ある日のワンダーワールドの、とある家では。
タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール。僕はタッセル。ユーリが復活してしばらく経った今日この頃、ユーリはちゃんと馴染めているのかなぁ?さあ、最近のユーリに注目してみよう!」
ユーリ「呼んだか?」
タッセルが、ナレーション風に話していると、中にユーリが入ってくる。
タッセル「あっ、いきなり来た。うん、呼んだ………ような物………かな。」
ユーリ「何だ?一緒に踊りたいのか?」
タッセル「いや、一言も言ってないけど?」
ユーリ「今日は天気が良いなぁ!」
タッセルが呆然とする中、ユーリはタッセルとは反対側の方に行く。
タッセル「ユーリ、この世界には慣れたかい?」
ユーリ「まあ、そうだな。今は、零士やカズマ達の協力もあって、知識を身につけている。」
タッセル「そっか!あの2人って、妙な所で知識があるからね!」
ユーリ「とある場所にハマっていてな。そこは知識の宝庫だ。」
タッセル「ほう………!そこで知識を得ているんだね。それは、どこなんだい?」
ユーリ「大きめのスーパーだ。」
タッセル「大きめのスーパー………?」
ユーリ「ああ、大きめのスーパーにハマっている。」
タッセル「…………。」
ユーリの発言に、タッセルは戸惑う。
ちなみに、大きめのスーパーとは、スーパーの店長を勤めた事がある転生者が作った物だ。
正式名称は、カ●ミで、零士曰く、『まんまじゃねぇか!』らしい。
タッセル「良いよね………。色々あるし、便利だし。」
ユーリ「お前の格好はそれで良いのか?」
タッセル「え?格好?」
ユーリの指摘に、タッセルは服を摘みながら首を傾げる。
ユーリ「色々文化を知った上で思ったんだが、お前の格好、変じゃないか?」
タッセル「うう〜ん。おかしいかどうかを判断するのは、個人のセンスだから。」
ユーリ「まあ、ワンダーワールドの住人だと思えば、許せるな。」
タッセル「そうでしょ!?そう言ってくれると思ってた!」
ユーリ「よし、衣装を変えよう!」
タッセル「え?」
ユーリ「試しに。俺の力で変えてみせよう。」
タッセル「………じゃ、じゃあ、お願いしちゃおうかな?」
ユーリ「じゃあ、変えてみよう。光あれ!」
そうして、タッセルの衣装変えが始まる。
ユーリの光あれによって、タッセルの衣装が変わる。
その姿は、南国の女性の衣装だった。
ユーリ「……………どう?」
タッセル「うう〜ん。南国女子じゃない。」
ユーリ「よく似合ってるよ。」
タッセル「そうかなぁ………?」
ユーリ「これで、いつものをやってみろ。冒頭の奴、得意だろ?」
タッセル「ま、まあ、得意だけど………。」
ユーリ「じゃあ、やってみろ。」
タッセル「うん、分かった。やってみる。」
そして、ナレーションが始まる。
タッセルは、ビーチにおいてある椅子に座っていた。
タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール。僕はタッセル。ああ〜、良い日差し!折角だから体をこんがり焼けようと思って、日焼けクリームを塗ったら、ヌルヌルになっちゃって、大失敗!さあ、最近のユーリに注目してみよう!」
しばらくの沈黙。
ユーリが口を開く。
ユーリ「…………どう?」
タッセル「良いかも。」
ユーリ「だろ?しっくり来るもんな。」
タッセル「これからは、これで行ってみようと思うよ。」
ユーリ「ダメだ。他のも試すべきだ。」
タッセル「…………やっぱり、そうかな?」
ユーリ「ああ。俺に任せろ。一番似合うのにしてやる。」
タッセル「最初からそうしてよ。」
ユーリ「光あれ!」
ユーリの声と共に、タッセルの服装が変わる。
その姿は、シャツの上にセーターを着て、ズボンを着用した姿だった。
ユーリ「…………どう?」
タッセル「日曜のお父さんじゃない。」
ユーリ「どうだ?」
タッセル「うう〜ん。清潔感はあるかもね。」
ユーリ「だろ?これでちょっとやってみ?」
そして、ナレーションが始まる。
タッセルは、ソファに座っていた。
タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール。僕はタッセル。今日は休みだから、少しのんびりと過ごそうかな。よし、折角だから、釜で何か作ろうかな。おっと、その前に庭の芝刈りもしないと!いけない、いけない!さあ、最近のユーリに注目してみよう!」
