この聖なる刃に祝福を   作:仮面大佐

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タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール!僕はタッセル。前回、それぞれダンジョンに挑んだ神崎零士一行。その際にワンダーライドブックを手に入れられた。これでいいんだよね?」
???「ああ。」
タッセル「さて、翌日、屋敷に誰かが向かっているね。」


第21話 良縁、貴族の娘

 ある日の冬下がり。

 

アクア「へっくしょい!」

カズマ「おやおや風邪かい?……気をつけるんだよ。」

アクア「カズマさんこそ鼻声じゃない。早くこのジャージ直してあげるわね。」

カズマ「………それ暖炉に入れて燃やしたの、お前だけどな。」

「グゥゥゥゥ〜」

カズマ「おやおやお腹が空いたのかい?」

アクア「そういえば、朝ご飯まだだったわね。」

カズマ「調子に乗って有り金全部酒代に使ったのお前だけどな。」

 

 と、カズマとアクアが変な会話をしていた。

 その時、アクアが震え出して。

 

アクア「……だって皆楽しそうに飲むんだし!」

カズマ「…………。」

アクア「それ、ベットの下に隠してた高級シュワシュワに見えるんだけど……。」

カズマ「質屋、開いてるよな。」

 

 一方、俺達は。

 

めぐみん「ちょむすけ、置いで。」

零士「あいつらどうするんだ?」

リナ「知らないわよ。アクアが悪いんだし。」

カイト「関わらない方が良い。」

カリン「そうね。」

 

 関わらない様にした。

 

アクア「返して!その子が最後の一本なの!最後の希望なの!!」

カズマ「今すぐ金に換えてきてやる!それが嫌だったら今、ここで飲んでやる!少しは冷えた体もあったまるだろ!」

アクア「やめて!私、それを抱いてないと眠れないの!!」

カズマ「人のジャージ燃やしといてよく言うな!だったらその羽衣、ちょっと売ってこい!」

アクア「何言ってんの?この羽衣は女神としてのアイデンティティだから、売れる訳ないでしょ!バカなの?何バカ言ってんの!?」

カズマ「………スティール!!」

 

 駄々をこねたアクアにカズマがスティールを唱えると、羽衣がカズマの手に。

 

アクア「あ、アァァァァァ!!カズマ様!調子に乗ったのは謝るから!やめて、やめて!」

カズマ「うるさーい!借金は減らないしダクネスは帰ってこないんだぞ!!おまえもう少し緊張感持てよ!!」

 

 確かに、借金は減らないし、ダクネスは未だにあの領主の元から帰ってこない。

 カズマの言う通り、もう少し緊張感を持った方が良いのかもしれない。

 その時。ドアが勢いよく開かれた。

 

???「大変だカズマ!大変なんだ!!」

「「「「「「「…………。誰?」」」」」」」

 

 そこにいたのはドレスを着た1人のお嬢様であった。

 

カズマ「………。あんた誰?」

???「ウゥゥン!カズマ、今はそんなことをしてる場合じゃない!」

 

 この声の感じ……。まさか!

 

カズマ「お前、ダクネスか?あぁ!心配かけやがって!」

アクア「ダクネス!!カズマが、カズマが!私の大事な物を売り飛ばそうと!!」

ダクネス「なっ!?」

カズマ「おーい!言い方!?」

 

 確かにその言い方じゃ、誤解が起こる。

 めぐみんが涙ぐみながら、ダクネスに近づく。

 

めぐみん「お帰りなさい。ダクネス。」

ダクネス「あぁ。ただいま。?その猫は?」

めぐみん「何があったのかは聞きません。まずはゆっくりお風呂に入って下さいね。」

ダクネス「いや、何を言っている。それよりアクアの特殊プレイが気になる………?」

 

 アクアがダクネスのドレスの腕の部分を摩っていた。

 

アクア「間違い無いわ。高級品よ。」

カズマ「……苦労を掛けたなぁ。」

零士「……本当にすまない。」

ダクネス「一体何を言っている!?領主に弄ばれたと思っているのか!?」

 

