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先生がさびしくないようにーーー冬をーーーたのむーーーーーーー
動け!動けよ!
ーーー早くしろ役立たず!ーーー
ーーーキィイイィイィインーーー
ーーーーー遅くなってゴメン…
言うのが早いか斬るのが速いかーーー
アズライトは、他のどの宝石達より優れた跳躍力で宙を舞うとアンタークを器に載せた中央の像を袈裟斬りにし、何処からともなく出したシーツで、その器ごとアンタークを包み込む
旧型であった月人は、それで霧散しーーー
アズライトは重力に伴い地面に着地する…前にフォスの合金がキャッチーーーしたまでは良かったが、力加減を間違えたフォスにより左腕と右足を割られた
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「ご、ごめんなさい!」
「フォス、手を出した勇気は褒めてあげる。でも、力加減も分からないなら意味無いでしょ!?全く!大体、あなたは大胆過ぎるのよ!」
アズライトはぶつぶつと文句と叱責を飛ばしながらも、慣れた手つきで自分の体をあっという間に接着した
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シーツの中でバラバラというよりは粉々な状態に近くなったアンタークを二人で直しているもののフォスは合金の腕を上手く使えないようで、もたもたとしている
「いい!?重要な時ほど、焦らず!慎重に!分かった!?」
「は、はいぃ!」
「そこ!手を止めない!もたもたしない!針の穴に糸を通すように繊細に素早く!」
「うぅ。慣れてないし…無理だよぉ…」
「無理じゃない!やってから言いなさい!」
「ーーーーー勇気?」
アズライトは、そうよ。と相槌を打とうとフォスの顔を見て口を閉ざした
でろり。と両の目から合金を流し、ひび割れた足から床に合金が広がっている
その目は何処か陰り剣を持ち…あぁ。見たことのある…そうーーー毎朝鏡で見ているような絶望の目が…
「っ…フォス!戦いが上手く出来るように、今夜から特訓よ!あなたは、先ずはその腕を上手く使えるようにならないと!」
フォスは力無く頷いた
「よし!久しぶりだから私も頑張らなくちゃ!」
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アンタークの身体を直した
幸いにも何処にも欠けも無いし、完全に接着した
なのにアンタークは目を覚まさない
いや。全身がバラバラになるとこういう事もあるがこれは中々に…辛いものがある
アンタークは今、彼女専用の浴槽のような箱に横たわり眠っている
そして、フォスはその傍らで今にも自壊しそうな表情で座っている
「…フォス、とりあえず、先生に報告は済ませて来たわ」
フォスにそっとシーツをかけ、その上から優しく抱き寄せる
「フォス…あなた、次にアンタークが目を覚ますまで此処にいるつもり?アンタークはそれを望むかしら?アンタークなら、きっと何もしてないと怒るわよ」
シーツ越しに頭を撫でる
「怒ったこの子もチャーミングだけど、どうせなら、驚かせてみたいと思うでしょ?」
「…でも、僕のせいで…」
「そうね。だから、責任を取って?」
「責、任?」
「そう。できるできないじゃないの。もう、やるしかないのよ?さぁ少しでも強くなって、この子を驚かせてあげないと」
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大広間で待ってるわ。気持ちが落ち着いたら来なさい