目が覚めたら勇者に憑依していた 作:yuuyyuyuyuyuyu
びっくりするほど間が空いてしまい申し訳ない!!
実はこの話自体は6月の暮れ頃からもう一つの話と並行して書いていたのですが、段々書く間隔が長くなっていく毎に書く時間を取ることをしなくなってしまい、
結局このような時期になってようやく完成ということになってしまいました。
いやほんとダメ人間すぎて涙出てきますよ。
そして今回の話は加筆するかもしれんです、というのも今回は生存報告なども含めて時間を決めてこの時間に絶対に投稿するという意志の元書いているのですが、すでに時間ギリギリでこれ以上は時間内にまとめきれないなと判断したので、おいおい加筆するかもしれないです!!重ね重ね本当に申し訳ない!!
っとここから下の前書きは6月に書いた時の物となります。
どうしても書きたくなってしまった。
というか、この小説書いてる作者、まぁ自分なんですけど、頭おかしいんですよ、
ほんと、HAPPYEND所謂大団円、そういうのが好きだっていっている割に、
書いてる時常にBADENDばかり思いつくとんでもねーやつなんですわ。
基本的にはそこで話もおわっちゃうし、BAD書きたくない人なのですぐ忘れることにするんですけど。今回、執筆のために過去話見直してた時に思いついてしまった話を試しに一回書き起こすことにしました。
というわけで、今回もゆっくりみていってね!
「おのれ、 勇者どもっ・・・!
忌まわしい!! ここまで手こずらせよって!
だが、その無駄な抵抗もこれまでだ。
まずそこの女傑から葬り去ってくれる!
究極魔法・宵闇の劫火!!」
魔王が叫ぶや否やカレンの周りに黒い炎がゆらりと陽炎のように現れる、その炎はカレンの周りを取り囲むと勢いを増しながら高く高く燃え上がる。その勢いは烈火の如き様相で、魔王城の天井を焦がし、あの炎を身に受ければ確実な死が訪れることが理解できる。
「くっ・・・」
「これで終わりだ!フハハハハハ!!」
黒炎が徐々に収束していき、徐々にカレンに死が近づいてくる。
まず一人目と勇者パーティにおける盾役カレンの死を確信した魔王が高笑いを上げる、
しかしその笑い声に割って入る声があった
「させません!アンチマジック・デスペルアーマー!!」
ルミアの叫びの後、炎はやがて一つとなり一際大きな炎の柱となって禍々しく立ち昇る!!
しかし、その黒炎の中から身の丈と同等の大きな剣を背負ったカレンが飛び出してくる。その体にはところどころ火傷痕があるものの概ね今の魔法でのダメージは無いと言っていいだろう。
「なにぃ!?馬鹿な何故生きている!!」
驚く魔王には何も応えずカレンは一瞬後ろを振り返ってルミアに声を投げ、魔王に突撃する。
「助かった!よくもやってくれたね!これでもくらいな、グランドスマッシュ・雷!!」
目にもとまらぬ速さで加速したカレンは、その勢いを利用して飛び上がると身の丈もある大剣を叩きつけるようにして魔王に切りかかる。
「ぐおおぁぁぁあああ!!」
殺したと思ったはずのカレンが飛び出てきたことに驚きを隠せなかった魔王は、一瞬判断が遅れカレンの攻撃をもろにくらってしまう。
魔王が驚くのも無理はない何故なら、直前にルミアが発動した魔法『アンチマジック・デスペルアーマー』は、彼女が一般的に使われていた魔法防御『アンチマジック・デスペル・〇』から派生させた最強のバリア魔法であり、その防御能力は魔法の天才ユリーカが行使する中で最も攻撃力のある魔法ですらダメージを半分以下に落とせてしまうほど高い。
通常の『デスペル・〇』では魔法の属性によって〇の部分を可変させて使う必要がある高難易度の結界魔法として知られている。というのも、デスペルの魔法習熟度の高さも相まって高位の支援魔法使いでも多くて三属性、一属性扱えるだけでも十分重宝されるような魔法なのだ。
しかし、ルミアは全属性を一つのデスペルに落とし込むことを可能にした。これは類い稀なる才能と、魔術における造詣の深さによって生まれた賜物であり、そこからさらにルミアは常に動き続ける戦いの流れに合わせるために結界魔法の法衣化を成し遂げる。これによって対象の人物や建物などに直接魔法をかけることが出来るよう改善をした、その結果として通常の『デスペル』よりかは耐久面が落ちてしまったものの、戦いを大いに有利に進めることが出来るようになった。
カレンの一撃によって魔王の片眼を潰すことに成功した勇者一行、このチャンスを無駄には出来ない。既に戦いは終盤戦、勇者一行も半ば満身創痍といったところ。特に消耗が激しいのは先ほどから話題に上がっていない勇者ソフィアと、その妹ユリーカ。
ユリーカはチャンスに備え最後の魔法の準備段階に入っており身動きが取れない状況。