 俺達が泣き出すと、ダクネスが叫んだ。

 

カズマ「そうだよ。ほら、暖かいお風呂に入って泣いてくると良い。」

零士「そうだぜ。大人の階段を登ったんだからさ。望まない形とはいえ、良かったな。」

ダクネス「違う!領主も私相手にそんな事をする度胸は無い!!それよりこれを見てくれ。」

 

 と、一枚の絵を渡された。そこには中々のイケメンの男が写っていた。

 

零士「なんだこれ?」

カズマ「おーーー。何だこのイケメンは?ムカつく。」

ダクネス「何をするんだ!?」

カズマ「手が無意識に。」

 

 カズマがその絵を引き裂いた。ただし上半分のみだったので、修復をアクアに任せて、俺達はダクネスに事情を聞く事にした。

 

カズマ「あれが領主の息子ねぇ。」

ダクネス「奴め、カズマと零士の猶予の代価として、息子との見合いを持ち掛けてきたのだ。父もそれに乗り気でここ数日帰って来れなかったのは何とか見合いを阻止しようとしたのだ。頼む!私と一緒に父を説得してくれないか?」

零士「でも、俺達の意見を聞いてくれる可能性はかなり低いぜ。」

 

 そう。相手は貴族。俺達平民の意見なんて無視出来る。

 と、アクアが修復した絵をカズマに渡した。

 

アクア「はい、これ。どう?完璧じゃない?」

カズマ「お前、こう言う所だけは多芸だよな。」

 

 確かに、何の問題も無く修復されていた。

 そんな事よりダクネスの見合いに関してだ。

 ダクネスは土の剣士でもあるんだ。

 パーティから抜かされてたまるか。

 その時、突然カズマが叫んで紙を完全に引き裂いた。

 

カズマ「これだァァァァァァ!!」

「「「「「「アァァァァァ!!」」」」」」

零士「何かいい案を思いついたのか?」

カズマ「あぁ!ダクネス。見合いを受けろ。」

 

 その後、外で。

 

ダクネス「見合いを受けろとはどう言う事だ!」

めぐみん「このままダクネスがお嫁に行っていいんですか!?」

リナ「一体何を考えてるの?」

カリン「遂におかしくなったの!?」

カイト「…………。」

 

 カズマに非難が殺到した。

 理由は本人が言ってくれるから。

 まあ、俺も大体分かっているのだが。

 

カズマ「見合いを断った所であの領主はさらに無理難題をふっかけてくるに決まってる。」

めぐみん「!確かに。」

零士「だから、あえて見合いを受けた上でぶち壊す。」

ダクネス「ブ!?」

カイト「流石に家の名前に傷がつかない程度にやるけどな。」

ダクネス「それだ!それで行こう!上手く行けばいちいち父が持ってきた見合いを張り出さないですむ!!」

 

 親父さん可哀想。

 よほど苦労したんだな。

 その時、セナがまた来た。

 

セナ「サトウカズマ、神崎零士の両方はいるかーー!?」

カズマ「今度は何ですか!?」

零士「何もしてません。」

セナ「零士さんは分かっています。だが問題はサトウカズマの方だ!」

カズマ「は?何でだよ。」

セナ「貴様が行ったキールダンジョンから謎のモンスターが湧いている。」

カズマ「は?」

セナ「同行していただこうか。」

めぐみん「悪いですがお断りします。今、大事な仲間の危機なんです。」

ダクネス「めぐみん……!」

カズマ「おい、落ち着けよ……。」(待てよ。めぐみんは変な所で頭が切れる。正直居ない方が良いな。)

カズマ「めぐみん。そっちはお前に任せる。謎のモンスター相手なら爆裂魔法で一掃できるだろうな。」

めぐみん「しかし、ダクネスが……!」

カズマ「何、俺たちに任せろ。そっちはお前にしか出来ないんだ。」

めぐみん「私にしか……。」

カズマ「任せたぜ!最強のアークウィザードにして仮面ライダー剣斬!」

めぐみん「任して下さい!!」

 

