目が覚めたら勇者に憑依していた   作:yuuyyuyuyuyuyu

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UA一万超えありがとうございます!!

天然水ばっかり飲んでる今日この頃。天然水シリーズおいしいよね
小口から大口の油に変えたら、あまりにも油が出過ぎて、カルボナーラ作るだけなのに、フライパンから火が出るかと思った。あとハムがめっちゃ跳ねた。


今回もゆっくりみていってね!


帰ってきたら、英雄がいた

エルフ族のリズ・カヴァリエーレは冒険家であり騎士である

 

今日は、少し長めの旅から第二の故郷であり、今の家がある村に帰っている途中、

持ち前の千里眼で、森の方から誰かが走ってきているのが見えた。

 

(あれは・・・、リニャじゃない、どうしたのかしら随分と焦ってるみたいだけど。)

 

リズはのんびりと歩いていた足を速め、リニャのもとへ向かった。

 

リニャはパニックになっているのか、今にも泣きそうな顔をして、おぼつかない足取りで、何度も転びそうになりながら、村へと向かっていた。

その様子に嫌な予感を感じたリズは、再び転びそうになったリニャの体を支えると、声を掛ける。

 

「どうしたの、リニャそんなに慌てて」

「あっ・・・、リズ、さん!リズさん!助けて!わた、し、森に、魔物がっ!それで、つばさが、ひとりで!」

 

気が動転しているせいでリニャの言葉は要領を得ない、それでも森で何か異常が起きていることを察したリズは、リニャに安心させるよう声をかけ、彼女が走ってきた方へ向かった。

 

森の中に入ったリズは、周囲を警戒しながら、歩みを進める。

 

(一体何が、ん?あれは・・・)

 

そんなリズの目に、抜き身の剣が目に入る。

 

簡素な装飾が施されたその剣に、リズは見覚えがあった。

 

以前一度だけ見たことがある、世界に二つと無い

ドワーフの名匠トールキンが打った世界最高と呼ばれる三本の剣のうちの一つ、

 

翔剣『ウェルテクス』

 

あまりの軽さに、使用者は剣を持っていることを忘れてしまいそうになるとも謂われたその剣は、魔王討伐に赴くことになった勇者ソフィアが、彼から賜った一振で、いつかの街で勇者ソフィアを見かけた時に、これと同じ柄の剣を差しているのを見たことがあるから間違いない。

 

(ここに勇者が・・・?)

 

そんなはずがない、とリズは考えを横に振る。彼女には三人の仲間がいるはず、それも全員同じ村の出身で幼馴染、随分と仲が良いと聞いている。そんな状況で一人どこかに行くとは考えられない。

なら四人でここに?それもない、勇者は先日、魔王を討伐したばかりで凱旋中のはず。なら、勇者が誰かにこの剣を預けたのかしら・・・

 

思考を巡らせながら、現場を眺めていたリズはその場所に目が釘付けになる。

 

真新しい鮮血が、大量に木の根元についており、血は点々と奥へ続いている。

 

リズは急ぎ血を追った。

 

 

血を追っていたリズは二つの気配を感じ取り、少し離れたところから様子を伺う。

 

そこには、右腕から今もなお出血を続けている、さきほどの血の主であろう少女を、

異様な雰囲気を持った魔人がまさに今少女にとどめをささんとしていた。

 

リズはすぐさま手にしていた弓を引き絞り、

魔力を込めた矢を魔人に嵌っている魔石めがけて発射する。

 

神速と呼ばれたその一矢は魔人が彼女にその腕を振り下ろすよりも早く、魔石を打ち抜き、

魔人は跡形もなく消滅した。

 

リズはすぐさま少女に駆け寄る。

 

「大丈夫?」

「・・っあ」

 

声を掛けられた少女は、涙目になっていて、私に気が付くと、右腕のを抑えながらこちらに近づいてくる。

 

「た、すけ・・・て」

 

そう言って私の体に身を預けるように倒れてしまった。

リズは彼女の腕の傷に応急手当を施し、すぐさま村へと戻る。村ではすでにリニャの異常に気付いた人々が、リニャの側で何か言いながら、何人かが戦うための準備をしていた。

彼らに近づきながら声を掛ける。

 

「帰ったわよ」

 

リズの声に反応した何人かが、リズの方に目を向け、後ろに背負っている少女に気付くと、慌ててこちらにやってきた。

それにつられて他の面々もリズたちに気が付く。

 

それからはもう大騒ぎになった、私は少女を預け、何があったのか集まった面々に話す。

リニャは少女の方に泣きながらついていっていた。

 

話の中、少女の事を聞いてみた、村にやってきたのはほんの4日前で、その時もずいぶんボロボロの状態だったらしい。

 

もちろん彼女が勇者であることも聞いた、彼らも冒険者や旅人として、勇者の容姿については、見たことがあるか、聞いたことがあるはず。彼女はその時に見聞きした姿に相違ないと感じたはず。

 

村の面々はそれについて、彼女にあまり詮索するのを良しとしていなかった。

ここに来たばかりの彼女のことを知っているからだろう。そのことについてリズはとやかく言う気は無かったし、自分が同じ立場だったらそうしたかもしれないから。

ただ、彼女の性格上、本人に話を聞かなければ、納得いかないことも確かで、リズは心の中で目が覚めたら彼女に話を聞こうと決めていた。

 

少女は、名をつばさと名乗っているらしく、ナタリーさんが早朝に牧場で動物たちに囲まれているのを見つけたらしい。それから今日までは、ナタリーさんの家で過ごしていたようで、リニャとはその時に仲良くなったみたい。

リニャは元から人懐っこい子ではあったものの、ああも心を許しているところを見ると、やはり勇者のカリスマを感じざるを得ない。

なので少女が来てからの事は、ナタリーさんより、ずっと一緒にいたリニャに聞く方がいいとのことだったけど、流石にあの状態のリニャに話を聞くのは忍ばれるので落ち着いた頃に聞くことにしよう。

 

 

 

 

彼女の治療が終わったみたい。結果としては、命に別状はないみたいで、今もリニャが彼女の傍にいるとのこと。ただ腕の傷があまりにも深く、繋がったこと自体が奇跡のようなものだったため、右腕には深い傷がありありと残ってしまい腕自体も、後遺症なく動くかと言われれば、何とも言えない状況らしい。最も、勇者の仲間であった大僧正ルミアであれば、傷や後遺症を残さず治せたであろうと言っていた。

それを聞いて、彼女の仲間たちは一体何をしているのか、リズは無性に腹が立った。

 

リズは普段は冷静に物事を判断する能力を持つが、仲間や友が危機的状況に陥った時には彼らを助けることを最優先として考える。

 

これは、エルフ族の中でもカヴァリエーレ家という騎士の家系に生まれたが故の考えというわけではなく、リズにとって仲間や友はそれだけ大切な存在であると、これまでの旅を通じて自らが到達した答えの一つであり、それを蔑ろにする者はあまり好きになれない。

というのがリズの見解であった。

もちろん、彼女たちにも何か事情があるのだろうから、これはリズの個人的な感情に過ぎないわけで、頭ではそれがわかっているから余計にやるせない。

 

それでも、だからこそ彼女たちには確かな絆があるのだと、リズは信じていた。

離れ離れになっていても、互いが互いを思っているモノだと、

リズは盲目的に英雄たちの事を信じていた。

勇者とはすなわち冒険者たちの最終到達点のようなものなのだと、無意識の中で決めつけていた。

 

彼女が目を覚ますまでは

 

 

 

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