トレセン学園って普通の学校じゃなかったんですか!?   作:普通のモブ娘

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ウマ娘以外のソシャゲで担当爆撃されまくって泣いた


問題児と模擬レースの約束(強制)

◆◆◆

 

 

 あれから数ヶ月経ちましたが筋トレとか体幹とかそんなのしかやってません……トワイライトアサヒです。

 

 あれぇ?私レースに出るために部活やることになったのではなかったとですか?

 

「ここ何ヶ月か君と共にトレーニングをしてきたわけだが……はっきり言うと君にはとてつもない才能がある」

 

「そ、そうなの?いやぁそう言われると照れますなぁ」

 

「まぁ自覚してないだろうとは思っていたが……でだ。そんな君にも弱点と言うか欠点がある」

 

「それを直せば最強ってことかな!」

 

「概ね間違いではない。そしてその欠点とは……」

 

 私に走りの才能があったとはねぇ……しかも1つの欠点を直せば最強だなんて!煽てられたら調子に乗っちゃうよ!?テレビに出てウハウハのモテまくりになっちゃうとこ夢に見ちゃうよ!?

 

「根性がないことだ」

 

「へ?」

 

「君は何かをやってみようという1歩を踏み出すことは何も考えてないからか臆せずやってみせるが、少し失敗したり嫌なことがあったりしただけですぐに逃げ出す癖がある。臆病とは慎重ともとれるがレースの際にはあまりあっていいものではないのは確かだ」

 

「えぇー?私ほど勇敢なウマ娘もいないと思うけどな!」

 

「じゃあなぜ君を捕獲しないとトレーニングが始まらないんだ?」

 

「お、おほほほ」

 

 こ、根性て……昔のスポ根漫画みたいなことを言いよる……根性なんていらないでしょ!仮にステータスにそんな欄があったら確実に死にステになってるランキング1位だよ!

 

「だが安心してくれ。その欠点を克服……いや、矯正するメニューは考えてある」

 

「根性を付けるトレーニングってこと?……なんか嫌な予感するんだけど」

 

「筋トレ、タイヤ引き、坂路ダッシュ……全てを極限までこなすんだ。特に筋トレだな!筋トレは全てのネガティブ思考を排除してくれる最高のトレーニングだ!」

 

「何それぇー!やだやだぁ!せめてもっとレースみたいに走ったりしようよ!」

 

「知らん!」

 

「なにさそれぇ!!大体高校生の部活にしては厳しすぎやしませんかね!?」

 

 ウマ娘用にアレンジされてるんだろうけど、それでも厳しすぎるよ!小学校の頃のクラブはもっとゆるゆる〜って感じだったぞ!

 

「部活……部活?……アサヒ、そういえば聞いてなかったんだが君はなんでトレセン学園に入ったんだ?」

 

「そりゃウマ娘だし当然じゃん。まぁトレセンって言っても色んなところにあったんだけど、ここが1番家から近かったしさー。まぁ後から寮生活って気付いてあんまり意味なかったけど……」

 

 急にそんなこと聞いてどうしたんだろ?

 

「…………あっ、なるほど。いやただの興味本位だよ。ちなみに最近の学校はどこもかしこもこれくらいは厳しいもんだぞ!!!」

 

「え、マジでぇ?」

 

 むむむ……時代は私を置いてスポ根物語が日常になってしまったんだね……くそぉ!スポ根反乱軍は私だけだというのか!?

 

「むしろここはめちゃくちゃ緩い方だ!ほれ行くぞ!」

 

「そんにゃぁぁぁぁぁ!!」

 

 このあとめちゃくちゃ筋トレした。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

「で、何故当然のように生徒会室にいるんですか……」

 

「ホントだよ!アサヒは生徒会の一員じゃないでしょー!」

 

 いやー、やっぱり生徒会室は落ち着きますなぁ……第2の実家と言っても過言ではないね。

 

 あ、ちなみにだけど今日はサボりに来てないからね!トレーナーに用事があるから自主練って言われたから、生徒会室でコミュニケーションする力を上げるトレーニングしてるだけなのだ!

 

「それテイオーもじゃん」

 

「ふふーん!ボクはカイチョーからちゃんと許可を貰って来てるんだから!ねっ!カイチョー!」

 

「もう用は済んでるから出てもいいんだがな。むしろ早く出ろ」

 

「もー!エアグルーヴは堅いんだから!」

 

 ちなみにテイオーは転校生の校内案内を頼まれたところらしい。いや、頼まれたならさっさと行った方が良いのではなかろうか……

 

「アサヒとテイオーが揃うとここも一段と賑やかになるな」

 

「会長は甘いんです……」

 

「で、アサヒはどうしたんだ?」

 

 おっとなんだかルドルフの目が鋭い気がするよー?

