少し慌てたような雰囲気を醸し出して王国検察官のセナが入ってきた。
零士「今度はどうしたんですか?」
カズマ「何もしてませんよ。」
セナ「はい。寧ろ、零士さんはともかく、カズマさんにはついてきて貰いますよ。」
カズマ「なんでだよ!?」
セナは理由を説明し出した。
セナ「サトウカズマのパーティが最後に入ったキールダンジョンから謎のモンスターが湧いてきたのです。」
零士「え?」
セナ「もしかしたら、貴方達が呼んだ可能性がありますので。」
カズマ「ちょっと待って下さい。………お前ら何もしてないよな。」
めぐみん「私は爆裂魔法絡みでなければ違いますよ。」
ダクネス「私も、見合いの話でとてもキールダンジョンには行けないからな。」
という事は、最も疑わしいのは。
カズマ「おい、アクア。一応聞いておくが何もしてないよな?」
アクア「はぁー!?何言ってんの!寧ろ私のお陰でモンスターが湧かないはずなのに!」
零士「?私のお陰?」
カズマ「………ちょっと失礼。」
と、カズマは、アクアと共に後ろに行き、何やらコソコソ話していた。で、俺はセナさんと話していた。
零士「セナさん。その謎のモンスターは、キールダンジョンの周辺に確認されてるんですか?」
セナ「はい。現状、キールダンジョンから離れていません。」
零士「てことは、やっぱりキールダンジョンの中に何かがあると言う事か。分かりました。俺たちも向かいます。」
リナ「確かに放ってはおけないよね。」
カズマ「この、バカがー!!」
カズマの叫びが入った。
その後、カズマ達のパーティも向かう事になって、執事服とメイド服をダスティネス家に返してソードオブロゴスの隊服へと戻った。
そして、明かされたのは、アクアがまたやらかした事だ。
前回、キールダンジョンに潜った時にキールを浄化したと聞いたが、その時に使った魔法陣が未だに残っていると言う事だ。
つまり、もしそれがセナにバレれば、俺達は魔王軍の関与を疑われる。
アクア「うぇぇぇん!」
カズマ「お前は、一ついい事をしたら、2つで足を引っ張らなきゃ気が済まないのか?」
アクア「だって、だって!」
零士「今はそんな事言ってる場合じゃないだろう。」
リナ「そうよ。2人とも落ち着いて。」
そう言っている内にキールダンジョンの前に到着する。
そこにはセナさんが呼んだであろう冒険者達が集まっていた。
零士「セナさん、お待たせしました。」
セナ「零士さん。サトウカズマさんのパーティも来たようですね。」
リナ「それで、謎のモンスターは?」
セナ「あれです。」
そこにいたのは、仮面を被った男と思われる小さい人形だった。
零士「なんか、小さいな。」
カイト「あれ、めっちゃ厄介なんだ。」
リナ「?どう言う事?」
カリン「見てれば分かるわよ。」
アクア「あら、何よこれ?見てるとムカついてくる顔だけど意外と可愛いじゃない……!」
と、人形に掴まれたアクアは人形の自爆に巻き込まれた。
セナ「という感じで、この人形は攻撃はしませんが、自爆するタイプでして。」
カズマ「なるほど。」
アクア「なんで冷静なのよ!」
その後、カズマとダクネスと俺とリナの4人で向かう事になった。
カイトとカリンは一度入って、痛い目にあったから無理だそうで、めぐみんは爆裂魔法を使えない事もあって、外で待機。アクアは以前キールダンジョンに行った時に刻まれたトラウマで行くのを拒否した。
ダンジョンに入る際にカズマが術者を封じるお札をもらっていた。
ダンジョンにて。
ダクネス「当たる!当たるぞ!カズマ、零士、リナ!こいつら私の剣でも当たるぞ!!」
ダクネスは土豪剣激土を持って、喜んでいた。この場合は、クルセイダーとしてまともに戦えている事からだろうか。
零士「よかったな。ダクネス。」
リナ「だったら両手剣スキルを覚えなさいよ。」
カズマ(でも、こいつらがいると魔法陣を消せないな。)
その時、冒険者の方に人形が張り付いて、冒険者達はその対応に追われていた。
彼らには悪いが、俺達は先に行ってるとしようかね。
そうしてダクネスを先頭に俺達はカズマの案内の元、最深部へと向かった。
そうして最深部へとついたが、変な男がいた。
そいつは土を捏ねてあの人形を精製していた。
あいつがあの人形達の首領か?
ダクネス「おい貴様だな?変なモンスターを作り出しているのは!」
なんと、ダクネスがいつの間にかそいつに土豪剣激土を突き付けて、俺達もそれぞれの聖剣に手をかける。
だが、その男は動揺の気配を見せず、俺達の方を見る。
バニル「ほう。よもやこの場所までたどり着くとはな。いかにも。吾輩がこの人形達を作り出していた元凶、魔王軍幹部にして地獄の公爵、全てを見通す大悪魔、バニルである。」
まさかの魔王軍幹部が登場するとは!