しばらくの沈黙。
タッセルが口を開く。
ユーリは、いつの間にか椅子に座っていた。
タッセル「………終わったんだけど?」
ユーリ「内容が変わったな。」
タッセル「………うん、さっきの服もあったし、この服をモチーフにして………。」
ユーリ「服によって変えるのか?」
タッセル「うん、そういうお約束で行こうかなって。」
ユーリ「………で、どう?」
タッセル「う〜ん………。これも良いんだけど、首から上が浮くなぁって思うんだけど。」
ユーリ「ああ………。じゃあ、首から上に合わせようか?」
タッセル「良い?」
ユーリ「ああ。光あれ!」
ユーリの声と共に、タッセルの服装が変わる。
その服装は、まごう事なきサッカーのサポーターのそれだった。
タッセル「………これ、首から上に合わせたの?」
ユーリ「そうだね。」
タッセル「何か、大きい大会の期間中の飲み屋の変な親父じゃない。」
ユーリ「良いだろ、格好いいよ。
タッセル「格好いいのかなぁ………?」
ユーリ「ああ、カッコいいよ。ちょっとやってみ?その格好でやるとどうなるのか。」
タッセル「そ、そうだね………。」
3度目のナレーションが始まった。
ちなみに、ユーリが見ていた雑誌の一つに掲載されていた服装になっている。
タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール。僕はタッセル。この間、この格好で外を歩いていたら、スースーしちゃったよ!通りすがりの子供達から、『おじさん、変な人だね!』って言われちゃった!笑っちゃうよねぇ!さあ、最近のユーリに注目してみよう!」
三度の沈黙。
ユーリが不満顔で口を開く。
ユーリ「………俺の話をしろよ。」
タッセル「………そうだよね、やっぱりその方がいいよね。」
ユーリ「衣装は、今までで一番良いな。」
タッセル「あっ、本当?」
ユーリ「それで行けよ、これから。」
タッセル「そ、そうだね。これから、これで行こうかな?」
ユーリ「俺もやってみるよ。」
タッセル「…………え?」
ユーリの発言に、戸惑うタッセル。
ユーリは口を開く。
ユーリ「冒頭の奴。」
タッセル「あ、やってみたいの?」
ユーリ「ああ、自分で俺の話をするよ。そこからオープニングテーマが始まれば良いんだろ?」
タッセル「まあ、そうだね。」
ユーリ「だったら出来るな。よし、参加しよう。2人でやろう。」
タッセル「えっ、2人でやるんだ。」
ユーリ「…………嫌なのか?」
タッセル「いや、嫌じゃないよ!よし、やってみよう!」
そうして、2人のナレーションが始まる。
タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール。僕はタッセル。」
ユーリ「こんにちは、俺はユーリ。最近、大きめのスーパーに行くのにハマってます。大きめのスーパーって、迷路みたいで、何か楽しいんだよな。」
タッセル「分かる、分かる。」
ユーリ「この間、迷っちゃったもん。」
タッセル「…………分かる、分かる。あるよね。」
ユーリ「………うん。」
そうして、オープニングテーマが流れる。
だが、タッセルが強制的に止める。
タッセル「待って、待って!何か、これじゃダメな気がする!」
ユーリ「………やっぱり、笑顔が必要か。」
タッセル「それはそうなんだけど、もっとオープニングに繋がる煽りが必要だと思う!これだと、2人のおじさんが喋ってるだけだから!」
ユーリ「うう〜ん。専門的な事は分からないな。」
タッセル「うう〜ん………。何か、勿体つけたり、振り返ったり。」
ユーリ「お前がそこまで言うのなら、やってみるよ。」
タッセル「ああ……ありがとう。」
そうして、ナレーションが再び始まる。
ユーリは、サングラスをしながら語っていく。
ユーリ「正しそうに見えるが、間違っている推論は、パラドックスを生みます。皆さんの身近な所にも実はパラドックスが生まれ、皆さんを不思議な世界へ誘っています。私も、吸い込まれるように大きめのスーパーに入り、2時間くらい迷ってしまいました。パラドックスは皆さんのすぐそばに、そして、大きめのスーパーはあなたのすぐそばに………あるのです。」
再び、オープニングテーマが流れる。
