バーンドヒーローZ 作:春夏の渇き
特空機壱号セブンガー、特空機弐号ウインダム登場
ギャラクトロンMK2に奇襲され、地上に墜落するウインダム。その様子を崩れたビルの残骸の中から観察する男。日本支部怪獣研究センター生科学研究所、通称『怪研』の印が描かれた緑の防護服を着ているその男の名は、鏑木慎也。彼は不気味に笑いながら呟いた。
「コシ・カレカレータ……」
ギャラクトロンMK2の猛攻に耐え抜き立ち上がるウインダム。
「なんなのコイツ、折角の初陣なのに!」
ウインダムの緊急事態に遥輝はセブンガーに、蛇倉はセブンガー拳に、結花はセブンガー夕闇に搭乗して現場に駆けつける。三体のセブンガーがウインダムの盾になりつつギャラクトロンMK2を囲む。強力なパンチを放ち、身軽なジャンプで両足キックを決め、頭からぶつかって頭突きをかましてもギャラクトロンMK2の装甲に傷は付かない。
「ゴォーー!!」
ギャラクトロンMK2は後頭部の戦斧ストロングベイルを右手に握り斬撃していく。セブンガー達が怯む中、ウインダムは手首に内蔵された高速回転機能を利用した回転パンチ、高回転硬芯鉄拳をお見舞いする。ギャラクトロンMK2は手の甲に装備している近接格闘用ブレード、ギャラクトロンクリンガーで防ぐ。そのまま手の甲のビームキャノン、ギャラクトロンシュトラールで反撃する。
「背後がガラ空きだぜ、新型さん」
セブンガー拳は硬芯鉄拳弾を発射。しかしギャラクトロンMK2は両肩と両膝に武装したバリア発生装置から魔法陣バリアを展開。そのままデジタル魔法陣で姿を消す。
「なにっ!?」
セブンガー拳の隣に出現し、ギャラクトロンファングで拘束する。そのままギャラクトロンベイルで腕がへし折られる。
「隊長ォッッーー!!」
他の特空機達が応戦するが、手先のマシンガン・ギャラクトロンゲベールが連射されて近づくことが出来ない。
「ここまでか……洋子、結花、遥輝。俺が囮になる。後は頼んだ」
余力の少なくなっていたヘビクラが乗るセブンガー拳はバリアを破き、隊員達が乗るセブンガーを庇って大破してしまう。
「隊長!? 俺、救助に行ってきます!」
動揺した遥輝はセブンガーを停止させて、ステッグに乗り込んで救助に向かうが、そこには蛇倉は見つからない。遥輝は自分の力不足で死んでしまったのかと思い悩む。
「……フッ、やるねぇ。久しぶりに血が騒ぐぜ」
煙の中、何者かが最後の切り札として自身の守護快獣であるゼッパンドンを召喚する。
「ゼッ、パン、ドン……プルルルルル」
ゼッパンドンとギャラクトロンが激しく衝突。暴れ回る二大怪獣に周囲の誰もが手を出せない状況に遥輝は憂いていた。
「俺もゼスティさんのように、もっと力があれば……」
「何言ってるの遥輝! バラディアンに頼らなくても私達はまだまだ街を守ることはできる。今できることをやりなさい!」
「俺のできること、そうか。押忍!」
洋子らは周囲に被害が出ないようギャラクトロンMK2とゼッパンドンを囲んで警戒体制に入る。
「ゼットンとパンドンが合体したような怪獣。一体あの子は何者?」
「どっちにしろ、このままやり合ってくれるなら有難いわ」
「あいつは敵なのか、それとも……」
ゼッパンドンに対して隊員達の憶測が飛び交う。魔法陣バリアを噛み砕いたゼッパンドンに、何者かが指示を出す。
「やれ、ゼッパンドン撃炎弾だ」
紫色の破壊光線と超高温の火球が放たれ、ギャラクトロンMK2は倒された。と、同時に、ゼッパンドンは行方をくらましてしまった。
「消えた……」
そこにヘ蛇倉からの通信が入る。
「みんな、無事か?」
「隊長、生きてたんすか!」
「当たり前だ。これ以上何か現れたら堪らん。一旦帰投して、今後の作戦を立て直すぞ」
そこまで言って通信を切ったヘビクラ。彼の手中にあるジュゼーレタイマー・エネルギーのような三日月の球体を見つめる。中にはゼッパンドンがいた。そう、ゼッパンドンを召喚した謎の男こそが蛇倉だったのだ。
一方、宇宙空間で現在も戦闘を続けているジャスティニーとゼスティはギルバリスに苦戦。それもそのはず。ゼスティはバラディアンの特徴である己の
「ゼスティ! 固有武器を生成するんだ。強い想いでねんじれび、君は新たな力を手にすることができる!!」
ギルバリスは頭部の角によって相手を貫くバリスコルノーラをジャスティニーはかぎ爪型のジャマダハルのような固有武器、レッキングクローでゼスティを庇う。
「先輩っ!?」
「ぐはっ……」
ジャスティニーは散っていく。
「先輩……、まだだ……、俺達バラディアンは負けない!」
ゼスティの負けない思いがジュゼーレエネルギー・タイマーと共鳴し、槍と弓が融合したような固有武器・エンシェスピアローを生成するのであった。