目が覚めたら勇者に憑依していた   作:yuuyyuyuyuyuyu

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今回は余裕をもって30分前投稿なのです!
・・・だいぶ間が空いてしまったことについては、本当に申し訳ない!
執筆前に他の方の小説読んだりしたらダメね。ついつい時間を忘れて読んでしまう。

今回もゆっくりみていってね!


やっと見つけた

となりで眠るつばさと、つばさに寄り添うように眠るリニャを見守りながら、

リズはあの日の出来事を思い出していた。

 

もう一週間も前のことになる。

 

朝、つばさと別れたリズは、久々に返ってきた村を回ることにした。旧友との久々の再会などに花を咲かせていたリズは、遠くから微かにつばさの悲痛な叫び声が聞こえるが早いか、

リズは声の聞こえた方向へ走りだしていた。

 

そこでリズが目にしたのは、焦った様子でつばさを抱きかかえるリニャと、

ただならぬ様子でリニャの腕の中を暴れているつばさの姿だった。

 

つばさの顔は、何かに怯えるように歪み、うわごとのようにちぐはぐな言葉を垂れ流している。

 

リズはすぐさま二人に近寄り、つばさを魔法で眠らせて、

ひとまずリニャの家のベッドに寝かせる。それからリニャに何が起きたのかを聞いてみたものの、

リニャも何が起きたのかわからないといった様子で、要領を得ない。

 

それでもわかったことは、つばさは今日何か確認したいことがあったということ。

そしてその結果つばさはああなったと見て間違いない。

 

理由は分かった、でも原因がわからない、

つばさは一体何を確認したのかしら。

 

翌日から、つばさはリズが初めて言葉を交わした時以上に、精神面が脆くなってしまっていた。

それこそ、リニャやリズと話すことすらままならないほどに。

 

リズはそんな彼女の姿を見て、心が痛んだ。

 

この一週間、リズとリニャはつばさに付きっきりで世話をした。

 

少し目を離せば何をするかわからないほど、彼女は弱っていたからだ。

つばさは起きている間、常に何かに怯えるように震え、食事もろくに喉を通らず、少し食べてもすぐに吐き戻し、一度眠っても、その顔は険しく、夜中に何度も目を覚まし、何かにとりつかれたようにふらふらと部屋の中を歩き回る。

 

3日ほど過ぎた頃、遊ぶ約束をしていたという、ヴェユノークの一人娘がやってきた。

彼女はリニャがつばさの事をぼかして遊べないことを伝えると、一目つばさの様子を見るだけでいいと言うので、私達が付いていくことと、あまり長くは会わせられないことを条件に、

つばさの元へ連れて行った。

 

少女は部屋に入ると遠慮がちにつばさに近づいていった。このころはまだつばさの精神が安定していなく、リニャも私もつばさが少女に何かしないか警戒していた。

少女はつばさの側までやってくると、その手を頬に触れる。

つばさは少女を見て、少し驚いたような顔をしてから、その手に自分の手を当て、謝り始めた。

少女はそんなつばさを励ますように優しい口調で何度もつばさの謝罪を受け入れ、

また遊ぶ約束をしてから早々に帰っていった。

リズはその時のヴェユノークの娘の顔を、瞳を見て、内心狼狽していた。

 

少女の絡みつくような瞳に自分とは別の狂気を感じ取ったのだ、

年端もいかない少女にあんな顔が出来るのかと。

 

少女が帰ってから、我に返ったリズはつばさに思考を移す。

 

どうしてつばさがこんな目に会わなければいけないのか。

初めて出会った時でさえ、ひどい有様であったのに、

これ以上一体何を彼女から奪おうというのか。

 

 

 

あの子は私が守らなくては、

 

あの子を苦しみから守るのは、

 

あの子を苦しめていいのは私だけだ、

 

苦しめて苦しめて、壊れそうになった彼女を、

 

優しく受け入れて、甘い言葉で掬い上げ、

 

蕩けるほどに甘やかしてあげたい。

 

だからこそ許せない、

 

私以外が、あの子を苦しめるのが、

 

度を超えて彼女を壊そうとすることが、

 

あの子の心に消せない傷をつけようとすることが、

 

あの子にあんな苦しみを与えようとすることが、

 

その全てが許せない。

 

あの子を苦しめていいのは私だけ、私だけなのだから・・・

 

 

 

リズは眠っているつばさの顔を撫でる。

 

その顔は、先日までとは違って少し穏やかな表情になっていることに、リズも破顔した。

つばさには明るい顔が似合うと思っている。

もちろんそれと同じくらいに暗い表情も似合っていると思っているし、

リズはその顔も非常に好きである。

だからこそ、普段は明るく元気でいてほしい。

暗い感情や苦しみの表情は私の前でだけ見せて欲しい。

 

リズはそっとつばさの額に口づけをした後、瞼を閉じ隣で眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もぞもぞと、傍で何かが動く気配を感じて、リニャは目を覚ます。

