この聖なる刃に祝福を   作:仮面大佐

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66話 討伐せし、地縛霊と安楽王女

 その後、こめっこを連れてギルドへと向かっていたが、カズマとめぐみんは先に向かい、冒険者達と口裏を合わせる事になった。

 

零士「カズマ達は説得出来たか?」

リナ「まあ、大丈夫じゃない?」

カイト「だと良いが。」

カリン「さあて!ついたわよ!」

アクア「ほら、ここがアクセルの冒険者ギルドなのよ!駆け出し冒険者の街だから皆レベルも低くて弱っちそうだけど、優しい冒険者が沢山いるのよ!」

ユーリ「アクア、それは褒めてるのか?それとも貶してるのか?」

 

 どうやら説得は上手くいった感じのカズマとめぐみんが居た。

 着いた途端にこめっこが。

 

こめっこ「でも姉ちゃんは、この街の冒険者は凄いんだって言ってたよ。メギドにも、魔王の幹部ベルディアにも、デストロイヤーにも、クローンズヒュドラにも逃げずに向かっていった、凄く勇気のあるかっこいい人達だって!」

 

 そんな事を大声で、満面の笑みを浮かべた状態で堂々と言い放った。

 その結果、冒険者達がこめっこに集り、こめっこに料理を渡す事になった。

 

零士「………めぐみんの妹って、かなり計算高い気がするよな。」

リナ「………そうよね。あれで純粋にそう言ってるのなら、納得するけど。」

カイト「あれ?ルナさんが、こめっこの背後にいて、アイスを持ってるけど……。」

カリン「あれって、塩漬けクエストの依頼書だよね。」

 

 こめっこにアイスを渡したルナさんが語ったのは、アクセルの冒険者達がスパッとクエストを解決してくれるという事だ。

 結果として、カズマ、アクア、めぐみん、ダクネスのパーティーと俺、リナ、カイト、カリン、ユーリのパーティーに別れて塩漬けクエストをこなす事になった。

 翌日、カズマ達はルーシーズゴーストの討伐に行き、俺達はグレイトワイバーンと呼ばれるモンスターの討伐に向かう事になった。

 

零士「まさか、塩漬けクエストの討伐依頼を出されるとはな。」

リナ「まあ、確かに塩漬けクエストが問題になっているって聞いてるもん。」

カイト「まあ、丁度いいだろ。」

カリン「そうね!それに、グレイトワイバーンから手に入る素材が欲しかったのよね!」

ユーリ「では、早速行こう。」

 

 俺達はグレイトワイバーンが居る地域に向かっていて、到着した。

 存在感は、以前に戦った黄金竜と比べると大した事ないが、油断は出来ない。

 

零士「じゃあ、行きますか!」

「「「「あぁ!」」」」

 

『エレメンタルドラゴン!』『プリミティブドラゴン!』

『ランプドアランジーナ!』『ニードルヘッジホッグ!』『トライケルベロス!』

『ヘンゼルナッツとグレーテル!』

『ジャオウドラゴン!』

『エックスソードマン!』

『エレメンタルドラゴン!ゲット!』

『ジャオウリード!』

『烈火抜刀!』

『黄雷抜刀!』

『銃剣撃弾!』

『闇黒剣月闇!』

『最光発光!』

 

「「「「「変身!」」」」」

 

『エレメンタルドラゴン!』

『ゴールデンアランジーナ!』

『音銃剣錫音!』

『ジャオウドラゴン!』

『エックスソードマン!』

 

 俺達はそれぞれ変身して、グレイトワイバーンと対峙する。

 グレイトワイバーンは、属性ブレスを吐いてきたり、竜巻を起こしてきたりしたが、なんとか無事に終わらせられた。

 カズマ達の方は、無事に成仏したそうだが、アクアに勝利の傷跡を残しての勝ち逃げだそうだ。

 翌日、めぐみんとこめっこのやりとりを見てホッコリとしていた俺達。

 だが、突然ギルドのアナウンスが入った。

 

