この聖なる刃に祝福を   作:仮面大佐

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104話 始まる、世界の終わり

タッセルside

 

 どうやって来たのかは分からないけど、僕は逃げる。

 しかし、ストリウスがメギドになった事も影響して、逃げ切れない。

 

ストリウス「どうしました?逃げなさい。」

タッセル「………!」

 

 流石に、これを奪われるわけには……!

 だけど、遂には追いつかれる。

 

ストリウス「反撃しないのですか?この世界で消滅すれば、貴方は本当に死ぬんですよ?」

タッセル「もう、終わりにしないか……?」

ストリウス「では、遠慮なく……。」

タッセル「思い出してくれ!僕達が何故、力を求めたのか……!全ては人の為……人が困らず、豊かに暮らす為だった筈だ……!」

 

 ストリウスに問いかける。

 本当は、僕と同じ理由のはずだ……!

 

タッセル「力を追って、見つけた時は、嬉しかったなぁ……。でも結局!力を求めて争いになった……!悲しかったよ……!友達と戦わないといけないのは……!」

ストリウス「……"友達"……。なんて懐かしい響き……。」

タッセル「……もう、始まりの5人も、僕と君だけになっちゃったね……。」

ストリウス「私がこの力を手にした時、世界の終焉を見ました。」

タッセル「……でも、待ち望んだレイナとジュン、そして神崎零士が現れた……。」

ストリウス「私も待ち焦がれました……。」

タッセル「この物語は……いや、運命は……僕達の手から離れたんだ。」

ストリウス「でも……。」

タッセル「グッ……!」

 

 僕がそこまで言うと、突然、腹に痛みが。

 見てみると、ストリウスの剣が、僕に突き刺さっていた。

 

ストリウス「結末を他人に委ねるなんて……愚かだ!」

タッセル「ごめんね……。グアッ!ウゥッ……!僕が……力を見つけた所為で、君達は……!ごめんね………。」

 

 僕は、彼に、長きに渡る争いの引き金を引いてしまった事を謝り、倒れた。

 全知全能の書の一部が持っていかれた。

 

タッセル「君達はきっと、大丈夫だよ。零士、ジュン………。」

 

 僕は、シャボン玉になって、消えていった。

 

ミツルギside

 

 あの後、デザストが帰ってきて、僕に剣を向けた。

 

デザスト「俺と戦え、本気でな。さもなきゃ、お前は死ぬぞ。」

 

 そう言われた。

 その後、彼と戦っていたが、変身解除した。

 

デザスト「おい!どうした!?」

ミツルギ「こんな事をしていても、意味がないんだ。」

デザスト「ふざけるな……強くなって証明するんじゃ無いのか!?」

 

 止めて、僕達は昼休憩をとる事に。

 デザストがはまったと言う豚骨ラーメンを食べていた。

 すると。

 

デザスト「おい!紅生姜入れないのか!?」

ミツルギ「入れても意味がない。」

デザスト「入れてみろ!うまいぞ!!」

ミツルギ「紅生姜に意味は無い。」

デザスト「ある!紅生姜に謝れ!!」

ミツルギ「うん。無い方が美味しい。」

デザスト「……ったく。だからお前はいつまでも強くなれねぇんだよ。」

 

 それを聞いた僕の脳裏に、神崎零士に、佐藤和真の姿が浮かぶ。

 彼らはいつの間にか強くなっていた。

 

ミツルギ「彼らは強くなっていた。……僕の知らない強さだ。」

デザスト「それを知って、どうすんだよ?お前には関係ないだろ?」

ミツルギ「君には分からないさ。……死なないからね。戦う目的とか生きる意味なんて考える必要無い。仲間も居ないしね。」

デザスト「仲間とか……意味がなけりゃ生きてちゃダメなのか?」

ミツルギ「………ああ!今のままじゃダメだ!」

 

 僕は、そのまま立ち去る。

 

カリンside

 

 私たちは、ストリウスとの戦いに備えて、おにぎりを食べていた。

 すると、アクアが持ってきた。

 

アクア「はい!……ところで、何でユーリが食べてるの?」

ユーリ「ダメなのか?」

 

 アクアが作ったであろう大きいおにぎりを頬張る。

 すると。

 

カリン「しょっぱ!塩かけすぎでしょ!どんな事をしたらこんな不味いおにぎりができるのよ!?」

アクア「あ……。それ、私じゃ無い……。」

 

 アクアが上にいるソフィアを見て、私たちの視線もソフィアに集まる。

 

ソフィア「ああっ!アクアさんと本を見ながら作ったんですが、下手ですいません……。」

 

 私が気まずい表情をする中、零士、カズマ、リナ、ダクネス、めぐみん、カイトはリベラシオンへと向かう通路にまで行き、全員で揃って、拳を握る。

 

カリン(一枚岩とはこの事……!?)

 

 すると、ユーリが肩を叩く。

 

カリン「ユーリ……!」

ユーリ「光あれ。」

カリン(意味………分かんない……。)

アクア「まあ、カリン。ここは、正直に。」

 

 アクアがニヤニヤしながら、私をみる。

 覚悟を決めて、おにぎりを頬張る。

 不味かったが、流石に忖度しないと……!

