この聖なる刃に祝福を   作:仮面大佐

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第13章
75話 出現せし、宝の山


 冒険者ギルド内に、野太い声が響いた。

 

冒険者「ママーっ!」

ダクネス「貴族がここまで舐められ、バカにされてたまるか!もういい、貴様らそこになおれ!全員ぶっ殺してやるっ!」

 

 顔を真っ赤にしたダクネスが、大声でママと叫んでいた男性冒険者に襲い掛かる。

 その拳を難なく躱した男が、尚も懲りずに言い放った。

 

冒険者「ママー!何で怒るの?お腹空いたよママーっ!おっぱいちょうだいぐえっ!」

 

 だが、ダクネスに襟首を掴まれて、絞められた鶏みたいな声を出す。

 怒りのあまりこめかみに血管が浮き上がっていたダクネスが、漸く捕まえられた事に喜色をあげるが。

 

アクア「ちょっとダクネス、宴会の席で暴れるのはマナー違反よ?見なさいな、この楽しそうな皆の顔を。ちゃんと空気を読まなきゃダメよ?」

 

 ならお前は、普段は空気を読んでるのか?

 俺はそう心の中で思った。

 ダクネスがショックを受けたのか、冒険者を放して膝をついた。

 

ダクネス「こ、この私が、まさかアクアに空気を読めと言われるなんて……。」

ユーリ「相当にショックを受けているな。」

 

 そんなダクネスに、1人の女冒険者がニヤニヤしながら近づくと。

 

冒険者「ママー!あたしも薬の材料集めに協力したんだから、おっぱい……痛たたたたたた!」

ダクネス「おっぱいならここに自前のがあるではないか!私の自慢の力で搾ってやろう!」

冒険者「やめて、ララティーナちゃんやめてぇ!おっぱいちぎれるー!」

零士「なら、揶揄わなければいいのに。」

リナ「全くよね。」

 

 俺達は、シルフィーナ完治祝いのパーティーをしていた。

 内容は、ほとんど、カオスと言っても過言ではないが。

 だが、皆楽しんでいる。

 それはそれで、良いと思う。

 翌日、俺がリベラシオンで特訓をし終えて上がってきたら、カズマが何かの肉を持っていた。

 

零士「カズマ、何だその肉?」

カズマ「零士!ちょうど良かった!このドラゴン肉を一緒に食べてくれ!」

零士「ドラゴン?」

 

 カズマ曰く、ドラゴン肉を取り寄せたものの誰も食べてくれないので、困っているそうだ。

 まあ、俺もドラゴンの肉は気になるので了承した。

 ただ、脂肪が少なそうだが。

 めぐみんが、アクアが作っためぐみん自身のフィギュアを取り上げようとしていると。

 

ゆんゆん「あの、めぐみん居ますか……?」

 

 果物の詰め合わせを持ったゆんゆんがいた。

 ちなみに、ダクネスは、ダクネス自身のフィギュアの回収に動いていた。

 ゆんゆん曰く、紅魔の族長試練があるから、是非受けてくれとの事だ。

 しかし、めぐみんは受ける資格が無く、八つ当たりしていた。

 その後、ゆんゆんと共にドラゴン肉を食べたのだが、心の中で二度と食わないと誓った。

 本当に、美味しく無かった。

 翌日、俺、リナ、カイト、カズマ、アクア、めぐみん、ユーリの7人でウィズ魔道具店を訪れた。

 

カズマ「ウィズ、バニル、いるかー?」

零士「ちょっと用事があるんだが……。」

バニル「何故だ、何故我輩の言う事を聞かぬのだ!我輩は見通す悪魔!助言を真摯に受け止めて、指示の通りに動いてくれれば赤字になどならぬのだ!」

ウィズ「バニルさんの言う事だけを聞いているのなら、それってバニルさんが店主みたいなものじゃないですか!私はバニルさんと一緒にこのお店を盛り上げていきたいんです!」

 

 扉を開けると、毎度の如く、バニルとウィズが言い争っていた。

 

カズマ「朝っぱらから何してんだ?」

零士「またウィズが変な物を仕入れて喧嘩ですか?」

バニル「おお、これはこれは小僧共!こ、こらっ、そのガラクタを放さぬか!」

零士「ガラクタって、それを買いに来た訳じゃないんだけど。」

カズマ「俺達は、礼を言いに来たんだよ。」

バニル「あのガラクタを買い取ってくれる事こそ我輩にとっての最大の礼なのだが。それより最近風の剣士と雷の剣士と良い感じになっておる水の剣士と炎の剣士よ。貴様らには本当に良い商品があるぞ、お一つどうだ?」

 

 アクアとめぐみんとリナとカイトとユーリが箱に興味を示す中、バニルが耳打ちしながら小瓶を渡してきた。

 

