どうしてこうなった。   作:Layvn

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蒼紅の迎合 その4

 

 

(え・・・?何ここ)

 

砲撃主は困惑していた。つい数瞬前まで心像世界であの男と対峙していたはずなのに、全ての風景が変わっている。

 

言うなれば俯瞰。何かの様子を上から見下ろしているかのような風景。

 

ただ、随分とカノンの知っている世界とはかけ離れているようなその世界は、言ってしまうとアラガミが出現する前の

旧世界のような雰囲気。

 

立ち並ぶ家屋に、走る車。町を歩く人は絶望などと無縁な様子で日々を謳歌していた。

 

 

そんな光景にしばし呆然としていると、突然視界が建物の中へと移動した。

 

(赤ん坊・・・?)

 

目の前には小さな赤子が眠っており、その両サイドにはおそらく夫婦であろう男女が微笑みながら赤子を見つめていた。

 

「ねぇあなた。この子の名前どうしましょうか?」

 

「あぁ、男の子だからやっぱり前に言ってた――」

 

 

ノイズが走る。名前は聞き取れなかった。

 

 

唐突にシーンが変わる。制服なのだろうか。おそらく5,6歳に成長したであろう男の子が玄関先で写真を気恥ずかしそうに取られていた。

 

信じられないくらいに平和で、幸せが溢れている。

 

(こんなのをワタシに見せてどうするつもり・・・?本当に何なのよこの空間)

 

困惑しか浮かばない。一体何の意味があってこんな世界を見せているのだろうか。

 

ノイズが走る。

 

今度は先ほどよりもう少し成長した少年と、老人が傍らに立っていた。

 

 

けれど少年の雰囲気が違う。

 

(さっきまで無邪気にしてたのに、コイツ目が死んでる?)

 

周囲を見渡すと、何やら黒い服装を着た人間が大勢、というよりはその場の大半を占めていた。

 

その奥に、花に囲まれた写真が飾ってある何かがあった。

 

先ほど映像に出ていた2人のようだ。

 

この会場が何なのかはあまりわからないが、その空間から察することは容易だった。

 

(あぁ、死んだのね)

 

言葉にしてしまえばたった数文字。その言葉に耐性がつくくらいには、カノンたちの世界は死と隣りあわせだった。

 

けれどこの少年はそうではないだろう。おそらく両親を、それも同時に亡くしてしまったのだ。

 

その事実は幼い心に決して消えない傷を残したのだろう。

 

「よいか――。よく聞きなさい。お前は今日からわしらが面倒を見る。・・・お前のお父さんとお母さんにはなれないが、じいちゃんとばあちゃんに甘えてくれると嬉しいわい」

 

老人のしわがれた声が優しく響く。それが切欠になったのか、少年の瞳からぼろぼろと涙が零れ落ちる。

 

 

声は、無かった。

 

 

 

ノイズが走る。

 

おそらく自分に近い年齢だろうか。

 

同じような会場で、今度は先ほどの老人が写真に飾られていた。

 

けれどその男の雰囲気は前と違い、朗らかだった。

 

「約束だ、じーちゃん。昔言ったとおりオレは―」

 

どんなときでも笑ながら、バカみたいに明るくやってくから。

 

笑顔である筈なのに、何故だかカノンにはその顔が悲痛に歪み泣いているように見えた。

 

(あぁ、なぁんだ。つまりあいつはワタシたちと一緒で―)

 

(じぶん)を守るために、歪んだのか――

 

 

 

ノイズが走り、光が溢れた。

 

 

 

「んっ・・・えっ」

 

意識が戻ると、砲撃主は困惑の極みに達した。

 

男が抱きついていたのである。まるで壊れ物でも扱うかのように、優しい抱擁であった。

 

「すまない・・・けれど約束する。オレは君を決して傷つけないから・・・」

 

震える声で言ってくる男は、カノンにそう言ってきた。

 

(あぁ、こいつもワタシの記憶なんかを見たのか・・・)

 

なんだか空虚な心が満たされていくようだ。そんなことをぼんやりと思いながら、カノンは己の瞳から流れるものに気が付かなかった。

 

 

 

 

気が付かなかった、振りをした。

 

今はこの不器用な男の優しさに包まれていたいと、そう思ってしまったのだから。

 

 

 

 

 

 

主人公サイド

 

 

目の前のかわいこちゃんにダイブを果たしたオレは、ちゃんさまを抱きしめた形でもたれ掛かかった。

 

しかし明言しておこう。オレは変態紳士であるので、このような場でセクハラなど絶対に行わないのであるがしかしやべぇやわっこくていい匂いがするお・・・。

 

 

オレは変態紳士であるので、セクハラではないと明言しよう。(真顔)

 

てかホント久々に人と触れ合うなおい、泣けてくるぞこのやろう。

 

つかもうあれだなぁ。痛いしあったかいしいいにおいだし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漲 っ て 参 り ま し た

 

 

 

 

 

 

なんつったってこんなキャワワな女の子がオレのマイスターだからな!やっべぇ勝ち組じゃん!!

 

けどこの状況はまずい。今後のオレの地位をどうなるのか試される場面である。

 

ここはあれだ。誠心誠意謝ろう。よしそうしよう。土下座も辞さない。

 

「すまない・・・けれど約束する。オレは君を決して傷つけないから・・・」

 

 

おろ?

 

 

なんかうまく喋れないんですが??

 

オレ今「ホントさーせん決してセクハラ目的じゃなくて事故なんです許してください」って言おうとしたんだけど・・・?

 

そういやテンション上がりすぎて忘れてたけどちゃんさまの砲撃浴びたとき

 

「あなたがわたしのマスターか」って言いたかったのにうまく言えてない???

 

よし、そしたら実験だ。オレはちゃんさまに向けて「だからもう少しクンカクンカしていいでせうか?」というぞ。話せたら、いや離したら死ぬな。おっしゃあ行ったれオレぇ!!

 

「だからもう少し・・・このままでいさせてくれ」

 

 

ナニコレどういうこと?

 

翻訳機能が事故ってるの?エキサイト翻訳(イケメン)とか(オリ主)とかそんなのなの??

 

 

 

 

 

 

どうしてこうなった




はい、そんなわけでぶっこみました。

元々主人公はこんな過去を持ってるよーと紹介する予定だったのですが予想以上にネタに走りすぎたというか自走式ネタ生産型変態紳士になってしまったので取ってつけた感ぱねぇ・・・。

けどこれしとかないと後々問題も起こるし・・・。(つまるとこプロットダイン)

なんか違うと思われた方、ありがちだわーと感じられた方。ご意見・ご感想などいただけると励みになります。

では次回もどうぞよろしくお願いします。
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