 多分、今のは口実で、本当は来て欲しくないんだろうな。

 俺達は、めぐみんを手伝うと言って離脱したカイトとカリンを除いてダクネスの屋敷に向かう。

 

イグニス「本当か!?ララティーナ。見合いを受けてくれるのか?」

ダクネス「えぇ、お父様。ララティーナは見合いを前向きに受けてみようかと思います。」

「「「「……………。」」」」

 

 俺達はダクネスが普段使わないお嬢様言葉に吹き出しそうになった。

 ダクネスが涙目で睨んできた。

 親父さんが後ろの俺達を見て聞いてきた。

 

イグニス「ララティーナ?その後ろの4人は?」

ダクネス「私の冒険者仲間です。今回の見合いには臨時の執事とメイドとして同伴させようかと思いまして。」

イグニス「…………。」

 

 その後許可を貰えた俺達はダクネスの家のメイド達から俺とカズマは執事服を、リナとアクアはメイド服を借りた。

 

メイド「サイズはどうですか?カズマ殿、零士殿?」

カズマ「あ、はい。」

零士「大丈夫です。」

 

 俺達は執事服に着替えた。

 まさか、この世界で、執事服を着ることになるとはな。

 前世では執事服は着たことがないからな。

 女性陣もメイド服に着替えたらしい。

 

カズマ「似合ってるじゃないか。一流の使いっ走りみたいだぞ。」

アクア「カズマこそ、先輩に虐められて、屋敷の裏で泣いてる執事見習いみたいね。」

零士「結構似合ってるじゃん。」

リナ「………ありがとう。」

 

 お互いに感想を言い合っていた。

 なんかリナが顔を赤くして、カズマから憎悪の視線を感じる。

 

カズマ「………おっと、面白い事言ってくれるじゃねぇか。ここが貴族の屋敷じゃなかったらエライ目に合わせてたぞ。なぁララティーナお嬢様?」

ダクネス「ラ、ララティーナと呼ぶな!」

 

 ドレスに着替えたダクネスと共に親父さんの元へ向かう。

 だが、俺はカズマと共に親父さんに頼まれた事がある。それは、娘が粗相をしない様に頼むという事である。

 もし、縁談がうまく行ったら、報酬を出すという。

 俺はカズマに、その事を任せて、1人の執事としてあろうとした。

 

イグニス「お前が縁談を受けてくれて良かった。幸せになるのだぞ。ララティーナ。」

ダクネス「嫌です。お父様。ララティーナは見合いを前向きに検討するといっただけです。」

イグニス「何だと……!?」

ダクネス「そして前向きに検討した結果、やはり嫁入りは早いと分かりました。…今更もう遅い!見合いを受けはしたが、結婚するとは言っていない!ぶち壊してやる!見合いなんてぶち壊してやるぞ!!」

イグニス「ララティーナ……!?」

 

 我慢の限界と言わんがばかりに親父さんに本性を現す。

 その時、俺達はダクネスを止めにかかった。

 

カズマ「はしたない言葉遣いはお辞めください。先方に嫌われてしまいますよ。」

ダクネス「貴様、裏切る気か!?」

零士「今の私達はダスティネス家の臨時執事。お嬢様の幸せが自分の幸せです。」

イグニス「おお!カズマくん!零士くん!」

ダクネス「カズマ!零士!貴様ら!!」

 

 と、掴みかかってきた。

 その時、取っ組み合いが始まろうとした時に、タイミング良く、ドアが開いた。

 そこには従者を2人連れた、例のバルターがやってきた。

 

イグニス「おお!バルター殿。あ!」

ダクネス「よく来たな!貴様が私の見合い相手か私はダスティネス・フォード・ララティーナ!私の事はダスティネス様と呼………ベッ!」

カズマ「お嬢様!お足元にお気をつけて!」

 

