「なぁ、ミト変なこと言うけどいいか?」
「何よ?」
「なんて言うか..........俺とミトのコンビってなんか定番化してないか?」
「..........そうね、二人組になると頻度で言えばレイルと組むのが多いわね」
そんな会話をしながら俺とミトは第3層の森の中を歩いていた。
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第3層のテーマは《森》である。
一層や二層にも森はあるがその比ではない。見渡す限り巨木と言う表現さえ生ぬるい古樹が連なり、幾重にも重なり合う枝葉の隙間からさす黄金の光の筋が降り注ぐ様と言えば、幻想的の言葉に尽きる光景が広がるのだ。
そして今、現状何といううか定番化した二人コンビでキリトらと別行動していたのは訳がある。話は数時間前にさかのぼる.............
「なぁ、ギルド結成クエどうするんだ?」
キリトのその問いにレイルはすっかりその事を忘れていることを思い出された。
と言ううのも、3階層にはそれの他に9階層まで続く大型キャンペーンクエストが発生するのだ。そしてレイルはそのクエストの発生フラグで、負けイベントでもあるエリートMobとの戦闘イベントを楽しみにしていた.......................と言う言葉には少々語弊がある。βの時に通常は負ける以外ありえないが、その負けを覆そうと限界まで粘ったが、結局失敗したので出来ることならリベンジをと考えてたからすっかりギルド結成クエを忘れていたのである。
デスゲームになった今は当時より装備もいいものに加え、レベルも高い。それを考慮すると正直ワンチャンあるのではないだろうか?
なので───
「.........あとでよくない?」
「?珍しいわね?レイルそう言うの先に済ませようとするタイプでしょ?」
「そうだな........何かあるのか?」
ミトとキリトの二人の問いかけに少々の気恥ずかしさを覚えながら端的に答える
「.........負けイベントって覆したいじゃん?」
「.........あぁ、成程理解した」
「.........まぁ、気持ちは分からなくはないけど」
端的な言い方でもキリトやミトは察してくれた通り、ゲームの負けイベントと言うものは「本当にそうなるしかないのか?」という想いが出てきて、つい粘ってしまうのは恐らくそう不思議ではないだろう。それもやり込んでいるゲームとなれば尚更..........
「俺が行ってもいいけど.........ギルマスはレイル確定だろ?」
「おい!」
「うん、レイル確定なんだし..........ねぇ?」
「ねぇ、やっぱり確定なの?」
「その話はよくわからないけど........ギルドのリーダに関してはレイル君がするのよね?」
「............クラインかディアベルじゃダメ?」
どうやら本気で俺にやらせる気らしい。確かに色々話したりはしたが..........
「クラインはともかくディアベルは色々と拙いだろ?」
「私ディアベルがやるのは嫌」
「私も」
キリトの言う通り一層の件があるので確かに少し拙いだろう。それにしても女性陣はまだ怒っているらしい..........
「..........はぁ.......この際、クラインとか他の人に聞いてもそうなりそうだしもう腹括るよ.......それにしても本当にギルド作って良いのか?」
一応は組織を組むわけだから何らかのしがらみもあり得るかもしれない。全員一応はそれも含めて了承してくれているのは分かるが、聞かずにはできない。
「まぁ、ソロには限界あるしな.........それにレイルが作るっていうギルドなら俺は進んで参加したいくらいだな」
「まぁ、レイルは面倒だけど.........レイルなら信用できるわ」
「私もミトと同じだよ。レイル君がリーダーになる事に文句言う人なんていないよ」
3人にそうまで言われては、やるしかないようだ。
「わかったよ。悪いけど俺の我儘に付き合ってくれ」
「悪くなんてないさ。頼むぜギルマス?」
「はいはい.......んじゃ俺〝
「えぇ、アスナのこと頼んだわよキリト」
ギルド結成クエは主街区に行くと受けられる。キリトにそう告げると、俺はミトと主街区へと足を向けた。
「..........ねぇ、キリト君。あの二人さも当然の様に行ったわね」
「あ、あぁ......なんだかあの二人のコンビ定番化してるな」
既に歩き始めた二人には聞こえなかったが、当然の様に二人組になる様子に何と反応したものかと残された二人は若干困惑を隠せないようだった。