そしてソフィアは、息も絶え絶えに肩で呼吸をしながら何とか剣をつくことなく、やっとの思いで両の足を地面に立っている状態。これは勇者のみが使える魔法、ブレイブフォースを常時発動しており、それによって周り三人と比べても明らかに消耗度合いが多くなっているためである。
ブレイブフォースとは周りの味方の能力を全段階上げ、光属性を付与するというもの。
これによって三人は魔王に初めてダメージを与えることが出来るようになる。さらに三人の周りには光の膜が張られ、三人がくらったダメージの数割をソフィアが肩代わりしている。
ここで決めなければもう後がない。そう悟った四人は死力を尽くして最後の猛攻に出る。
「はぁぁあああ!」
カレンが開いている魔王の目を塞ぐように前にでて連撃を繰り出す。
「ぐぅおおおおお!これしきの攻撃でぇぇええ!」
「今だ!」
カレンは叫びながら横へと回避行動をとる。
「これで、終わりっ!超重魔法 グラビティ・ゼロ!!」
ソフィアが魔法を唱えると、魔王が急激に地面にめり込み始めた。
「ぐ、おぉぉ・・おおお、おお、な、ん・・だ、これ・・は・・・・か、らだ
が・・・うご、か・・・ん・・・・!!!」
「おねえちゃん!」
「ソフィア!!」
「ソフィアさん!」
「うぐぅ・・・ぁああぁああ!!」
三人の声と同時に勇者が走り出す。
その表情は苦痛に歪められていて、もう歩くことすら困難なほどに、
ふらついている様子は見るに堪えない。
それでも勇者は走る
魔王に向かって一直線
夜空に流れる一筋の星のように
この戦いに終止符を打つために
この苦しみが早く終わるように
それはまるで御伽噺の一ページのようで、永遠とも思えるような一瞬の時
勇者の持つ剣が煌めく、今までのどんな戦いよりも強い光をその身に宿し
「はあぁああ!」
「っぐぅ、おのれ、ゆうしゃぁ!!」
「これっデ!・・・お、わり!!
「ぐわああああぁアアアアァ・・・・・ッ!!」
シんだ
ま、おうがシんだ
たおシた
わたシがたおシた
わたシが。コロした
これで・・・オワ、リ
わたシも・・・イラ、ナイ
まおう、がシんだら、わたシは
どうすれば・・イイ?
・・・・・・・
そうダ・・・
カエさな、きゃ
このカ、ラダ・・・
あのヒト・・タチニ
カエ・・・す、?
そうだ、
返さなきゃ、もう全部終わったんだ。
返さなきゃ、私がいなくなれば、
返さなきゃ、でもどうやって?
返さなきゃ、わからない・・・でも
返すんだ、私が傷つけてしまったあの人たちにこの人を!
返すんだ、これ以上傷つけてしまわないように。
返すんだ、あの人たちの思い出を!
返すんだ、私が踏みにじってしまったこの人の尊厳を!
返すんだ、あの人たちに一刻も早く!
返すんだ、平和になったこの世界に・・・
どうか、どうかあの人たちが幸せにくらせますように。
・・・・・・。
魔王城での死闘を制した私たちは、魔王城付近のセーフポイントまでたどり着くと、
早々に夕飯の支度にかかった。
いつもとは少し違い、カレン、ユリーカはかなりの疲労が溜まっていて、セーフポイントに着くなり倒れるようにして休んでしまった。夕飯が出来たら声を掛けてみて、
それでも起きなかったら明日の朝食にしてしまおう。
そう考えるルミア自身も、すぐにでも二人と同じようにして休んでしまいたいと思っていた。
そんな中、いつも通り、そう、いつも通り私達三人の視界に入らないように荷物を離れた場所に置いて、料理が出来上がって少しした後、彼女のお椀を持ってあの子がやってきた。
私は普段通り彼女のお椀を受け取ると、出来上がった料理を入れ、彼女に帰す。ふと、そういえば今日の料理はソフィアが好きな料理だったな、なんてことを思い返しながら。
「あ、りが、と、ぅ・・・」
「・・・・・・・・・え?」
ルミアはあまりにも唐突な事に呆気にとられる。その間に彼女は再び来た道をふらふらとおぼつかない足取りで帰り始めていた。
「あっ・・・。」
ルミアが気を取り戻し彼女に声を掛けようとした時、彼女は既に視界から消えてしまっていた。
彼女の声をこうしてしっかり聞いたのはいつぶりだっただろうか。弱弱しくて今にも消えてしまいそうな声。思い出すだけで胸がキュッと苦しくなる。
あの子をあそこまで追い詰めてしまったのは私達なんだ。その事実に魔王を倒した今、再び後悔の念が込みあがってくる。あの子はいつもこんな気持ちでご飯を食べていたのでしょうか。
しんと静まり返った場所に二人分の寝息だけが静かに響く。普段は三人で少なからず言葉を交わしながら囲む食事が今は酷く淋しい。
明日はあの子に話しかけてみよう。これまでの事を謝って、たとえ許されなくても遠くからでも、あの子を支えてあげたい。
今日は眠ろうまた明日きっと・・・。
明くる朝、あの子はもう二度と目を覚まさない眠りについた。