当に僅かだ。

 

 

本能に従えば、もちろんGI総なめとか夢を見る。

でも、前世の競馬を知って、この世界の競バを知っている私の理性はオープンクラスに上がるのでさえ難しいと警告する。

 

 

勝てずに…現役中にお金を貯められなかったウマ娘の末路は悲惨だ。

もちろん、養ってくれる人を見つけられれば良いが…

 

実家を出奔するだけのお金も稼げなければ、実家の家系のために文字通り繁殖に回される。

精神的に繊細なウマ娘を雇う会社なんてない。

あったとしても看板になれるオープンクラス以上のウマ娘ばかり。

 

実家の繁殖にも回されないほどになると、もう生活保護で生活するしかないが、ウマ娘の食欲を生活保護でどうにかできる訳もなく。

 

気性が穏やかなウマ娘ならその持ち前のバ力を必要としている職場は無くはない。でも、そのほとんどは肉体労働。

 

 

ちなみに、そんなウマ娘を救うべくシンザンやシンボリルドルフ等の大物がウマ娘年金保険機構の設立を企んでいるらしい。

 

 

そんなわけで、私の場合は実家も金がある訳では無いため実家の世話(繁殖)にはなれない。

私の場合『馬』の本能が強いのか気性難を自覚しているので、職場にもありつけないだろう。

 

そうすると私は最終的にいくつかの選択肢しか残されていない。

 

1 競走バとして生涯分の賞金を稼ぐ

2 最低でも企業の看板やウマ娘のレース解説等に出れるくらい知名度をあげる

3 養ってくれる人を探す(ヒモになる)

 

うん、2は重賞ウマ娘になれば行けると思う…

1は重賞ウマ娘になれるくらいならお金も溜まってるはず。

よし、どっちにしても重賞ウマ娘にならないと!

えい、えい、むん!

 

 

え、マチカネタンホイザさんから習ったんだよ?(すっとぼけ)

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