「目標を光学映像で確認!
体長は約五百メートル、パターン反応青!
第二使徒と判別できますがマギは解答不能を示しています。」
全員が己の形を取り戻したNERVのメンバー。
その中でマヤが状況を観測する。
「目標をリリスインフィニティと呼称する。
諸君、これがNERV最後の大一番だ。
必ず全員生きて奴を倒すぞ!」
司令部に戻ったゲンドウが指令を発する。
リリスインフィニティ、それはリリスとインフィニティ・クイーンと化したシャニが完全融合を果たした存在。
その瞳は黒と真紅に彩られ、黒い体表と本来のリリスにはないコアが胸の谷間に現れていた。
その背中には4枚のエネルギーの羽、頭上にはシャナと同じ真紅の光輪。
災厄をもたらす邪神、その姿はもはやリリスの面影はなく、既存の人類と文明を滅ぼす存在。
都市兵装の全てを運用して攻撃を始めるが、怯んだ様子は一切ない。
こんなもの倒せるのか?
人類に待つのは滅びだけなのか?
形を取り戻りた誰もがそう思いかけた時、空を駆ける三つの流星が人々の目を奪う。
二つの黄金の流星、そして白銀の流星。
ウルトラマンZ・デルタライズクロー
グリッタートリガー・エタニティ
エヴァンゲリヲンZ・フュージョンゼスティウム
この世界の全ての希望を担う光の戦士たちが黒き邪神へ立ち向かう。
『ケンゴ、シンジ!
相手は体積がでかい分、的もでかい!
全力の必殺技で決めるぞ!』
ベリアロクの最大技・デスシウムスラッシュ
グリッターブレイドのエタニティ・ゼラデス
エヴァZのゼスティウムブラスター
3人の最大の必殺技がコアへと直撃する。
しかし…
『こんなちっぽけな光でワタシを殺せると思ったの?
今の私はリリスを超えた存在、アダムのいない今この星の生命そのものなのよ。
もう飽きたわ、シンジくん。
全てをおわらせたら、蘇らせてあげるわね。
ワタシの理想の王子様として。』
そしてリリスインフィニティはコアの中心で赤黒い稲妻を集めて解き放つ。
裁きノイカヅチ。
触れた全てを灰にするその雷が街を焼き、山を焼き、海を焼く。
本来焼けるはずのないものですら、原子に戻りこの世から消失する。
そしてその雷は光の戦士たちにも降り注ぐ。
『ぐぁ、力が保てない…』
倒れていくZとトリガー。
変身は解けてハルキとケンゴが地面に倒れる。
残るはシンジのみ。
進化したATフィールドが雷を防ぐが、反撃の糸口は見つからない。
「くそ!
このままじゃ、エヴァが持たない!」
その時司令部のミサトから通信が入る。
「シンジくん!
全兵装を解放するわ!
その中に貴方専用の武器がある!
ベリアロクと全てのデータを掻き合わせて作った最強の刀よ。
ゼスティウムエネルギーを込めても暴走しないわ!」
シンジの側にあったコンテナが開く。
黒と青を基調とした日本刀だった。
太刀というほど長くはなく、脇差のような短さもない。
逆手で持つとしっくりくる長さだった。
これなら、いつも通り戦える!
それに僕は…
「1人じゃない!
そうだろ?アスカ!」
横に舞い降りるのは修復を終えたエヴァ2号機。
「はっ!
少し見ない間に随分男前になったじゃない、シンジ!
当たり前でしょ、あんたの隣はあたしの場所なの!
ここで来れなきゃ女が廃るわ。
それに…あの黒いでっかいのに言いたいこともあるしね」
リリスインフィニティに向き直ったアスカが2号機越しに啖呵をきる。
「シャニっていったかしら?
ふざけたこと抜かしてんじゃないわよ!
シンジは今でも十分理想の王子様だっちゅーの!
それにこいつはアンタのじゃない、あたしとレイのよ!
見せてやるわ、女としての格の違いってのをね!」
あまりに見事な啖呵に司令部で拍手が起こる。
しかしシャニも黙ってはいない。
『小娘が…
言わせておけばしゃあしゃあと!