零士「胡散臭い物は買わないぞ。」

カズマ「ちなみに、これって何だ?」

バニル「避妊薬である。ちなみにお値段1万エリスだ。」

カズマ「はい。」

零士「………一応、俺も。」

 

 皆に見られないようにお金を渡した。

 

バニル「お買い上げありがとうございます!男性が飲めば1週間は効果があるぞ。汝ら偉大なるお得意様よ、他にも強力な精力剤や、匂いを嗅ぐだけで何となく良い雰囲気になる芳香剤もあるが、どうであろうか?」

カズマ「買います。全部買います。」

零士「………一応、俺も。」

バニル「ありがとうございます!!」

 

 若干迷いつつも、購入した。

 これは、リナの為を思って買った物だ。

 そう言い聞かせていると、リナが近づいてきた。

 

リナ「随分とホクホクしてるけど、一体何を買ったの?」

零士「まあ、仲間を労わる奴だ。仲間を労わるのは大切だからな。」

リナ「そっか。零士は本当に仲間を気遣ってくれるのね。」

零士「あっ、はい。」

 

 これは本当に、リナの為の行動だ。

 傷つけない為の行動だ。

 改めてそう言い聞かせていると、着ぐるみが入ってきた。

 その着ぐるみは、アクアに浄化された。

 カズマ曰く、特効薬の件で世話になったゼーレシルト伯爵らしい。

 伯爵曰く、エリス様に残機を減らされまくって、逃げてきたそうだ。

 容赦無いですね、エリス様。

 と、暫く話していると。

 

ルナ『緊急クエスト!緊急クエスト!街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まって下さい!』

零士「お前ら、今度は何をしたんだ?」

カズマ「俺は何もしてない。」

アクア「私だってそうよ!」

めぐみん「私もです!」

 

 何事かと思っていると。

 

ルナ『繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急冒険者ギルドに集まって下さい!冒険者の皆さんっ!!宝島です!!』

 

 その声に、バニルとウィズが走り出した。

 気付いたら、アクアも並走していた。

 何事かとカズマと目を合わせていると、リナに手を掴まれた。

 

零士「リナ?」

リナ「何してんの!早く行くよ!」

カイト「行くぞ!」

カリン「宝の山よ!!」

 

 そうして、俺達は街の外へ。

 カズマ達と合流して、アクアからツルハシにリュック、ヘルメットを受け取った。

 

零士「良い加減に説明してくれ!宝島って何だよ!」

カズマ「割の良いクエストだと思うけど!」

リナ「宝島はね、文字通りよ!玄武の俗称なんだけど、その甲羅には希少な鉱石がくっついているの!」

カリン「さあ、稼ぐわよ!!」

 

 なるほど、だからカリンはやる気になっているのか。

 それにしても、バニル達も来るとは、店の経営はどんなに上手くいってないんだ。

 

カズマ「…………ありえねぇ。」

零士「うそーん………。」

 

 小山が居た。

 確かに、これは神獣だ。

 多くの冒険者が次々とよじ登っていく。

 その中には、アクセルハーツや一部見知った顔が混じっていた。

 

アクア「いくわよカズマに零士!タイムリミットは日没まで!リュックがパンパンになるまで稼ぐのよ!!」

 

 まあ、レア鉱石が混じってるのなら、俺も採取しに行くか。

 俺達はヘルメットを被り、ツルハシを振るい始める。

 一応、念には念をと言う事で、火炎剣烈火は持ってきている。

 リナ曰く、中には鉱石モドキというモンスターが混じっているそうで、現れた時には、火炎剣烈火を振るい、撃退している。

 しかし、いつもは飄々としているバニルも必死になるとは。

 

カリン「アハハハハハ!!何よこれ!!!本当に宝の山ね!!!!」

 

 カリンが、ブレーメンのロックバンドを使用している時よりもテンションが高い。

 よほど、嬉しいのか。

 ツルハシで鉱石を取り、鉱石モドキには、音銃剣錫音で撃退する。

 鍛治師とは、ああいう物なのか?

 半日が過ぎて、飽きて入口にいたカズマの元へと戻る。

 俺は、こういう地味な作業は飽きないので、リュックがパンパンになるまでやった。

 単純作業には飽きないのだが、周囲からは、ブラック企業に勤めてそうと言われた。

 その後、めぐみんの爆裂魔法で、甲羅に残った鉱石を取ってあげたりして、宝島は地面に潜っていった。




今回はここまでです。
昨日のリバイスは急展開でしたね。
ヒロミさんのデモンズドライバーが喋った。
次回のリバイスはどうなるのでしょうか。

賢者の孫とリバイスの小説で、原作キャラは変身させるべきか。

  • 変身させる。
  • 変身させない。
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