ある日、俺の日常は突然180度ほど変わった。所謂転生系というものだ。この方が俺も他人も理解しやすいだろう。
しかし、その転生先は朗らか麗らなファンタジー世界などではなかった。なんとあの有名アダルトゲーム「対魔忍」の世界だったのだ。
対魔忍、このゲームは今や「感度3000倍」や「箱化」などのフレーズが独り歩きしている。しかしその実はファンタジーな魔族と対魔忍、人類たちによる欲望、陰謀、希望、そして業が詰まったロマン溢れる世界観なのである!!
前置きはこれぐらいにして、俺が転生(というよりは召喚の方が正しいか)し、目覚めたのは謎の実験室のような場所だった。
「おはよう、向こう側の人」
「お…オハヨウゴザイマス……」
白衣の不審者に話しかけられて、俺は緊張やら恐怖やらでカタコトになりつつも、コンタクトを図った。すると、それがその不審者にウケたようで、
「うひゃひゃひゃ……まさかのカタコト!!キミ緊張しすぎっしょ!」
と、ド〇キでたむろってるバカ女みたいに爆笑された。ちくしょう、ムカつくぜ。
バカ女(性別不明)不審者は笑いが収まると、俺を召喚した経緯を話した。
「すごく簡潔に話すね?キミにはいまから対魔忍の学園に潜入してもらいまーす。あ、ちゃんと肉体改造とかでチートみたいな忍術とかが使えるようにしてあるから、戦闘とかは気にしないでね」
「チートって?どんな忍術なんですか?」
「まぁ、それは使ってからのオタノシミってことで」
なんだか怪しいぞ、コイツ。結局術の属性すら教えてもらえずに、次の準備に移らされた。
「次はお気にいりの武器を選んでもらいまーす!」
そう言って連れてこられたのは国立国会図書館よりもマジデカい武器庫。アメリカ軍が嫉妬で死んでしまいそうな程の大量の武器が、それこそ図書館の本棚のように整理されていた。
「なんでも好きなの選んでね、大体の武器の知識は入れてあげたから」
そうか、改造ついでに情報も仕込まれたのか、やられたぜ。妙な納得感を感じつつも、俺は扱えそうな武器を物色する。
戦闘狂な古来武士が渇望しそうな程切れ味のいい刀剣類、ゾウぐらいなら軽々と半分にできそうな大剣、木々どころか山その物もぶった切れそうな戦斧。
銃機も揃っている。弾をゲリラ豪雨の如くばらまける機銃、一発で戦車もぶち抜けるハンドガン、そして魔銃もあった。
俺が選んだのは中華風の蛮刀。所謂マチェットやらの一種だ。扱ったことはもちろん一回もないが、奴の言葉を信じてみることにした。
ところで、どうしてコイツはこんなにして、俺を学園へ行かせたがるんだろうか?少し気になってきいてみたが、
「機密情報だゾ(はぁと)」
だそうだ。ふざけんな!(迫真)
こうして、なんやかんやありつつも、俺は若き対魔忍たちが集う学園へと潜入する羽目になった。