安心なさい、全てが終わったらあなたも蘇らせてあげる。
手足を切り落として、一生オブジェとして飾ってあげるわ。
そして私とアダムが愛し合う様を拝ませてあげる。』
あれ、これって世界の存亡をかけた戦いだよね?
なんか女同士の戦いになってるような…
「上等よ!
希望と情熱、絆を紡げ!
混ざり合え鋼鉄の福音!」
立ち並ぶエヴァトリニティ。
2体の福音の名を持つ巨人がそれぞれの刀を手に邪神へとかまえる。
しばらく見合い、気を伺う。
そして風が吹いた直後、
走り出してコアまで跳躍する。
トリニティライズ!
トリニティブレイドから三色のエネルギーが迸る。
その全てを刀身に纏いぶつける。
シンジもゼスティムエネルギーを刀に纏わせ特大の刃を作り出しダメ押しのようにコアに叩き込む。
『うぁぁぁぁぁ!
や、め、ろぉぉぉぉぉ!」
シャニの悲鳴が辺りに響き渡る。
これなら勝てる!
シンジとアスカが勝利を確信し畳みかけるように刀身を押し込む。
コアにヒビが入り、あと一歩踏み込もうとした時シャニに捕まれ2人とも地面に叩きつけられた。
『流石に焦ったわ。
でもその程度なのよ、どれだけ頑張ってもね。
さて、手も足も出ないふりはお気に召したかしら?
2人ともエヴァを墓標にして差し上げるわ。』
そこからは蹂躙だった。
まずその拳で2体のエヴァを叩きのめし、それをフィールドでかろうじて防ぐと黒いエネルギーの塊をぶつけられた。
すんでのところで司令部からシンクロをカットされたアスカはダメージを負わずに済んだがもはや2号機は使い物にならない状態だった。
アスカを守るため、身を対して守るシンジ。
すでにフィールドは破られかけている。
もはや初号機は戦闘どころか立つことすらままならない。
そして、糸の切れた人形のようにその場に倒れ伏した。
プラグから這い出てきたシンジはインフィニティの姿ではなく、人の姿へと戻っていた。
ふらつきながらもアスカの元へと無意識に歩いている。
せめて最後はアスカだけでも守らないと…
その想いだけがシンジを突き動かしていた。
それを見たシャニは
『はぁ
随分と妬かせてくれるじゃない。
さてシンジくん、お別れの時間ね。
世界を作り直したらまた会いましょ?』
シャニは黒い雷を光線にしてシンジめがけて打った。
さてあとは世界を作り直すだけね…
しかしシャニの思考は途中で止まる。
一瞬で触れた対象を原始へと戻せる光線は、しかし何かに塞がれるように止まった。
あり得ない、今この世界にワタシの力を防げるものなんてありはしないはず。
しかしシャニが見ている現実はただ一つ。
黒い雷はシンジの前に展開されたフィールドによって防がれていた。
ジくん
シンジくん
この声は…
そしてシンジの意識は現実へと引き戻された。
今自分に迫っているのは全てを原始に還す雷。
しかしそれを防いでいるものがある。
それはカヲルから預けられたアダムのキーだった。
キーが空中に浮かび、そこから発せられるATフィールドが黒雷を防いでいた。
そして横に淡い、吹けば飛んでしまいそうなほど微かなエネルギーを纏ったカヲルの姿が現れる。
シンジくん、また会えたね。
でも再会を喜んでいる暇はなさそうだ。
今やつに立ち向かえるのは君を置いて他にはいない。
「カヲルくん!
そんなの無理だよ!
進化したエヴァですら歯が立たなかったんだ、今更どうしろって言うんだよ!
君はいいよ、もう死んじゃってるんだから!
でももう一度戦って僕が負けたら!
みんな死んじゃうんだよ…できないよ、そんな世界の命運を背負うなんて僕には…」
過去の弱かった頃のシンジが蘇る。
多くの戦いを経験した戦士とはいえまだ14歳の子ども。
精神的に脆いのも当然だ。
しかしそれを許さない存在がいた。
ダメよ碇くん。
あなたには守らないといけないものがあるのでしょう?
ならば立ち上がらなくてはダメ。
もし無理だったとしても、誰もあなたを責めたりしない。
「あや…なみ?