 カズマがドレスを踏んで、物騒な事を口走ろうとしたダクネスを転ばせた。

 その後、怪我は無いかどうかの確認をさせて欲しいと言って一旦退出した。

 そしてダクネスに文句を言われた。

 

ダクネス「手助けをしてくれるのでは無かったのか!?」

カズマ「お前さ、家の名前に傷をつけないというのを忘れてないか?」

零士「流石にさっきのはダメだろ。」

ダクネス「悪評が立って、嫁の行き手がなくなれば、心置きなく冒険者稼業が続けられる。勘当されるのも覚悟の上だ。それでも必死に生きようと無茶なクエストばかり受けるようになるかもしれない。そして、やがて力及ばず魔王軍の手先に捕らえられ、組み伏せられて……っ!……私はそんな人生を送りたい!!」

カズマ「それは魔王じゃないよ。乳だよ。……お前とうとう言い切りやがったな。」

零士「何でこうなるの?」

リナ「私に聞かれても分かんないわよ。」

 

 俺達はダクネスの妄想を聞いていて、呆れてきていた。

 

ダクネス「大体、あの男は私の好みのタイプでは無いのだ。まずこいつは、人柄が物凄く良いらしい。誰に対しても怒らず、努力家で、最年少で騎士に叙勲されたらしい。」

アクア「良い相手だと思うけど。」

零士「ダメな要素が何一つ無い。」

リナ「寧ろすごいわね。」

ダクネス「どこが!?まず、貴族なら貴族らしく常に下卑た笑みを浮かべていろ!あの男の曇りなき真っ直ぐな視線はなんだ!もっとこう……。よくカズマが向けてくる、舐め回す様ないやらしい視線で見られないのか!?」

カズマ「そそそ、そんな目で見てないし!?」

 

 カズマ、挙動不審になってるぞ。

 俺とリナはカズマにジト目で見る。

 

ダクネス「何をしても怒らない?バカが!失敗したメイドに、お仕置きと称してアレコレやるのは貴族の嗜みだろうが!」

零士「そんな考えを持ってるのは君だけだと思うよ。」

 

 そんな俺のツッコミを気にせず、ダクネスは熱弁する。

 

ダクネス「そもそも私の好みのタイプは、あの様な男とは正反対なのだ!外見はパッとせず、体型はひょろくてもいいし太っていてもいい。私が一途に想っているのに、他の女に言い寄られれば鼻の下を伸ばす意思の弱いのがいいな。年中発情していてスケベそうなのは必須条件だ。出来るだけ楽に人生送りたいと、人生舐めてるダメな奴がいい。借金があれば申し分ないな!そして、働きもせずに酒ばかり飲んで、俺がダメなのは世間が悪いと文句を言い、空の瓶を私に投げてこう言うのだ!『おいダクネス、そのいやらしい体を使ってちょっと金を稼いで来い!』…………んあっ!んんっ!!」

 

 あぁ。この女はもうダメだ、手遅れすぎて逆にドン引きする。

 

零士「ダメだこりゃ。」

リナ「そんな男の人なんて、カズマとアクアの性格が合わさった人じゃないと無理でしょ。」

 

 俺とリナの嘆きが小さく響く。

 その後、ダクネスの親父さんとバルターが歓談している所を合流した。

 親父さんには一応、アイコンタクトで謝っていたが、気にするなと視線で送られた。

 

バルター「………では、改めて自己紹介を。アレクセイ・バーネス・バルターです。」

ダクネス「私はダスティネス・フォード・ララティーナ。当家の細かい紹介は省きますわね。成り上がり者の領主の息子でも知っていて当然ァァァァァァ!!」

バルター「ど、どうされました?」

 

 ダクネスはカズマにフリーズを掛けられて失礼な事を妨害された。

 

ダクネス「い、いえ……。バルター様のお顔を見ていたら気分が悪くんんーっ!」

カズマ「お嬢様は、バルター様とお会いになるのを楽しみにしておりましたので。」

バルター「そ、そうなんですか?い、いやお恥ずかしい……。」

 

