新世紀エヴァンゲリオンZ   作:カチドキホッパー

18 / 36
更新遅くなってすみません
引越しなどで慌ただしく更新が滞っておりましたが、ようやく落ち着きましたので徐々に投稿していこうと思います
そして第一話を投稿してから半年が経過するようです
ここまで続けれたのも皆さんが見て下さったお陰でス。
ラストより今後の話の方が頭に浮かんで来て困っていますが、まずはこちらを終わらせねば…
ということで18話をお楽しみください。


18話 THE LAST NAME

 赤く濁る水が辺りの空間を満たしている場所。

 その自らは血生臭い、LCLの香りがしていた。

 おそらくそんな環境で目を覚ましたら寝覚めは最悪だろう。

 しかし、何事にも例外は付き物で、ここで平然と目覚めた人物がいた。

 そう、碇シンジである

 

 『あれ…僕は何をして…』

 

 そうだ、シャニに捕まって操られた初号機の中にいて槍が僕を…

 

 「あら、気がついたのね。

  貴方が目覚める頃には全てを終わらせておくつもりだったんだけどね。」

 

 そう言って声が聞こえた方を振り向くと大人の綾波レイ、いやシャニが立っていた。

 そしてようやくシンジは自分がエントリープラグの中ではなく何かの膜に包まれているということに気がついた。

 

 「驚いたかしら?

  今貴方の体は再構成の真っ最中なのよ。

  他のこの星の生き物達は全て形を失って一つになっているけれど、貴方の今の状態はそれとは違う。

  貴方の体はよりインフィニティの力に耐えられるように変わりつつあるのよ。」

 

 そう聞いて慌てて自分の体を見回すが特に変わったところが見られない。

 シャニ達の様な見た目になるかと思っていたシンジは少しだけ安心し、仲間のことが気になったがそれ以上に気になっていたことを尋ねてみた。

 

 「シャニさん…でしたよね?

  前に言ってたことで気になってた事があるんですけど、僕がインフィニティに覚醒してるって…

  それも何回も…僕思い当たる事がないんですけどどういう事なんですか?」

 

 シンジが声をかけると鳩が豆鉄砲を食らったような表情に変わる…

 

 「驚いたわ、仲間の状態を聞いてもっと動揺するかと思っていたけれど…

  まあいいわ、質問に答えてあげる。

  貴方が覚醒した話だったわね、貴方目の色が変わったこととか不思議な力が使えた事がないかしら?」

 

 そういえばカヲルくんと戦った時にゼットさんが僕の目を見て驚いてたな…アドバンスゼスティウムになった時のことだったような…

 シンジの様子を見てシャニが続ける

 

 「なんとなくは思い当たる節があるようね…

  おそらく貴方が思い当たる時のことが覚醒していた時のことよ。

  Zの力もあるから混乱していたのでしょうけど、あれは間違いなく貴方の中のリリンの力が覚醒して断片的にインフィニティの力を使えていたのよ。

  貴方も見たのでしょ、普通のリリンがインフィニティになるところを。

  私たち上位種が覚醒した時に私とリリスの魂が繋がっていてね、それにレイの肉体にリリスの魂が定着してしまったのかインフィニティ化するとあの姿になるのよ、本来はね。

  しかし貴方はその姿から変わらなかった…ということは更なる上位種に進化したかそうなる資格を持っていると言う証…

  やはり貴方こそ新時代のアダムに相応しい、さすがは選ばれし神の子と言ったところかしらね。」

 

  シャニの口から繰り返し言われるシンジの別の呼び名、神の子・新たなるアダム。

  

 「シャニさん、なんで僕のことをアダムとか神の子って呼ぶんですか」

 

 「そうね、まずそこから説明しないといけないわね。

  シンジくん、貴方はなぜエヴァ初号機のパイロットになれたのかしら

  母親がエヴァの開発者だから?

  母親がエヴァに取り込まれたから?

  違うわ、答えね…

 

 

 

  これが仕組まれた運命だからよ。」

 

  シンジは混乱していた。

  仕組まれた運命だって?だったらトウジが、綾波やみんなが傷ついて大変な目に遭ったのも誰かが決めたことだっていうのか?