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そして、現在
今はキリト達と合流するために移動中である。キャンペーンクエの方はクエスト発生点を見つけるのがそこそこ面倒なので、出来る限り早く済ませれば間に合うかもしれないと速攻でギルド結成クエをクリアしてキリト達の下に向かっていた。
因みにだが、結局メッセでのやり取りで確認したところクライン達も俺がギルマスになることに総意な上、以前ミトに突然考えろと言われたギルド名も受け入れられた。
ギルドの発足会でもやりたいという話にもなったが、それは一先ずお預けにすることにした。キャンペーンクエの事もそうだがクラインやディアベルたちも戦闘術指南やアルゴと協力してガイドブック制作と忙しいのだ。
「それで?私と組むのは不満なのかしら?」
するとわざとらしく不満そうにミトはこちらに先の言葉の真意に対して問う
「いや、それこそまさか。寧ろ色々助かってる」
「ふ~ん..........じゃあどうしたっていうの?」
「ん~何て言うかなぁ.........ミトがいることが普通になっているのが不思議だと思ってさ」
いつの間にかミトがいることが普通になっている。隣を見ればミトがいることがさも当然のようになっていることが納得も頼もしさもあると同時に不思議に思えてきた。
いや、もっと言えば不思議に思ったこと自体が不思議と言うか..........それだけ定番化してることに驚いているのかもしれない。
「言われると確かに..........レイルと行動するのが普通になってるわね」
「さっきも俺自然に二人で行こうとしてたし今になってみれば普通に変じゃない?」
「私も行くものだと思ってたけど..........そうね、確かに変ね」
二人して普通にしていたことに疑問を持つのだが.............
「..........武器の事もあるし、戦いやすいし.........ねぇ?」
「だな。まぁ、やりやすいしなんでもいっか」
最終的に二人して特に考えることなく現状を受け入れる形となった。
****************
「───んで............勝っちゃったと?」
「お、おう...........なんかすまん..........」
俺とミトは森を歩き、少し戦闘をしながらフレンド追跡機能で移動していないキリト達の下に向かったのだが、そこにはあのクエストのフラグになる戦闘で死ぬはずの黒エルフがおられた。詰まるところ、俺が勝つ手前の限界の限界まで粘ったのに勝つことができなかった負けイベントを覆したわけで...........
「そなたらがキリト達が言っていた大切な仲間か?」
レイルは自分がその場に立ち会えないことに打ちひしがれつつも、
「あ、あぁ、そうだよ」
(なんだ?やけに自然過ぎないか?)
基本NPCは明確な受け答えでしか反応してくれない機械的な存在だ。だからかそれ特有の雰囲気と言うものがある。勿論個人的な見解で感覚的な部分な所なのだが、目の前の彼女はどうにも自然過ぎるのだ。まるで───
「そうか...........私の名前はキズメルだ。そなたらの名前は?」
「俺はレイル。こっちの彼女はミト」
「ミトよ。よろしく」
「レイル........レイル......ミト........ミト...........ふむ、人族の名は発音がやはり難しいな.........大丈夫だろうか?」
「あぁ、問題ないと思う」
軽い自己紹介を済ませると、キズメルの先導のもとダークエルフ部隊の野営地に向け移動を開始した。そして、そんな道中もやはり隣にいるのはミトで、ミトは気になっていたことを問いかける。
「ねぇ、レイル。そう言えば貴方はどうやってβの時エリートMobを倒そうとしてたの?」
「へ?」
「レイルの戦闘スタイルって対人戦闘にめっぽう強いでしょ?だから人型の相手ならよほどのステイタス差がなければ負けないだろうし、逆に言えば力量差もレイルならよく理解してるはず.............なら、あのエリートMobのステイタス差を考えれば正直勝つのは無理なのは感じ取れるはずでしょ?それでもレイルが負けイベントを覆したいって思えたのは覆ると少しでも思ったからじゃないの?」
レイルの器用な戦い方は当然通常のモンスター相手にも上手く立ち回れるが、それ以上に対人或いは人型系のMobに強い。だからこそテクニックでは補えない差を人一倍感じ取りやすいとミトは考察した。なら、負けイベントに固執したと言う事はその差を理解しながらも勝てるかもしれないと感じたからこそなはずだ。
