27話 旅立ち、紅魔の里へ
アルカンレティアの慰安旅行から帰ってきた俺達は、休みつつも、剣士としての鍛錬は怠らずにいた。
また、まだまだワンダーワールドの侵食は起こっているので、それの対処にも追われた。
今日もまた、ワンダーワールドの侵食を無事に解決して、ギルドにいた。
カズマ「それにしても、最近、ワンダーワールドの侵食が多い気がするよな。」
零士「レジエル達が本気になりつつあるって事だよな。」
リナ「確かに。業を煮やして、本気を出し始めたって事かな。」
めぐみん「まあ、私は今日も爆裂魔法が撃てたのですっきりです。」
ダクネス「それはともかく、私達もどんどん強くなっている様な感じだな。」
カイト「だんだん慣れてきたからな。」
カリン「でも、零士にカズマ、リナは良いな。何せ、ワンダーコンボって言う強化形態があるもん。」
アクア「何せ、ダクネス、めぐみん、カリンは腕しか変わらないし、カイトに至っては、フォームチェンジが無いっていうね!」
確かに、バスター、剣斬、スラッシュ、カリバーはフォームチェンジが多くない。しかしそれは裏を返せば、実力次第で格上の相手とも渡り合えるかもしれないという事だ。
そう思っていたその時、ギルドの扉がバンと開かれて、そこにはゆんゆんが居た。
ゆんゆんは真っ直ぐこっちに来ると、カズマの前に来た。
零士「おー。ゆんゆん。どうした?」
ゆんゆん「あの、その。カ、カズマさんの子供が欲しい!」
「「「「「「「「………え?」」」」」」」」
カズマ「モテ期、入りました!」
俺達は、そんな事を宣ったゆんゆんを連れて、事情を聞く為に屋敷へと戻った。
そんな事を宣った事で、更に目立つのを防ぐ為にだ。
カズマ「………今なんて?」
ゆんゆん「カ、カズマさんの子供が欲しいって言いました。」
カズマ「………俺としては、最初は女の子が良いんだけど。」
ゆんゆん「ダ、ダメです!最初の子は男の子じゃないとダメなんです!」
この子は、一体何を言っているのだろう。
そんな事を言ったら、ただの痴女じゃないか。
我に返っためぐみんとダクネスが反論する。
めぐみん「いやちょっと待って下さい!いきなりどうしたんですか!?というかゆんゆんは、今自分が、何を言っているのか分かっていますか!」
ダクネス「そ、そうだ!めぐみんの言う通りだ!コイツがどんな男なのか分かっているのか!?」
人聞きの悪い事言われてるぞ、カズマ。
めぐみん「正気に戻って下さい!と言うか何がどうなっているのかちゃんと説明して下さい!」
ゆんゆん「だ、だってだって!私とカズマさんが子供を作らないと世界が!魔王が……っ!!」
カズマ「そうか、世界が……。大丈夫だ。俺に任しておきな。」
零士「カズマも何を言っているんだ。」
ダクネス「零士の言う通りだ!お前は一体何を言っているんだ!」
めぐみん「と言うか、この唐突な流れに少しは疑問を抱いて下さい!」
カズマ「うるせー!お前らはさっきから何なんだよ!これは俺達2人の問題だろ!?関係ない奴が横から口出ししてくるんじゃねーよ!」
おい。逆ギレしだしたぞ。
カズマ「そもそも、俺達は数多の魔王軍幹部を倒してきた英雄だろ!?そろそろ俺に憧れを抱く美少女や、サイン下さいって言ってくる冒険者が現れたっておかしくねーだろ!!そもそも、零士とカイトは何でモテて、俺はモテねーんだよ!」
カイト「いや、モテてないと思うけど。」
零士「俺も。それに、日頃の行いがあるんじゃないのか?」
俺とカイトの返事に。
カズマ「うるせー!この鈍感野郎ども!それにこの国では16歳から20歳の間に結婚するのが普通って聞いたぞ!ゆんゆんも14歳だろ!だったら何の問題も無いじゃん!ってゆーか何なの?お前ら俺の事が好きなのか?妬いてんの!?だったら素直にそう言えよ!ツンデレ共が!」
めぐみん「この男!ダクネス、シメましょう!一度この男をシメときましょう!」
ダクネス「よし、この口の減らないダメ男をぶっ殺してやる!」
今にも一戦始まりそうな空気の中、ゆんゆんが突然叫んだ。
ゆんゆん「めぐみん、聞いて!紅魔の里が………、紅魔の里が無くなっちゃう!!」
一度、落ち着いて話をする事にした。
アクア「粗茶ですが。」
ゆんゆん「ありがとうございます。」
めぐみん「それで、一体どう言う事ですか?」
ゆんゆんが2枚の手紙を取り出した。
その手紙は要約すると、魔法に強い抵抗を持つ魔王軍幹部が派遣されて、軍事基地を破壊する事が出来ないようで、紅魔族の誇りにかけて、刺し違える覚悟が伝わってくる。
もう一枚は要約すると、ゆんゆんがヒモ同然のダメ男と結ばれて、その子供が少年に成長して、紅魔族の敵の魔王を倒す者らしい。
周囲が騒いでいる中、俺はもう一枚の手紙の下の方に何か書かれている事に気づく。
零士「………こっちの手紙には、最後に『紅魔族英雄伝 第一章 著者:あるえ』って書いてあるんだけど……。」
「「「「「「「「!?」」」」」」」」
零士「あ。続きがあるな。『追伸 郵便代が高いので族長に頼んで同封させて貰いました。2章が出来たらまた送ります。』って……。」
ゆんゆん「あああああああーっ!!」
ゆんゆんが突然手紙を奪い取ると、クシャッと丸めて放り投げた。
ゆんゆん「あんまりよっ!あるえのバカァァァァァァ!!」
カズマ「おい、どういうこった説明しろ!俺の子供はどうなった!?どうすればいいんだ!?」
めぐみん「………あるえというのは、紅魔の里の同級生で、作家を目指している子で。」
零士「なるほど。妄想小説の類か。1枚目はどうなんだ?」
もしかしたら仲良くなれるかも。
めぐみん「こっちは本物じゃないですかね。とうとう魔王軍も本腰を入れて里の攻略に動き出しましたか。」
カズマ「おいちょっと待て!俺の男心はどうしたらいいんだよ!?ゆんゆんは?これから俺とゆんゆんが甘酸っぱい関係になるんだろ!?」
ダクネス「ならない!」
リナ「て言うか、めぐみんは結構冷静よね。」
カリン「確かに。私なら落ち着いていられないわよ。」
ゆんゆん「はっ!そうだった!どうしようめぐみん!このままじゃ里の皆が!」
めぐみん「私達は魔王軍を苦しめた紅魔族なのですよ。もし皆が死んでも、私とゆんゆんが居るでは無いですか。つまり紅魔族の血筋は途絶えませんよ。里の皆はいつまでも心の中に……。」
ゆんゆん「めぐみんの薄情者!」
その後、ゆんゆんは紅魔の里へと向かった。
そして、俺たちもめぐみんの紅魔の里への里帰りに付き合う事にした。
まさか、あいつと会う事になるとは思っていなかった。
今回はここまでです。
次回、零士達に危機が迫ります。
賢者の孫とリバイスの小説で、原作キャラは変身させるべきか。
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変身させる。
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変身させない。