ルナ「緊急!緊急!全冒険者の各員は、装備を整えて冒険者ギルドに集まって下さい。繰り返します。全冒険者の各員は、装備を整えて集まって下さい。」

零士「何だ?」

リナ「別に、キャベツの到来時期じゃないね。」

カイト「大物賞金首が近づいているという噂も聞いてないな。」

カリン「じゃあ、何かしら?」

ユーリ「行ってみないと分からないだろ。」

 

 その後、どういう訳か、この街にいる紅魔族は必ず参加しろというのに、俺達はもう一度顔を見合わせた。

 ギルドに着くと、どういうわけか、こめっこが優遇されていた。

 

ルナ「皆さん、昨日はお疲れ様でした。あのルーシーズゴーストやグレイトワイバーンまでもがアクアさんや聖剣を操る剣士達に討伐されました!流石はアクセルの冒険者の皆さんです!」

 

 ルナさんは、やたらと皆を褒めそやす。

 冒険者達も満更ではないのか、照れ臭そうにして誤魔化していた。

 

ルナ「で、ですね。そんな素晴らしい皆様のために、新しい仕事をご用意させて頂きました!昨日よりも高難度で大変なお仕事ですが、この街の冒険者の皆さんなら大丈夫です!」

 

 あぁ、分かった。

 昨日の事で味を占めたギルド職員達は、こめっこが居る間に塩漬けクエストを全部片付ける気だ。

 ルナさんがこめっこに同意させて、青ざめていた冒険者達は、即座にクエストを受けた。

 俺達も適当なクエストを行おうとしたが、ルナさんから、安楽王女と呼ばれるクエストを受けた。

 実は以前、俺とカズマは、安楽少女と呼ばれる安楽王女の下位的な奴を倒したのだ。

 その時、仲間達から外道、鬼畜等と罵られた。

 特にアクアから。

 俺とカズマは、安楽少女が腹黒い事を知っていて、アッサリ討伐した。

 

リナ「ねえ零士?本当に大丈夫?」

零士「何がだ?」

カイト「安楽王女を討伐する事だよ。」

カリン「またアクアから罵られるわよ。」

ユーリ「人に害をなすなら、討伐する。零士、お前は正しい。」

 

 その後、安楽王女の元に到着したが、やはりと言うべきか、アクア達が懐柔されていた。

 どうしたもんかと考えていると、安楽王女の後ろから強烈な気配を感じる。

 突然、安楽王女が斬り倒された。

 

アクア「安楽王女!!」

めぐみん「アクア、後ろに!」

ダクネス「あれは!」

 

 安楽王女の後ろに居たのは。

 

ズオス「よお、剣士ども。まさかここで会い見えるとはな!」

 

 魔王軍幹部にして、生物のジャンルを司るメギド、ズオスが居た。

 

アクア「アンタ!鬼!鬼畜!悪魔!何でこの子を討伐するのよ!」

ズオス「アァ?こいつが邪魔だったからなぁ。」

零士「安楽王女は兎も角、さっさと倒すぞ!」

リナ「えぇ!」

ズオス「あぁ。そう言えば、用事があるのは、炎の剣士と、水の剣士だけなんだわ。」

カズマ「俺と零士?」

 

 どういう事だ?

 

ズオス「なぁに、レジエルを倒した炎の剣士に、王都で借りを作った水の剣士には、借りを返しに来たぜ!」

 

 そう言って怪人態になった。

 

零士「カズマ、行けるか?」

カズマ「あぁ。行けると思う。」

零士「分かった。皆は下がってくれ。」

リナ「分かったわ。」

零士「行くぞカズマ。」

カズマ「あぁ。」

 

『エレメンタルドラゴン!』『プリミティブドラゴン!』

『キングライオン!』

『エレメンタルドラゴン!ゲット!』

『烈火抜刀!』

『流水抜刀!』

 

「「変身!」」

 

『エレメンタルドラゴン!』

『キングライオン大戦記!』

『エレメントマシマシ!キズナカタメ!』

『それすなわち、砲撃の戦士!』

 