   シンジが狼狽するのも構わずにシャニは言葉を続ける。

 

 「もっと分かりやすく教えてあげる。

  過去・現在・未来の全ての出来事が書かれた預言書、名を死海文書。

  全ての元凶であるゼーレがそれをもとに人類を強制的に進化させようとしたのが人類補完計画。

  分かるかしら、要は使徒と戦うことは神様か何かが決めた運命でゼーレはそれをなぞっているに過ぎないの。

  そしてその物語、いえ、ここまで来たらもはや神話ね。

  その神話の登場人物の名が刻まれたものが生命の書。

  ここには使徒の名、つまり貴方のお友達だった渚カヲル達だけではなく、対抗するリリンの名やその役割も刻まれているの。

  エヴァ初号機に乗り全ての中心に位置する少年、第3の少年・碇シンジとね。

  つまりね、この世界は最初からエンディングまで決められたストーリーをなぞっているだけなのよ。

  繰り返し、何度も何度もね。

  その中で貴方は全ての中心、新たな時代を切り開くのも全てを終わらすことも望みのまま、ゆえに新時代のアダムとも神の子とも呼べるの  よ。」

 

 そこでシャニは大きなため息を一つ着く。

 

 「まぁそれも今となっては関係ないのだけれどね。

  なんでかっていうと、二つの書には私の名前はおろかリリンインフィニティの名は存在していないのよ。

  貴方の相棒のゼットもね。

  この世界にはいつからか何かしらのイレギュラーが混ざり込んでしまっていて本来のシナリオから逸脱したどころの騒ぎじゃないわ。

  完全に新たな神話として動き出しているのよ。

  その中で私の目的はただ一つ。

 私たち綾波シリーズは補完計画のためだけに生み出された人形にすぎない、けどインフィニティに覚醒した今ならただ一つの命として生きれるの。

  お願いよシンジくん、私と共に補完計画を行ってインフィニティの世界を作って、そこで私たちが始まりの2人になって新しい時代を始めるの。」

 

  つまり、補完計画の結果はシンジがコントロールできるということなのか…

 

 「シャニさん、それって僕が補完計画の結果を決めれるってことだよね?

  インフィニティの世界を作ったとして、他のみんなはどうなるの?」

 

 シャニは目を逸らそうとしたが、覚悟を決めシンジの目をまっすぐ見据える。

 

 「リリンの因子が強ければ貴方のように自己の姿を保って覚醒できるわ。

  弱いものは…よくて今の他のインフィニティ同様廃人の様になるか、最悪消滅するわ。

  でも仕方のないことなの❕

  このままの世界が続けばインフィニティになった人たちは世界の敵だと殺されてしまうのが目に見えてるの。

  ならより多くの命を救いましょうよ。」

 

 シャニの言葉に心が揺れ動くシンジ、しかし

 

 「ごめんシャニさん、それはできないよ。

  世界の先を決めるなんて僕1人じゃ決めちゃいけないんだ。

  でも、僕はインフィニティになったみんなもシャニさんもみんなが生きていける道を探したいんだ、だから一旦全てをやめよう。

  今ならまだ間に合うよ。」

 

 シンジの言うことは真理でもある。

 しかし、ただの綺麗事だ。

 シャニのシンジを見る目は失望の色を滲ませていく。

 そして声音を低くしてこう言い放った。

 

 「交渉決裂ね、いいわ。

  なら貴方をインフィニティへと覚醒させて、私の力で無理矢理にでも新たな世界を創造してもらうわよ。

  全くZの新たな力とやらも厄介なものね、リリスの深奥に位置するここまで影響を与えるなんてね。

  おかげでシンジ君の完全調整も中途半端になっちゃったわ。」

 

 そこで何もない空間に外の様子が映し出された。

 そこには新たな姿をした剣を持ったゼットが剣を杖代わりにして膝を付いている状況だった。

 

 「それでもインフィニティ・クイーンになった私と融合したリリスには歯がたたなかったわ。

  さぁシンジ君諦めなさい。

  貴方の最後の希望も見ての通りよ。

  命乞いなさい、そうすれば私もあんなか弱い巨人殺したくないから助けてあげるわ。」

 

 そう言いながら背中から赤い羽を生やし頭上に真紅のエネルギーの輪を浮かべるシャニ。

 通常のインフィニティを超え覚醒体となったその姿はもはや天使とも悪魔とも呼べる姿だった。

 それに呼応したのかシンジの心臓が大きな鼓動を刻み始める。

 

 ドクンッ‼︎ドクンッ‼︎

 

 次の瞬間シンジの髪は淡く輝く青みが買った銀色に、体もエネルギー体となったのか白く揺らめく光を放っていた。

 極め付けはこれまでより濃く真紅に輝いたその瞳。

 真のインフィニティが目覚めた瞬間だった。

 それを見てシャニが嬌声を上げる。

 

 「これよ‼︎これを待っていたの‼︎

  貴方はもう人間ではない、真のリリン・インフィニティとして目覚めたのよ。

  さぁ、新たな世界を築きましょう。」

 

 

 しかしシャニの声はシンジには届いていなかった。

 シンジは覚醒したことで補完計画で混ざり合った人たちの魂の声、知識や記憶などが流れ込んできていた。

 常人ならとっくに死んでいる情報量だが覚醒したシンジには造作もないものだった。

 そして全てが流れ込んできた後自身の力の使い方が流れ込んできていた。

 これって…

 

 「シャニ…ごめん。

  やっぱり僕は君の言うことは聞けないよ。

  その代わり、僕が全てを救う‼︎」

 