零士「全員、警戒を緩めるなよ!!」
バニル「まあ、落ち着くが良い。吾輩はただ、魔王にベルディアが消息を絶った理由を調べてこいと言われただけだ。先程の屋敷で、雷の剣士のメイド姿を見て、可愛いと思った炎の剣士よ。」
零士「ちょっと待て!?なんで見てきたみたいに言ってるんだよ!!」
リナ「………そうなの?」
零士「そうですけど!……俺の腹を覗くのはやめてくれ!」
まさかのおちょくられた。見通す悪魔と自称していたが、本当に見通していたのか。
その後、バニル曰く、魔王軍幹部といっても結界の維持をしているだけのなんちゃって幹部らしい。
バニル達悪魔は、人間の悪感情を食事する関係上、美味しいご飯製造機と人間を見ており、人間が傷つくことはナンセンスとしている。
悪感情と言っても悪魔によって好みは分かれるようで、バニルの場合は、絶世の美女だと思わせて誘惑させた所で「残念吾輩でした!」と、血の涙を流す感情が好みだと言う。
カズマが気になった事があると言って、バニルに聞いた。
カズマ「だったら、あの人形はなんだよ?人間達が苦労してるんだが?」
バニル「なんと。吾輩はバニル人形を使ってモンスターを駆除していた筈が、外に溢れていたとはな。なら、バニル人形の量産は中止して、計画を次の段階へと移行するか。」
そう言うと、先程まで作っていたバニル人形が土に戻った。
リナ「計画?一体なんなの?」
バニル「まあ、そうカッカするではない。そこの炎の剣士と共に風呂に入って、次に一緒に入るのを楽しみにしている雷の剣士。」
カズマ「零士!?お前もリナと一緒に風呂に入ったのかよ!!」
リナ「ちょっと!今聞く事じゃないし、そうやって言うのはやめて!!」
ダクネス「どうだったのだ!?零士はお前を襲ったのか!?」
零士「今聞く事じゃねぇ!!」
バニル「汝らの羞恥の悪感情、大変に美味であるな。さて、吾輩は悠久に近い時を過ごしてきてなとびきりの破滅願望があるのだ!まず、ダンジョンを手に入れる!次にそのダンジョンに大量の罠と吾輩の部下の悪魔達を待機させ、冒険者が最終的に最深部に辿り着いた時に相手をするのはもちろん吾輩!激戦の末に吾輩は敗れ、宝箱が出現する。その宝箱の中身は……!スカと書かれた紙切れが。それを見て呆然とする冒険者を見て、吾輩は滅びたい。」
零士「随分と碌でもないな。」
それは冒険者にとって物凄い不憫な物だ。
バニル「だが、どういうわけか、この先には入れないのだ。まるで結界が敷いてあるかの様だ。」
カズマ(またあいつか。)
バニル「ほう。貴様の仲間がこれを設置したという事か。どれ、ちょっと拝見……。」
カズマを見ていたバニルが唐突に大きな笑い声を出す。
バニル「何という事か!吾輩ですら入れない結界を敷くとはな!!よもや!!ふむ、見える、見えるぞ。プリーストが優雅にお茶を飲んで寛いでいる姿が!!」
アクアの奴!何のんびりしてんだ!!
バニル「さぁ、そこを退け剣士共!何、人間は殺しはしないさ。あくまでも人間はな!こんな迷惑な魔法陣を敷きおって!一発キツイのを喰らわしてくれるわ!!」
どうやら、アクアが女神だという事は認識したらしいな。
ダクネス「エリス教徒として、アクアには手を出させない!!」
零士「しょうがない!!行くぞ!」
『ブレイブドラゴン!』
『ライオン戦記!』
『ランプドアランジーナ!』
『玄武神話!』
『烈火抜刀!』
『流水抜刀!』
『黄雷抜刀!』
『一刀両断!』
「「「「変身!!」」」」
『ブレイブドラゴン!』
『ライオン戦記!』
『ランプドアランジーナ!』
『土豪剣激土!』
バニル「来い!剣士達!」
俺達はバニルと交戦しているが、見通しているのか、剣が全て避けられている。
俺達も連携攻撃をしてはいるものの、なかなか当たらない。
それでも、俺がわざと体当たりをして、ジャンプさせて、ダクネスの一撃でバニルの体は土に戻った。
ダクネス「やったのか……?」
零士「分からない。気をつけろ。」
カズマ「でも、倒したよな。」
リナ「そうよね。」
バニル「……と、思わせて。」
バニルの仮面が1人でに動き出し、土が入る事でまた体を精製していた。
バニル「討ち取ったと思ったか?残念!それはただの土塊である!!おっと、汝らの悪感情は大変に美味であるな。しかし、これでは乗っ取る事は出来ないな。まあ良い!吾輩は一足先に外へ行かせてもらおう!!」
俺達が変身している事で、乗っ取る事を断念したらしく、そのまま地上へ。
零士「早く地上へ向かうぞ!」
「「「あぁ!!」」」
俺達もバニルの後を追って地上へ。
暫くして、アクアの声がしたと思ったら、バニルは土塊から再生していた。
零士「待たせたな!」
アクア「ねえ、そいつ何なの?」