 

目の前で、つばさちゃんがなにやらもぞもぞと動いていた。

 

「つばさちゃん?」

 

私が声を掛けると、つばさちゃんはびくっと身体を震わせて、こちらを振り向いた。

 

「リニャ、その・・・、汗かいたから、拭こうと思って」

 

と言いながら少し恥ずかしそうに俯きながらつばさちゃんは続けた。

可愛い

 

「タオル、取に行こう、と思ったんだけど、その二人を起こすのも悪くて」

 

そう言って、つばさちゃんは反対側に目を向ける、そこには、すやすやと寝息を立てているリズさんがいた。

 

「そっかごめんね、私タオル取ってくるよ」

「えっ、うん。ありがとう」

 

きょとんとして私の方を見ていたつばさちゃんが、

少しぎこちないながらもふんわりと笑みを浮かべてお礼を言ってくれた。

 

久しぶりにみたつばさちゃんの笑顔に、

私は一瞬見惚れそうになるのを我慢して、タオルを取りに行った。

 

この一週間、つばさちゃんが元気にならないんじゃないかってずっと心配だったけど、さっきの笑顔を見れたからには安心だ。これからもずっとつばさちゃんが笑顔でいられるように頑張ろぉー!

 

そしてゆくゆくはつばさちゃんとあんなことやこんなことを・・・っとと、いけないいけない、

元気になってきたつばさちゃんを見れたからってちょっと浮かれすぎだよ!わたし!

 

「つばさやーん、タオル持ってきたよ~」

「ありがとう、リニャ」

 

軽快な足取りでタオルを取って戻ってきた私をつばさちゃんが笑顔で迎えてくれる。

 

よしっ!

 

「つばさちゃん、私が拭いてあげるよっ」

「えっと・・・じゃあ、お願いしようかな」

 

私の言葉に、つばさちゃんは少し逡巡してから答えてくれた。

 

えへへ、ここ最近毎日のようにつばさちゃんの身体には触れていたはずだけど、

こんなに心が躍るのは久しぶりな気がする!

 

この一週間、つばさちゃんの体を洗うのを手伝ったり、一緒に寝たり、色んな事があったけれど、

こうして少しでも元気を取り戻してくれたことが、一番うれしいっ!

やっぱりつばさちゃんは元気じゃないとね!私も元気が出ないよ。

 

つばさちゃんの背中をタオルで優しく拭っていく。

 

「前、自分でする?」

「・・うん、ありがと」

 

あぁー前も私が拭いてあげたい!

そしてできることならあの控えめな果実をもみした・・・ゲフンゲフン

 

ともかく!この調子でつばさちゃんが元気になってくれたらいいなぁ・・・。

 

きっと大丈夫だよね、

 

つばさちゃん、

 

元気になるよね。

 

今日もつばさちゃんとリズさんと、外に出かけよう、

今日は天気もいいし、一日中部屋の中にいたら気が滅入っちゃうもん。

 

リズさんが起きてきて、みんなで朝ごはんを食べてから、村を歩いて回った。

お昼は村で一番大きな木の下で三人で作ったサンドイッチを食べた後、

 

つばさちゃんが少し眠たそうにしていたからそのままお昼寝することにした。

一番最初に眠っちゃったつばさちゃんが、無意識に私とリズさんの手を握ってきて、

すごくドキドキした。

リズさんも少しびっくりしててでも嬉しそうだったなぁ。

 

明日も天気が良かったらみんなでお出かけしよう。

明日はどこに行こうか、村は以外と広いからまだまだ案内出来てない場所が結構あるし、

とっておきの場所も教えてあげたい。

 

そんなことを考えているうちに私もすっかり眠っちゃって、

 

目が覚めた時、なんだか地面が柔らかいなとか思ってたら、

つばさちゃんの綺麗な顔が間近にあって、

私はつばさちゃんの膝に頭を乗せてて、つばさちゃんが私の頭を撫でてて・・・!

慌てて飛び起きたら、つばさちゃんが不思議そうに私を見ていた。

 

しっ心臓に悪いよぉ。

 

しばらく恥ずかしすぎてまともにつばさちゃんの顔を見れないでいたら、つばさちゃんの肩に頭を乗せて寝ていたリズさんが起きてきて、もう夕暮れ時になっていたから、

その日は帰ることになっちゃった。

今日も色んな所に案内したかったのにな~。

 

・・・つばさちゃんの膝、スベスベで、もちもちしてて気持ちよかったなぁ・・・。

 

えへへ、

 

案内は出来なかったけど、私的には最高の一日だったかな。

明日もお昼寝・・・、今度はつばさちゃんの肩に頭を乗せて・・・!

でもとっておきの場所も案内したい・・・っ!

 

うぐぅ~どうすればぁ~!

 

私は二人と家に帰りながらそんなことを考えていた。

 

 

そんな三人の様子を遠くから見ている少女が一人

 

「やっと・・・見つけた」

 

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