バーンドヒーローZ 作:春夏の渇き
特空機弐号ウインダム初登場
それから一ヶ月の月日が流れた。デスモバースの地球では特空機弐号機・ウインダムの開発の最終段階が終わり、試験運動も無事完了。次の戦いでの出撃が待たれていた。
一方、オリトバースの惑星アインでは、第三世代のバラディアンにしてヴェリガの娘でもあるジャスティニーがラストジャッジメンター・ギルバリスと戦闘状態にあった。
ヴェリガとはかつて第一世代のバラディアンだった戦士である。彼は悪に堕ち、オリトバースの宇宙支配を目論み恐怖に陥れた邪悪の軍勢・ヴェリガ軍を結成。第二次デスモストラグル、第三次デスモストラグルと幾つもの激しい戦争の末、ヴェリガの遺伝子を受け継ぐデザイナーベビーとして産み出された不完全破壊生命体・ジャスティニーが造り出された。しかし、正義に目覚めたジャスティニーはバラディアンとなり、レイヤノらと共にヴェリガ軍を壊滅し、自信の運命を乗り越えたウルトラ凄いバラディアンなのだ。
ジャスティニーに押されたギルバリスはデスモバースへと逃げ込み、宇宙空間での戦闘に持ち越した。ジュゼーレフラグメンツを吸収して強化したことで体制を立て直したギルバリス。サイバー空間を駆使した攻撃に翻弄されてしまい、ジャスティニーは苦戦。近辺で活動中のバラディアン及びバーンドヒーローに応援要請をした。
「ジャスティニー先輩!? 俺も行きます!」
ジャスティニーの要請をキャッチしたゼスティは、各地を転々としていた神社から飛び出し、宇宙へと向かったのだった。
それから数時間後。巨災が起こる。ジオフロント(地下都市)の開発工事による騒音により目覚めた地底怪獣テレスドンが埼玉県熊丘市第二地区の地上に出現した。口吻から超振動波を発生させて地中を掘り進むテレスドンを止めるため、ストレイジはウインダムを出撃させることを決断した。
実はウインダムの開発は予算が降りる以前からかなり難航していた。しかし結花の発案を元に、ストレイジ整備班のリーダー、稲葉虎二郎ことバコさんの尽力により、ネロンガの電力増幅の仕組みを応用した充電を取り付けられた。これにより、ウインダムは長期間活動を可能にしたのだ。特空機の製造、メンテナンスはこのような整備班達の助力があってこそである。パイロットに選ばれた洋子はバコさんにお礼を述べる。
「バコさん、ありがとうございます。しかし本当に良く形になりましたね……」
「昔、ちょっとな。洋子、必ず勝って来いよ」
「はい!」
首と手足にある噴射口からジェットを噴射して高速飛行をするウインダム。現場に到着。テレスドンは膨大な熱エネルギーを火炎袋と称される器官に蓄積し、マグマエネルギーを20,00℃の火炎・デプス火炎に変換して口から吐き出して周囲を焼き尽くしている所であった。
「ギィーヤオォォ!!」
ウインダムに敵意を向けたテレスドンは、全身を回転させたドリルくちばしで先制攻撃する。攻撃を回避したウインダムはターゲットをテレスドンのくちばしに合わせ、額からレーザーショットをピンポイントで狙い撃つ。
「ギィーヤ!?」
怯んだテレスドンはすぐに立ち上がり、デプス火炎を放射。しかしここで負けるウインダムではない。全身の多連装誘導弾発射システムから20式対怪獣誘導弾を放ち応戦。全方位から繰り出されるミサイル攻撃にテレスドンも遂に崩れ落ちたのだった。そのままウインダムは火災消火用のウインダム水流を起動、燃える街の消火活動を行った。
「お待たせしました!ジャスティニー先輩!」
ゼスティは兄弟子と慕うジャスティニーの元に合流していた。ジャスティニーはギルバリスについて説明する。
「ギルバリスは元々、平和を願うオリトバースの惑星クシアで製造された人工知能。けどダークネスミリタリー側に付いてこの世界を闇に陥れることこそが平和への近道と判断してしまい、第四次デスモストラグルに参戦したんだ」
ギルバリスが出現。戦闘状態に入るゼスティとジャスティニー。しかし、防御バリア・バリスルーチェを展開して防御。固有武器を持たないゼスティの攻撃は全て無力化される。
更にギルバリスは両腕を砲塔の集合アーム・バリスブラチアに回転変形させて、全砲門から一斉射撃を行う必殺技・バリスダルティフィーを解き放った。
「ぐあああっっ!!!!」
ジャスティニーとゼスティがダメージを負った刹那、ギルバリスは近辺に太陽系第四惑星・地球を確認、破壊対象と認識。シビルジャッジメンター・ギャラクトロンMK-IIを送り込んだ。
「ゴォーー!!」
地球に降り立ったギャラクトロンMK2は、消火活動が終わり帰投中のゼスティに牙を向ける――。