カズマ「魔王軍幹部だ!」
セナ「確かに、あれは見通す悪魔バニル!皆さんお願いします!!」
アクア「なら問答無用で浄化よ!!」
バニル「チッ!なら……。炎の剣士!吾輩と一対一で戦わないか?貴様が抱えている秘密について明かしてやろう。」
零士「!!」
アクア「そんなの関係ないわ!!さぁ、悪魔よ滅べ!!」
零士「ちょっと待て!」
アクア「なんで止めんのよ!」
零士「………分かった。受けて立つ。皆も手出しは無用だ。」
カズマ「でも、大丈夫なのかよ!!」
零士「大丈夫だ。俺を信じてくれ。」
リナ「分かったわ。」
こうしてバニルとの一騎打ちが始まる。
零士「本当に教えてくれるんだろうな。」
バニル「悪魔は約束を守るのだ。保証しよう。それに貴様は面白そうだからな。」
バニルは土塊から剣を作って、俺と戦う。
見通す力を使っているのか、俺と互角に戦っている。
カズマ「凄い戦いだな。」
アクア「ねぇ、カズマさん。隙ついてあの悪魔を浄化してやりましょうか。」
リナ「あれは零士の剣士としての誇りを持った戦いだから。ちょっかい出すと怒られるわよ。」
カイト「俺たちに出来るのは零士を信じる事だけだ。」
バニル「どうした炎の剣士よ!貴様にはワンダーコンボとやらがあるのだろう!」
零士「………見通してたのか。」
バニル「それを使ってみせよ!!もしかしたら吾輩を倒せるかもしれないぞ!!」
癪だけど、致し方ない!
『ストームイーグル!』
『西遊ジャーニー!』
俺は二つのワンダーライドブックを起動して、ソードライバーに装填する。そして予め納刀しておいた火炎剣烈火を抜刀する!
『烈火抜刀!』
『語り継がれし神獣のその名は!クリムゾンドラゴン!』
『烈火三冊!真紅の剣が悪を貫き、全てを燃やす!』
零士「物語の結末は俺が決める!」
クリムゾンドラゴンに変身した俺は、バニルとの戦いを再開する。
ワンダーコンボになったお陰で先ほどとは比べ物にならないぐらいに、バニルを追い詰めていった。
そして、バニルの持っていた剣を弾き飛ばし、バニルの喉元に火炎剣烈火を突き立てる。
零士「俺の勝ちだ。」
バニル「よくもまあ、凄まじいものだ。」
周囲から歓声が挙がる。
カズマ「すげぇぞ!零士!」
めぐみん「えぇ!!その姿も紅魔族的に断然ありですよ!!」
ダクネス「良くやったな。」
アクア「終わった?終わったのね!じゃあ浄化の時ね!!」
リナ「凄いよ!零士!」
カイト「お疲れさん。」
カリン「やるじゃない!」
零士「さて、約束通り、教えて貰いますよ。」
バニル「そうだな。貴様も分かっているかもしれんが、貴様にはもう一つの魂がある。それは、今後の戦いで鍵を握るだろう。それで、貴様の身を滅ぼさぬ様にな。」
なるほどな。色々な事が分かった。俺にもう一つの魂がある事、それが鍵を握る事。これが分かれば十分だ。
バニル「それはそうと、お願いがあるのだが。」
零士「なんだ?」
バニル「貴様の手で、吾輩を倒してくれんか?」
零士「アクアに浄化されるのはごめんだと?」
バニル「そう言う事だ!それに貴様との一騎打ちは、吾輩的に満足出来た。」
零士「そうか。めぐみん!変身して爆裂魔法の準備だ!」
めぐみん「はい!」
俺は必殺技の準備をめぐみんと共にする事にした。
『必殺読破!』
『烈火抜刀!』
『ドラゴン!イーグル!西遊ジャー!』
『三冊斬り!』
『ファ・ファ・ファ・ファイヤー!』
『猿飛忍者伝!』『ニンニン!』
『翠風速読撃!』『ニンニン!』
零士「爆炎紅蓮斬!」
めぐみん「疾風剣舞・回転!そして、エクスプロージョン!」
3つの必殺技が、バニルを貫き、大爆発を起こした。
クレーターの跡には、バニルの仮面だった物が転がっていた。
そして、離れた所にはストリウスが居た。
ストリウス「バニル、あなたのその身体としての物語はここまでです。」
そう言って去っていった。
その後、俺とカズマのスパイ疑惑は晴れて、バニルとデストロイヤーの討伐賞金から、借金分を引いて、4000万のお金を得た。
俺とカズマは、ギルドから出て、自分の思いをぶちまけた。
零士「やっと、借金生活からもさよならだ。」
カズマ「俺達はやっと……。」
「「自由という名の翼を手に入れた!!」」
今回はここまでです。
零士がワンダーコンボを使えるようになりました。
第3章もここまでです。
賢者の孫とリバイスの小説で、原作キャラは変身させるべきか。
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変身させる。
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変身させない。