鶴の恩返しを魔改造しました。

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こんにちわ


絶対になんか違う鶴の恩返し

 

2020年ころの話です。

 

日本にある群馬県の山奥。深い深い林を抜けた先に、おじいさんとおばあさんが暮らしておりました。

 

群馬県は日本とも呼べぬような田舎です。もちろん電波など通っておりませんし、電気すらも通っていないところがほとんどでした。ですから、おじいさんとおばあさんは毎日、ろうそくの明かりで暮らし、林の中で狩りをしながら暮らしていたものでした。

 

そんなある日のことでした。おじいさんがイノシシを捕まえた帰りのことです。久しぶりのごちそうに気持ちを高ぶらせるおじいさんは一匹の白い鳥を見つけました。鳥は、罠にはまっているようで、近くには白い羽が散らばっていました。

 

「おぉ、おぉ。可哀そうな鶴じゃ。これはきっと埼玉ジャングルにすむ部族の罠じゃろうて。今、助けてやるからのう。」

 

 

優しいおじいさんは恐ろしい部族の目を盗むように、鶴を助けてやりました。鶴は礼をいうように少し鳴くと、じっとおじいさんを見つめて空高くに飛んでいきました。

 

 

家に帰ると、おじいさんはおばあさんに今日の出来事を話しました。

 

おばあさんは良いことをしたねぇといって微笑んで、いのししの血を綺麗に抜いていきました。

 

 

 

その夜のことです。

 

 

おじいさんとおばあさんが、イノシシ料理に舌鼓を売っていると玄関の戸がたたかれる音がしました。

 

こんな時間になんだろうとおじいさんがドアを開けると、そこにはなんとも美しい女性がたっておりました。

 

驚く二人に頭を下げて、その女性は言いました。

 

「こんばんわ、夜分遅くに申し訳ありません。私はあなたに助けていただいた鶴です。恩返しをさせていただきにまいりました。」

 

おじいさんとおばあさんはもちろん、大変に驚きました。しかし、ふと思い返してみるとこんな話をどこかで聞いたことがあるのです。

 

「もしかして、鶴の恩返しというやつですかのう?」

 

遠慮がちに、おばあさんが聞くと、鶴は微笑んで答えました。

 

「はい、鶴の恩返しです。おじいさんに助けてもらった恩を返しに来たのです。」

 

それを聞くとおじいさんと、おばあさんは大変に喜びました。昔話にある鶴の恩返しでは、助けた人は素晴らしい贈り物をもらえるということを思い出したからです。

 

「「どうぞ、どうぞ。ぜひ、おあがりください!」」

 

興奮した様子のおばあさんとおじいさんを見て、つるはまたにっこりと笑いました。

 

「あ、あの、もしかして、部屋をお貸しした方がいいですかのう」

 

喜びを抑えきれないおばあさんは、つるが部屋に入るとすぐにそういいました。

 

「ええ、ええ、お貸しいただけると幸いです。恩返しをしなければなりませんから。けれど、一つ注意事項がありまして」

 

「部屋を絶対に覗かなければいいんですよね!!!わかっています。わかっていますとも!!!」

 

食い気味にいうおじいさんに、つるはまたにっこりと笑いました。

 

「ええ、その通りです。察しがよくて助かります。では、隣の部屋を使わせていただきますね。」

 

 

 

つるが部屋に入ると、おじいさんとおばあさんは笑いながらハイタッチをしました。

 

「やったのう、これで万々歳じゃ。これからは、鶴さんが作ってくれた宝を売って、億万長者じゃ。」

 

「そうじゃのう、そうじゃのう。ザギンでシースー、タピオカじゃのう。笑いが止まらんわい。」

 

「しかし、ばあさんや。なんだかどんどんと物音がしないかね?」

 

おじいさんがそういうと、おばあさんは確かにとうなずきました。隣の部屋から、けして小さくない音がするのです。

 

「いや、じいさんや。きっと大型の何かを鶴さんは作っておるのじゃよ。ほら、車とか、噂に聞くスマートなんちゃらとか」

 

「そうか、そうか。確かにそうじゃな。まあ、開けなければよいだけで、宝が手に入るのじゃ。多少の物音など気にせんわい。」

 

そういって、納得した二人はまたどのように豪遊するのかを話し合うのでした。

 

 

 

 

それから、まる二日がたちました。鶴は待てども待てどもでてきません。おじいさんと、おばあさんはもう何度も声をかけていますが、返事は昨日からありませんでした。あれだけ大きかった音もなくなっています。

 

おじいさんとおばあさんは、もしかしたら鶴、いや彼らにとっての金づるが倒れてしまったやもしれぬと焦りました。彼女がいなくなれば、クラブで豪遊も、ベンツで出勤も、銀座でシースーもすべてがちゃらになってしまうのです。

 

意を決した二人は、逆にここで助ければさらに恩を着せられるのではとほくそ笑んで、ドアをがらりと開けました。

 

そして、驚愕しました。

 

鶴の姿はどこにもありません。

それどころか隣の部屋にあった壺から家具やらなにやらすべてが綺麗になくなっているのです。

 

 

おじいさんはショックのあまり、気を失ったおばあさんの隣で気づきました。

 

 

あの白い鳥は鶴などではなく、むしろ「さぎ」だったということを。

 

 

そして、まんまと騙された自らは「かも」だったということを。

 

 

 

 

 

 




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