 

カリン「……美味しいです……。」

アクア「ああーっ!今、忖度した!」

ソフィア「止めてください!」

 

ユーリside

 

 まあ、そんな事があった。

 光あれと言った理由は、俺を解析した報いだ。

 俺がスッキリしていると。

 カリンとダクネスが気になった事があるようで、呟く。

 

カリン「そう言えば、あのメギド、ワンダーワールドの境界線を食べてたけど、何でだろ?」

ダクネス「確かに……。」

 

 それを聞いて、嫌な予感がした。

 

ユーリ「……!何故それを早く言わない!?」

「「すいません……。」」

 

 俺は、確認するべく、ワンダーワールドへと向かい、ビクトールの家へ。

 しかし、もぬけの空で、ワンダーワールドの様子がおかしい。

 そして、シャボン玉が隣を通った事で、全てを察した。

 

ユーリ「……逝ったか、ビクトール……。俺もいずれそちらに行く……。」

 

 俺は、零士達の元へと戻る。

 

零士side

 

 ユーリが突然飛び出した事に、胸騒ぎを覚えていると。

 ソフィアが苦しみだす。

 

カイト「ソフィア様!?」

めぐみん「どうしたのですか!?」

ソフィア「ワンダーワールドが侵食し始めています!」

カズマ「ええっ!?」

ユーリ「ビクトールがストリウスに倒され、最後の全知全能の書の一部が奪われたからだ。」

 

 そう言って、ユーリが戻ってきた。

 

ユーリ「こうなっては、方法は一つ。」

リナ「まさか、零士を犠牲にするの!?」

 

 リナが詰め寄る。

 だが、ユーリは首を横に振る。

 

ユーリ「いや、ビクトールが持っていた本を奪還すれば、その力で収める事が出来る。」

リナ「……!それを早く言いなさい!」

ダクネス「だが、その前に、ワンダーワールドの侵食をどうにかしないと!」

めぐみん「でも、どうやって……!?」

ソフィア「刃王剣を使いましょう。」

 

 ソフィアが立てた作戦は、こうだ。

 俺の見た記憶の上條大地も、火炎剣烈火一本で、侵食を食い止めた。

 しかし、広範囲の為、聖剣一本では持たない。

 そこで、刃王剣と残りの聖剣を共鳴させて、一時的とはいえ、防御壁を築く。

 その作戦で行く事にして、俺たちは、各地に散らばって、それぞれの聖剣を突き立てて、防御壁を立てる。

 

零士「……これで、何とか持つといいが。」

ストリウス「ご機嫌よう。」

 

 すると、ストリウスが現れる。

 

零士「お前……!何でタッセルを!!」

ストリウス「まもなく、長きに渡る物語に結末が訪れるんです。」

零士「何……!?」

ストリウス「希望が絶望に変わり、苦悩に満ちた物語の結末を、私が紡ぐ!」

零士「……!お前が望む結末にはさせない!」

 

 クロスセイバーへと変身しようとすると、何かが攻撃してきた。

 避けて、その主を見ると、デザストだった。

 

零士「デザスト……!」

デザスト「お前が邪魔だ。炎の剣士。」

 

 無銘剣虚無を振るってきて、俺は躱す。

 

零士「変身!」

 

『クロスセイバー!』

 

 すぐさまクロスセイバーへと変身して、デザストと交戦する。

 

ストリウス「またあなたですか。ソイツは、私にとって、不要な存在です。私が気まぐれに作ったメギド。存在する理由もなければ目的もない。意味なく生まれ意味なく消える。」

デザスト「黙れ!お前が消えろ!!」

 

 デザストは怒りの矛先を、ストリウスに向けて、攻撃するも、ストリウスはカラドボルグを召喚して、迎撃する。

 その手には、オムニフォースが。

 

零士「やっぱり持ってたか……!」

ストリウス「期待してますよ?私の英雄……。」

 

 ストリウスはそう言って、撤退していった。

 俺は棒立ちになっていると、デザストが襲い掛かった。

 

デザスト「余所見してんじゃねぇよ!!」

零士「……ッ!」

デザスト「お前がいるから、アイツは迷うんだ!それじゃ強くなれねぇんだよ!!」

 

 それを聞いて、思った事がある。

 

零士「ミツルギとお前は似てるのかもな。」

デザスト「はあ?俺を人間如きと一緒にするんじゃねぇ!」

零士「一緒だろ、お前にも感情があるんだからさ。」

デザスト「……清々しくて……イライラするぜ!」

 

 そう言って跳躍して、俺は刃王剣のエンブレムを操作する。

 

『激土!』

『既読!』

『激土!クロス斬り!』

 

 俺は激土クロス斬りを発動して、デザストを迎撃する。

 デザストは体を修復しようとするが、塞がらない。

 

零士「お前……!」

デザスト「……しらけちまったなぁ。」

 

 デザストはそう言いながら、撤退した。

 やはり、デザストは、カリュブディスに食われたんだ。

 ユーリから連絡が入り、結界の作成が完了したようだ。

 




今回はここまでです。
いよいよクライマックスに向けて動き出します。
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