なんで、リリスに取り込まれたんじゃ…?」
そうね、リリスの肉体は彼女のものになってしまったわ。
でも、私が宿していたリリスの魂の一部は切り離されたの。
というよりこれはリリスの願い。
自分の肉体を止めてほしいと、あなたに未来を託したいと言っていたわ。
そして体の中で混ざり合っていたこれも持ってきたわ、リリスから上手に使いなさいって。
そして何もないはずの空間からシンジの手元に現れたロンギヌスの槍。
初号機と融合し、リリスに取り込まれたことで槍の所有権はリリスとシンジが持っていたのだ。
そしてカヲルが言葉を続ける。
生命の実の正統継承者・白き月のアダム。
知恵の実の正統継承者・黒き月のリリス
そして神殺しの槍。
たしかウルトラマンZに変身する時には3すくみの力が必要なんだよね?
ならこれでコンプリートだ。
2人の始祖の力、君に託すよ。
頑張ってね。
そういうと、カヲルとレイは人の大きさまで小さくなった槍をふるって光線を弾き飛ばす。
そして2人は手を繋いだ状態でキーに触れると吸い込まれて消えていった。
後に残ったのは黒地に金色の装飾がされた元アダムのキーだけであり、ゆっくりとシンジの手に舞い降りた。
しばらく俯いたシンジは不意に笑い出した。
「ほんと、カヲルくんはいつもそうだよね…
すぐ僕に託して消えていっちゃうんだから
でも、確かに受け取ったよ。
行くよカヲルくん、綾波。」
そして不意に後ろを振り返る。
そこには意識を失って倒れるハルキとケンゴがいた。
慌てて駆け寄るとハルキが目覚めた。
「ごめんなさいシンジくん。
俺たちはしばらく戦えそうに…」
「大丈夫です、休んでてください。
あとは僕に任せてください。」
そう言ってシャニの方を見据えるシンジの姿に、ハルキは新たなウルトラマンの姿を見た気がした。
そしてハルキは拳を突き出した。
「わかりました。
あとは託しましたよ、ウルトラマンZの相棒!」
「任されました、ウルトラマンZの相棒!」
2人は拳を重ねると気合が流れ込んだ気がした。
そしてシンジは問いかける。
「まだ行けますか、ゼットさん!」
『おうよ、シンジ!
ウルトラ気合い入ってるぜ!』
その言葉に頷き、シンジは最後の力を振り絞って再びインフィニティの姿へと至る。
そして眼前に掲げるのはカヲルとレイから託された最後のキー。
そして自身の力を込めながらキーを起動した。
ウルトラマンZ!ZETAロンギヌス!
ブートアップ!ZETA!
「光と闇!
狭間を穿て、終幕の槍!」
そしてZが現実世界のシンジの後ろで立ち上がる。
『ご唱和ください我の名を!
ウルトラマン、Z!』
この戦いを見ているネルフの人々が、形を取り戻しネルフからの中継映像を見ていた避難所の人たちが、祈りを込めて声を上げる。
ウルトラマンZ!
そしてシンジ自身も全てを救うという自信の願いを込めて叫ぶ。
「ウルトラマン、ゼェェェェェェェット!」
クリスタルに吸い込まれるシンジを追うように宙をまうアダム、リリス、ロンギヌスがひとつになり、Zと重なっていく。
ウルトラマンZ!ZETAロンギヌス!
スパークレンスが高らかにその名を響かせる。
その姿は黒いレジェンド、白いノアとも呼べる伝説のウルトラマンたちの姿によく似ていた。
そしてその手にはロンギヌスの槍。
それを見たシャニは嫉妬に狂う。
『あ、あぁぁぁぁ!
その姿!
なぜなの!
なぜ私を拒絶するの!
私はただ…うぁぁぁぁぉ!』
シャニはデタラメに雷を打ち出すが、全てロンギヌスで撃ち落とされる。
『シンジ…シャニはもう心が壊れてる。
どうしても救ってやれないぞ!』
「そんなことないですよゼットさん!
人はいつだって立ち上がれるんです!
僕があなたと一緒に立ち上がったように、何度だって変われるんです!
