この聖なる刃に祝福を   作:仮面大佐

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タッセル「皆さん、ボンヌ・レクチュール!僕はタッセル。前回、カイトが神崎零士の強さを確かめるべく、決闘したよ。それで、お互いを認め合って本当によかった!その調子で頑張ってね!」


40話 不穏な空気の、土の剣士

 俺とカイトの戦いから一週間後、アクアが、ドラゴンの卵を買ったというが、それはどう見ても鶏の卵だった。

 その鶏だという事を伝え続けているものの、当のアクアがドラゴンだと言い張っている。

 その卵を見せつけられた翌日、俺達はお守りをめぐみんとカリンとソフィアに任せて、ウィズ魔道具店へ。

 

アクア「たのもう!ねえ開けなさいよ!もうお日様はとっくに昇ってるわよ!」

零士「アクア、近所迷惑になるからやめろ。」

バニル「朝っぱらからやかましわ!近所迷惑を考えろ公害女め!開店にはまだ時間がある、顔を洗って出直してこい!」

 

 バニル、ごめん。

 

アクア「今日は別の用事でやって来たのでした!わざわざ気を遣ったんだから、感謝なさい!」

 

 現在、ウィズ魔道具店は、俺達が作った商品を主軸として、未曾有の大繁盛だ。

 俺達への報酬は開発した商品の知的財産権買い取りなので、ウィズ魔道具店で売れても増えはしないが、売れて嬉しい。

 

バニル「空気を読まない事には定評のある貴様に気を遣ったと言われるのはゾッとせんな。用件は分かっている。そこの炎と水の剣士への報酬であろうて。今持ってくる。」

アクア「感謝して!木端悪魔如きにわざわざ時間を割いて頂いて、どうもありがとうございますって感謝して!」

零士「アクアもいちいち挑発するな。」

バニル「やかましいと言っておろうが!現在徹夜続きの過労店主が店の奥で眠っているのだ、静かにしてもらおうか!」

カズマ「ウィズが徹夜続きって、そんなに儲かっているのか?」

バニル「うむ、笑いが止まらんとはまさにこの事だ。作れば作るほど売れるので、店主には食わせず休ませずをさせたら、二週間ほどで、情緒不安定になってしまってな。今は休ませている。」

 

 それって、ブラック企業で働く社畜みたいだよな。

 ウィズが社畜になってる。

 ドン引きしている俺達に袋を渡してダクネスを見た。

 

バニル「おい、先ほどから暇そうにしているそこの。日夜熟れた身体の性欲を持て余し、処女の癖に夜な夜……。」

ダクネス「ナァァァァ!!」

 

 バニルもダクネスを揶揄うなよ。

 ダクネスの突進をバニルは容易く躱した。

 

バニル「……うむうむ、極上の羞恥の悪感情、美味である。……土の剣士よ、貴様には破滅の相が出ているな。貴様らの傍には、常に鬱陶しい発光女がいるせいか、未来を見通し辛い。大きな儲け話を持ってきた礼に、我輩の力でじっくりと占ってやろう。」

アクア「ねえ、発光女って私の事?」

ダクネス「……破滅の相だと?」

リナ「聞いても良いんじゃない?」

カイト「減るもんでもないしな。」

ユーリ「バニルの見通す力を見てみたい。」

零士「聞いたらどうだ?」

カズマ「そんな事よりも、さっきダクネスの事をなんて呼ぼうとしたのかを詳しく!」

 

 カズマはダクネスに盛大に殴られた。

 俺達は自業自得として見捨てた。

 それから暫く占いを見ていたが、最初は暇つぶしとして揶揄われていた。

 だが、鑑定結果が出たそうだ。

 

バニル「……ほうほう、これは。うむ、やはり破滅の相が出ているな。貴様の実家、父親が、これから大変な目に遭うだろう。そして貴様は、自分を犠牲にすれば全てが解決すると、短絡的な行動に出るであろう。その行動は誰も喜ばず。貴様の父親は後悔と無念を抱き、そのまま余生を送る事になる。良い回避法は……。」

 

 ダクネスも流石に真剣な面持ちになる。

 

バニル「……おや、貴様の力ではどうにもならんと出たな。その時が来たならば、いっそ全てを捨てて逃げるが吉。そこの水の剣士と共に遠い地でやり直すが良い。」

零士「………どういう事だ?」

リナ「………ダスティネス家に、一体何が起きるんだろう?」

カイト「………分からん。だけど、闇黒剣月闇もそんな未来を見せているな。」

ユーリ「闇黒剣月闇もそんな未来を見せるとは、これは本当だと捉えるべきだろうな。」

 

 その時、ダクネスが立ち上がった。

 