 カズマのフォローにバルターは照れたのか顔を赤くする。

 そしてカズマはダクネスにのみ聞こえるぐらいの声で。

 

カズマ「……おいお嬢様、これ以上いらん事言ったらもっと冷やすからな。」

ダクネス「……ご、ご褒美だ……。」

 

 当家のお嬢様はいつだってブレない。

 それはリナも見ていたようで、ブレないダクネスに呆れた表情を見せていた。

 

イグニス「ハハハッ!私がいてはお邪魔かな?」

 

 そう言って親父さんは席を外した。

 去り際に俺とカズマとリナに『頼む。』とボソリと囁いた。

 現在は、ダクネスとバルターは、俺達4人を引き連れて、庭の散歩をしていた。

 カズマにダクネスを任して、俺とリナは今の流れを確認していた。

 なんかアクアが池の魚を集めていた。

 

零士「一応、問題無く進んでいるみたいだ。」

リナ「お父さんに頼むって言われたけど、私、このままで終わるとは思えないんだけど。それに、ダクネスが望んではいないとは言え、あの人悪くないと思うんだけど。」

零士「………そうなんだよな。ダクネスの幸せを求めるか、親父さんの為にバルターと結婚するかどうかなんだよな。」

 

 まあ、ダクネスなら前者を選ぶだろうけど。

 その時、少し目を離して、戻すと、ダクネスがスカートを切り裂いて、決闘騒ぎになっていた。

 

30分後……。

 

 修練場にて。

 

バルター「もういいでしょう!何故諦めないんですか貴女は!」

ダクネス「どうした、遠慮などせずもっとどんどん来い!徹底出来る強さを見せろ!」

 

 バルターは、勝負には優勢なのにも拘らず、切羽詰まった声を出していた。

 実力は、バルターの方が上だ。

 だが、この変態はしつこかった。

 バルターは木刀を捨てた。

 

バルター「参りました。技量では勝っていても、心の強さで負けました……。あなたは、とても強い人だ。」

 

 一見、固い意思を示したダクネスに折れたみたいな感じになっているが、内情を知っている俺には感動出来ない。

 カズマとリナも同じ様な表情をしていた。

 

ダクネス「この腑抜けが!よし、来い零士!お前の容赦の無さをバルターに見せてやれ!」

 

 なんか、俺にご指名がかかった。

 流石にお断りしよう。

 

バルター「……僕も見たいな、君の炎の剣士としての実力を。」

 

 余計な事を……。

 て言うか俺が仮面ライダーセイバーだって知っていたのか?

 カズマとリナも驚いた様な表情を見せている。

 

零士「はあ。分かりました。どうせ見合いは失敗だと思うし。でも木剣でですよ。」

 

 俺は口調を戻して、ダクネスの前に向かう。

 

ダクネス「よし、いいぞ零士!実はお前とは一度やり合いたかったのだ!全力で掛かってこい!遠慮はするな!そして、その後にカズマだ!」

 

 俺もカズマも親父さんと協力したからですね。憂さ晴らしですね。

 俺は仕方なく、ダクネスに向かって斬りかかっていく。

 執事服で動き辛いとは言え、ダクネスとは互角に渡り合う。

 

バルター「………すごいな。これが魔王軍幹部やデストロイヤーに立ち向かった仮面ライダーの実力か……!」

リナ「零士、頑張って!」

 

 バルターは少し興奮してきたようだ。

 リナも応援していた。

 だが、体力的に俺はダクネスよりも劣る。だからこそ、もうじき決着をつけねば。

 しかし、ダクネスに怪我をさせたら、処刑とかにされそうだから、程々に。

 丁度、親父さんも来たそうで、カズマが事情を伝えてくれていた。

 ダクネスから俺の事を聞いていたのか、観戦すると言った。

 

ダクネス「くっ!どうした!?もっと私に撃ってこい!もう少し本気になれ!」

 

 くっ!しょうがない!気絶させるか。

 

零士「ダクネス、悪く思うなよ!!」

 