僕は、彼女を救いたい。」
シンジの想いに応えるようにロンギヌスが輝き出す。
『とにかく、ガワのあのリリスを剥がさないとそれどころじゃない。
やるぞシンジ!』
やることは決まった。
シャニの頭上へ飛び上がると、下に向けてロンギヌスを構える。
エネルギーが迸る槍を一回転させるとその軌跡がZの文字を浮かび上がらせる。
その文字に向けて渾身の突きを繰り出す。
そこから莫大なエネルギーの本流が押し出された。
『ロンギヌス・Zスマッシャー!』
その光はシャニの全身を飲み込んだわけではない。
しかしその圧倒的なエネルギー量で羽を、輪を切り裂きリリスとしての権能を消失させていった。
だがシャニはまだ五体満足の体であることに変わりはない。
その両手を熱で失いかけながらも、とうとうZからロンギヌスを奪い取り、
握り潰してしまった。
元々崩れかけていた手でそんな無茶をしでかしたのだから当然シャニの左手は崩壊していった。
しかし、未だダメージを負ったとはいえ右手は健在。
瞳からは血の涙が垂直に垂れ落ち、両こめかみからは黒いツノすら伸びている。
まさに悪魔の形相、第二形態・ディアボロス。
そしてその口から滅びの赤い光線が放たれZを撃ち落とした。
『まだこんな力を残してたのか!
くそっ!ウルトラピンチだぜ!』
焦るZ。
ハルキと倒したデストルドス以上の脅威。
しかし対象的にシンジは落ち着いていた。
「Zさん、武器がなくなっただけですよ。
まだ終わりじゃない、僕もインフィニティとして目覚めてるんですから、まだ僕自身の力を使ってません!
こういう時こそ、ウルトラ気合い入れるんでしょ?」
相棒の言葉にハッとするZ。
『そう、だったな。
相棒が諦めてないのにウルトラマンが諦めるわけにはいかないよな!
ウルトラ気合い入れて参りますよ!』
そして両手にゼスティウムエネルギーを纏い、さらにシンジのインフィニティとしての力も纏う。
いつもの青と白だけではない、赤と黒の光も迸らせて叫ぶ。
『インフィニティ・ゼスティウムブラスター!』
再びシャニから放たれる光線とぶつかり合う。
その余波は大地を揺るがしていた。
拮抗、しかし徐々に推されるZだが、
『シンジ、こういう時はあの掛け声でシンクロするぞ!』
「アレですね!
ハルキさん直伝の!」
チェストォ!!!!!
少しずつ光線を打ち返し、とうとうシャニのコアを貫いた。
『勝ったぞ、シンジ!』
Zが思わず勝利のカチドキをあげる。
目の前には羽も、天使の輪もなくなったシャニが元の姿で横たわっている。
しかしシンジの顔は依然厳しいままだった。
「いいえ、Zさん。
ここからが本番です。」
そしてゼットの姿のままシンジが右手を構えるとロンギヌスの槍が再構成される。
『シンジ、一体なにを…?
っておい!
この頭の中のイメージは…!』
シンジと同化しているZがシンジの思い描く理想を感じとり、真の目的を察する。
「ばれちゃいましたか。
正直あんまり良い賭けじゃないですけど、付き合ってくれますか?」
苦しそうに苦笑いをするシンジ、それを見てZは覚悟を決めた。
『言っただろ!
使徒退治、最後まで付き合うぜ相棒!』
そしてZは両手をロンギヌスに翳す。
すると槍の両端が二股に割れる。
そしてその槍をシャニに緩やかに当てると、シャニからなんらかのエネルギーを吸い取ってしまった。
そして白銀の輝きを纏い、天使の輪と光の羽を広げるZ。
『シンジくん!
なにが起きてるの、説明しなさい!
なんでZからインパクト発生時に観測されたのと同等のエネルギーが観測されているの?