 シャニは面食らっていた。

 まさか覚醒してまでも世迷いごとを吐くとは

 

 「やれるものならやってみろ‼︎

  ただし、この空間からは私が許可しない限り出ることはできない。

  私と融合したリリスが相手では、覚醒した貴方といえどどうしようもできないでしょう。」

 

 そう、今シンジ達がいる空間は単にリリスの体内とはいえない特殊な空間。

 現にシンジもATフィールドで空間に穴を開けようとするも全くできない状況だ。

 その時足元から轟音が鳴り響いた。

 

 「くっ⁈

  エヴァ初号機だと、碇ユイめ‼︎

  貴様らの都合で私たちを生み出して置いて、いまだに立ち塞がるか‼︎。」

 

 シンジを庇うように現れた初号機にシャニが毒付く。

 その隙に初号機に乗り込むシンジ、しかし

 

 「くっ、初号機がきても外からリリスを倒さなきゃ意味がない。

  一体どうすれば…」

 

  その時初号機のコアからユイの声が聞こえた。

 

 『シンジ、初号機をウルトラマンの力で進化させるのよ。

  今の貴方だからできる、本当の意味でのシン化を。』

 

 

  そしてシンジはその手でオリジンのキーを覚醒させる。

 

  ウルトラマンZ‼︎アドバンスゼスティウム‼︎

 

  プラグのスパークレンスに差し込む。

 

  エボリューションアップ‼︎ フュージョンゼスティウム‼︎

 

 

  今ここでやらなければ世界が終わる。

  ゼットさんはここにはいないし助けにも来れない。

  でもここには、

  ゼットさんと紡いだ絆が、

  皆が僕に託してくれたエヴァンゲリオンが、

  そして

 

 「僕がいる‼︎

  ご唱和ください、我の名を‼︎」

 

  その時聞こえたのは幻聴でもなんでもなかった。

  この世界で形を保ってリリスに抗うウルトラマン2人の声が。

  補完計画で個の形を失い溶け合って行ったネルフのみんなが。

 

  『頑張れ、シンジ‼︎』

 

  これを聞いて立ち上がらなけりゃ死んでも死に切れない。

  そして僕は自然に頭に浮かんだ名前をいくつもの祈りを込めて天に叫んだ。

 

 「エヴァンゲリヲン、ゼェェェェェェット‼︎」

 

  

 

  Zと立ち上がったトリガーが見ていた光景は地獄絵図だった。

  全ての生物が光の柱となりその魂は巨大リリスの両手の間に生み出された黒い星に飲み込まれていたからだ。

  万事急須と思ったその時頭の中に響いたお決まりのセリフ。

  ご唱和ください我の名を。

  叫んでいたのはゼットのもう1人の相棒だった。

 

 「Zさん、シンジ君が‼︎」

 

 「あぁ、ハルキ、ケンゴ、力一杯答えてやろう‼︎」

 

 『頑張れ、シンジ‼︎」

 

  そしてリリスのコアの中心から紫電の光が飛び出して黒い球体を両断して地上に舞い降りてくる。

 

  コアにダメージを受けたリリスがその体積を減らしながら血を撒き散らし倒れていく最中、エヴァスパークレンスが高らかに舞い降りた福音の名をこの何もない地上で歌い上げた。

 

  エヴァンゲリヲンZ‼︎フュージョンゼスティウム‼︎

 

  初号機の頭部パーツはシャープにウルトラマンの形に、型のバインダーはウルトラマンノアのように。

  その体は赤と銀、青とパーソナルカラーの紫を混ぜたものになっていて、胸の中央のコアはすみ渡るような青色を放っていた。

  そして新たなるエヴァはウルトラマン達に向き直る。

  そしてZが口を開いた。

 

 『シンジ、私のZという名はな。

  エース兄さんがこの宇宙の戦いを終わらせる最後の戦士になってほしいと言う願いを込めてつけてくれた名だ。

  エヴァンゲリヲンZ、この世界の戦いを終わらせる最後のエヴァの名前としてこれ以上のものはないな。』

 

  そして顔が見えないが笑い合う三人。

  リリスが倒されたことで地上の人たちも形を取り戻し始めていた。

  犠牲の多い戦いだった。

  壊れた街や建物、人々の生活は厳しいままだろう。

  これからは暴力ではない、見えない敵との戦いが始まる。

  地上の人々やネルフの人たち、ウルトラマン達がそう考えていたその時だった。

 

  『茶番は終わりだ劣等種ども。』

 

  倒れたリリスの残骸が一つの球体へと変形し、そこから超大型のウルトラマンの10倍はある女性型の羽を生やした黒い巨人が現れた。

 

  『貴様らの補完など必要無い。

   全てを滅ぼし、一から楽園を作り上げよう』

  

 

 




すみません
なぜか開業うまくいかず見ずらい感じになりました
次回最終決戦
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。