ダクネス「……バニル、占いには感謝する。だがどんな事態に陥っても、逃げる事は出来ない。今の占いが気になる訳ではないが、久しぶりに実家に寄るとしよう。」

 

 そう言って、ダクネスは出て行った。

 

バニル「……それはそうと、炎の剣士。貴様、どうやら魂に宿っていたもう1人の人格が活動出来る様になったそうだな。」

零士「……そうだが。」

バニル「まあ、確認したかっただけだ。そうだ、炎の剣士に水の剣士、雷の剣士。我輩がこの店で告げた事を覚えているか?」

零士「途轍もない試練って奴か?」

リナ「そう言えば言ってたわね。」

カズマ「……それが?」

バニル「汝ら、その報酬だけで満足する事なく、更なる売れ筋商品を沢山作っておくが良い。それが土の剣士を助ける事にも繋がるぞ。」

零士「分かった。心に留めておく。」

 

 その後、バニルと喧嘩し出したアクアと商品に夢中になっているユーリを置いて、帰った。

 その夜、ユーリを除いた全員で食事をしていると、執事服を着た無愛想な男が人の許可もなく、勝手に入ってきた。

 

執事「このような時間、それも食事中に失礼。実はダスティネス卿に火急の用があり、こうして参上したのですが、少し時間を頂けませんか?」

ダクネス「私の事をダスティネス卿と言う事はどこかの貴族の使いか?用は何だ?」

執事「いえ、我が主、アレクセイ・バーネス・アルダープがお呼びです。この様な所では何なので馬車を用意しております。」

 

 人様の屋敷をこの様な所とは、随分と俺達を見下してるな。

 ダクネスもフォークを自分の握力でへし曲げた。

 だが、フォークを置くと。

 

ダクネス「………少し出かけてくる。帰らなかったら鍵は閉めてくれ。」

 

 そう言ってダクネスはその執事についていった。

 

カズマ「アルダープって、あのアクセルの領主の事だよな。」

零士「……何が起こっている?」

めぐみん「ダクネスは大丈夫でしょうか?」

カリン「胸騒ぎがするわ。」

カイト「……警戒するに越した事はないな。」

リナ「………大丈夫よね。」

ユーリ「土の剣士なら大丈夫だろう。」

 

 俺達がダクネスの身を案じている中。

 

アクア「どうしたのよ、皆。ダクネスの分の料理ももらって良いよね。」

 

 アクアは空気を読んでいなかった。

 翌日、ダクネスが帰ってきて、大物賞金首クローンズヒュドラに挑もうと言い出した。

 

ダクネス「頼む!私と共に、クローンズヒュドラを討伐してくれないか!」

零士「唐突だな。」

カズマ「……何でだ?」

ユーリ「もしかして、領主関連か?」

ダクネス「……それは言えない。だが、剣士として、こいつを倒すべきだろう!」

カイト「それはそうだが……。」

カリン「どうしたのよダクネス?」

 

 その後、そのまま押し切られてクローンズヒュドラが居るという湖に向かった。

 アクアが駄々を捏ねていたが、無理矢理連れて来た。

 ダクネス曰く、万が一倒せなくても、王都から騎士団が派遣されるらしい。

 アクアが湖を浄化し始めると、ブルータルアリゲーターと同様に、怒って攻撃し始めた。

 俺達は既に変身しているので、苦戦しないだろうとたかを括っていたら、思いの外苦戦した。

 驚いたのは、ワンダーコンボの必殺技3つと爆裂魔法を喰らったのにも関わらず、再生した事だ。

 ユーリもかなり苦戦したそうで、部が悪いと言う事で撤退した。

 

零士「何なんだ!あの強さ!!」

カズマ「変身してても厳しいなんてな。」

リナ「ワンダーコンボじゃ少し厳しいって事かしらね。」

ダクネス「あれがクローンズヒュドラの厄介な所だ。」

めぐみん「我が爆裂魔法を受けても、再生するとは。」

カリン「あれはどうにかしないと。」

カイト「王都の騎士団にも頼るか。」

ユーリ「流石に俺でも厳しいな。」

アクア「ねえ!ゼル帝がいるのにドラゴンなんて狩っちゃだめよ!ゼル帝に嫌われるわよ!」

 

 その後、冒険者ギルドに向かったが、王都の騎士団が来れない事が判明した。

 理由は、カズマとクリスが王城に侵入して、アイリスから神器と指輪を盗んだ事が原因で、なんと賞金が掛けられていた。

 2人の捜索の為に、クローンズヒュドラにまで手が回らないとの事だ。

 結果、カズマは引き籠もった。

 




今回はここまでです。
クローンズヒュドラって凄いですよね。

賢者の孫とリバイスの小説で、原作キャラは変身させるべきか。

  • 変身させる。
  • 変身させない。
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