目が覚めたら勇者に憑依していた 作:yuuyyuyuyuyuyu
今回もゆっくりみていってね!
私は死んだのかな
それにしては随分と身体に纏わりつく感覚がリアルで重苦しい
ふと、右手に温かいモノが触れた、柔らかくて心地いい感触がじわりと右手を包む
あったかくて気持ち良い
右手から伝わる感触は私がまだ生きている事を強く意識させる
私はゆっくりと目を開く今は朝なのだろうか、瞼をあけると白い光が目に入ってきて少し目を細める。ここはどこだろう
私はゆっくりと辺りを見回して・・・
視界に写った
私は身体の気怠さも気にせず身体を起こす
「っ!おねえちゃ――――」
声に出しかけた口をきゅっと噤む。あの人の周りに人がいて、
何となく、だけど今のあの人の雰囲気が前と違う気がしたから。
たぶんその行動は正しかったんだと思う。あの人の隣にいた朱色の髪の快活そうな女の子があの人にいくつか言葉をかけて、あの人もはにかみながら女の子に言葉を返すと、
女の子が部屋から出ていく。
そのやりとりを見ながら私は自分の手を握っているのがあの人だったことに気が付いた。
ぎゅっと胸を締め付けられる。
どうして、私はあんなに酷いことをしたのに・・・胸の内から熱いものがこみ上げてきそうになるのを必死で抑える。泣いちゃだめだ、私に泣く資格なんてないんだ!
「あっ、あのだ、いじょうぶ?」
そんな私の様子を心配してか、あの人が声を掛けてくる
その声は少し震えていて、でも私を慮っているのがわかる
「だいじょうぶ、・・・そのどうして、どうして手を」
「あっ、ごめんなさいっ!」
私の言葉にあの人がぱっと手を離し頭を下げる
「っ!いや違くて、その私あなたに酷いことたくさんしたのに、どうして・・・」
最後の方はほとんど声にならない掠れたもので、
それでもあの人は私の言葉をちゃんと聞いてくれて
「つらそう、だったから」
「つらそうだった、私が・・・」
「えっと、・・・うん」
「それ、だけ?」
再度問いかけた私の言葉に若干怯え混じりになりながらもあの人は頷いた
その表情にあの日の姿が重なる
ダメだ、
ダメだダメだダメだ!!
だめ、なのに・・・
私にはそんな言葉、かけてもらう資格なんてない、はずなのに…
胸の奥が苦しくて、熱くて、今にも感情が溢れて暴れ出しそうで
必死になって抑えてみるけれど
どんなに頑張っても…抑え、きれなくて
それまで我慢していた分も合わせて堰を切ったように熱いものが溢れ出す
あの人の顔が驚愕に変わって、あたふたとし始めたのがわかる
困らせちゃった
それでも一度決壊したソレを私は自分の意志でどうにかすることが出来なくて、抑えようとすればするほどココロが溢れ出す。言葉を発そうとしても口から出るのは途切れ途切れの嗚咽だけ。
どうしたらいだろう、また何もできない、あの人を困らせている自分に嫌気がさす
こんなことになるくらいなら
もう、消えてしまいたい―――――――
突然のことだった
私の意識が仄暗い方向へ向かう直前、
陽だまりのような心地よさと、柔らかい感触が私の意識を引き上げた
「・・・えっ、えっ?」
私はあの人に抱きしめられていた
戸惑っている私を余所にぎゅうっと力が籠められる
背中に回された手がゆっくりと動く
何度も、何度も温もりが身体を撫でていく
「だいじょうぶ・・・、だいじょうぶ…だいじょうぶ、だよ」
それまで暴走していた私のココロがたったそれだけで、落ち着きを取り戻し、
代わりに胸の奥からぎゅっと温かいナニカが溢れ出てくる。
「あぁ、あああああ!」
少しだけ心が軽くなった気がした
時間内投稿間に合わなさそうなので若干ずらしちゃったテヘペロ