あなたたちはなにをする気なの!』
ミサトの悲痛な叫びがこだまする。
NERVのメンバー一同わかっているのだ。
シンジが、自分を犠牲にして何かをしようとしていることを。
『…ミサトさん、今から僕がすることを許してくれなくていい。
僕はシャニからインフィニティとしての力を奪ったから、今僕にはアダム、リリス、インフィニティの全ての力が宿っている。
そしてZさんと槍の力で部分的にインパクトを起こす。
その影響でこの世の全てのインフィニティの力は僕に集まって、みんな元の姿に戻る。
そして集めた力で、この戦いで死んだみんなを可能な限り復活させる。
多分余波で地軸も戻ると思うよ。』
一見、いいことづくめの内容に聞こえる。
しかし
『シンジくん、あなたは…どうなるの?』
ミサトがついに核心に迫った。
シンジの答えは…
『…ごめんミサトさん。
さよならみんな、父さん。
それから…大好きだったよ、アスカ。』
そしてインパクトが始まる。
まずシャニに手をかざし、一旦LCLに還元し、遺伝子自体を組み替え新たな命としてこの世界に送り出す。
外見に変わりはない、これで普通の人になれる。
同様にリリスに吸い込まれたレイも送り出す。
次に全世界のインフィニティの力を吸収する。
力を抜かれた側から、白い肌が鱗のように消えて、元の姿に戻っていくインフィニティたち。
天には円形の黒い穴、ガフの扉が開き出す。
その影響で地軸が戻っていく。
『いいのか、シンジ?
このままだと…』
「いいんです。
これが僕にしかできない、僕のやるべきことですから。」
このインパクトの欠点、それは儀式の中心となる神の子がガフの扉を閉じなければ誰かが犠牲になるということ。
それはつまり最後の使徒と同等の存在になったシンジが消滅してこの世をエヴァの必要のない世界に変えるという最後の使徒退治だった。
インパクトで全ての目的を達したシンジが徐々に扉に近づくように天へと昇る。
その時だった。
『バカシンジ!
言い逃げなんて許さないわよ!
本当にあたしのことが好きなら、ちゃんとあたしの返事を聞けー!』
『シンジくん、そんな死に方は絶対許さない。
生きて、生きて幸せになりなさい!』
『シンジ、わしはお前を殴らなアカン。
ダチとして、そんな死に方許さへんで!』
急に脳裏にアスカ、ミサト、トウジの声が聞こえてきた。
続けてネルフの職員たち、戦いを見ていた一般市民の声が聞こえてきた。
全て、シンジの望んだ結末は許さない、生きて帰ってこいというものだった。
『…シンジ、一度は私もその覚悟に殉じるつもりだった。
だけどいいのか?
こんなにも多くの人が、君の帰りを待っている。
そして私も、君に生きていてほしいと願っている。』
Zの言葉で、堪えていたものが溢れ出すようにシンジは泣いた。
「Z、さん…
僕は、いぎたい!
本当はまだ諦めたくない!」
その答えを聞いてZが笑った気がした。
『なら戦うしかないだろ!
シンジ1人ならあれを壊すのは無理だ。
私1人でも無理だ。
だけど我々2人なら、できる!
いつだってそうやって乗り越えてきただろ!』
そして2人がガフの扉を見据え、打ち勝つ覚悟を決めて、世界中の人たちの願いとシンクロした時、Zがその姿を変えた。
ウルトラマンZ!ZETAインフィニティ!
青白い光の化身、グリッター化したZが世界中の願いを込めて全力のゼスティウム光線を放つ。
圧倒的質量を誇るそれは扉を圧迫し、崩壊させた。
全てを見届けたZは力を使い果たしたのかゆっくりと落下し始め、気づけばシンジは元の姿に戻っていた。
迫る地面にぼんやりと
あぁ、ボクの最期ってこんなにあっけないんだな
と考えていると声が聞こえた。
まだ君を死なせはしない。
天空を駆ける、高速の光!ウルトラマン、トリガーァ!
青い姿のトリガーがシンジを優しく受け止める。
「ケンゴ、さん?
どうして?」
君に頼りっぱなしだったんだ、これくらいはさせてよ!
さぁ戻ろう、君の居場所へ!
そしてゆっくりと地上へ向かうトリガーの手の中で
やっべぇ、アスカにあんなこと言って飛び出していったのにどうしよう
あったら最初になんて言おうかな?
誰も傷つかない、新たな戦いに思いを馳せながらシンジはゆっくり目をとじた。
次回エピローグです。
一応新展開の予告もタイトルくらいはするつもりです
よかったら見てください