どうしてこうなった。   作:Layvn

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おかしい、前編後編仕立てにしようと思ったらどんどん続く不思議。
毎回週2くらいのペースでうpできたらいいなと考えている作者ですがはてさて・・・。

ではではどうぞー


蒼紅の迎合 その2

 

轟音が通り過ぎる。

 

遮蔽物の無いこの場所で、それでも何とか砲撃を回避する少女は混乱の極みにいた。

 

目の前に立つ砲撃手は、紛れも無く台場カノンその人だ。そして逃げ惑う哀れな獲物も台場カノンだ。

 

 

(どう、なってる、のっ)

 

 

何が何だかわからないのだが、出会いがしらに砲身を突きつけられ間髪置かずに砲撃が始まった。

 

鳴り響く砲撃音と周囲を染める紅に焦燥感を煽られる。しかしながら自身の相棒とも呼ぶべき神機、その破壊力を当然ながら正しく理解しているからこそ避けることに全力を注ぎ込む。

 

「あははははっ、必死にケツ振って誘ってんのぉ?ほらほら無様に逃げなよ!!」

 

下手人はこの状況を酷く楽しんでいる。当てようと思えばすぐに当てれるはずなのに、わざと避ける隙を作りながらこの『狩り』を面白がっているのだ。

 

どうして、そんな感情が沸き起こる。相手は真実己自身であるにも関わらず牙を向く。この展開に逃げ惑う哀れな獲物はどうしてこのような展開になっているのか全く付いていけていない。

 

(なんで・・・!)

 

 

どうしてあの私は、あんなにも楽しそうに攻撃してくるのだろうか。あの自分は一体なんなんだろうか。

 

これはきっと悪い夢で、あれはきっと

 

 

「・・・う、だよ」

 

徐々に足を止める。それに合わせて向こうもスピードを緩めているようだ。むろん砲身はこちらを狙ったままだが。

 

「アハハ、ようやく観念したぁ?無様に逃げ回る姿とぉっても笑えたわよぉ?」

 

途轍もない違和感。鏡に映したかのごとき自分の、絶対に言わないであろう言葉の数々。

 

だから思ってしまったのだ。

 

 

あれはきっと、

 

「わ・・しじゃ・い・・・」

 

「何ブツブツいってんのよ、『ワタシぃ』。言いたいことがあるんなら―」

 

 

はっきり言いなよ

 

 

促されたその言葉にとうとう我慢できなくなり、この違和感を拭う為に、叫ぶ。

 

「あなたなんて、『私』じゃないっ!」

 

 

つまるところそれは自分自身の否定であり――

 

 

その言葉が皮切りだったのか、砲撃手は嗤う。狂ったように、泣き叫ぶかのように。

 

「そっくりそのまま返してやるよ、アンタなんて『ワタシ』じゃない」

 

 

――致命的なまでの、引き金であった

 

 

出来てしまった隙に、自身を滅ぼすであろう魔弾が発射される。

 

(何がどうなってるんだろう・・・)

 

避ける間も無いその砲弾に、カノンはそう思うしかしかなかった。

 

この世界は何なのか、あの自分はなんなのか。普段からは想像も出来ないほどに様々な思考が刹那的に浮かんでは消えていく。

 

前に誰かから聞いた、死ぬ間際の状態で脳の処理が暴走し体感時間を引き伸ばす所謂走馬灯というやつだろうかなどと考えながら、理不尽すぎるこの状況でカノンは静かに目を閉じ思考を手放そうとした。

 

最早逃げること叶わず、この砲撃は真実必殺の威力を持っているのだと理解してしまったのだから。

 

 

そう、この場に2人だけしかいなかったならば(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

諦めてから少ししても砲撃による衝撃が訪れず、自身の予想する痛みすらも超えた一撃だったのかと想像してしまった少女に、音が届く。

 

 

 

「怪我は無いか、マイスター」

 

優しく響いたその声に顔を上げるとそこにいたのは―

 

 

 

 

 

 

―主人公サイド―

 

 

メディックを呼んだら追撃が飛んできたでござるの巻。なにこれ砲撃?砲撃だなたぶん。こないだ実験で食らったし。

 

いやさ、砲撃の余波で周囲のファイアーシーには風穴が開いたよ?空いたけどオレにも空きそうになったのはどうなんだろうね。

 

絶望しすぎて穴という穴から変な汁が出そうになったのはどうでもいいと思うんだ、うん。

 

 

しかしなんだ。綺麗な草原から一変して空爆直後の平原に早代わりとは恐れ入ったな。

 

そんであれだ、砲撃が飛んできたほう見たら誰かいる。ついでに言うと声的におにゃにょこだわっていうかもっと言えばマイエンジェルちゃんさまだっ!

 

ここはあれか、心像風景とかそんな感じか!ということはこの砲撃はすなわち修行パートだな。

 

 

ふふ、苦節数日とうとうオレの物語が始まるわけだ。しかもよくよく考えると神機っていう素敵な・・・すて・・・き(トラウマスイッチオン)

 

よくぞ耐えに耐えたオレ・・・マジHP5(ハートがぽっきり折れる5秒前)だったわ・・・

 

こっから先はウィットに富んだ自己紹介で華麗にマイスターことちゃんさまのハートを狙い打つぜっ!

 

目指せニコポナデポ!

 

 

決意も新たに歩を進めると何故にカノンさまがお二人いらっしゃるんでしょうか。何ここ天国なの?

 

え、てかなにどゆこと?なんかペル○ナ4みたいな会話が繰り広げられてるんだけど何なの??

 

 

などと悠長に考えている暇はどうにもないようで。なんか唐突に泣き笑いみたいな笑い方しだしたちゃんさまが砲撃ブッパしそうだ!

 

 

間に合ええええええうおおおお風になるんだオレえええええ!!

 

砲撃待ったなしの空気の中、とりあえず打たれそうな方の間にインターセプトじゃい!

 

オレが食らうって?

 

なめんな!こちとら実験で何発も砲撃受け止めたし(震え声)

 

 

 

 

 

 

何よりさっき飛んできた一撃も吸収できたから問題なんてあるものかよっ!初めて良かったと思ったぞまいぼでぃ!!

 

けどめちゃくちゃ痛いんですよねー!絶対顔には出さないようにするけど。絶対顔には出さないようにするけどっ!

 

今から大事になることなので2回言いました。

 

 

 

後ろから砲撃を浴びながらも身を挺してちゃんさまを守ったオレは、この世界に来て一番最初にしようと思っていたことを実行に移した。

 

 

 

 

 

 

 

「怪我は無いか、マイスター」(キリッ

 

 

つまりキメ顔キメ角度でオリ主特典の回収である!

 

オレ今最高にハイってやつだわうひょー!!

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