突如現れた使徒化した人間、18使徒リリン・インフィニティ。
その姿は白い綾波レイ、だがその表情は狂気に彩られている。
やつらはふらつくような足取りで第3新東京市を目指していた。
その途中の民家では
「おいおい、あの嬢ちゃん裸で歩いてら。」
「やだよあんた、いやらしい目しちゃってさ!
真っ白だけど今日は仮装行列かなんかなのかい?
…あら、こっちにくるよ。
聴いてみようかね?
おーい、お嬢ちゃ」
一体のリリン・インフィニティが住民に近づき、住民のおばちゃんも笑顔で話しかける、がおばちゃんの顔に手を添え
ゴキン
「ぎょぺ」
奴は見境なく人を襲い出す。
リリン・インフィニティの本能、それは使徒化していない人類の選別。
補完されるべき魂はインフィニティ化している者だけで充分というのが奴らの結論だ。
「ひっ!」
妻が殺されて頭が真っ白になるおじさんだったが、次の瞬間
ピシッ
顔面が石のように固まり、そのまま仮面のように剥がれ落ちた。
そしておじさんが顔を上げた。
そこにいたのはおじさんの体を纏ったリリン・インフィニティが狂気の笑みを浮かべて立っていた。
リリン・インフィニティはおじさんだったものの体を脱ぎ捨てて歩き出す。
母なるリリスのところへ。
周辺カメラで使徒化の工程を確認したNERV。
「これは…まだまだ増えるということなのか。」
冬月が言葉を漏らす。
その内容がかけ離れてはいるが、現実になることが目に見えているため、誰も口を開かなかった。
「リリン・インフィニティが半径30キロ以内に入ったらジオフロントへの入り口は全て封鎖させろ。
対地上戦闘の用意だ、第3新東京市周辺の防壁を作動させ市内への流入を防げ。
戦略自衛隊には空中で向かってくるやつらを殲滅するよう依頼しろ。
奴らがフィールドによる攻撃を仕掛けてくる可能性もある。
戦闘員については戦車、ヘリ等の兵装の使用を許可する。
うち一割については避難した市民のシェルターの護衛に回せ!
エヴァについてはジオフロント内へ奴らが侵攻してきた場合出撃させるが、相手は人型だ、子どもたちに人殺しをさせるわけにはいかない。
我々で奴らを片付ける。
諸君、大人の意地を見せてやろうじゃないか。」
ゲンドウの指示とゲキで慌ただしくなる。
カヲルとの戦闘でシンジが戦っている姿をまじかで見て、子どもたちに戦わせている現実を改めて理解していた大人たちは奮起する。
戦いは大人の仕事だ。
子どもたちだけに辛い思いはさせない。
その思いだけは戦闘員、整備員全員が共通して抱く思いだった。
「私たちも負けてられないわ!
作戦課についても各地のカメラから情報を収集、対策や作戦立案を開始するわ。
時間はないからちょっぱやでやるわよ!」
ミサトたち司令部も動き出す。
3時間が過ぎた午前2時
リリン・インフィニティが第3新東京市外壁前に到着。
外壁を前になすすべもなく、よじのぼり始めるが戦略自衛隊による空中からの攻撃により蜂の巣にされる使徒化した人類、しかし
「やはり、再生能力を備えているか。
使徒ほどではないにしろ、人間とは比べ物にならない速さだ。」
吹き飛ばされた端から徐々に回復し出した。
ゲンドウは冷静に状況を分析する。
そして改めて、人型の使徒という脅威を目の当たりにして思うのは
「奴らを滅ぼさねば我々に未来はない。」
なすべきコトは一つ。
生きる者同士手を結ぶ、つまり
戦略自衛隊と手を組み奴等を滅ぼすことだった。
戦略自衛隊、ネルフとリリン・インフィニティとの戦いは六時間にも及んだ。
大型火力兵器によりリリン・インフィニティの半数が消失。
日が登り出したのと同時にどこかへ姿を消したのだった