最もレイルの性格も踏まえたうえでの考えだ。ゲーマーだと言う事は分かるが、レイルは比較的冷静に物事を捉えるタイプだと感じたからだ。そう言うタイプがわざわざ率の低い賭けに動こうとするとは思えない。
「あー.............笑わない?」
「?..........どうしてよ?」
「だって、策だなんてとても言えないしな」
「?」
「まぁ、有り体に言えばゴリ押し戦法だよ。ある程度ダメージ覚悟で斬って斬って斬りまくる........ただ、そんだけさ」
「それで勝てるかもって思ったわけ?」
レイルがとったのは兎に角Mobに張り付いて攻撃をし続けるという策ともいえない戦闘法で挑んだのだ。ミトもまさかそんなやり方とは思わず耳を疑う。
「まぁ、ミトの前ではやったことないし信じられないかもな。でも、実際に相手のHPを赤くなる手前まで行けたんだ。とは言えその頃にはこっちもボロボロだったけどな」
「..........それで?どうしてそこから負けたのかしら?」
疑わしい事だがミトには一つだけ心当たりがあった。一層のホルンカの森でのMPKされかけたあの件。あの時のレイルの二刀捌き...........あの時の剣捌きは通常時と一線を画してたように思える。確かにレイルらしい技術力もさることながら、あの時の激しくも流麗な剣舞のようなそれはきっとレイルの本来の戦闘スタイルに近かったからかもしれない。
「いい訳みたいな感じで嫌だけど武器がついてこれなかったんだよ。途中で相手の攻撃をいなしいた瞬間に武器が破損してダメだった」
「武器が?」
「あぁ。普段は意識して丁寧に使ってるからいいけど、攻撃に意識を集中した状態で戦うと俺より先に武器がダメになるんだよ」
レイルは基本的に剣の強化は《速さ》《鋭さ》《耐久》の3つに振り分ける。キリトは《速さ》を取らない分を《耐久》に振れるが、レイルは攻撃速度と手数に重きを置くためにとてもそのような振り分けができない。その結果がレイルの攻撃速度と連撃数に剣の耐久度がついてこれない。勿論《速さ》を取らない選択肢だってある。だが──
「なら剣の強化を《耐久》に振ればいいじゃない」
「それで解決で来てたら俺は《投剣》スキルは取ってなかったよ。それでも俺がとにかく攻撃に集中させるともたないんだ」
それでもなおレイルの攻撃に武器が追い付かない。それほどまでにレイルが全力の攻勢に........或いはレイル本来の戦闘スタイルに装備が追い付かない。雑に扱っていると言えばそれも当然事実だが、結果としてレイルのスタイルに追い付いていないのだ。
「だから技術を磨いた...........本来のスタイルに近づけるためにってことね」
そう。だからこそレイルは器用な戦い方を学び、愚直に練習を重ねた。《投剣》もその延長線上にある。
「そう言う事。言ってしまえば攻撃に特化すると武器の扱いがおざなりになるから、そうならないように癖付けみたいな感じだ。まぁ、この剣ならしばらくは大丈夫だろうけど」
レイルは背中の剣を差す。
確かに5~6階層相当の装備なのだから現時点のステイタスなら十二分な耐久値を誇る。恐らくは攻撃特化になっても耐えうるだろう。
「............だからって雑に扱って壊さないでよ?」
「そりゃ当然さ。色々とこの剣は大切だしな」
二人の今の装備は二人にとってただの武器ではない。二人の協力で厄介な敵を倒して更新した装備なだけに思い入れがある。何故、βの時と変更されここまで強力な代物が手に入ったかはわからない。けど、最も重要なのは間違いなく二人の協力故の結果だと言う事だ。雑に扱えるはずがない。
「そう........ならいいわ」
「てか、ミトってもしかしなくてもかなり大切にしてるんだな」
「ちょっ!?.........そう、だけど........何よ悪い!?」
ミトからこの話題を振ったということはつまりはそう言う事だろう。凛然としていながらも情に厚い彼女だから意外なことはない。
若干、頬紅くして逆ギレした様に問い詰めるのも彼女らしくて笑みが零れる
「いや.........同じ気持ちで嬉しいだけさ」
「っ...............ばか」
本当に嬉しそうに笑うレイルを見てミトはなぜか顔が熱くなり、レイルを直視できずそっぽを向いた。揶揄ってきていたのは分かっていたが嬉しいという想いは本音だと分かる。本音だと分かったからこそ余計に...........
