どうしてこうなった。   作:Layvn

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プロローグ

銃声が響き渡る。

 

「おい!そっち行ったぞっ!!」

 

1匹の獣を追う、少年がそう叫ぶ。

獣は手負いなのか、わき目も振らず走り抜けていく。

「了解!」

さらに待ち構えていたのか、別の影からもう一人。

己の身長以上ある刃物(というにはあまりにも仰々しいもの)を構え、袈裟気味に切り落とす。

しかし獣は倒れない。意にも止めずに前に進む。

 

 

 

ただ、獣というにはそれはあまりにも異形であった。

 

 

 

6枚の大きな羽のような器官と、鬣というよりは角に近いそれ。面構えは獅子というより狛犬に近い顔の作り。

そして、人とは比べ物にならぬ巨躯を、とてつもない速さで地を蹴り進む。

禍々しいその出で立ちは、どこか日本の神話から切り出されたかのような風貌だ。

 

この異形は、何もこの場所にだけいる特別なものではない。

ある日突然、それは爆発的に増殖・吸収を繰り返し、生物史を須らく嘲笑うかのように凄まじい速度で変態・進化を繰り返し破滅と死を呼び寄せた。

 

人はそれらの異形を、極東の旧日本における八百万の神に準え”荒神(アラガミ)”と呼んだ。

 

「エリアBに行ったがあっちには誰が控えてる?」

「えーと・・・」

 

げ、などと、巨大な剣を携えた少年は呟く。

 

 

「あっちにゃ女神様がいるぜ」

なんて、引きつりながら零し空を仰ぐ。

今回も消し炭かぁ、なんてぼやきながら。

 

 

 

Bエリアについたアラガミ、固体名ヴァジュラは少しでも体力の回復を図ろうとしているのか、体を潜める場所を探している。

目ぼしい場所を見つけたのか、そこに駆け込もうと歩を進めると

 

「目標補足」

 

ジャキリ、と、金属音が聞こえた。

瞬時に警戒を最大レベルにまで引き上げ、その体に雷を宿す。

アラガミはその膨大な捕食の中で、驚異的とも言える速度で進化する。

ヴァジュラは雷を操る獣の進化した姿だった。

 

ヴァジュラが補足した敵は、先ほどの2人よりも線が細かった。

外装は若草色の軍服のようなものに、薄桃色の髪。そこまではいい。

 

最大レベルまで警戒したのは2つ。

ひとつはその目つきだ。まるで己が絶対的な強者であるかのごとく鋭い眼差し。

恐怖を感じるのかわからないが、少なくともその眼光に警戒をしたと思うほどに鋭利な眼光が目前の敵に宿っている。

 

そして最大の理由、その手にもつ獲物である。

己を仕留めようと幾度となく対峙してきたはずのその武器は。

警戒するほどでもないはずのその銃身が。

取るに足らない捕食対象《ちいさないきもの》が

 

己のしてきたように、それによって喰われてしまう幻視をヴァジュラに引き起こさせた。

 

「狙い穿つ」

 

言葉とともに放たれた蒼い閃光がヴァジュラの視界を染め上げる。刹那の瞬間、己の脳裏に届いたのは

            

           『どうしてこうなった』

 

などと、意味はわからないが気の抜けるような幻聴が轟音とともにヴァジュラの感覚を削いでいった。

 

 

 

 

 

ー武器(?)視点ー

 

今日も今日とて我が女神にしてマイスターさまの砲撃命令である。

てか狙い穿つてあーた。ロックオンするんですか。ストラトるんですか。

けど惜しいっ!「が」って言葉はいらないってか意味全然違うのになっちゃいますがな姐さん。

え?それであってる?

なお怖いわw

さてさて真面目に行こうか。

今宵も勝利の轟音を響かせるため、オレのお口が火を噴くわけさ。

目の前の標的に狙いを定め、反動に備えるべくマイスターがオレを腰ダメに構える。

おうふっ、マイスター太もも当たってます。当ててんですよねわかります。

トリガーに手をかけ、それを躊躇無く引こうとしようとするんだけどその前に一言だけいいですか?ムリ?

 

 

『どうしてこうなった』

 

あ、目の前のヴァジュラさんが光に包まれながらなんか悟った顔してた。

 




こんな感じの見切り発車作品です。
続くかなぁと不安になりながらの投稿でございます。

意見や感想いただけるととっても嬉しいです、どうぞよろしくお願いします。
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