残りストックがもうあんまり無いな・・・
―エンジニアレディ視点―
調査班が帰ってきた直後、アナグラは物々しい空気が漂っていた。
私のもとにカノンの破損したという神機の状態確認、および再調整を行うよう指示があったのはその直後だった。
神機は言ってしまえばゴッドイーター用に調整されたアラガミだ。この作業は非常にデリケートなものであり、また使用者との適合率をしっかりと合わせてやらなければならない。
過酷な任務の関係上どうしても破損などは出てしまうのだが、それを差し置いてもカノンの神機はひどい状態であった。
神機はその性質上自己修復などが可能なのだが、今回遭遇した未知のアラガミが行った攻撃でひどい破損状態になっていた。
コアまでは辛うじて達していないが、それでも薄皮一枚といった具合に本当にギリギリのラインだ。
破損部分周辺には青い残照の様なオラクル細胞がついていることが確認できる。つまり侵食しようとしているのだ、この青い細胞は。
私はこの状態を危機的に感じていながら、同時に何か好奇心めいたものも生まれていることに気づいた。
そんな感情を打ち消すかのようにかぶりを振り、再度この神機に向き直る。
私がこいつを助けるのだ、と決意も新たに機器を動かし侵食されているパーツの交換を行う。
いや、行おうとした、が正しい。
驚くべきことにこの青いアラガミ細胞は、対アラガミ防壁の技術を基盤に作られた機材を捕食しているのだ。
幸いにもその捕食速度は遅く、すぐにアームが駄目になることは無いと思われるが今までに無かった事態に驚嘆するほかない。
他のクルーもすぐに異常に気づき、現在の神機のデータを逐一確認してくれている。
すぐにこの事態をツバキ総括とサカキ博士に報告するよう新人クルーに伝え、私は目の前の異常事態に立ち向かうべく持てる技術を総動員する。
この反応が何なのか。何故こんなにもオラクル数値が跳ね上がっているのか。検討はつかないが、放って置くとこの子は確実に死んでしまう。そう感じるのだ。
いかに偏食因子があるからといって、対アラガミ防壁があるからといって、この世に完璧や完全というものなんて何一つ存在しないのだ。
事実目の前で起きていることでもある。しかしながらここで修理をしつつ状況を確認できれば、私たち人類はまた1つ前に進めるかもしれないのだ。
失ってばかりの私たちは、しかしいつだって希望を棄てない。ゴッドイーターたちはもっと危険な目にあっている。けれど彼らはいつだって笑って見せた。
死んでいった仲間も少なくない。それでも彼らは歩みを止めないのだ。ただただその先にある明日を求めているのだから。
ならば私たちは少しでもそのサポートをより完全に、完璧に近づけるための努力をしなければならない。それが彼らと肩を並べるための私の覚悟なのだから。
その後、神機の状態はある種とんでもないことになったが正常な数値を取り戻し安定した。
突然訪れた正念場だが、乗り越えてみせるんだ。そんな意思を感じさせる瞳の輝きが、あのとき私に宿っていたとサカキ博士は微笑みながら言っていた。
むず痒い気持ちになったが、自然と誇りに変わったような気がした。
―人では無い何か(未だ気付かぬのは本人だけ)サイド―
前回までのあらすじ。壮絶な主人公フラグを立てたオレ、いきなりの心折設計に絶望する。
いや、ちょっと待て。何なんだこの展開は!そういえば今更だが手足の感覚が無い。それどころか己が呼吸しているのかどうかさえも疑わしい。
一体オレの体になんばしよっとですかと声を荒げたくなったが信じられないことにどうやら声帯も無く。
期待から一転オレはただそこにあるだけの何かに変えられてしまったのだと理解し慄いた。
朝起きたら虫になっていたなんてチャチなもんじゃねぇ、もっと恐ろしい何かの片鱗を味わっている。いやまぁ虫になってるのも壮絶な恐怖だけど!
てかどうして視界は生きてるんだこれ。突っ込みどころ満載だろ。突っ込みが不在だけれども!
てか第一村人(整備士)女の子だ。いや、それがどうってわけじゃないんだけれども。
ほら、あるだろ?おっさんに体弄られるよりは綺麗な女性に好き勝手弄られたほうがほら。ね?言わせんな恥ずかしい//
あ、ちょっとお姉さん動けないからってそんなとこいじっちゃらめぇえええ!
てかホントどこ弄ってんだ。部位がわからん。わからんから背徳的な感じがヤヴァイ。
某朱色でお馴染みな「悔しいでもビクンビクン」状態である。
や、ビクンビクンも出来ないんだけどね。
でさ、あとさ。
どうせならマジックハンドみたいな機械でじゃなく直接触っていただけないでしょうか。
誰が好き好んで野郎(25)のそんな【自主規制】シーン見たいと思うよ?誰得だこれ。
・・・目の前の女の子がそんな趣味なのか。なんということだ。あまりの事実に興奮を隠せざるを得ない。
まだうら若き乙女がそんなツナギみたいな格好でアブノーマルすぎるプレイに目覚めているなんて。一体どこに行くんだ日本ェ・・・。
あ、そういや日本かどうかもわからなかったんだ。変態=日本の図が出来ている俺は間違いなくネット脳。脳があるかはわからないけども。
というかそんなこと考えてる間に体(?)の違和感が半端ない。何事かと思い限られた視界を広げると・・・
いやいやなんか女の子ものすごいテンション上がってんだけど。機械の速度すげぇんだけどいやマジで。
なんていうか眼がヤヴァイ。あれ完全に獲物を見つけた肉食獣の眼だって。うら若き乙女(雌豹)だって。
ちょっと笑えないってか声でないからって遠慮なしにしないでいただけないでしょうか!?
すげぇガチョンガチョン言ってるんだけど!やばいんだけど!!
んん?よく見るとなんかこの子知ってるような気がアッーーーーーーーーー!!
十数分後、気が済んだのかオレは開放され、また培養液の中に戻された。
開放されたオレはきっと人型だと光沢のない目をしているのではなかろうか。
なんという虚無感。世界がくすんだ灰色に見える。オレの後ろの純潔は正に失われたのだ。まぁ弄られた部分はわからないけれども。
ともかく彼女はオレの心のポッキー1本相手にロードローラーで、それも強振動状態で踏み潰したわけだ。ロードローラーよぉっ!てか?
どこのカリスマ吸血鬼さま(姉妹ではない)だ。ハハワロス。ははは・・・
色々考えて誤魔化してたけど、もう、ゴールしても・・・いいよね?
オレさ、ずっとやめてって言ってたんだよ?でも声が出ないからわからないんだろうけどさ。
一つだけ言わせてもらっていいかな・・・?
どぉじでごぉなっだ・・・