暫く、歩く中何度かモンスターとエンカウントしたがキズメルの流石の強さで俺達も大した負担を感じずに濃霧の中で翻る何本もの黒い旗が視界に入る。つまりは目的の地である野営地に辿り着いたのであった
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「それで?ギルド名は何なんだ?」
俺達はキズメルの案内の下、ダークエルフの野営地に辿り着くとキズメルの天幕で寝泊まりすることになった。5人では手狭だと聞いたが、あと一人二人くらいならば余裕がある広さだった。とは言え、女子と共にすると言うのはいささか気が引けるので俺とキリトは野営セット完備なので外でもいいとは言ったがさすがに申し訳ないと言われこちらとしても若干気まずいが使わせてもらうことにしたのだ。
そして、キズメルが天幕から出たところでアスナにこのクエストの大筋の説明と現状のクエストに関わるゲームシステムの解説をゲーマー三人で教えた後、キリトがギルドについての話題を振った。
「《暁の旅人》」
「「へぇ~、意外にセンスある(んだな)のね」」
「........ねぇ、君達?俺も正直ネーミングセンスには自信ないけどその言い方はどうなのさ?」
キリトとアスナが意外そうにそう言うのが頭にくる............確かにそう言う事には自信がないし、事実でもあるが、あからさまに「意外だなお前」みたいな顔されては文句の一つや二つ言いたくなるものだ。
「ぷぷ..........あははは!レイルだからしょうがないわ。ふふっ」
「ミトまで...........はぁ~そうですよ。どうせセンスがなさそうな面してますよぅだ」
挙句ミトは声を上げて笑い始める始末だ。てか、しょうがないってどういう事だよ?
「ごめんごめんって!拗ねるなよギルマスさんよ?」
そっぽむく俺の肩を叩いて揶揄うように言うキリト。まぁ、何と言うかこう明るい雰囲気は嫌いじゃないし、皆が笑っているこの景色は悪くない
「はぁ...........キリトには後でたらふく奢ってもらうとして、取り合えずギルド加入申請送っとく」
「おう頼むわ............って今なんていった?」
キリトが何やら喚くが無視だ無視。何を奢ってもらおうか.............
そんな事を考えながらウインドウを開きキリトとアスナに申請を送る。既に、ミトやクライン達他の面々には送ってある。キリト達が認証したことを確認すると、改めてギルドを結成したのだと思わされる。
「まぁ、あれだ.............よろしく頼むな」
改めて言うのは気恥しく、俺はぶっきらぼうな感じで三人にそう伝える。
そして三人はそれに笑顔で答えてくれるのであった
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おまけ『最初の一人』
「これでめでたくギルド結成できるわねレイル?」
「そうだな」
これはクエストクリアした直後、キリト達と合流に向けて移動する前に主街区に戻る時の事であった。
「えっと..........ギルドの加入申請はっと.............こうか」
ギルドに所属した経験もましてやギルマスになった経験もないので探り探りでレイルはウインドウを操作すると.............
「へぇ~.........これがギルド加入申請ね」
隣りにいるミトの方に加入申請の通知が届く。
ギルド名の欄にはあの時にレイルが決めたギルド名が記載されていた。
「結局このギルド名で行くのね?」
「まぁ、クライン達もそれでいいって言ってたしな...........キリト達には聞いてないけどな」
いやそうなら後から変えるだけだしとレイルは考えとりあえずはミトに考えさせられたギルド名《暁の旅人》にしておいた。
「まぁ、レイルにしてはいいセンスしてると思うから大丈夫よ」
「俺にしてはとかどういう意味だよ............」
レイルはそんな風に称され微妙な表情をしているのをくすくすとミトは笑いながら、ギルドに加入申請のウインドウの〇ボタンを押す。
「さて、これで少しはレイルのお財布事情もよくなるかしらね?」
「へ?」
「だって、レイル自分自身に必要な資金以外はほとんどガイドブック作成の資金や戦闘指南での必要経費に回してるでしょ?」
「な、なぜそれを.........?」
「はぁ.............お金足りなくなると
(ば、バレてらっしゃる..............)
クエストの報酬で得られた資金なりアイテムなんかはレイルはほとんど自身には還元せず、大部分を全体的な資金へ回していたのだ。その為金欠になりかける事態が多々あった。流石に沢山クエストを受けていても金は湯水のように消えていくため、必要金額を集めるためにこっそり一人で資金繰りしていた。
ギルドシステムにはクエストやモンスター討伐の報酬の何割かをギルド共用の口座みたいなものにたまっていく仕組みがあるので、設定をすれば確かにかなりお財布が助かる。
ただ、今はそれよりも..............