 俺達は、エレメンタルプリミティブドラゴンとキングライオン大戦記に変身して、ズオスを迎え撃つ。

 

零士「行くぜ!」

カズマ「ズオス!」

ズオス「纏めてかかってこい!」

 

 俺達は連携攻撃で、ズオスを追い詰めていくが徐々に形勢が拮抗状態になっていく。

 

カズマ「おい!おかしいぞ!なんかあいつ強くなってるぞ!」

ズオス「俺は、お前ら人間とは根本的に違う!強い奴と戦う度に強くなる!今も、そしてこれからもなぁ!お前にやられた事も俺にとっては強くなる為の餌に過ぎない。お前らに、1ミリも勝ち目はねぇんだよ!」

零士「ウワッ!」

 

 ズオスがそう言ったと同時に俺とカズマを吹っ飛ばす。

 

リナ「2人とも!」

カイト「参戦した方がいいか!?」

カリン「そうじゃない!?」

めぐみん「カズマ!今助けます!」

ダクネス「あぁ!」

カズマ「手出しすんな!」

零士「あぁ!これは、俺達の戦いだ!剣士の戦いに、ちょっかいだすな!」

アクア「アンタ達何言ってんの!?」

ユーリ「いや、あの2人の言う通りだ。剣士の戦いに手出し無用。」

ズオス「へえ!言うじゃねぇの!なら、遠慮なく行くぜ!」

 

 そう言ったものの、突破口が中々掴めない。

 なら、心の強さで勝ってやる!

 

零士「カズマ!」

カズマ「あぁ!」

ズオス「何をしようが無駄だ!」

 

 俺達の想いを高める!

 ズオスの強さを打ち破るくらいに!

 俺達の仮面ライダーとしての誇りをあいつにぶつける!

 その時、俺の火炎剣烈火と、カズマの水勢剣流水が光りだした。

 そのまま、ズオスに俺の火炎剣烈火とカズマの水勢剣流水で交差するようにズオスを斬り裂く。

 ズオスは派手に吹っ飛んだ。

 

ズオス「よくもやってくれたなぁっ!!」

カズマ「ズオス、お前には感謝する!お前のおかげで更に強くなれた!でも……。」

零士「ここで終わらせる!」

 

 俺達は聖剣を納刀し、必殺技の体勢に入る。

 

『必殺読破マシマシ!』

『キングライオン必殺読破!』

『エレメンタル合冊撃!』

『キングライオン必殺撃!』

 

零士「五大元素蹴撃破!」

カズマ「ライオネル・グランド・カスケード!」

 

 俺達のダブルライダーキックがズオスに炸裂して、ズオスは吹っ飛び、爆発する。

 

リナ「やった!」

ユーリ「最高だな!」

アクア「安楽王女の敵討ちよ!」

カイト「いや、安楽王女の敵討ちでは無いんじゃないのか?」

めぐみん「凄いですよ!」

ダクネス「あぁ!これで魔王軍幹部も1人減ったな!」

カリン「凄いじゃない2人とも!」

カズマ「いやぁ。」

零士「あははは……。いや、まだだ!」

 

 ズオスの方を向くと、火だるまになりつつも、ズオスは立ち上がっていた。

 

ズオス「まだだァ、まだ……まだまだ……、まだだァァァァァーー!!」

ストリウス「流石に撤退しますよ。」

 

 ズオスの傷が赤く光ったが、ストリウスがズオスと共に撤退した。

 その後、安楽王女は魔王軍幹部ズオスが討伐して、ズオスを俺とカズマで迎え撃って撤退したとギルドに報告した。

 ちなみに俺達が討伐した訳では無いので、このクエストは失敗扱いとなる。

 




今回はここまでです。
撤退したズオス。
あと少しで、タテガミ氷獣戦記も登場します。

賢者の孫とリバイスの小説で、原作キャラは変身させるべきか。

  • 変身させる。
  • 変身させない。

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