だが、またもやタッセルが強制的に止める。
タッセル「待って、待って!まだいけない!オープニング感は出たけど、何か違う!何か、内容が今ひとつピンと来なかった!結局、笑顔もないから。」
ユーリ「…………そうかぁ………。じゃあ、少し雰囲気を変えてみる?」
タッセル「お願い。」
ユーリによる3度目のナレーションが始まる。
ユーリ「物語というのは、人々が交差し合い、様々な人間関係が展開されていく物です。そして、それが予期せぬ出来事を生む。まあ、これを所謂群像劇と言いますが、予期せぬ出来事といえば、私も意外な所で迷ってしまったんです。どこだったんでしょうか?そう、大きめのスーパーです。」
3度目のオープニングが流れ出す。
だが、1度目2度目よりも早く、タッセルが強制的に止める。
タッセル「待って待って、待って!あんまり変わってないかも。」
ユーリ「ダメかなぁ?」
タッセル「そうかも。」
ユーリ「そうかぁ………。」
タッセル「うう〜ん。」
2人は、沈黙する。
4度目のオープニングテーマが流れるが、タッセルはすぐに止める。
タッセル「え!?何で!?何で今入ったの!?」
ユーリ「今かなあって思って。」
タッセル「ええっ?今、だったのかなぁ……?」
ユーリ「もっと………アレかな?ニュアンスの問題かな?」
タッセル「ニュアンス?」
ユーリ「大きめのスーパーの。」
タッセル「あっ、そっち?うう〜ん………そう、かもね。」
ユーリ「フランス語で、大きめのスーパーって、なんて言うの?」
タッセル「えっ?フランス語で?うう〜ん。Un grand supermarché.」
タッセルがそう言うと、5度目のオープニングが始まる。
タッセルはすぐに止める。
タッセル「違う!違う!違う!今でもいけない!だんだん意味が分からなくなってきてるから!」
ユーリ「じゃあ、この翻訳機に、さっきのフランス語を言ってみて。」
タッセル「どっから持ってきたの、それ?」
ユーリ「カズマと零士に作ってもらった。」
タッセルは、翻訳機を作った零士とカズマに呆れつつ、フランス語を言う。
タッセル「Un grand supermarché.」
翻訳機『大きめのスーパー。』
6度目のオープニングが流れ出す。
だが、またもやタッセルがすぐに止める。
タッセル「ダメ!ダメ!ダメ!オープニングで遊んでるみたいになるから!大きめのスーパーの話ばっかしてるし!」
ユーリ「そうだな。ていうかタッセル。大きめのスーパーの話はしない方が良いんじゃないか?」
タッセル「うう〜ん。やっぱり、そうかな?」
ユーリ「だって、関係無いんだし。」
タッセル「うん、賛成。」
ユーリ「後、服も最初の方が一番良いよ。」
タッセル「やっぱり、そうかなぁ………?」
ユーリ「うん。何でその格好をしてるんだ?いつまで浮かれているんだ?首から上が合ってないし。」
タッセル「ええっ、やっぱり、合ってないよね?」
ユーリ「元に戻してやる。光あれ!」
ユーリの光あれと共に、タッセルの服装が、最初の奴に戻った。
ユーリ「やっぱり、これだろう?最高だろう?」
タッセル「う、うん、最高。」
ユーリ「じゃあ、また来るよ。オープニング、頑張れよ。」
ユーリはそう言い残して、タッセルの家から立ち去っていく。
タッセル「僕が迷った気分………あの場所に。そう、Un grand supermarché.」
翻訳機『大きめのスーパー。』
タッセルの家のテーブルに残された翻訳機だけが、そう答える。
今回はここまでです。
短編活動萬画集も、次回で終わりです。
キャラ紹介のところに、イメージCVを載せておきます。
次回予告
リア「さあ、いよいよ、さいしゅっ!さいしゅうちゅうだ!よし!」
エーリカ「最終集よ、リア。」
シエロ「大丈夫ですか?」
リア「ちょっと噛んだだけだよ。」
アイリス「これまでの短編にも、ハプニングがたくさんあったみたいですよ。」
ミツルギ「という事で。」
別冊 この聖なる刃に祝福を
短編活動萬画集
最終集 2022年、全部見せます!NG大賞。
賢者の孫とリバイスの小説を、賢者の孫寄りにするべきか。
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変えるべき
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そのままで