目が覚めたら勇者に憑依していた 作:yuuyyuyuyuyuyu
ともかく!
この小説を読んでくださった方、お気に入り登録してくださった方、評価をしてくださった方、感想を書いてくださった方々に感謝です!!
皆さんの期待に応えられるかはわかりませんが今後も頑張って書いていけたらいいなと思ってます!
今回もゆっくりみていってね!
お昼を食べている時、つばさちゃんの目が今朝と同じように潤む。
今度もそれがこぼれない様に顔を強張らせながら、お母さんが作ってくれたご飯を食べている。
私はそんなつばさちゃんを見て、やるせない気持ちになる。
私は女の子が好きだ。
楽しそうに笑っている姿が、
幸せそうに微笑んでいる姿が、
嬉しそうにはしゃぐ姿が、
恥ずかしそうに照れる姿が、
そんな女の子が私は好きだ。
ついでを言うと、はしゃぐ女の子の上下する胸元も・・・
っごほん
幼いころからの私のこの感覚が、周りの人と違うのは、何となくそのころからわかっていて、
小さな私にはそれを抱えて生きるのは酷な話だった。
そして、耐え切れなくなった私はそのことを両親に相談すると、
なんとお母さんが
「いいんじゃないかい?女の子が好きなんだったら、好きでいいじゃないか」
それに続いてお父さんも
「そうだねぇ、お父さんもリニャがそれでいいなら何も言わないよ。
けど一つだけ約束してほしい。嫌がる女の子に無理やり手を出したらいけないよ」
そう言って微笑んでくれた。
とうぜん!と言わんばかりに私は頷いて、こんな私を受け入れてくれた両親に感謝した。
だから、こうして悲痛なつばさちゃんの姿を見ていると、私も辛くて、彼女のために何もできていない自分が悔しくなる。
もっと私を頼ってほしい。
でもそれを伝えると、目の前にいる今にも壊れそうな彼女が、再び泣いてしまいそうで憚られた。
今のつばさちゃんはとっても脆い、それこそ手に取ればすぐに壊れてしまいそうなほどに。
だからその話をするのは少なくとも、今じゃなくていい。だって、つばさちゃんは今、
頑張ってるから・・・
お昼を食べてから、つばさちゃんが自分にも手伝えることがないかってお母さんに聞いていた。
もっと休んでいていいのに。
そんなつばさちゃんに、お母さんはまだ村に慣れてないだろうから、案内ついでに私を見ていてほしいってお願いしていた。
流石私のお母さん!
そう思ってお母さんの方を見ると、つばさちゃんに見えない様に、私にサムズアップしてた。
ありがとう!大好き!
お母さんのお願いに頷いたつばさちゃんの手を掴むと、私は意気揚々と村の案内を始める。
村を回っていると、いつものように村の人達が声を掛けてくる、村の人たちは、つばさちゃんの方を見ると、ちょっとびっくりしてから、つばさちゃんにも声を掛けていた。
つばさちゃんは、自分に声が掛けられたと認識すると、びくびくしながらも、しっかりと挨拶を返していた。村の人たちは、つばさちゃんに色々聞きたそうにしていたけど、つばさちゃんの様子を見て、挨拶だけにとどめてくれた。
この村は旅人に好意的な人が多いというかほとんどの人がそうだ。というのもここを開拓した人が冒険者で、冒険仲間の人たちと一からこの村を作ったらしい。
以来、冒険や旅を終えてこの地に腰を落ち着ける人たちが定期的にやってくるので、村の人たちは外から来る人々に対して歓迎ムードなんだ。私もそんなこの村の雰囲気が好きだ。
一通り村を回ると、そろそろ日も暮れ始めていた。
家に帰ると、お母さんがすでにご飯を用意していて、お父さんも帰ってきたからみんなで食べる。
私は今日あったことを二人に聞かせながら、つばさちゃんの様子を見ていた。つばさちゃんは私の話に耳を傾けながら、顔を綻ばせてご飯を食べていた。
その様子に安心して、お父さんとお母さんの方を見ると、二人も安心した様子で息をついていた。
晩御飯を食べ終えた私たちは、そのまま村に沸いている温泉に入りに行くことにした。
温泉と聞いたつばさちゃんの目が心なしか輝いていたのは、きっと気のせいじゃない。
温泉に着いた私は、つばさちゃんの背中を流すことにした。
先日の傷がまだ癒えきっておらず、所々が痛ましいものの、とてもきれいなつばさちゃんの白肌が私の前にさらされる。
鍛え上げられた身体と女性的な柔らかな肉感も併せ持ったその身体は、芸術的な美を奏でている。
私はつばさちゃんの肩まで伸びた真っ黒な髪の毛に手を入れる。
サラサラと指の中で揺れるに一抹の不安を覚えつつも、私はその髪にしっかり触れ梳いていく。
髪を流し終えた私は、次につばさちゃんの身体に触れる。
「次、背中流すね」
「ぅん」
生返事を返す彼女に、私は生唾をごくりと飲み込む。
目の前につばさちゃんの背中があって、私は今その背に手を触れている。
ダメだってわかってはいる・・・けど、やっぱりこの生の感触を忘れないように、ゆっくり丁寧に、彼女の背中を触っていく。
自分の息遣いが荒くなっているのを感じる。
「っふ、ぅー」
冷静になれ!あたし!
