ウマ娘になりました。全距離芝ダート重賞目指して頑張ります   作:ウマ娘に転生しててぇてぇを見守り隊

9 / 17
タイトルについて『ウマ娘になりました。重賞制覇なんて夢のまた夢なんだけど』から『ウマ娘になりました。全距離芝ダート重賞目指して頑張ります』に変更します。
GI勝っちゃいましたからね。


骨折

日本の下位のウマ娘からのやっかみを私が受けたのは、私が未勝利だったからだけでは無い。

 

ウマ娘の多くは血統主義にまとめられた一族の中にいる。

 

良家でなかったとはいえ、ミホノブルボンの一族は桜花賞勝ちなど、近年でも実績を残していた。

一方私の一族はもはやウマ娘の家系を維持するのも難しい零細…無名の家系。ここ数十年重賞どころかオープン勝ちが精一杯の家系。

 

それこそ、中央トレセンに入れるようなウマ娘ならほぼ全員が私よりいい血筋だろう。

 

そうなれば簡単だ。ミホノブルボンは称えられ、私は嫉妬ややっかみの的にされる。

 

 

お偉いさんたちも、血統主義に染まった頭のお堅い方々なので無名の血統である私はいらないと判断していたのだ。

 

 

 

 

そしてもう1人…

 

 

 

 

 

ドバイワールドカップに出走する日本のウマ娘は私1人ではなかった。

 

 

スマートファルコン。

 

 

ウマドルなる活動をする彼女もお偉いさんに睨まれている存在だ。

今回のドバイワールドカップに送られたのはスマートファルコン陣営の『ウマドルとしての知名度アップを狙える』ことと、お偉いさんの『目障りだからどっか行けや』という思いが交錯した結果であった…らしい。

マスターの受け売りだから知らんけど。

 

 

 

そんな中で走った私たち。

 

さすがにドバイワールドカップに招待された猛者ばかりだけにマスターの指示を完全に遂行することが出来ず、最後の無理なスパートに左足を軽く痛めた挙句、3着に敗れた。

ちなみに2着はスマートファルコン。

 

スマートファルコンはウマドルだけじゃなくて強さも強調出来る結果だったと思う。まぁ今回大逃げを打った私がいなければ勝ってたかもしれないけど…

 

1着はアイルランドのウマ娘だった。

 

 

 

 

12戦2勝(GI 2勝)。

収得賞金 8億150万円。

 

主な戦績

桜花賞(GI)3着

オークス(日本)(GI)2着

菊花賞(GI)1着

ペガサスワールドカップ(GI)1着

ドバイワールドカップ(GI)3着

 

 

 

 

 

 

ドバイワールドカップで3着の私はその足で欧州に入った。

 

ちょっとした休養の後にバルブヴィユ賞(GIII)へ。

あの凱旋門賞をやるパリロンシャン競バ場の芝3,100mの競走だ。

 

強豪はいなかったおかげでレース展開は完全に掌握。途中までをハイペースに逃げ、途中で中団にまでゆるゆると下がり息を入れた後、躱そうとしたところで私は前を走っていたウマ娘の落鉄が飛んできて左足直撃、転倒。競走中止に。

 

前を走っていた落鉄したウマ娘も落鉄で寄れて外ラチに突っ込み故障したそうだ。前のウマ娘はフランスのウマ娘だったらしく、4ヶ月の出走停止処分も食らってた。おつです。

 

13戦2勝(GI 2勝)。

収得賞金 8億150万円。

勝利重賞種別

芝長距離(GI)

ダマイル(GI)

 

 

 

私はウマ娘の専門医に『左足は外傷のみ、右足は骨折。ついた左手は複雑骨折』と診断され、一時的に療養のためアイルランドへ。アイルランドのトレセンに身を寄せた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……いや、テイオーは良くもまぁここから復活したよね。

 

3ヶ月経ち、季節は初夏。

アイルランドは緯度が高いのもあり過ごしやすい気候なのでありがたいのだけど、私は復帰までまだまだ遠そうだった。

 

「焦るな。まだ3ヶ月なんだ。復帰までは半年から1年と言っておいただろうに」

「でも…」

「大丈夫だ。まだトレーニングは再開したばかり。これから少しづつ戻るさ。それに左腕はまだ治りきってないんだ。全力で動くな」

 

 

私の復帰戦はマスターがアメリカのGI メートリアークステークスを目標にしてトレーニングを作っているらしい。芝の1,600mだ。

 

これといった武器のない私には、レース展開を掌握しなければ勝てない。それはつまり、距離が短くなればなるほど不利になる。その中でマイル戦を選んだのは、トレーニングをスタミナ優先からスピード優先に切り替えるためだという。

 

「お前はもう長距離は勝った。あとは中距離より短いレース中心だからな。もちろん来年の秋までに全距離バ場で重賞を取る。そしてその年末、中山に凱旋だ」

 

誰にも文句を言わせない実績を。

……ガラガラの菊花賞のウイニングライブの時みたいな思いは二度とごめんだし、あの時やっかんでいた条件ウマ娘たちを鼻で笑ってやりたい…とまでは言わないけど、見返したいよね。

 

 

 

……もうとっくに老後までのお金は稼いでるし。ペガサスワールドカップの賞金良すぎだよね。ドバイワールドカップの賞金も3着なのに結構貰ったよ。

あとは私の、ウマ娘としての本能にしたがって頂点を目指すことだけ考えればいい。

 

短距離、マイル、中距離、長距離…それぞれで芝・ダートを勝つ…さらに言えば、それを重賞でという注釈も付けたい。競バ界の伝説になる存在…それこそ、シンボリルドルフやミスターシービーにさえ出来なかったことだ。

 

 

だからこそ早くこの骨折を治さないといけない。

今のところ、芝の長距離とダートのマイルは勝ったので、残りは6つ。

 

 

さぁ…リハビリトレーニングだ!

えい、えい、むん!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年末。

 

私の復帰戦はアメリカのメートリアークステークスという話だったよね?

あれは嘘だったらしい。

 

なぜそんなことを言ったのかと言えば、あの怪我をして精神的に脆くなっているところにこんなことを言うのは…とはばかられたと。

 

 

 

 

私は今、日本の地を踏んでいた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。