 俺は剣の腹で、ダクネスの鳩尾にダメージを与えて、なんとか気絶させる事に成功した。

 その時、バルターから賞賛された。あれ程の攻撃をして、気絶させたな、と。

 その後、親父さんには謝った。

 だが、娘の我儘に付き合ってくれてありがとうと感謝された。

 その後、ダクネスを着替えさせて、応接室に向かった。

 その時に俺とカズマとリナとアクアの素性もバルターに明かした。

 だが、既に気づいていたそうだ。

 

イグニス「娘は、元々人付き合いが苦手でな。カズマ君に零士君。君達は娘と同じパーティなんだろう?娘はあまり、自分の事を話さなかったんじゃないか?」

 

 確かに……。あまり自分の事は明かさずにデストロイヤー戦で初めて明かした。

 

イグニス「娘は、クルセイダーになっても1人きりで、エリス様に毎日、冒険仲間が出来ます様にとお願いしていて、ある日、娘が初めて仲間が出来た、盗賊と鍛治師の女の子と仲間になったと喜んで……。」

零士「……そうなんですか。」

バルター「ララティーナ様は、素晴らしい女性だと思いますよ?カズマ君か零士君がいなければ僕は本気でララティーナ様を妻に貰いたいと思っています。」

零士「……バルター殿。ダクネスはどちらかと言うとカズマの方に惚れてると思いますよ。」

バルター「そうですか。カズマ君はララティーナ様を幸せに出来るだろう。」

カズマ「よし、お前ちょっと表に出ろ、ぶっ飛ばしてやる。」

アクア「カズマさん落ち着いて!」

 

 カズマが俺に恨めしい目を向けている。

 すまない、だが、俺の場合はダクネスは剣士として勝負したんだろうから。

 

イグニス「バルター殿。娘がもし生き遅れた時はもらってやってはくれないか?」

バルター「えぇ?いや、それはいいのですが。」

イグニス「そして、カズマ君、零士君。そしてリナ君。」

カズマ「えっあ、はい。」

零士「何でしょうか?」

リナ「どうされました?」

イグニス「この娘が馬鹿をやらないように見張ってくれ。頼む。」

 

 親父さんから頼まれたんじゃあ、とても断れないよな。

 その時、ダクネスが目覚めた。

 

ダクネス「ん……。ここは。はっ!もしかして事後なのか?」

カズマ「いや、零士との決闘で、気絶させられただけだからな!!」

ダクネス「…………フヒッ。」

カズマ「え?フヒッ?」

 

 ダクネスがカズマを見てなんか思いついたかのように笑った。

 

ダクネス「バルター殿。今回のお見合いは無かった事にしてくれませんか?実は、お腹にこのカズマとの子供が……。」

カズマ「おぉい!童貞に対して何言ってんだ!」

 

 ダクネス、結構大胆な事をするね。

 リナは嘘だと分かってるからか、呆れた表情をしている。

 

バルター「分かりました。父上には私から断った事にします。それに、零士君。」

零士「はい?」

バルター「僕と友達になってほしい。君の剣筋にとても惚れた。」

零士「………俺で良ければ良いですよ。」

バルター「剣士としてよろしく頼むね。」

零士「あぁ。」

 

 俺とバルターは立場という概念を超えて友達になった。

 バルターは帰ったが、親父さんとアクアが。

 

イグニス「おぉぉぉ!私に孫が。」

アクア「広めなきゃ。カズマさんとダクネスがそこまで行った事を広めなきゃ!」

カズマ「なんで、お前ら信じてるんだー!」

 

 親父さんとアクアが動揺している所にタイミング良く。

 

セナ「サトウカズマ、神崎零士の2人はこの場に居るかー!?」

「「「「「「…………ん?」」」」」」

 

 めぐみん、カイト、カリンの3人を引き連れて乱入してきた。

 




今回はここまでです。
前書きにユーリを出しました。
次回で第3章は終わりです。

賢者の孫とリバイスの小説で、原作キャラは変身させるべきか。

  • 変身させる。
  • 変身させない。
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