と自分に言い聞かせた時には後の祭り、散々つばさちゃんの背中を触りまくって流し終えていた。
「ありがとう。あの、今度は私が・・・リニャの背中、洗うよ」
・・・!!
ようやく理性を取り戻したリニャの頭は、再び夢の中へと旅立った。
つばさちゃんに身体を洗ってもらっていると、ふと彼女の手が止まる。
不思議に思って振り返ると、つばさちゃんの顔が暗くなっていることに気付いた。
「大丈夫?」
口をついて出たのはそんなありきたりな言葉。
だけど、それを聞いたつばさちゃんは、今にも泣きそうな顔で私を見た。
反射的に私は彼女の頭を撫でる。
触れた手のひらに、彼女の震えが伝わってくる、つばさちゃんの手が動き始め、私は再び背中を預けた、後ろからは、時折すするような音が聞こえてくる。
背中を流し終わったつばさちゃんに、私は冗談めかして前も洗ってよって言ってみたら、顔を赤くして逃げられちゃった。思っていた以上の反応に、少し期待してしまいそうになる頭を横に振って身体を洗った。
湯に浸かる前に、身体を洗い終わったお母さんと合流して、つばさちゃんがいるところまで歩いていく。
さっきのことを思い出し、少し試してみようと思って、私はつばさちゃんの隣に腰を下ろすと、そのまま引っ付いてみる。
そしたらなんと!
つばさちゃん顔を真っ赤にしていました。これは、もしかすると、もしかするのでは!?
私のテンションはうなぎのぼり
しばらくの間、恥ずかしがるつばさちゃんを見て楽しんだ後、私たちは温泉を出た。
温泉を出るころには私の頭も冷え、さっきやったことを思い出して、自責の念に駆られていた。
どうしよう
嫌われてないかな・・・。
段々不安になってくる。ものの、確認できるわけでもなく、家に着いた。
温泉から家に帰ってくる頃にはすっかり日も沈んでいて、今日は疲れているだろうからそのまま寝てしまおう、ということになった。
問題はつばさちゃんの寝るところなんだけど。
今日つばさちゃんを寝かせていたベッドって実は私が普段寝てるところなんだよね。
そのことを話して、どこで寝るかを考えるお母さん。
私としてはつばさちゃんと一緒にベッドで寝たいくらいなんだけど、さっきの事もあってちょっと躊躇していたら、
「じゃあ、私は床で寝るので大丈夫です」
そんなことを言い出したので、慌てて引き留め、結局私のベッドで一緒に寝ることになった。
やったね!一緒に寝ることを拒否しないってことは嫌われてないってことだ!
とか思ってベッドに入ると、今度はつばさちゃんがベッドの隅っこで寝ようとしていたので、さりげなく引き寄せて抱きしめてみたりする。
つばさちゃんはびっくりしていたけど、私の腕から逃れようとすることはなく、少しすると小さな寝息が聞こえてきた。
私はつばさちゃんの頬に手をあてて、寝顔を楽しみながらまどろみに身を委ねた。