 

「いや、今日オフだから遊びに来ただけですわよ。うん」

 

「嘘だな」

 

 秒でバレてる……

 

「だってさー、うちのトレーナー根性付けるーとか言って筋トレばっかさせてくるんだもーん!せめて併走トレーニングみたいなのしたいよー!」

 

「先輩の口から併走という言葉が出るとは……」

 

「そりゃね!併走はルドルフとしたことあるから知ってるもん!中等部の頃の話だけど」

 

 エアグルーヴは私をなんだと思ってるのかな!?確かに練習とか勉強とかサボりまくってるけど流石にわかるよ……まぁルドルフとやってなかったら一生知らなかったかもしれないけど

 

「カイチョーと併走トレーニング!?いいなー!ボクもしてみたい!」

 

「ルドルフは忙しいからダメだよーん!お子ちゃまはもっと同学年と遊びなさいな〜」

 

「もう!アサヒはカイチョーのなんなのさ!」

 

「唯一無二の大親友だよ!ねっ!ルドルフ!」

 

「面と向かってそう言われると些か照れるが……そうだな」

 

 ドヤヤヤヤ!テイオーはルドルフがとっても目にかけてる後輩だし、憧れの人とか師匠とかそういう方向には持ってこれるかもしれないけど、こういう気の知れた仲にはなれないでしょ!羨ましいかにゃー??おーっほっほっほ!

 

「ムキーーー!!前から思ってたけど、アサヒはカイチョーと仲良すぎなんだよね!いい加減この無敵のテイオーの方がカイチョーに相応しいってところ見せてあげるよ!」

 

「やる気かね??私が本気を出したらこの星がもたないぞよ?」

 

「何言ってんのさ!アサヒはトレーニングだって最近始めたばっかりじゃん!流石に負けないよ!」

 

 負けないって言っても向こうは中学生よ?余裕でしょ!いくらルドルフに目をかけられてるから、って……

 

 そうだよ!ルドルフが目をかけてるくらいだからテイオーって普通に強いでしょ!

 

 はっ!今トレーナーの言っていた何も考えずに1歩を踏み出すというやつをやろうとしてた……!?いやぁ危なかった!急に冷静になったわ!ふっふっふ……私も成長してるというわけよね!

 

 ここは戦略的撤退ってやつをしよう!よく考えたら模擬レースなんて面倒くささの極みだよ!私の成績にいっさい関係ないし!

 

「い、いやー、まぁ冗談はさて置いてさー……」

 

「先輩が非公式とはいえレースですか……わかりました。こちらで申請しておきますので……テイオー。この日で大丈夫か?」

 

「ちょうど空いてるしオッケー!」

 

「ふふ……アサヒが走るところを見るのは随分と久しぶりだ。私も楽しみにしているよ」

 

 え、あの勝手に話進めないで頂けませんでしょうか……ところでエアグルーヴさん?私の予定は聞かないの……あっ、貴方はいつでも暇だろうって?いやいや、私もトレーナーが付きましたからね!暇って訳にはいかないのよ!

 

「ん?あぁ、君のトレーナーには今連絡しておいたから安心してくれ」

 

 あ、うん。今トレーナーのこと気にしたもんね。流石親友!考えてることが伝わってるって言うか以心伝心ってやつですわ!

 

 ……あれ!?私はさっき戦略的撤退を選択したはずでは!?どんどん逃げ道が無くなってるよ!?1番肝心なところが以心伝心してないよ!?

 

「ここらでカイチョーのパートナーとしての上下関係をはっきりさせようじゃん!」

 

「そもそも会長関係なく先輩の方が立場的には上なのだがな」

 

「もーう!エアグルーヴはいちいち入ってこないでよ!」

 

 みーんな乗り気だねぇ……いつもだったらこういうバ鹿騒ぎってエアグルーヴが止めてるのにね?おかしいね。誰と誰が走るんだっけ?トウカイテイオーと、トワイライトアサヒ?ふーん!2人とも頑張ってねっ!

 

 ……これ下手に負けたら一生テイオーに小バ鹿にされるやつだよねぇ。

 

 帰りたーーーい!!!!!

 

 




トウカイテイオー
昔からカイチョーの隣を独占してるアサヒに若干の敵対心。アサヒのちゃらんぽらんなところしか見てないのでレースは割と余裕だと思ってる

エアグルーヴ
会長からアサヒは凄いという話を聞きはするものの、実際に見たことは無い。たまに耳にする話も眉唾物なのでいつか実際走りを見たいと思っていたところ渡りに船だった。

シンボリルドルフ
テイオーと勝負なんて絶対にやりたくないだろうなとわかりつつもアサヒの真剣な顔を久しぶりに見たいという願望が勝つ。アサヒのトレーナーとはアサヒが逃亡した時のために連絡先を交換した。

トレーナー
アサヒがトレセン学園について色々勘違いしてるみたいだったが、まぁそのうち気付くだろうしなんも言わんでおこうと思っている。てか自主練してろって言ったのになんでそんなことになってるんだ……トレーニング、増やすかぁ。

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