「一回私にばれた時に、『深夜狩りはもうしない』って言ってなかったかしら?」
「うぐっ.............す、すまん」
そう、実は一回バレてしまった事がある。その時は理由を寝付けないから少し運動にと誤魔化したのだが...........恐らくはいつも資金を渡していたクラインが資金関連についてバラし、深夜にそれ以降も数回だけ抜け出したのはアルゴに着けられてバレたとかだろう。
「まったく...........責任感も強ければ、めんどくさい性格してるわよねホント」
頭に手を当て、如何にも呆れてます感が出てるミト。
「それよりも私...........あの時の約束破られたわけだけど.........そこらへんはどう考えているわけ?」
「弁解の余地もありません...........」
「そうよね?それで?私傷ついたんですけど?レイルにとっては私との約束はそんなものってわけなのかしら?」
「それは............いや、何を言っても言い訳だな........そう言うわけじゃないんだ。本当に..........だから約束を破って本当に悪かった」
どこまでがミトの本音かは俺にはわからない。けれど、事実として酷いことをしてしまったのは自分自身である。勿論ミトとの約束を軽視していたわけではない.............だが、今回はとても言えない事をしてしまった。誠心誠意謝罪をすると.............
「.........まぁ、私も二層の時高いご飯奢らせて悪かったわ。あの時からお金なかったんでしょ?」
「へ?」
「私にも責任があったかもしれないし..........そう言う意味ではレイルを責めきれないの」
ミトもミトでレイルに対して申し訳ない思いがあった。このレイルの財布がヤバいのかもしれないと知ったのは、体術スキル習得の時だった。偶然街に食料を仕入れに行っていた時、クラインが二階層に来ておりレイルの財布事情は大丈夫そうか聞かれたので、何故と思い詳細を聞けばレイルが今までの費用のほとんどを負担していたというのだ。秘密にする様にとは言われていたが、クラインも心配でつい口を滑らしたのだがタイミングが丁度高額なご飯を奢ってもらった後でもあり悪いことをしてしまったと考えていた。
「それに、その........三階層に来るときも奢れとか言っちゃった事もゴメン。やっぱりあれはなしでいいわ」
つい、三階層に来た時も言ってしまったがそれをさせるのは拙いかもしれないと冷静になると思い出し、二人しかいない今訂正する。
「いや.........えっと..........まぁ、あれだ。そもそもは俺に問題があるわけだし、ミトは気に病まなくてもいいぞ?あと普通に奢るつもりだし.................」
とは言え、自分でもわかっている通りそもそもの原因は自分なので流石にこうも下手になられると逆に罪悪感が凄い。
「それはそうよ。私も何で謝ってるのか考えると馬鹿らしいもの」
「ウンソウダヨネ」
そう俺が悪いのだが..........謝ってきた後にそれって俺はどう反応すればいいのだろうか?
「でも..........責任感が強いのも、面倒なのも知ってて放置してしまった。それは近くにいた私の責任でもあるわ。そりゃ何も言わないレイルが悪いけど..........言わないレイルを言わせることをしなかったから」
「ミト...........」
「でも、なんで私がそこまで気にしないといけないのかほんと~~~~に、わからないけどね!」
「うぐっ...........でも、本当にすまなかった。約束を破ったことも...............その、何も言わずにいた事も」
「まったくよ.............少しは私やキリト達を頼りなさいよね」
本当の意味で頼り方と言うものを俺はきっとわかっていないのだろう。でもそれに甘えてばかりではいけない...........
「そうだな..............なら、まずはミトには言わないとな」
一旦区切りそして................
「こんなクソ面倒な奴がギルマスだけど...........改めて手伝ってくれミト。頼りにしてもいいか?」
ギルド《暁の旅人》最初のメンバーはβの時からの親友であり相棒の
「ふふっ..........えぇ、任せなさい!」
デスゲームと化したこのゲームで何時も隣にいて、そしてそれがいつの間にか普通になった
前回の更新から長らくお待たせしました!最近の課題と言えば面倒且つ負担が重いものと結構時間を取られてしまいました..............
さて、今回から原作2巻の第三層編です。ギルド結成に関してはあっさりしてますが、とりあえずはこれで結成となります!三層はキズメルの話や、今後SAOを悪い意味でひっかきまわすあの集団の前兆だったりと色々ありますがうまくまとめていけるよう頑張ります!
それとプログレッシブ編ですがひとまず自分は4巻の話まで続けていこうと思っています!巻数的には区切りが悪いですが、階層は五階層にあたりますし、あのキャラも登場するので丁度いいと考えています。ただ。映画化される部分でもあるのでそこが悩みどころですw因みにその後は、レインの登場とあるキャラクター達のストーリを書こうと考えています。
では、今回はここまで読んでくださりありがとうございます!またコメント、お気に入り登録、評価をしてくださりありがとうございます!